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2005-05-05 18:58:42

アコースティックR&B

テーマ:女性アーティスト

◆ロゼッタ・ハイタワー(Rosetta Hightower)


rosetta_in_orlons


アコースティックなギターをフィーチャーした R&Bの一枚、
ということでこのアルバムを。
British Funk と呼ばれることもあるが、ジャンル分けが超微妙な一枚。


hightower1 hightower2

Rosetta Hightower "Hightower"
CBS 64201 (UK)
1971年リリース

(残念ながら入手困難。自分も3万円以上で買った。。)



▽曲目
------------------------------------------------------
A-1, Why(Hightower/Green)
A-2, True Love Adventure(Gretsch/McNair)
A-3, My Back Yard(Craddock/Gibson)
A-4, Michael(Craddock/Gibson)
A-5, Black Bird(Lennon/McCartney)
A-6, One Thousand Nine Hundred & Seventy Years(Elbert)
B-1, We've All been Together(Gretsch/McNair)
B-2, Time of Year(Craddock/Gibson)
B-3, Selfish Woman(Craddock/Gibson)
B-4, What a Day it's been(Craddock/Gibson)
B-5, Another Uneventful Day(Gretsch/McNair)
B-6, Rocking Chair(Labi Siffre)
------------------------------------------------------


▽パーソネル
------------------------------------------------------
Rosetta Hightower, vocals
Jimmy Price, trumpets, trombone, brass arrangement(A-6)
Bobby Keys, tenor sax, brass arrangement(A-6)
Colin Green, guitar
Henry McCullough, guitar
Alan Spenner, bass guitar
Bruce Rowlands, drums
Gordon Beck, keyboards
Ian Green, keyboards, arrangement, producer
Ken Craddock, keyboards, acoustic guitar(A-4,B-4), vocals(A-4,B-4)
1970年8月ロンドン I.B.C スタジオ録音
------------------------------------------------------
※クレジットはないが、B-4の フルート演奏は Harold McNair に間違いない。


何で、この一枚からとりあげたいかというと、
この一枚にものすごい音楽史が塗りこめられているから。
非常にすばらしい作品であることはもちろん。


▽ロゼッタのバイオグラフィ

ロゼッタは、1944年6月23日フィラデルフィア生まれ。
フィラデルフィアのジュニアハイスクール時代オーロンズ(Orlons)を結成。
Orlons は 1961~1968に活動した R&Bコーラスグループ。

orlons1

Cameo-Parkway Records と契約し、何枚かのレコードを出している。
1968年、本作のプロデューサ、Barry Ian Green と結婚して、渡英する。

Orlons はフィリー・ソウルの歴史の一幕でもあり、
フィリー・ソウル→ブリティッシュ・ファンク、という
奇妙な越境系図ができるわけ。


▽ミュージシャンシップと歴史的背景


参加ミュージシャンを色分けすると

【1】作曲は、Ginger Baker の Airforce組
 -a) 元ハッピーマガジン系(Craddock, Gibson)
 -b) エアフォース系(Gretch, McNair, Colin Green)
【2】ホーン隊は、アメリカ南部スワンプ組(Price, Keys)
【3】リズム隊がグリースバンド組(McCullough, Spenner, Rowlands)
【4】ブリティッシュ・ジャズ組(Ian Green, Gordon Beck)


 【1】Airforce 組
  元クリームのドラマー ジンジャー・ベイカーはブラインド・フェイス解散後、
  エアフォースを結成、アフロ音楽に傾倒していく。
  (多分、アフリカ音楽を英米文化圏に紹介した功績は大なのでは?)


  -a) Kenny Craddock(キーボード、ギター)と Colin Gibson(ベース)


  ジョン・レノン『イマジン 』やイエスのドラマー、アラン・ホワイト(Alan White)。
  彼の出身バンド、ハッピー・マガジン(Happy Magazine)での仲間が
  クラドックとギブスン。
  その後も Bell + Arc ,  Lindisfarne, Snafu などで活躍した。

  この2人はイギリスの(小さな)名曲ライターチームで、その後も
  Mark-Almond 'I'll be Leaving Soon'(『復活 』に収録)

などの小さな名曲を提供しつづけた。
  曲のセンスとしてはアコースティック・フォーク風な感じ。
  
  彼らの名前を知っているのは、多分英プログレッシブ・ロックファンで、
  黒人音楽とは縁が遠そうな気がするが、
  本作のセッションでのメインアイテムが彼らのセンスで書かれている、
  ということが面白い。


  -b) Harold McNair, Rick Gretch, Colin Green
  同じく曲を提供している Harold McNairはジャマイカ出身の木管奏者で、
  60年代に渡英、ドノヴァンのレコーディング に参加している。
  作曲者にGretsch とあるのは
  おそらく

  
  ブラインド・フェイスのベーシスト(Rick Gretch) のことで、
  彼も Airforce に参加している。

  ギターで参加している Colin Green は、
  ジャズっぽいギタープレイを得意とする元 Blue Flames メンバー。
  同僚の Mick Eve らとともに Airforce 周辺にいたものと思われる。



 【2】アメリカ南部スワンプ組
  1969年10月ごろ、ローリング・ストーンズはジミー・ミラーの紹介により、
  アメリカ南部のサックス奏者、Bobby Keys を 'Live with Me' の録音に起用。
  (Rolling Stones "Let it Bleed" 収録)。
  エリック・クラプトンが参加した Delany&Bonnieの英国ツアー を経て、
  1970年6月にストーンズの 'Bitch' 録音に参加するなど、
  Jim Price と Bobby keys チームは


  英国ミュージシャンとの共演の機会を増やす。
  その中の貴重な1セッション。


 【3】グリースバンド組
  英スワンプといえば、グリースバンドだが、

  ロゼッタと Joe Cocker の「心の友」録音時に対面 しているはず。
  1970年2月に Cocker のバックバンドとしてのグリースバンドは解散しており、
  1970年8月といえば、 McCullough+Spenner は Spooky Tooth、
  Bruce Rowlands は Heavy Jelly や Terry Reid Band を渡り歩いていた。



  Paul McCartney の Wings にも参加することになる McCullough が

  このロゼッタのアルバムで演奏しているような
  ファンクっぽいカッティングプレイをすることはこの後ほとんどなく、

  (有名だが「マイ・ラブ」のギターソロは彼)
  ロゼッタのアルバムでのプレイはかなり貴重。


 【4】ブリティッシュ・ジャズ組
  ロゼッタの旦那さん、Ian Green は1950年12月ロンドン生まれ。
  Barry Blue に名前を変え 1973年9月「ダンスでごきげん」ヒットを放つが、

  (『Greatest Hits 』に収録 )

  このころは、Revalation, Seven Ages of Man などユニットを率いて
  ジャズっぽい作品を作っていた。Gordon Beck の参加はその人脈。


上記のようなグループのコラボレーションとして、本作が生み出されたわけだ。
一言で言えば、裏ストーンズ、裏クラプトン人脈とも言える、貴重な音楽史の断片です。


参考文献:

『ローリング・ストーンズ レコーディング・セッション』

『エリック・クラプトン レコーディング・セッション』

『ブリティッシュ・ロック大名鑑―一九五〇年代‐七八年』

(↑英国ロックファンの人、必携!)



▽カバー曲


A-5 はビートルズです。

A-6 はAlan Spenerのベース重弦弾きがツボにはまっててカッコイイ!
めっちゃノリノリの名曲なのですが、Elbert って誰かわからない。

A-10 の 'Rocking Chair' はロンドン生まれのR&Bシンガー
Labi Siffre の曲。


これがかなりいい感じ。


基本のビートは↓。

rockinchar1_tab

途中からのギターリフ、かっちょいい。

rockinchar2_tab

2005-05-04 02:40:15

Olivia Longe

テーマ:女性アーティスト

◆Olivia Longe


Olivia


1) Joshua P. Thompson サウンド!


Joshua P. Thompson と David Conley (元Surfice)によるプロデュース。

この Joshua P. Thompson氏が完璧に自分の好みにマッチ!

アコースティックな感じのリズム・ギターに彼女のアンニュイなボイスが乗る。


ヒットしたBizounce は Gm-Cm7 のマイナーヴァンプ。

シングルノート・カッティングパタンのギターが枯れていて良い。
bizounce_tab


あと「Silly Bitch in Love」が美品。
アコースティックギター(以下ag)とエレクトリックギター(以下eg)のプレイの対比が非常に美しい。

コード進行は Cm7 →B♭を3回繰り返し、F9→Cで解決、コレの繰り返し

(Cm→F→Cメジャー解決ということで、こういうコード進行大好きです)。


ag の基本リフは以下の感じ(画像汚くてすみません)。

silly_tab1


コレに eg が↓のような素敵なフィルを入れる。

silly_tab2


eg はたまにソロっぽいプレイに移る。

silly_tab3


そしてなんと言っても美しいイントロの ag フレーズ↓。

silly_tab4


こういう構成、なんともセンスいいなぁ~


Joshua P. Thompson はなんと、

George Benson 『Irreplaceable

もプロデュースした若手の凄腕プロデューサ。

このアルバム、ものすごく好きだったのですが、ここで作られているサウンドって、

ソウルとかジャズとかロックとかブルースとかのジャンルを軽々と飛び越えている

素敵な音楽。ほかThompson 氏は、

Stanly Jordan "Flying Home" にも David Conley, Anrhony Jackson らと参加、


Alicia Keys の "Songs in A Minor" をプロデュースしたのも彼。

 Olivia→Joshua P. Thompson→Geouge Benson


と繋がれば、その先は Stuff や、Phil Upchurch 、Jack McDuff といった

 20世紀の最も色気ある音楽の貯蔵庫だ!

最近のHIPHOP, R&Bも、過去/ルーツから色々な素敵な遺産を汲み上げているのだと思う。


なんとなく、

BLUES→R&B→DOO WOP→FUNK→HIPHOP の系図がつかめたような気分。

自分の音楽地図が拡がったような気がして、幸せ:-)


「これで君ももう少しで

『ともだち』 の仲間だ」という感じ?


参加メンバーは以下。


Olivia,
Jimmy Cozier (vocals)
Warren Wilson (guitar, keyboards, bass, programming)
Doug Allen(guitar, keyboards)
Joshua P. Thompson, (guitar, keyboards)
Carlton Savage, Xavier Marquez, George Waddenius (guitar)
John "Magic" Peters, Rob Fusari (keyboards, programming)
Victor Jones, Eddie Allen, Bruce Williams, Angel Vasquez (horns)
Lamar "Kaptain Khronic" Mitchell, Michael Jackson, Quincy Patrick (keyboards)
Dexter Whittaker (bass)
Rufus Blaq (background vocals)



2) アンプ直結系のギターカッティングと女性ボーカル

 (+骨太ベースとシンプルなファンク・ドラム、オルガン etc)

遅ればせながら、

自分の好みのサウンドを一言で言うと、上記のようなものです。

故に、決して暑苦しいサウンドではなくわりと音の密度が薄めで、

センスの卓越した音、音、音から構成されている。


たとえば、センスの卓越した音を出すミュージシャンと言えば、


・ギターなら、Cornel Dupree, Neil Hubbard, Jeff Beck

・ドラムなら、Elvin Jones, Robert Wyatt

・ベースは、Jimmy Garrison, Ray Brown

・オルガンは、Mick Weaver


というような感じです。


あとジャンルを軽々と超越していること

たとえば、以下のような活動。


・黒人のゴスペルだけでなく、白人の演奏したゴスペルがブルーグラスとして録音されている。

 この2つがメンフィスで出会い、ロックが生まれた(←大雑把;-(


Jeff Beck は Stevie Wonder の曲でリードギターを弾いた (多分史上初?の)イギリスの白人である。

 またそのJeff Beck は黒人ミュージシャン(ジャマイカ系?)

 Bob Tench, Clive Chaman, Max Middleton らと

 第二期 Jeff Beck Group を結成。ファンクを演奏 していた。

 Tench, Chaman, Middleton らは、Linda Lewis のサポートメンバー でもあった。

 Tench, Chaman はファンク系の演奏をしつつ、

 Cozy Powell や Nikko など、ヘビメタミュージシャンとも対等に演奏していた。

 ほか、Average White Band Olympic Runners   のように 

 70年代のFunk→Disco の流れには白人が大いにコミットしていて、

 そこに在英黒人が多大な貢献をしている。


Phil Upchurch はR&B系のセッションマンのようだが、

 シカゴの女性フォークシンガー Bonnie Koloc のバンドで1970年代初頭ベースを弾いていた。

・ジャズベーシスト、Charles Mingus の片腕ドラマー Dannie Richimond は、1950年代は

 ソウルバンドのサックス吹きだったこと、また、70年代イギリスに渡り、

 ジャズ・ロックバンド Marc-Almond のメンバーになった時代 があったこと


・ブルーグラスのアルバムでもベースを弾く Ron Carter


ジャンル一途より、わりと節操なさげな人(ポピュラー音楽とはそういうもの)が好み。

なんとなくそれが、


 ゼブラーマン ですら白黒つけられないが如く、人種の壁をも超越していく、

        ↓

 ブラックコーヒーとミルクが溶け合ったような、まろやかな感触


ことなんじゃぁないかなぁ、と思っていて、そういう感じのする音が好きです。


ということで、以下、ヒップホップを学びつつ、20世紀初頭からの、

白と黒の溶け合うポピュラーミュージックシーンのようなものが描けていけたらなぁと思っています。

(みなもと太郎が幕末を描くためにあえて、関が原の合戦から風雲児たち を書き始めたが如く)


2005-05-03 21:57:05

今のPVならコレでしょ?

テーマ:音楽

◆MTV


candyshop1

仕事から帰宅、特に見る番組がないときは、ただただ MTV を垂れ流す。

Promotion Video(以下PV)で面白いものを見つけたら、

『この名前は覚えておこう』と思っても、記憶力の衰えのため(笑)すぐ忘れる。

昔から、Jazz, Blues, Soul, Funk が好きで、1970年代まではひととおり聴いてきた。

が、1980 年代以降は何が何なのだか判っていない。

 「もう21世紀も5年過ぎたのに、このままでは自分の耳は

  20世紀末で進化をやめてしまっているのでは?

  これが老化ということか…」

という『世間から取り残され』恐怖のようなものを感じてしまう。


ということで、心機一転、30の手習いでヒップホップを勉強しようとする連休の一夜が始まる…。



1) 参考書を買う


近所のブックスいとうに出かけ、参考書になる本を探す。

古本屋なので、2002年以前の古い情報誌がほとんど。

とりあえず、以下の2冊を買う。


a) シンコーミュージック「blast awards 2004」

b) アウトバーンRmx―Street & club sound 1999年7月号(?)



(この2冊、非常に役立ちます。オススメ)


2) 50 cent は社会現象

(こんなことを今更いっているオッサン、

 自分が馬鹿ですと言っているようなものだろうが)


最近もっとも気になっていたPVは、

某 black man がドライブスルーに停車したあと、

ウェイトレス相手に妄想を繰り広げるが、

夢オチで終わるやつ。

上書籍 (a) の表紙の顔が、某 black man と同じだったので購入したのだが、

その PV の曲名/アーティストが以下であることを(やっと)把握。



"Candy Shop" 50 Cent Feat. Olivia

(from album "St. Valentine's Day Massacre")

作曲者は  Scorch Jackson


オッサン的解釈では、

キャンディショップを性的暗喩

(キャンディ=色とりどりの下着、ビニールのナース服、

 チョコレートによる Wet&Messey 的効果)として捉え、

棒付キャンディを舐め尽し、あふれ出たシャンペンを楽しみ尽くす、という

ポピュラーミュージックの王道的な作品。

色々ある時代の中でも音楽の本質ってココにあるんだな~と納得しつつ、

オリヴィァ嬢がものすごく気になる。



3) 青い下着が素敵なオリヴィア嬢


Olivia Longe 嬢について調べる。

1981年ニューヨーク、ブルックリン生まれ(ジャマイカン・インディアン系?)。

教会聖歌隊から音楽を始め、ヴォーカルトレーニングのほかピアノやギターも習う。

15歳で従兄弟の Paul Jackson とデモテープを作成したりしたのち、

Deric Angeletti, DJ Clue, Josh Thompson らプロデューサらに見出され、

2000年8月J Records の Clive Davis と正式契約。

2001年4月、ソロアルバムをリリースし、シングル「Bizounce」をヒットさせている。


早速、聴いてみます。

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