血糖調節障害(低血糖症)について | 精神科医:みえしん院長

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おはようございます(こんにちは)。三重心身クリニックのドクター臼井ですニコニコ


三重心身クリニックではこころの病やメンタルヘルス不調に対し、お薬の処方をしたり、カウンセリングでの治療も行っていますが、分子整合栄養医学という学問に基づいた、栄養素による治療も行っております。


最近、血糖調節障害関連の記事を連載しております。Michael Lesser(マイケル・レッサー)博士の言葉を引用しながら、血糖調節障害(低血糖症)こそが様々なメンタルヘルス不調の原因になること(→過去記事1 )や、セルフチェックリストの紹介をしてきました(→過去記事2 )。


前回のセルフチェックリスト(→過去記事2 )は血糖調節障害のものなので、それ以外にもいろいろ自律神経症状やうつ症状がある場合、他の栄養障害が合併していることも多くあります。


イライラや不安感、集中力低下、途中覚醒・・・といった症状にだけ注目してしまうと、「うつ」「うつ病」「自律神経失調症」などと判断しがちですが、背後に血糖調節障害(機能性低血糖症)が存在する場合が多くあります。


一般の方には、健康雑誌や健康番組などで「低血糖症」として知られていることが多いようです(→関係ホームページ )。しかし私たちが問題としている「低血糖症」とは「血糖値が低くなることだけが問題ではないのです。
・安定した血糖を保てない
・本来あるべき血糖の推移から逸脱
ことこそ問題なのです。
そのため、私はこのブログでも「血糖調節障害」「機能性低血糖症」と呼ぶように心がけています。


今日はこのあたりで失礼いたします。
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血糖調節障害のセルフチェックのために私が活用しているチェックリストの紹介です。


・甘い物、スナック菓子、清涼飲料水をほぼ毎日摂る
・空腹感を感じ、おやつや菓子パンなどを食べることが多い
・夜中に目が覚めて、何かを食べることがある
・朝起きるとテーブルに、食べた記憶がない食べ物の食べかすがあることがある
・夕方に強い眠気を感じたり、集中力が落ちる
・朝がとてもだるい
・体重の増減が激しい
・体重が増えるか痩せにくくなってきた
・イライラや不安感が、甘いものを食べることで落ち着いたことがある
・頭痛、動悸、しびれなどが、甘いものを食べることで落ち着いたことがある
・抗不安薬や抗うつ薬を続けても症状が不安定になることがある
・血縁者に糖尿病の人がいる
(溝口徹:脳から「うつ」が消える食事.青春出版社,東京,2010.の「脳の栄養不足」チェックリスト を改変)

このチェックリストに3つ以上○のついた方は、血糖調節障害である可能性が高いと思います。分子整合栄養医学に詳しい医療機関での検査をお勧めします。