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2016-09-14 16:21:41

気付いたらもう9月

テーマ:日常

毎年のことながら夏になるとブログの更新が激しく滞るDrift wood beach。

忙しい繁忙期ですからね!・・・と言いたいところだが、今回はそういうわけではございません。

 

前回の投稿から色々なことがありました。

ツアーでは6月に行った「西表島一周」。そしてその後にブログにもアップしている「3万年前の航海徹底再現プロジェクト」が7月1日から19日まで。7月の終わりには再度与那国島に渡り、カヤックでの「与那国島一周」も行いました。この3つのことはブログにて書こうとは思っていましたが、なにせすでに2カ月以上も前の話・・・。

 

と、いうことで少なくとも「西表島一周」と「与那国島一周」はブログではなく、バジャウトリップ西表フィールドサービスのホームページ、「コラム」にて書きたいと思います。

 

 ◆バジャウトリップ西表フィールドサービス

 http://bajautrip-ifs.com/

 ※今月(9月中)には一本は追加したいです

西表島一周(6月10日~15日)

 

与那国島一周(7月28日~30日)

 

「3万年前の航海徹底再現プロジェクト」に関しては、実はとてもこのような自分のブログを利用して発表するにはあまりにも世間的な見方と自分の見方が違うと言いますか、組織や動いている人間の数が多すぎて(何せクラウドファンディングでお金を集めていますからね)お互いの立場等もあるので勝手に書いてしまうのも難しい状況だと思っています。

 

なので正直、このプロジェクトに関することが書き難い事が原因で、ブログの更新がずるずると後回しになっていたというのが本当の更新が怠った理由です。

 

なにせ自分、西表島班の班長(キャプテン)を務めさせてもらっていたので立場上思ったことをそのまま発表するというのはプロジェクトの結果発表を代表が行う前にやってしまうのは不味いと思ったわけです。影響が多少ならずあるだろうなと。

 

8月27日、正式なこのプロジェクトの航海記録の発表と今後の動きを知らせる会見、結果報告会が国立科学博物館で行われたようなので、もういいかな(書いても)とも思うのですが、まだ一般公開はされていないようなので結局もういいかな(発表する必要もないかな)、とも、思っています。

 

ということで、もったいぶって申し訳ありませんが、今回のことの感想が気になる方は直接僕に聞いてください。というより、あまり興味を持ってもらいたくないというのが本音です。面倒くさいですから、お1人づつにお話しするの。メールで問い合わせてもお返事できませんのであしからず。

 

お気づきの方もいる、お察しだとは思いますが僕はこのプロジェクトに対してそれほど良い印象を得られませんでした。それは結果が失敗に終わったからというわけではなく、最終的に自分の考え方、やりたい事とプロジェクトの考え方が合わないからです。今回は西表島も関わることですし、どのような世界なのか興味もあったので協力させてもらいましたが、次はもういいかな・・・と思っています。

 

今回のプロジェクト、いろいろな情報、悪評、苦言、横槍、称賛、応援、協力があったと思いますが一つ言えることは、今回のプロジェクトの結果だけいえばあまり成功したものとは言えないし、事実航海は失敗しているのですが世間一般の目がそれまであまり触れられてこなかった古代人類のことに焦点が当たったという点は成功だったのだと思います。プロジェクトの代表、海部陽介氏は人類学者としてはかなり思い切ったプロジェクトを立ち上げ、世間を騒がせることに成功したともいえます。

 

3万年前と一言で行っても石器時代の初期のころの話。古代人の航海の話ということでネット上ではポリネシア人の航海のことや縄文時代の交易の話などを出している方々もいましたが、それらもたかだか数百年から数千年前の話。今回はまさに桁違いの30,000年前と言う話です。西暦2016年を迎えた現代の15倍以上前の話なわけです。はっきり言って想像以外の何物でもない。そんな中、限られた遺跡や化石、遺物を頼りに当時の人間の生活を思い浮かべて仮説を立て、琉球列島に渡った祖先の偉業を考える。それも多くの人を巻き込んで行う。とてもすごい事だと思います。

 

当時の道具のことや航海技術のことをあれこれ言う人がいますが、少なくとも海部氏は日本の人類学者の中ではトップクラスの人です。その人がやろうとしていることに素人のにわか仕込みの知識で横槍を入れるというのはどうも釈迦に説法的だなと思うわけです。仮にお門違いなことに見えることがあってもそれは僕らがあれこれ言える立場ではないと考えます。

実際、今も石垣島の白保竿根田原遺跡などは地元にはあまり大切にされていないことが海部氏には不満のようで、そのような貴重なのに問題視されない遺跡を守る上でも、今回の様なプロジェクトで人類学に目が向けられることは良かったことだと思います。

 

ただ、海を漕ぎ渡るという点において、あまりにも不合理で無理があり、情報不足、準備不足な点が多かったように思えます。海部氏にはその点でもう少し時間をかけて海と接してほしかった、もしくは今後接してほしいと思います。

 

僕はカヤッカーです。カヤックという人力の小舟を漕ぐ技術にたけた人種の一人です。

傍から見たらエンジンも付いていない小舟で海に出ることを「危険だ」「無謀だ」「海をなめてる」などと思われることもあります。でもそんなことは関係なくカヤックを漕いで好きなところに行きます。それはカヤックの性能と自分の力量を把握できているからです。そして海を読む技術を日ごろから鍛えています。ツアーという第三者を一緒に連れていく行為によってその判断基準は緩めですが、自分や友人と海に出るよりも遥かに責任がかかる状況で鍛えています。

一見、陸の人には無謀に思えることも僕らには当たり前にできることもあります。漁師がムリだということができることもごくわずかですがあります。しかしカヤックの性能、自分の技術、海を読む能力、そのどれかが欠けても事故は簡単に起こり、その三角形の関係はエンジン船や他の船舶のそれよりははるかに小さい三角形になります。

そんな矮小な船舶であるカヤックですが僕にはこれでなら自分の能力を高め、行ける所まで行ってみたいという思いがあります。今までもそうでしたし、これからも色々なことに挑戦していきたいと思っています。

 

ただ、今回のプロジェクトはどうしても「やらされている感」が否めなかった。プロジェクトの意味、価値を聞き、そして草刈から舟づくりなど一環してやらせてもらったものの、どこかで何かを疑っている、疑問を持っている、信頼できない部分が残っていた気がします。熱くなれない自分がいる。命をかけられない。心の底から「これを成功させたい!」と思えなかった。そんな人間があまり関わっていていいものだろうか・・・と思うわけです。実験だからと言ってしまえばそれまでなのですが、日ごろから海を漕いでいる僕にはどこか自分に嘘をついている様な感じがして腑に落ちない日々でした。

もし次回の航海が予定通り台湾から与那国まで行われるのであれば、漕ぎ手、もしくは乗り手のメンバーにはそのようなイメージを持って行うのではなく、全身全霊で行えるような、そんなプロジェクトに進化していることを願います。そうでなければあの海は越えられないでしょう。

 

ただの学説を立証するための実験ではなく、ただの冒険でもない。

うまくプロジェクトが運営されることを祈ります。

 

◆3万年前の航海徹底再現プロジェクト

https://www.kahaku.go.jp/research/activities/special/koukai/

 

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2016-06-30 02:14:58

気づいたらもう与那国行き

テーマ:


比川集落近くの樽舞湿原に向かう


日々の忙しさに身を任せていたら、いつの間にか6月も終わり・・・。


5月の与那国行き、草刈りの模様をブログにアップしようと思ったら。


すでに刈り取ったヒメガマは乾燥が終わり・・・


有志によって6月23日から船の製作が始まり・・・


なんと練習艇は完成してしまって・・・


実際に島の外洋に出て漕ぎの訓練を行っているというのだ・・・!


なんて、旬がないんだ、このブログ!!


しかしスルーして、これからのことを書いていくのもアレなので、書きます、書きます!書かせてください!

だいぶ端折りますが・・・。


詳細、これまでの流れが知りたい方はfacebookのページをご覧にください

「3万年前の航海徹底再現プロジェクトfacebook」: https://www.facebook.com/koukaiproject/?fref=nf



刈り取り当日。

朝8時に比川集落に集合して現場の樽舞(たるまい)湿原に向かう。けっこうな悪路で4駆の軽でないと通れないんじゃないかという狭い道を入っていく。

天候は涼しく、曇り空。雨もぱらぱら降っている。

こんなに寒いとは思わなかったので合羽を忘れたことを後悔する・・・。












ヒメガマを前にして草刈りの説明をする草船専門家の石川仁さん。

断面を見てみると、たしかに何層かに分かれており空気を含んだ層が重なっている形状だ。これなら確かに浮力が高いように思える。








樽舞は細長い形状の湿原である。

一列になって一定方向に刈り取っていく作戦に。

思ったよりも下草が多くて躊躇ったが、ぬかるみはそれほどではない。ちょっと除草剤が弱くて雑草が多いキビ畑のキビ刈りみたいな感じである(たとえが分かりにくい?)

下草はミミモチシダのようなシダ植物。

思いのほか虫が少なくて助かる。


科学博物館の植物班から借りてきたという葦切りガマは有能で、ヒメガマ刈りにはとても効果的だ。あえて家から鎌を持ってこなくてよかったと安心してしまった。


午前、午後とみっちり刈り取り。

昼休みに食べた与那国そばはうまかったな~。みんな普通盛りでも多いといていたけど、今だから言いますが僕は大盛りでもよかった・・・です。








この日丸1日、20名ほどかけて刈り取った量が船の約2/3の量になるらしく、「どんだけ~!?」と、やや狼狽したが僕はこの日で帰ることになっていたので、最後の積み込みが終わると村松さんに連れられて濡れた衣服を着替えてから与那国空港に送ってもらうことに。












この翌日、さらに地元中学校の協力もあり約一艇分の草は確保され、村松さんのおかげで草は大切に干されて乾燥し、6月23日から最初の練習艇を作る作業にかかっている。


僕は7月1日から与那国に向かう予定です。

その模様はバジャウトリップ西表フィールドサービスのfacebookにもアップする予定ですが、上記の本プロジェクトのページが一番確かだと思います。

こちらのブログにても、何か区切りがいいところでアップしたいと思います。


皆さん、応援よろしくお願いします!


「3万年前の航海徹底再現プロジェクト」詳しくはこちら↓
https://www.kahaku.go.jp/research/activities/special/koukai/






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2016-06-02 00:53:15

初めての与那国島の目的は草刈だった

テーマ:

前回の続き。

5月14日~15日の与那国チームとの合同練習を終えた僕は西表島チーム唯一島を離れ、与那国チームとともに与那国島へ行くことになった。

 

今回の合同練習では主催者である海部陽介氏のほかに、とても重要なポストである草船造りの先導であり、日本で唯一(?)草船を作り実際に長距離航海をした経験を持つ男、石川仁さんが参加していた。

石川さんとは共通の知り合いなども多く、噂にはよく聞いていたが実際に会うのはこの時が初めて。でも思っていた通りの人当たりのいい人で、すぐに打ち解けることができてとても頼りがいのある兄貴肌の人物である。

 

 ◎石川 仁 オフィシャルサイト http://www.jinishikawa.com/

 

15日の夜は石垣島に皆で渡り、与那国チームのブガリ(ブガリノーシ、お疲れ会、つまり飲み会)に混ぜてもらい、翌朝与那国島へ飛行機で。

 

 

何を隠そう、わたくし。八重山に来てはや18年になりますが今回が初めての与那国島!

 

初上陸の島なのであります!!

 

これはワクワクせずにはいられない。

ただでさえ大物回遊魚がわらわら泳ぎ、透明度のイイ、絶海の島。映画「老人と海」でみた与那国島の荒々しい海を想像すると、一筋縄で帰るわけにはイカナイトいうもの。そこはしっかりと潜り道具(3点セットとウエット)を持参し、西表島から馳せ参じたのであった。

 

  

と、ところが15日まではとてもいい天気だったのに、16日の午前中に前線が南下・・・。

空は雨雲に覆われ、北風がこれでもかと島にぶち当たって海は大時化。気温も一気に下がり、その体感温度差は10度近かったのではなかろうか??

 

かなりブルーになったわたくし。

 

朝一便組と昼便組と別れてしまったので、朝一便だった僕は久部良にある宿に案内されると少し時間があったので、そこから歩いて最西端であるイリ崎に行くことにした。

 

途中にある久部良漁港の中にあるナーマ浜が今回の主なベースになると聞いていたが、穏やかできれいなビーチだ。でもどこか見たことがある?それもそのはず、久部良漁港もどこかで見たことあると思えば映画「老人と海」そのままなのである。おじぃたちが参拝した金毘羅様もあり、映画ロケ地に遊びに来た観光客そのものである自分の立場が笑えた。

 

 ◎映画「老人と海」 : https://www.youtube.com/watch?v=8pNvkGAQM4A

 

  

 

イリ崎は爆風が吹きすさび、北側はコンタクトが飛びそうなくらい風圧があったが、南側はうねりこそあるものの、静かなものだった。西表島では忘れかけていたが、この風裏と表のギャップ、岩礁帯の地形は伊豆諸島を彷彿とさせる。

いつ雨が降って何もできなくなるのかわからないので、ベタにも日本最西端の碑の前で記念写真を撮りこれで一応、与那国島へ来た証にはなった。

 

 

  

イリ崎から台湾を眺めるが見えるわけなし!ここの地質は西表島西部と似ていた。

 

 

イリ崎の東屋の足元には大陸から日本列島への地図が描かれており、水深が浅い大陸棚や黒潮までもがご丁寧に加えられていた。

 

これはまさに今回のプロジェクトにぴったりの地図ではないか!

 

つまり3万年前は今よりも海抜が80m近く深くなっており、80mより浅いところは陸地だったというのだ。黒潮のルートは一緒だったか微妙だが、これも現在シミュレーションで当時のラインを描いているという。

これによると西表島の南で黒潮の分流が南下しているが・・・

本当なのか?

そこは大方、北上しているというのが現場の意見である。

 

 

昼の予定時刻までに宿に戻り、空港で仁さんと合流し、昼食を食べながらミーティング。

東京からわざわざ来たボランティアの方もいて、5人で本日の打ち合わせをする。

 

今回海部さんは草船の材料になるヒメガマを刈るために来ており、僕もそのお手伝いで来ているのである。

 

そう、

 

僕の初めての与那国は草刈が目的なのである!

 

しかしボランティアで来たMさんは沖縄ですら初めてだという。初めての沖縄でいきなりヒメガマ刈り・・・。

 

なんてディープな体験なんだろう。

 

仕事ですからね。

仕事ですから。

 

・・・。

 

この日は草刈は行われず、海部さんや仁さんは与那国町役場や伴走船のやり取りをしに話をうかがいに行くというので僕やMさんは車で観光でもしていてください、とのことだった。

しかし午後から雨、雨、雨~。

おまけに爆風。気温も激低下。潜ろうと思えば潜れたが、こんなときに潜っても意味がないので僕らも海部さんたちに付いていって話をうかがうことになった。だがこれはかえっていろいろな話がまとまっていくところに立ち会うきっかけとなり、とてもよい経験となる。

 

夕方からは今度は与那国島でのプロジェクト説明会、というか開会宣言の様なものが行われた。思っていた以上に参加者はまばらであったが、まぁこんなものだろうと村松さんもとくに慌てるそぶりもなかった。いくべき人には話が既にいっているという感じなのだろうか。

夕食を地元の酒場で食べて宿に送ってもらう。西表から3日連続で討論しながら酒を飲んでいるからさすがにみな疲れていた。

 

翌日の草刈本番は・・・

 

続く!

 

 

 

 

 

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2016-05-31 15:06:37

3万年前の航海徹底再現プロジェクト~バジャウ的プロローグ~

テーマ:
現在、国立科学博物館主催であるプロジェクトが動き出している。

それが「3万年前の航海徹底再現プロジェクト」である。
詳しい事は以下のサイトを見てもらいたいです。

https://readyfor.jp/projects/koukai
Face book:https://www.facebook.com/koukaiproject/

で、このとんでもなく壮大なプロジェクトとバジャウトリップがどう関係しているかというと・・・

話が長くなるのですが・・・

簡単に要約すると、このプロジェクトの漕ぎ方責任者として大役を務めるのが海洋ジャーナリストの内田正洋氏。氏は日本のシーカヤックを代表する立役者であり、初代瀬戸内カヤック横断隊隊長でもあります。横断隊に参加している西表島のカヤックガイドと言えば、わたくしバジャウトリップの赤塚と、先輩ガイドショップ「まんさくツアーサービス」のまんさくさん。

内田:「赤塚、まんさく、おまえら、やれ」
赤塚・まんさく:「あ、は・はい・・・」

超簡単に説明すると、こんな感じです(笑)
そういうわけでプロジェクトの話をいただいた今年の初め、さっそく現地説明会を開くということで行われたのが2月18日、西表島東部の大富公民館でした。



     写真は2月に行われた西表島東部での説明会の模様。手前から内田氏、海部氏、村松氏。


今回の主催である人類学者の海部陽介氏と内田氏、そして与那国島の教育委員会の村松稔氏が来島して今回のプロジェクトの内容を説明してもらい、西表島からの漕ぎ手を募集しました。

また同時進行でこのプロジェクトはクラウドファンディングで予算を集めることになっており、目標の2000万円が集まらなければ、予算なしで行わなければならないという宿命も持っていました。これは目標の金額を大きく上回る2633万円という大金が集まり、無事プロジェクトは敢行される運びになりました。

一番心配であったお金の件がまとまると、おのずと具体的な航海のことが心配になってきて不安なことも多く募るようになってしまいました。

草船はどんな大きさなのか?どのくらい乗れるのか?何人で乗るのか?スピードはどんなものか?何キロあるのか?櫂は何を使うのか?伴走船はつくのか?そしてそれはどんな船か?誰が操船するのか?無線は何台積むのか?船同士はどうやってコミュニケーションをとるのか?エマージェンシーはどこまで使用できるのか?飲み物はどうするか?食べ物は?服は着ていいのか・・・

例を挙げだしたらきりがありません。とにかく、情報が不足し、開催者とのコミュニケーションが不足していました。「漕ぎたい」というメンバーは何人か集まってきましたが、具体的な情報が不足しており、困惑せずにはいられないのが現場の立ち位置でした。

そんな中、4月後半、ゴールデンウィーク前にまんさくさんが与那国島に与那国の漕ぎ手のトレーニングとして向かい、向こうの情報を得てきて、なんとなくイメージはつかめました。西表島のメンバーは仮にもシーカヤックをメインとするガイド達がメインですが、与那国島の人たちは悪く言えば漕ぎ手としては素人でした。とりあえず、与那国島での漕ぎの練習は厳しすぎるという結果に。そのために西表島での合同練習を開催することに。そして5月半ば。5月14日~15日の二日間にわたってそれが行われました。

草船はもちろんないのでシーカヤックのタンデム艇を使って、本番も使うことになる木製の櫂を漕いで「海を漕ぎ渡ること」を覚えてもらいました。短い間でしたが、要領を掴んでもらい、あとは草船に6月後半の練習から馴染んでいくしかないです。それは僕ら西表ガイド集団も同じことです。

そしてその練習後、僕は与那国メンバーとともに与那国島に渡り、今回の草船に使うヒメガマという植物を刈りに行くことに。

だい~ぶ長い前置きになりましたが、次はその与那国島に行った時のことを書こうと思います。
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2016-03-18 23:17:46

西表島一周

テーマ:ツアー


鹿川湾


西表島沿岸長約130㎞。いりくんだ西域部を岬から岬へショートカットして約90㎞の距離になります。この西表島の沿岸線をぐるりと一周、5泊6日でゆったりとまわりたいと思います。


〇何故6月?何故6日間?


 西表島を一周するには最低でも一泊二日かかります。夜を徹して漕げば15時間ほどで漕ぐこともできるでしょうが、それはもはやアスリートの世界。自分との戦いです。
 その西表島を6日もかけて漕ぎまわる。一日当たり約15㎞、3時間漕げばいいだけです。なぜこれほどまでに余裕をもって行うか、それはガイドの個人的な経験論と、移り変わりやすい西表島の天候のための予備日が含まれます。

 ガイドの経験から察するに、一日三時間くらい漕ぐのが余裕をもって風景を楽しめる体力と集中力が持続すると思っています。また漕ぎ足らなければ寄り道できるマングローブ生い茂る川や、そこから少し歩いて見に行きたい滝などには事欠かないのが西表島です。沿岸線ばかり眺めるのも飽きるでしょうし、ちょっとそこにある島(鳩間島、小浜島、新城島)に渡ってみたり、シュノーケリングで海の中をのぞいてみたりするのも楽しいですよね。

 とにかくせっかく西表島まで来るのであれば距離を稼ぐ、最短時間を狙うというような競技的、チャレンジ的なものではなく、この島ならではの風景とシチュエーションの中でシーカヤック、アウトドアを楽しんでもらいたいなぁと思っています。バジャウトリップはそういうショップです。

 毎日、違う風景をのんびりと楽しんでもらう。でもシーカヤックの旅だから時としてガッツリ漕がなければならない状況もあるだろうし荒れた海を漕ぐこともある。そんなハードな一面、スリルを感じる瞬間をメンバーとともに共有しながら西表島を一周し、その達成感を味わってもらいたいなぁと思っています。

 天候が悪化してカヤックを漕ぐのが難しい場合停滞したり、一日かけてわずかばかりの距離を漕いで終わってしまったりということもおおいに考えられます。それを考慮して余裕が持てる、でもダラダラとはさせたくない…。そんな中間のちょうどいいかな?と思ったのが5泊6日です。休みを会社からもらうのも皆さん大変ですからね…。


こんな雨の中や・・・



こんな風の中を漕ぐこともあるけれど


網取湾


ナイヌ浜沖



網取湾
こんなベタ凪の宙に浮いているような海を漕ぐことも


 しかし今回は連休をほとんど絡めていない6月10日~15日。

 そもそもなぜ6月なのか?
 6月はまず、航空運賃が安いです。オフシーズンで旅行者が少ないからなんですが、その理由は休みがとりづらい(公休がない)うえに、最大の原因は「梅雨」にあるのではないでしょうか?「どうせ雨が降るなら、沖縄なんか行かなくても…」と思う方は多いはず。だから航空運賃はこの時期、全体的に低めです。

 ところがどっこい、これは皆さんの勘違い!沖縄の梅雨はそれほど雨が降らないんです。
 いや、正確には降るんですけど一日中しっとりと降るということはなく、雨雲が通るたびに雨が降っていくけど、通過すれば晴れ間が現れるといった感じ。晴れ間も多く、気温も湿度も真夏並みに高いのです。何より風が吹くことが少ないので海はそれほど荒れることもなく、凪の海を漕ぐことができるのである意味西表島を一周するには濡れることを前提に考えていれば、それほど難しくなく絶好の機会ともいえます。

〇すべての景色が新鮮、ワンウェイである一周の魅力


 島を一周するという、とても明確な目標。それは全沿岸線を把握するというエクスプローラー的な達成感を得られますが、何よりの魅力は同じ風景に出会わないということ。
 行って、帰ってくる、二重線になることの多い通常のツーリングと異なり、島一周や湾一周は同じところは通らない一期一会の風景を楽しむことができます。だから飽きない。あの岬をまわり込んだら何が待っているのだろう?知らない場所を進んでいくワクワク感は旅好きにはたまらないものだと思っています。そして最後にゴールで知っている場所に戻り、安心感とともに旅が終わってしまったというちょっと寂しい気持ちになるあの喪失感。


  

  
  
  






  


通常のデイツアーでは漕がないような場所を漕ぐのが、一周ツアーやロングディスタンスの魅力。
どこがどこだかリピーター、島民の皆さん、わかりますか??



〇日常と非日常の世界観

 5泊6日も人里離れて海岸線や海の上で過ごす。都会では会えないような仲間や、質素だけど何を食べてもうまく感じる食事。潮まみれになった体に時折浴びる沢の水の気持ちよさ。日本の海とは思えないサンゴ礁の美しさや生い茂るジャングルの深い緑に感嘆する。
 ただでさえ非日本的な空間、西表島の自然にどっぷりと浸かる6日間は非日常的な時間と空間を堪能できます。
 また、そうかと思えばときおり浜に上陸し、集落の中を探索したり商店で食料を補給、買い出しをするのも一泊二日のキャンプでは行わないこと。西表島で生活している人々の日常をのぞくこともできます。それも道路から車で行くのではなく、海から行くことでまた通常の観光とは印象が大きく異なるはずです。


  



  



自分で獲って、食べる!普段の日常では味わえない自然の恵み。
大自然の懐で24時間、西表島を感じとれます。


〇日時

       2016年6月10日~6月15日


10日朝一の便(石垣島7:00出発の大原行)に乗れば、当日合流も可能です。
15日は大原発の最終便(18:20発)には間に合わせます。


〇コース予定

出発、到着は基本大原港ですが、天候次第では到着は大原でないかもしれません。ただ、その場合は各港、宿まで送迎はできますのでご安心ください。
時計回り、反時計回りになるかは天候次第ですが、今のところ大原から時計回りを考えています。


〇持ち物

通常のキャンプツアーと変わりません。そちらを参考にしてください。装備も同様です。


〇ツアー料金

    ¥70,000(自艇参加者は¥60,000)
         食事、ツアーガイド、レンタル、保険込み

ただしテントをレンタルする場合のみ別途レンタル料(5泊分¥5,000)いただきます。


西表島、最西端の浜で見る夕陽や・・・


誰もいない浜で石垣島から上る朝日を拝む



もちろん西表島の代名詞、マングローブの中も探索


 ぜひ皆さんのお問い合わせ、ご予約をお待ちしております


〇バジャウトリップ西表フィールドサービス: http://bajautrip-ifs.com/


メール bajautrip@guitar.ocn.ne.jp

  

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2016-02-21 22:59:57

南の島の冬

テーマ:日常



「西表島にも季節があるんですか?」
 冬である以上、日本である以上、この時期は西表島とて寒い。そして春もあるし、秋もあるし、もちろん夏もある。季節の移ろいのメリハリの強さは日本本土には確かに劣るかもしれない。けれども都会にいて常に同じようなもの(スーツ)を着て、似たようなものを食べて快適な空間で過ごしている人たちより、はるかにこの島での生活は四季を感じ取ることができる。だから上記のようなことを旅行者に言われると何となくムッとしてしまうが、少しして考え直してみると、むしろそれも仕方ないことかなと思ってしまう。








 実際、旅行をするのに適しているのは夏であり、西表島や他の沖縄の離島のイメージは夏の風景であることがほとんどだ。もう何十年も西表島に通っているリピーターの方も多いが、ほとんどが同じ時期、決まった季節に来ることが多くやはり夏がメインとなる。他の季節を知らないことも多いし、数日の滞在で帰ってしまうのでその時の天候で島のイメージは異なるだろう。
 僕自身、お客様たちには「夏がいい」と宣伝している。それはツアーをやるうえで個人旅行者の来島数が多いのがその季節ということもあるし、根本的に海況は良くなく「雨季です」といいたいほどに天候も悪いことが冬は多いからだ。気象状況と沖縄列島の地理を考慮すれば理解できることなのだが、そのへんのメカニズムに関してはまたにして、ここでは伏せておく。
 だから旅行者の方々は夏の西表島はよく知っているのだけど、用がないせいか冬の西表島のイメージがつかめないのも否めない事実だと思う。そのために冬がどんなものなのか想像できず、冒頭のようなことを言ってしまう人もいるのだろう。





 観光をして楽しい時期、僕らがカヤックツアーの仕事をやりやすい時期は確かに夏なのだけれども、こと生活していると僕の住む西表島東部においては冬のほうが賑やかである。それは西部便が欠航しやすく大原港に団体旅行者が大型バスツアーに参加するために大量に石垣島からやってくるという一面もあるけど、それ以上に主要産業である農業の一つであるサトウキビの収穫が始まるからである。
 レンタカーを借りても島を半周する県道くらいしか走らない観光客、もしくは西部しか行ったことがない観光客の方は知らないと思うが、少し農道に入ってみると広大なサトウキビ畑があちらこちらに見受けられるのが仲間川を中心とした東部地区である。
 サトウキビの収穫には大勢の人間が必要である。そのために収穫の時期になると日本全国から老若男女が集まってきて人口が数百名ほど増える。全国を季節労働をしながら旅する人たちや農業や島の自然の中で暮らすことに興味がある者たちなどが集まり、島にはない技術や情報、スタイル、サブカルチャーを持ってきてくれる。現在、島に住んでいる内地からやってきた若者や、農家の嫁さんになった人などもキビ刈がきっかけで来島した者がほとんどで、労働の担い手という以上に多くの影響を島に与えている。
 旅行者の多くが夏の西表島しか知らないのに対し、彼らサトウキビ刈の人夫からすれば冬の西表島しか知らないという者も多い。風が強く、海は常に時化、雨が多い西表島の冬。今年の一月など、ほぼ毎日

のように雨が降り続いていた。空は鉛色に重い雲が立ち込め、うすら寂しい雰囲気を醸し出しているのが沖縄の冬の現実だ。そんな中、黙々と昼間はサトウキビに打ち込み、夜は罠で獲れたイノシシや、夜のイザリで獲った魚介類を肴にして仲間と酒をあおる日々。色々な出会いと楽しみがあり、天気は悪くともこの時期はこの時期なりの楽しみがある。なによりそんな悪天候が多い時期にも時折晴れることもあり、その時の太陽のありがたさ、温もりは慈悲深く、有難みをいたく感じるものだ。



  



 西表島でシーカヤックのガイドの仕事をしていると冬の仕事の少なさをみかねてか、友人や常連さんの方々によく「島の外に出て働けば?」といわれる。自分でも冬は南半球のオーストラリアやニュージーランドに行って自分の語学力は置いといてアウトドアガイドの仕事ができないかなと思ったり、一般的なアウトドアガイド業の方々の様に島を出て雪モノ(スキーやスノーボード)のインストラクターなどになって仕事をするのも良いかなと、これまたなれるなれないの話は置いといて考えることもある。
 アウトドアの世界に身を置くという意味で、それはとても理想的な生き方だと思う。
 自分の能力が活かせる時期に条件の悪い土地を避けて渡り鳥の様に旅する生き方もまた魅力的ではある。
 でも僕には何かそう開き直れない気持ちが独立して事業を始めた時からある。この西表島という空間、コミュニティーに身を置いておきたいという気持ちが強いからだ。そして何よりこの島の季節感、時間軸を体に埋め込みたいのである。






 だいぶ話が長くなったけれども、なんでこんな話を書きはじめたかというと、先日ある雑誌を読んでいたら写真家の故・星野道夫さんの話がでていた。星野さん当初、夏の間はアラスカの荒野や山、海に行っては動物や風景写真を撮り、冬になると日本に帰ってきて写真を整理したり、文章を書いたりする生活を続けていたという。それがある日友人にこう言われたという。

「ミチオは冬になると日本に帰っていくけれど、アラスカの冬は長く暗く凍るように寒い。でもこの冬こそアラスカの本質があるんだ」


 星野さんはそれからしばらくしてフェアバンクスの近郊にある森の中に家を建てた。家族もできてそこで暮らすことになりそれによって分かったこと、得た発見も多くあることをその著書に多く書いている。


「この土地に暮らそうと思い始めてから、まわりの風景が少し変わってきたように感じる。春に南から飛んでくる渡り鳥にも、足もとの花やまわりの木々に対しても、やはり同じような思いをもつ。それを簡単に言えば、何か、とても近いのだ。それはまた、生命あるものだけでなく、この土地の山や川、吹く風さえも自分と親しいつながりを持ち始めている。初めてアラスカにやってきた頃、あれほど高くそびえて見えたマッキンレー山も、今は何か穏やかだ」(『イニュニック』星野道夫)



「あぁ…これ、なんとなく、わかる」
 朝から晩まで漆黒の闇に包まれ、マイナス50度にもなるアラスカの冬と西表島の冬とを比較するというのは、あんた、そりゃ無茶だよという気もするが、共通する点もあるのは確かだ。悪天候の多い太陽のあまりあたらない西表島の冬にキビ刈などの重労働をし、キビ刈終了とともに湿った暖かい風と共に灼熱の太陽光を浴びる春を迎えるのは、まさに冬眠から覚めたようなハツラツさがある。
 春になったらモズクを採りに行こう、晴れたら罠のなくなった山々に分け入って森の中を探索しよう。大潮の日はリーフ釣りもしたいな。お客さんが来たらさて、どこに行こうかな?
 本業のガイド業から離れ、アルバイトをし、フィールドからも離れ、ただ空を見て風を感じ、気温や湿気を考えて天気予報図と見比べるシミュレーションを繰り返し、わずかながらに垣間見られる生き物たちに癒されて冬を過ごした僕には、やはり本土に匹敵するほどの春の訪れの幸福をこの南国でも感じることができるのだ。それはこれから始まる夏の本業シーズンにむけてモチベーションを上げる儀式のようなものになってきている。
 ガイド業が忙しい夏のオンシーズンだけを西表島で過ごし、冬の時期は東京で飲食店の仕事をして稼ぎ、そのわずかな間に自分の旅を行っていた時期があった。その頃は暑い、それこそ絵にかいたような南国の西表島しか知らなかった。その時期にみられるものが僕の西表島のすべてだったのだ。しかしこの島で暮らし時々旅に出ることはあっても年間通してここに住んでみると、それまで知らなかった時期を経験することで新しいもの、新しい発見、それまでどうでもよかったものがどうでもよくはなかったり、やりたくてもできなかったことができるようになったり、出会わなかった人たちと出会う機会などが増えてきた。そして断片的だった島のパーツがどんどん繋がっていくのがわかり、星野さんの言うように「親しいつながり」が結ばれていくのが実感できる。
 もちろんそれは生き物や風土などの自然もあるのだが、特に島民との間にも感じるようになる。地に足を付けるとはまさにこのことだろうか。他所から来た内地の人間が、他所からくる観光客を相手に仕事をする。そうではなく、島の人たちと島の中で働く。本業ではなくアルバイトだとしても、そうすることで島の仲間により入っていくというか、コミュニティーに属せていくのが心地よい。面倒くさいことも多くなるが、それは都会的な個人主義の影響であって島に暮らすという、田舎での生活を経ていくうちにまだ人間が大都市を築く前の関係、お互いの顔や名前を知っている者たちのみで構成させているような小さな集団で生きていたころの社会性がわかってきて、人間が生きていくうえで本当に必要なもの、大切なものは何だろうかということが朧げながら見えてくる気がするのだ。一人では生きてはいけない。都会的な分業制度ができる前、生きるために足りない部分を皆で補いあうような。そんなことが「アウトドアガイド」という一種の分業(職業)から離れてこの島に冬もいると理解できるような気がしてくる。シーカヤックの仕事をしたいから西表島に移住したということももちろんあるのだけれど、西表島に住んだのはこういうことが知りたいから、ということもあった。だからふらふらと出稼ぎ(旅)に出たい気持ちももちろんあるのだけれども、この島にいることもなかなか捨てがたく、面白いのです。








 昔、旅人だった頃に感じていた「生まれた土地を大切にして生きる」人たちや「新しい土地に住むと覚悟を決めた」人たちに対する嫉妬、羨望、ジェラシー、カッコよさ。そういうものを今、自分が与える立場にいるのだということを自覚する。 シーカヤックガイドであるけれど、「西表島在住のガイド」でもある以上、そういうものを大切にしたいと考えています。
 しかしまぁ、そうはいっても本来は野外で遊ぶことばかり考えているのが本当のところ。本性でしょう。色んなところにいまだに行っている旅人を羨ましく感じるのはその反動だと思う。冬ということで思った通りにカヤックを漕ぎに行けなかったり、山や海に行けなかったりする言い訳をここに書き殴っているだけなのかもしれない…。
 冬はつらく、そして生きるのはたいへんです(笑)

Coyote No.53 ◆ 星野道夫のアラスカの暮らし/著者不明
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2016-02-05 01:21:34

バジャウってなんですか?

テーマ:哲学







                           西表島北海岸での一コマ

「バジャウトリップのバジャウってどういう意味ですか?」

この仕事を始めてから多くの方にそんな質問を受けました。

ホームページの冒頭やfacebookの「ノート」に書いてもいますが、こちらのブログでも書こうかなと思います。




バジャウとは漂海民(シージプシー)と呼ばれる、家船に住み、国籍を持たず、海から海へと移動しながらサンゴ礁の内海で生活する人々の総称の一種で、マレーシア、インドネシア、フィリピンの三つの国の間にある世界で最も穏やかな内海といわれるスールー海にあるスールー諸島を起源とする民族です。

 ●Sea Bed Hunting On One Breath - Human Planet: Oceans, preview - BBC One
https://www.youtube.com/watch?v=MgRpwESWPLM
 ●Les Bajau, Badjaos, Badjos 2014 Documentaire
https://www.youtube.com/watch?v=kF6mkXgz4b0
 ●Spirit of Asia : Bajau People , the Sea Gypsies
https://www.youtube.com/watch?v=-ptIBNNRGEQ

「Bajau」はボルネオ島マレーシアでの呼び方で、インドネシア(カリマンタン)では「Bajo」と呼ばれているそうです。




バジャウ族の様にサンゴ礁の中を漂い、彼らの様に海から必要なだけの糧を得て海を旅してみたい。

そう思って日本の海を旅した時がありました。僕はそのスタイルを「バジャウトリップ」と勝手に名付けて実践してきました。




2012年、自分の店を西表島で開くことになり、その屋号は正直けっこう悩みました。

しかし結局のところ、自分の一番気に入っているものが良いということになり、「わかりにくい」「読みにくい」「意味がわからない」と苦言をもらいつつも「バジャウトリップ西表フィールドサービス」に決めました。

西表島のフィールドを舞台に、バジャウトリップを提供、サービスする。それがこの屋号のざっくりとした由来です。




◎バジャウ族をいつ知ったのか?

残念ながら僕はまだ一度も彼らと直接会ったことはありません。スールー諸島は現在イスラム過激派やゲリラ、海賊が多くいてテロや銃撃戦、観光客の誘拐などが頻繁に行われている場所です。国を持たず、争い事を好まないバジャウ族ですが、彼らの住む海域はことごとく治安が悪くなる場所ばかり。彼らも安全で静かな好漁場を探し求めて移動を繰り返していましたが、各国の定住化計画や海藻の養殖の推進などもあり家船で生活するバジャウはほとんどいなくなってきているようです。


それでもいつかは彼らのいる土地に行き、海にカヤックを浮かべて会いに行きたいものです。


彼らを知ったのは高校生の頃。

近所の市立図書館で本をむさぼって読んでいた時期があったのですが、その時に出会った一冊の本がきっかけでした。




「漂海民 ~月とナマコと珊瑚礁~ 」 門田修 河出書房新社 1986年6月25日初版












遠浅のサンゴ礁のリーフ内。アマモや海藻が生える少しとろりとした印象をうける暖かい海の上に舟を浮かべている写真。それが僕の中の海を旅するイメージを大きく変えました。




海は昔から好きでした。千葉で育った僕は内房、外房に子供の頃から遊びに行っては磯遊びや釣りをしていました。でも船には弱く、ましてや船乗りになったりヨットで世界を航海したいなどは考えもしませんでした。海は怖いもの、厳しくしんどいもの。選ばれた者でなければ行えないのが海の旅、航海だと考えていました。




現在も船に弱いのは同じです。大学生の時に調査船で外洋に出たものの、ひどい船酔いになって以来、船旅にはちょっとビビってしまいます。


ところがバジャウ族がいる海は遠浅で、穏やか。生命感にあふれ、こんな海なら自分も彼らと一緒に旅をしたいな、生活を共にしてみたいな…と思いました。なにしろテレビのドキュメンタリー番組や冒険小説、ノンフィクションや探検記が大好きで、生物学から民俗学、考古学に至るまで色々なことに興味を持ち、とにかくどこか遠くへ未知のものを見てみたい知りたいという時期ですから、とても大きなインスピレーションをこの本からもらったと思います。




それから数年後、大学に入ってそこを休学。何の因果か西表島にぞっこんはまってしまい一年間過ごすことになり、その時初めてシーカヤックというものに乗りました。カヤック自体は高校生の時に乗ったことはあるのですが海は初めて。そうなんですよ、シーカヤックを始めたのも実は西表島からなんです。


そのシーカヤックに乗って新城島まで渡り、リーフの上を漕いでいたらとても見覚えのある光景だと思ったんですね。それが漂海民の本に載っていた写真、そのまんまだったんです。










「このシーカヤックがあれば、僕も漂海民みたいな海旅ができるな・・・!」




その瞬間がある意味、バジャウトリップのきっかけだったのだと思います。

でもこの時はまだバジャウトリップという名前はもちろん考え浮かんでもいなく、自分がこれほどまでバジャウ族に固執するとは考えもしませんでした。


バジャウ族は潜水の名人ぞろいで、素足で20m以上潜り、5分近く海底にいることができるといいます。銛で魚を獲る技術はまだこの時点で僕にはありませんでした。あくまで海を旅するきっかけを得て、魚は釣りで獲る。色々な漁村をまわり漁師の人たちと出会いたいと考えていました。




しかしこれも不思議なもので、休学が終わり大学に復学すると、素潜りサークルというものがあるのを知りそこで素潜りを覚え、魚突きを知り、近郊の海や伊豆諸島に休みになると行く生活になりました。


カヤックで海を渡り、潜って海の中を知り、魚を調達しながら旅をする。




野田知佑氏の本にもれなくかぶれていた僕は、「海の野田知佑になってやる!」と息巻いていたのもこの時期だったと思います。




大学を卒業してからは再び西表島に戻ってシーカヤックガイドの修行。こうしてバジャウ族と同じような技術を習得していくうちに、次第にバジャウトリップという朧げなスタイルが見えてきていました。




シーカヤックは北方民族が狩猟に使っていた皮船の最高傑作です。バジャウ族のいる穏やかで暖かく透明度が高い南海ではなく、北極圏に近いグリーンランドやアラスカ、カナダ。ベーリング海やアリューシャン列島にいた北方民族によって流氷の間を漕いだり、荒波を越えるため使われてきた舟です。


何故このカヤックという小舟を使うのかはまたの機会に話をまわしますが(まぁ色々なところですでに書いてもいますが)、とにかく優れた人力船なのです。




この北方民族が考え出し、欧米人たちによって現代の素材を使ってより進化した最高傑作の舟を用いて南の海を漂海民のように旅するのが、僕には文化の融合というか、色々な文化をかき回して使う、チャンプルー文化の沖縄において最高の組み合わせだと思っています。


その旅によって得られる感動、達成感、開放感、斬新さ、閃き、視野の拡大、そんなものを提供できるサービスがあればと思い、バジャウトリップ西表フィールドサービスに至ったのです。




◎バジャウを知るには


日本国内で手に入る市販の本でバジャウ族を取り扱っている物はそれほど多くないです。ここでは4冊ほど紹介したいと思います。もし興味がわいた方などいましたら是非読んでもらい、ツアー参加時にガイドと色々話ができたらと思います。




  ◆「海の漂泊民族 バジャウ」 ミルダ・ドリューケ著 畔上 司訳 草思社 










  ◆「漂海民バジャウの物語 人類学者が暮らしたフィリピン・スールー諸島」


    H・アルロ・ニモ 著 西 重人 訳 現代書館









  ◆「海のグレートジャーニー THE GREAT JOURNEY ON THE SEA」 関野吉晴 クレヴィス










正直、バジャウ族のような漂海民の生活は羨ましいですが、現代ではヨットやクルーザーなどに住み込みながら世界中を旅している人はけっこういます。だから「世界の海を股にかける」生き方もしようとすればできるのでしょう。外洋の世界も今ならとても魅力に感じるのですが、どちらかというと僕は水と陸が出会う場所、接する場所、陸と水辺が混じりあったような場所に魅力を感じています。




だから外洋に出ることはあまりなく、サンゴ礁のリーフの中を主に生活の場にしているバジャウに傾倒するのだと思います。カヤックが好きなのはそういう陸と水辺の境界線を自由に行き来することができる乗り物であり、外洋航海にはさほど向いていないカヤックが好きなのもそれが理由の一つかなとも思います。


西表島は自然の海岸線が多く残っており、遠浅の海が広がります。

河川にはマングローブが生い茂り、干潟とその奥にはウミショウブの水中草原。外洋との間にはサンゴ礁が発達し、カヤックでこそ楽しめるフィールドが多く存在します。




日本で漂海民を体験するなら、やはりこここそ、最高のフィールドだと自負しています。

漂海民―月とナマコと珊瑚礁/門田 修

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2016-01-24 01:09:53

西表島 コーラルウェイトレッキング

テーマ:ツアー







西表島は一周道路がなく県道南風見白浜線は白浜から豊原、農道を含めても南風見田浜までの約60㎞しかない。西表島の沿岸線は約130㎞といわれているので残りの70㎞は天然の海岸線がの残っていることになる。とくに南風見田浜から時計回りに舟浮、白浜までは全く道路がなく、人工物もほとんど見ることがないいわゆるバックカントリー、ウィルダネスが残っているのだ。

本来そういうところをカヤックで海から漕いで行くというのがバジャウトリップのカヤックツアー、スタイルなのだけど、今回はあえてカヤックは用いず、歩いて走破してみようという企画である。


◎なんでわざわざ歩くのか?


カヤックのほうが移動に関してはすごい楽。荷物もいっぱい運べるし、移動スピードも速い。海から見る西表島の手つかずの自然も素晴らしいのだけれども、この海域はサンゴ礁が発達しているために沖合を漕いで行く必要があり、じっくりと海岸線を楽しむのには惜しい部分がある。西表独特の奇岩が乱立する海岸線は人知れず海に流れ落ちる滝などもあり、歩いてこそ興味深い発見も見つかる。


また西側はリアス式海岸になっているため、ところどころくびれた部分があり、歩くとことでショートカットして進むことができる。今回のコースも三箇所山に入るパートがあり、とくに鹿川湾から網取湾に抜けるルートは大幅な時間短縮と幽玄なジャングル内のトレッキングを楽しむことができる。


そして何より特徴的、独創的なのが、この季節ならではのサンゴ礁の上を歩いて行けること!

春の大潮のこの日程だと、日中にマイナスまで潮が干上がる。干瀬(ピシ)と呼ばれる礁縁が姿を現し、それが進行方向のずっと先まで続いていく、まるでモーゼが海を切り開いたようにバイパス道路が海上に現れるのだ。ここを歩くことでゴロタ岩だらけの岩礁帯を避けて長距離を短時間に歩くことができる。それにサンゴの上を歩くということ、時間が限定されているというのが、何か南国の秘め事を行っているみたいで良くないですか!?


岩礁帯、サンゴ礁、ジャングル、マングローブ、白い砂浜。色々なシチュエーションを味わうことができるこのトレイル。西表島を体感するには最高の遊びだと思いませんか!?


正直、僕はそう思います!











◎日時


4月8日~10日・4月22日~24日
4月の週末、2回開催予定です!


歩くパートにもよりますが、基本潮が引いている前後5~6時間の行動予定。あとはのんびりとビバーク地で過ごします。ビバークはすべて海岸で行います。自分が持ち運べる範囲で遊び道具(釣り道具、潜り道具、カメラ、お菓子、お酒等)を持ってきてください。


◎コース予定


1日目: 南風見田浜→鹿川湾
西表島、南の果ての浜「南風見田浜」から歩いて前半は砂浜と岩礁帯を歩き、途中からイノー(礁池)を越えてリーフの上に出てサンゴ礁を歩きます。距離的には一番長いです。お客様の体力次第では鹿川湾手前でビバークする可能性もあります。


2日目: 鹿川湾→網取湾ウダラ浜
この日はいきなりジャングルの中に突っ込んでいきます。山越えで鞍部を越え反対側にあるウダラ川上流に出てそこから川沿いに歩いて浜まで。意外に道はしっかりしているのでガイドの指示に従って付いてきてください。勾配はありますが距離は短いです。


3日目: ウダラ浜→舟浮→白浜

午前中は潮がまだ高いため、ゆっくり午後からの移動になります。沿岸戦を歩いていき、サバ崎の根元から山を越え、そのままイダ浜まで向かいます。ここまで来ればほぼゴール。舟浮で生ビールでも飲んで白浜行の高速船が出るのを待ちましょう。


最終日の三日目は上原便が出ていれば最終便で石垣に戻れると思いますが、できれば西表島に宿をとっていただくとこちらも余裕をもってツアー、行動ができるのでありがたいです。











◎持ち物


バックパック、テント、寝袋、着替えなどは各自で持参お願いします。テント、寝袋は多少ならレンタルできます。バックパックの大きさは共同装備を多少持ってくださるようお願いしますので最低でも50リットルは女性でも欲しいです。
食事類はこちらで用意します。飲料用のカップや水筒はご持参ください。


◎恰好
通常のトレッキングに参加する際の格好を参考にしてください。
足回りは濡れてもいいのなら履きなれたトレッキングシューズでかまいませんが、沢歩き用足袋、ネオプレーン素材のソックスとサンダルの組み合わせなどでも良いと思います。レンタルが必要な方はこちらでネオプレーンのフェルトブーツをお貸しできますが歩くためのシューズではないので靴ズレの恐れがあります。ソックスなど用意してください。
夜はまだ冷えるのでTシャツ短パンのみ・・・などではなく、長袖シャツや薄手のフリース、簡易ジャケットなども必要でしょう。
ヘッドランプなどの照明を忘れないでください。


◎お値段

2泊3日:¥40,000


自分でいうのもなんですが、かなりリーズナブルな設定ですよ。でも満足度はかなり高いはず。そのくらい、このコースは面白いと自信をもって言えます。ぜひこの機会に西表島の核心に迫るような旅をしてみませんか!?


◎参考


コラムにて連載されています。

海を歩く、山を越える ~西表島南海岸コースタルトレッキング~ :http://bajau.freya.bindsite.jp/pg220.html

まずは興味を持った方はお問い合わせください

バジャウトリップ bajautrip@guitar.ocn.ne.jp






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2016-01-20 23:02:02

Feathercraftオーナーツアー2015 ~その四~

テーマ:ツアー



朝起きると天気は良いものの風は依然として強く吹き続けている。
朝食は前日に大量に作りすぎたカレーを使ったカレーうどん。朝からノルマを決めて豪快に食べてもらう。
この日はリーフの中を波打ち際ぎりぎりに漕いで行きたかったのでしばらく満ちるまで潮待ち。ゆっくりと出発することに。



風が強いと空の雲の形は独特だ。高いところの雲、低いところの雲、それがレイヤー状に重なりあって太陽の光を受け、何とも言えないグラデーションを作る。野外に出ると空をよく見ることになるのだが、その必要性からなのか、それとも雲が単純にきれいだからなのかはわからないのだけれども、空を見上げることが多くなるのだ。


10時半出発。なかなかパワフルな向かい風を受けながらじりじりと進んでいく。さすがに自艇を持っている経験者だけあって漕ぐ手をやめず、力加減を調整し、ゆっくりと着実に水をキャッチして皆進んでゆく。多少、女性であるYさんが遅れるが辛さによるものではなく、単純に馬力の問題だった。


南風見田浜の東屋を過ぎて忘勿石にさしあたるあたりから風が弱まってくる。琉球石灰岩が見れるフケガーラまで来ると驚くほど辺りは静かだ。カヤックを上陸してしばしの休憩。こういう場所でしか写真を撮らないので後で振り返って見てみるとこの日も穏やかなカヤッキング日和ではないかと勘ぐってしまう。











現実はこのフケガーラを抜けると、いよいよ北東の風が南風見崎を回り込んできてもろに吹き抜ける区間になっていく。ここからはもう気合と根性でしかない。もちろん何か所か上陸できる(撤収できる)場所もあり、無理をしなくてもいいのだが、ここまで来たらしっかりと出発した大原港まで行きたいというのが全員の意見だった。


フケガーラから豊原沖、豊原から南風見崎手前。ここまでは通常のツアーでも「けっこう風が強い日」で納得できるものであった。風速でいえば8m/sくらいだろうか。しかし南風見崎を回り込むと違った。明らかに12~15m/sは吹いている。スピードは出ないし、止まりもしないがギリギリ前進している感じである。満潮に近づいているのが救いで、岬を回り込むと沿岸側に進んでいき、大原港の入り口まで何とか行くことができた。潮をこれでもかと前からザブザブ被っていたので全身びしょ濡れである。

スロープに舟を皆で揚げ終わると、なんとも言えないため息の後に笑顔が溢れてきた。
今回のカヤックツーリングはこれにておしまい。記念写真を撮り終わるとすぐにカヤックの解体にとりかかった。







メンバーのうち、Tさんはこの後、奥さんが待っているという竹富島に行ってもうちょっと漕ぐというので石垣島までカヤックを持っていくことに(さすがにこの風で漕いで行くのはためらった)。そして男性のYさんもすぐにまた四国でカヤックを使用するということで超過料金を払って飛行機に乗せるという(後で聞いたら¥8,000ほどかかったらしい。安いと思うか、高いと思うかはあなた次第…)。
そんなわけでカヤックを送るのは女性のYさんのみ。僕のは後日洗ってたたむので皆があくせくパッキングしている間に昼食のラーメンを作っていた。


ラーメンも食べ終わり、パッキングも終わると車に荷物を放り込んで先ほど通過した南風見田浜にあるキャンプ場に向かい、そこでテントを張ってまったりしてもらおうということにした。



ツアーとは別件で、実はちょうどこのツアーの日程で友人夫婦が来島しており、僕らがバックカントリーから戻ってきてキャンプ場泊になったので合流しようということになっていた。彼らをスーパーでピックアップして再びキャンプ場に向かう。

彼らは徳島県吉野川の支流である貞光川で現在カヌーや沢登、キャニオニングなどの川遊びをメインに冬はスキーなどを提供している、いわば同業者。屋号を「Trip」という。何度かこのブログにも登場しているからご存知の方も多いはず。なによりなんとなく名前がうちに似ている。


  ◎Trip 四国の川の案内人:http://www.trip-yoshinogawa.com/


オーナーの牛尾健は僕と同い年。「瀬戸内カヤック横断隊」で出会ったのがきっかけだが、共通の知り合いも多く、なにより「魚突き」というマニアックな趣味をお互い楽しんでいたので気が合った。

奥さんの愛子さんもガイドを務めるがガイドには珍しくフィールドの地元出身。でもそれほど地元色を濃く出しているわけでもなく、二人していい意味でふらふらと放浪している。

また、一つのジャンルに囚われず、色々なフィールドの様々な遊びを提供しているのが僕個人の印象として好印象だった。ゆるい空気感が一緒にいて抵抗なく、ありがたい同業者の友人たちである。

そんなわけで旅の打ち上げと、友人たちの合流があり、ツアーのお客さんは他のアウトフィッターと交流も持て、この夜は豪勢にも初日見たけど食べられなかったヤシガニを茹でたものと、イノシシのスペアリブを炭で焼いて、キャンプ場も我々だけの貸し切り状態だったので、やんややんやと楽しんだ。





翌日は雨である。確かに雨は降ったが時折やむこともありそれほど劣悪な状態ではなかった。しかし次第に風も強まり、夕方には暴風雨になってしまった。なんとも良いタイミングでツアーを終わらせたものである。


午前中はクーラの洞窟に牛尾夫妻とともに6名で行く。ショートコースのお手軽なトレッキングと洞窟だが、森の中にぽっかりとあいた琉球石灰岩にガジュマルが蔓延り、気根が垂れ下がっている景観は沖縄のジャングルならではのものではなかろうか。

「こんなお手軽に、こんな本格的な体験ができるなんてさすが西表だねぇ」


さすが同業者である牛尾夫妻はリサーチ的な着眼点でフィールドを楽しんでいたようだ。昼は豊原にある「字南風見」で昼食をとり、ツアーメンバーは昼過ぎの高速船で石垣へと帰っていった。


「カヤック旅→キャンプ場泊→洞窟」という昨年と同じ流れになったのは、やはりこの時期の特色なのだろうか??



季節の変わり目である11月初旬。天候は不安定でツアーを行いやすい季節ではないが、ころころと変わる天気の中で、どう旅(ツアー)を続けていくか?どこに行くか、何をするか、とても考えさせられる。頭を抱えてしまうシチュエーションにもなり、ガイドには辛いところだ。でもそれが逆に地形を読んだり、天気を考えたりするきっかけとなり、思慮深い行動を行うことになる。自らの力で旅をするカヤッカーには必要な能

力を身につけさせてくれる。今回は用心深く南海岸のみに留まったのであまり痛い目に合わずにすんだが、けっこうガシガシ漕げる3人だったのでもう少しフィールドを広げてもよかったかなとも思う。これも何もなかったからそういうことが言える訳で、兎にも角にも怪我も事故もなくクレームもなく(?)楽しんでもらえたようなので良しとしましょうかね。


フェザークラフトに限らず自艇持参のお客さま限定ツアーを今年度もやっていきたいと思っています。
できればファルトならではのツアーを西表に限らずおこなっていけたらいいなぁ。

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2016-01-17 23:00:04

Feathercraftオーナーツアー2015 ~その三~

テーマ:ツアー



だいぶ間隔のあいた連載となってしまいましたが・・・10月30日~11月4日に行われたフェザークラフトオーナー対象のツアーその③になります。


どこまで書きましたっけ?

あ、鹿川湾を出たところですね(笑)


3日目は風が吹きそうだったのもありますが、やはり正直なところ、無人の浜がウリの鹿川湾に大量に押し寄せてきたおっさんどもから早く離れたいということもあり、早朝に起き、8時には出発することに。









朝凪とはよく言ったもので、鹿川湾内は恐ろしいほどのべた凪。こういう時、「このまま落水崎を回り込んでパイミ崎も余裕で越えられるんじゃないか?」という妄想が膨らんでしまうものですが、そこは半周をあきらめ、やはり引き返すことに。

ゆったりとした、そして大きなうねりがあるものの、海面はのっぺりとした凪。海底のサンゴやけっこう深場の白砂に浮かぶ波紋が見えてとてもぜいたくな気分になります。これぞ南国のシーカヤッキングといった感じでしょうか。








さすがに大浜まで来たら風が吹きおろしてくるだろうと思っていたのに静かなまま。

今日は予報が外れてやっぱり凪の晴天になるのだろうか!?

そんな淡い期待もしばらく漕いで、豊原の鉄塔が遠くに見えるようになると一変。

急に向かい風が強く吹き始めた。これが風裏を漕ぐ際の注意点だ。油断してはいけない。


うねりが大きいためにリーフ際にはサーフが巻いている。中級者たちがほとんどだし、サーフを越えてサーフィンしながらリーフの中に入るのも面白いかなと思ったが、リーフが浅く、荷物満載のフェザークラフトを座礁させて壊してしまっても申し訳ないので、定石通りボーラ浜の真ん中にある「ボーラグチ」というサンゴ礁の割れ目(バリ)から進入。少し鹿川寄りに戻った浜に上陸した。風もこの頃にはかなり強くなってきた。






天気予報では今夜は風が強くなる見込み。明日は午後から崩れだして明後日にかけて雨が降る予報だ。最終日に雨の中カヤック解体などの撤収は嫌だというメンバーの満場一致で、翌日はキャンプ場泊。今夜は最後のバックカントリーキャンプを私用ということになった。




しかしそれにしても風が強い。浜の上では砂塵が舞い、太陽は出ているものの、時折雨雲がやってきてはパラパラと雨を降らせる。快適空間を作ろうとタープを張るが、バタバタとかなり風の影響を受ける。


終いには少し傷がついていたのだろう、そこから一気に破れてしまった!

ヒ、ヒルバーグのタープが破けた…。経済的にも精神的にもかなりショックだ…。


タープは破けたがその後雨は降ることなく、破れ損で終わってしまったという事実はあるが、そのぶん星もきれいで、ひんやりと冷たい白砂に足を潜り込ませて焚火の温もりを感じるのはなかなか気持ちがイイものだ。参加者の持ってきた大量のビールも飲み尽くし、本日も皆ゴキゲンでテントに潜っていくのであった。








その4(おそらく最後)に(まだ)続く・・・

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