ようやく完結編。
でもその前に二つほど。

まずは、李泰鎭くんのニュースから。
論破された論理を発表しています。(笑)

在韓日領事, 明成皇后時して見て天皇に常住
「明成皇后殺害、天皇陛下に報告されていた」

そもそも、「日本人が犯人」と書いていない文書を、明治天皇が見たから何だと言うのか?(笑)
折角解説送ってやったのに、つくづく馬鹿だなぁ・・・。

polalis氏による論破
http://bbs.enjoykorea.naver.co.jp/jphoto/read.php?id=enjoyjapan_13&nid=46320

私の過去のエントリーの上奏に関する論破(解説5)
http://dreamtale.ameblo.jp/entry-fafbb385111da0f82e159fbd21b5a0c8.html


次の話題。
5月7日のエントリーで書いた、「兵学寮より申出語学教師免状云々申出(レファレンスコード:C04025372900)」の目録における「佛玉人」が、「佛国人」に訂正された。
まだ、「佛玉人」で検索可能だが、「佛国人」では検索にかからない。
疑問は相当あるが、まぁ公開史料にはお世話になっているので、これ以上はよそう。

でも、「劣」じゃなくて「方」だからな! ・゚・(つД`)・゚・

他にも間違いを見つけたら、随時淡々と書いて見よう。
では改めて、完結編。


食堂に於て宮内府大臣は、反覆数回、外門の日本巡査撤回を統監に懇請する所ありしに、統監は飽迄之を排斥して、更に同意を与へざりき。
宮内府大臣の懇請、最力たるや、統監は遂に、同大臣の斯く熱心に日本巡査を排斥せんとするは、蓋し皇帝の御希望に因らるるものならん。
果して、然らば再三再四、統監に懇請したるも、彼は執拗に其の説を主張し、到底屈服せしむるを得ざりきと復命せられて可なりと揶揄するに至れり。



表面上許可を与え臣下に撤回させる、あるいは、臣下に指示しておきながら、自分は嫌だけど部下が、というのは、高宗が良く使う手である。
まぁ、この場面では「揶揄」なのだろうが、洒落になっていないぞ、伊藤。(笑)


統監と宮内府大臣との応対中、閔度相は、日本警官を以て指揮官となし、実際宮門の警護は、韓国巡査を以て之に当らしめたしとの折衷説を提出せしも、統監は尚之を却て此の事たる人種論に非ず、又国粋論にも非ず。
韓国の為めに図りて、最も忠実なる誠意より出でたることなれば、徒に体面を装ふの説に同意することを得ず。
若し、韓国警官にして警察事務を遺憾なく執行し得たらんには、初より警務顧問の如きものは、之を置かざるも可ならずやと、丁寧反覆之を訓諭せり。



嗚呼、前々回の「そもそも韓国の警察がしっかりとした組織であるならば、警務顧問など要らない」という突っ込みを、伊藤の言にも見るとは・・・。
前半戦が面白かったから取り上げた史料なので、後半部分は書きながら精読しています。
申し訳ない。_| ̄|○


斯の如く、統監の意志到底之を翻す能はざるを観るや、閔度相は更に一説を出して、統監指揮の下に、宮内府大臣及内部大臣に於て宮中肅清の実を挙ぐることに修正せば如何と提議したるも、統監は、既に決行したることは、如何なる事情ありとも之を変更することを得ず。
但し、内部の取締に至ては、前陳の如く委員を組織して、相当の方法を講ぜしむるべしと答へたり。



統監指揮の下に?
あぁ、日本に責任を押しつけたいわけですね?(笑)


斯くして、列席大臣百方懇請するも、統監の意志牢として抜くべからざるを察するや、宮内府大臣は悵然太息宮中をして、今日の如くならしめたるは、全く自己の罪なれば、皇室及国民に対して其の責を負はざるべからずと陳述せり。


全くそのとおりですが、何か?


統監は之に対し、其は統監の与かり知る所にあらず。
若し過あらば、今後に於て之を改むるの策を講ずべきなり。
而も現に其の策を講じつつあるにあらずや。
宮内部大臣及内部大臣の如き直接関係者は、宜しく宮禁取締方法調査委員となり、自ら其の衝に当り、大に盡さざるべからずと慰撫奨励せり。



ほら、伊藤にも「知らねぇーよ。」と言われた。(笑)

さて、この宮禁取締方法調査委員は、伊藤の提議に基づいて、下記のとおりに決定された。

宮内府大臣 李載克
内部大臣 李址鎔
主殿院卿 李根澔
警務顧問 丸山重俊
統監府書記官兼統監秘書官 国分象太郎


委員の撰定あるや、統監は、委員たる大臣は勿論、各大臣に於ても充分宮中肅清に盡瘁するや否やを再問し孰も奮つて之に膺るべしとの確答を得たる後、懇切熱心に宮闕取締の方針を開陳し、日本及諸外国の例を参照して、起稿すべき法規の大要を訓示せり。

宮中肅清問題一段落を告ぐるや、統監は農商工部大臣に向ひ、鉱業法及移民保護法は既に陛下の御裁可を経たりや否やを問ひたるに、権農相は、本日頃御裁可あるべきなりと返答せり。

次に統監は、佐藤軍医総監は今夕到着すべき旨を告げ、速かに適当なる土地を選定して、病院の敷地となすべきことを、内部大臣及度支部大臣に注意し、両大臣は直ちに相当の処置を取るべき旨を確答せり。

又東京高等師範学校教授三土忠造傭聘の件に関し、統監は学部大臣に対し、三土は幤原と同じく、其の名称は学部参与官と為すべきも、別に契約を要せず。
辞令を以て任命して可なりと告げ、尚当分主として教科書編纂に従事せしむべき旨を、当人に直接申聞けたることを語れり。
則行午後三時散会

附記

散会に先きだち、内部大臣は、明四日は皇太子妃冊主の為、処女を揀択せらるべき当日なるを以て、大臣自ら許多の婦女子を伴ひ入闕すべきに付、予め了承せられんことを請ふと述べ、統監は、此等は勿論妨なきことなれば、其の旨前以て貴大臣より警務顧問に通逹し置かるべしと注意せり。



佐藤軍医総監、東京高等師範学校教授三土忠造の傭聘の話は、梅謙次郎と同時に傭聘の話が出ており、佐藤については、4月12日のエントリーで少し記載した、官立病院の設立に関連している。
三土については、幤原参与官(恐らくは後の総理大臣幣原喜重郎)の後任という事である。

ちなみに、その時(第六回韓国ノ施政改善ニ関スル協議会)における伊藤の言によれば、「幤原参与官の、当国に於ける成績を見るに、教科書の如き脱稿せるもの、甚だ僅かなり。彼は、教官としては或は適任ならんも著述家としては不適任と認めたるが故に、更迭せしめたるなり。」というわけで、更迭でした。(笑)

それにしても、目賀田を初め、梅に佐藤に三土に幣原・・・。
財政・法律・医学・教育の近代化。
真面目な話、力入れすぎだっつうの。
単純に植民地化が目的なら、これほど良い人材を投入する必要は無い思いますが、皆さんはどう思いますか?


(完)


第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(一)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(二)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(三)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(四)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(五)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(六)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(七)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(八)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(九)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(十)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(十一)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(十二)


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外交慣例を無視し、さらにはハーグ密使事件の二の舞
結果


周りに誰も居なくなった。(笑)
まぁ、写真はジョークとして、真面目に李朝の二の舞踏みそうですね。
もしそうなった時、願わくは我が国に、歴史に学ばずに韓国を助けるような政治家が現れませんように。

では前回の続き。


内部大臣李址鎔
昨夜、自分も宮闕に伺候し、丸山顧問及国分秘書官等にも面会せり。
宮闕取締の事たる政府に於ても、従来其の論なきにしもあらざりしが、今日之を実行することを得ざりしなり。
然れども、一と度詔勅下りたる以上は、政府に於ても宮内府と協力して、充分之が取締の任に膺らんことを期すが之警務顧問部下の巡査は、我国の事情に通ぜざる人も多かるべしと信ず。



ん?
『而久輙懈弛終帰文具以致清雑』とあるように、前から粛清の詔勅は出てるはずだが?
詔勅の中でさえ嘘をつくのか。
それとも、李址鎔が嘘をついてるのか。
まぁ、いずれにしても宮中粛清を実行していないことだけは、事実なのだろう。


伊藤統監
然らば、事情を解する者を之に附せらるれば可ばらずや。
要するに、自分は到底諸君の希望を容るることを得ず。
自分は昨夜、一睡だにせず、今朝三時過より五時頃迄、李宮内府大臣署理の来訪に接し、懇々我意の在る処を説明したる末、同氏は自分に対し、其の実行を約して辞し去れり。
然るに、今更之を取消さんとせらるるが如きは、到底不可能の事なり。



む、また一刀両断ですか。(笑)
尚、発言中の李宮内府大臣署理とは、今まで出てきた李載克の事ではない。
署理は、代理と理解して良いだろう。
この李宮内府大臣署理は、李容泰を指す。
同姓同名なのか本人なのかは分からないし、元の史料を見たわけでもないが、ハーグ密使事件に絡んでるとされたり、東学党の乱で農民を不当処罰・財産没収したとされたり、日本の男爵になって現在親日派認定されていたり、その辺の史料を見つけるのも面白いかもしれない。
同姓同名の別人だと、もの凄く調べづらいなぁ・・・。


内部大臣李址鎔
決して実行を止めんと欲する意に非らず。
実行の必要は、自分に於ても之を認む。
然れども、其の目的は、雑輩の出入を禁ぜんとするにあるを以て、穏和なる方法を以て、此の目的を逹し得んには、之に依るに如かずと信ずるなり。


伊藤統監
現在の儘にて可なり。
之を更に改むるの必要を見ず。
抑々警務顧問は、何れに属する官吏なりや。
言ふ迄もなく内部大臣に属するものなれば、貴大臣は、之に対して相当の命令を下し、自己の欲する如く使役せらるれば可なり。


内部大臣李址鎔
自分共は、宮内府及政府に於て之を担任し、宮中肅清の実行に着手する以上、必ず之を成就せんことを期す。
若自分等に於て、其の実を挙ぐること能はざることもあらば、憲兵軍隊等を以てせらるも更に遺憾なし。


伊藤統監
諸君は、其の意に隨て、如何なる説を吐かるも可なり。
自分は、皇室の尊厳安寧を保持するの責任あるを以て、自分の確実なりと認むる方法に依て、之を実行するの職権あり。



確かに、前回 の粛清の報告のような状態では、皇室の尊厳も安寧も無い。
それにしても韓国人には、努力して、その実績を以て汚名を返上するという考えには至らないのだろうか・・・。


内部大臣李址鎔
自分も、金叔旼(日+文)の有せる文書の写を一読せり。
其の中には、伊藤侯及長谷川大将を目するに、島夷敵臣を以てするの語ある。
然れども、顧れば自分等も、昨年十一月の協約を締結せし以来、我が国民より乱臣賊了と呼ばれつつあり。
是れ、皆宮中に出入する雑輩の使嗾に出でたるものにして、宮中の肅清は、寧ロ自分等に於ても切に其の必要を感ずるものなれば、之を自分等に担任せしめらるれば、誓て其の功を奏ぜんことを期す。



ええ。
今ですら、貴方の子孫が居るならば、親日派として財産ボッシュートされそうですね。
「雑輩の使嗾から出た」のに。(笑)
最初から、宮中粛清しておけば良いものを。


伊藤統監
自分にして、若し陛下に奏聞せず、独断を以て此の事に出でたるものならんには、或は諸君の説の如きも妥当なるべしと雖、自分は、之を実行するに先だち、充分に思慮を費し、然る後、之を陛下に奏上し、其の御同意を得て、実行したることなれば、最早之を変更することを得ず。
本日は、只我が腹心を披きて、諸君に昨日以来の経過を報告するに止まるのみ。
諸君に於ても、其の意を諒せられて可なり。
尚ほ、本日は例に依り、粗末なる午餐を準備しあれば、自分と食卓を共にせられんことを請ふ。



「手続き踏んでるから、何言っても無駄。」という発言を以て、協議会は終了し、午餐となる。
次回、その午餐においての会話を取り上げて、この連載は終了となるだろう。
もう一息、お付き合い下さいますように。


今日はこれまで。


第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(一)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(二)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(三)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(四)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(五)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(六)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(七)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(八)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(九)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(十)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(十一)


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韓国大統領、厳しい口調で歴史問題の対応迫る

「システムの問題とするのは適切ではない。歴史教育は学問の自由の領域ではなく、政府の責任の領域だ」
総ての歴史が政治的希求によって歪曲あるいは捏造されている国家とはいえ、大統領自らこのような愚かな事を言うとは、さすが言論弾圧国家。

学問を舐めるなよ、盧武鉉。

それでは前回の続き。


宮内府大臣李載克
統監閣下昨日謁見の結果として、陛下も大に反省せらるる所あり、斯の如き詔勅を発せられたる次第にして、且警務署及警衛院は内部大臣と小官の管轄なるが故に、当人協議の上、充分厳重に取締方実行すべき旨命ぜられたり。
依て、自分等は将来飽迄も宮中肅清に盡瘁すべきのみならず、一方より観れば、宮内の取締を今日の如く日本巡査の手に於て為すは、当国人心の上にも影響を及ぼす所少からず、延て痛嘆すべき大事を惹起するに至るやも測られざるを以て、旁宮内取締の件は、敢て統監閣下の御再考を望む。



為すことを為さずして「思い遣り」だけを求める姿は、現在も昔も全く変わらぬ姿である。


伊藤統監
自分は、到底宮内府大臣の要求に応ずることを得ず。
如何となれば、本件に関しては自分も之を実行する前に、充分愼重熟慮を加へたり。
当初は、我が憲兵を以て宮中の護衛の任に当らしめんかと考へたるも、斯くては韓国の体面にも関するに依り、韓国の警察を以て之に当らしめる次第なり。
若し、是にて宮中肅清の実を挙ぐること能はずんば、次に憲兵を以てするも、尚其の功を奏する能はずんば、更に軍隊を使用せんと欲するなり。
要するに、此の事たる決して重大のことに非ざるが故に、御配慮は、寧ロ杞憂に属するならん。


宮内府大臣李載克
顧問警察は、勿論韓国のものに相違なきも、其の中には日本の警官も聘傭し居ることなれば、人心に影響を及ぼす虞、少からずと存ず。


伊藤統監
御配慮無用なり。
人心に影響を及ぼすこと重きか、将た皇室の安全を図ること重きか、物には大小軽重の別あり。
当局者たるもの、能く之を考慮せざるべからず。


参政大臣朴斉純
  此の事たる政府に於ても其の責は兔れざることにて、詔勅に拠るも、今後は宮内府及政府協力して宮中肅清に力むべきは勿論なれば、宮内府大臣希望の如く、統監閣下に於て再考せられんことを、自分に於ても希望する次第なり。


伊藤統監
内部の取締に関しては、委員を組織することになり居れば、宮内府大臣も其の委員の一人して、肅清法を講ぜらるれば可なりと信ず。


参政大臣朴斉純
警務顧問は雑輩を熟知せざるが故に、却て宮内府に於て、政府と協議の上取締る方効ならんと信ず。


伊藤統監
貴説不可なり。
貴国人のみにては、到底有効なる取締を為す事を得ず。
若し之をなし得るものとせば、今日に、既に充分厳重なる取締の実績を挙げ得べかりしなりが、之現に宮闕外門の取締は、警務顧問の手を以て実施しつつあるに非ずや。



これまでの会話において、伊藤の態度が、随分と頑なに見える読者も居るのではないだろうか。
これは、伊藤の「貴国人のみにては、到底有効なる取締を為す事を得ず」という発言に、集約されるであろう。
そもそも韓国の警察がしっかりとした組織であるならば、警務顧問など要らないのである。
良く目賀田財務顧問、スチーブンス外務顧問、丸山警務顧問等の所謂顧問政治を以て、植民地支配云々と言う方がいるが、各顧問就任以前の大韓帝国において、それらの内一つでもまともに機能していた組織があるのだろうか?
残念ながら、一つも無い。


しかも、事後ではあるが、伊藤が頑なになるのも分かる史料が存在する。
結局顧問警察によって行われる事となった、宮中粛清の経過報告『1.政況/1 宮中粛清ノ経過(レファレンスコード:B03041512900)』である。

2~3頁には、ここに至るまでの韓国宮内における状況。
3~7頁には、伊藤の謁見後、警備についた状況。
8~10頁には、この「第七回韓国施政改善ニ関スル協議会」以降の状況が記されている。

そして、10頁から13頁には違反状況が報告されている。
見て頂ければ分かるが、想像以上に酷い。 【10頁画像】 【11頁画像】 【12頁画像】 【13頁画像】
ここで言う「門鑑」とは、簡単に言えば入館証のようなものである。
それを不携帯のまま押し入ろうとするわ、貸し借りはするわ、偽造はするわで、大変な有様である事が分かる。
ある意味、高宗の暗殺を企図する勢力がなかったのは、感心すべき所なのであろうか。
それだけ儒教が浸透していたことを実感すべきであろうか。


さて、これらの違反の処分は、高宗に細大に係わらず報告されていた事が、13頁目(処分せし所の事項、亦細大となく叡聞に達するを常とす)に記されている。
この内、闕内に於いて賭博犯(恐らく11頁目の右から4件目)を検挙した事を聞いた高宗は、警衛局警務官を総て免職せよと激怒したそうである。
警衛局とは前出の警衛院と同義。
顧問警察の主任務は、宮内への出入りと警備であって、宮中の粛清は警衛局が担っていたためであろう。

役に立たないのは伊藤の指摘どおりとなってしまったわけである。
しかし、全員免職って・・・。(笑)


今日はここまで。


第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(一)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(二)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(三)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(四)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(五)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(六)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(七)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(八)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(九)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(十)


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自民党の武部、公明党の冬柴両幹事長が、盧武鉉大統領と会談した。



韓国大統領が日本を批判

日本は、韓国の事実に基づかない「妄想」に謝罪しているわけではない。
学問の世界でも一致を見なかった。

日韓歴史共同研究:植民地支配は両論併記 最終報告書

韓国の史学の水準が、日本にすら到底及ばないのは、バファリン作戦でも明らかである。
日本の史学界でも、かなり笑える水準の人物は居るが、少なくとも、最も権威とされる人物が一般人に教えを請うようでは終わっている。

まぁ、政治家でも学者でもない一般人としては、淡々と史資料を積み上げ、「妄想」を明かにしていくしか無いのであろう。
それでは今日も積み上げていこう。


伊藤統監
斯の如き国の古法は、飽迄之を継続せらるる方針なりや。
貴国の斯かる古法を尊重せらるるが故に、日々貪弱に赴くにあらずや。
今日に於ては、頑固なる清国に於てすら、古来の及第法を廃止せんとするものの如し。
周の文物制度は、其の当時に於ては実に燦然たるものなりしと雖、今日に在りては、時勢の必要に応じ、之が改廃を企てつあり。
貴国に於ても、一国内に蟄居して、世界の大勢に通ぜざる時代に於ては、或は已むを得ざるものありしならんも、既に眼を開きて、文明の式に隨ひ、国利民福を興さんとする今日に於て、斯かる有害無益の旧慣は、速に之を廃棄する方、寧ロ、韓国の為めに忠なる所以にあらずや。



「文明の式に隨ひ」という伊藤の言葉を見るまでもなく、西欧に文明国と認められる為には、近代化も勿論であるが、西欧諸国に等しい法体系を持つことが最も近道で有ることは、日本の例を見るまでもなく明らかである。
伊藤の言を意訳すれば、「お前等、本気で文明国になる気あんの?」であろう。(笑)


度支部大臣閔泳綺
自分は、必ずしも旧習を襲はんと欲するものにあらず。
唯、金叔旼(日+文)の有せる書中に、聖上曰く島夷敵臣云々の語は、決して皇帝の口より出でたるものに非ずして、仲介者の口より出でたるものなることを、明示せんと欲したるなり。


伊藤統監
自分の此の地に来任せるは、韓国を世界の文明国たらしめんと欲するが故なり。
若し山林より太公呂望の如き者出て来て、韓国の君臣之に耳を仮すが如きことあらば、自分は早速帰国するの外なし。



はい、「明示せん」に李泰鎮教授は注目
「せん」と誤読していたとしても、否定形になるとは限らない具体例の一つである。
分かりましたか?(笑)

寄り道してしまったが、話を戻そう。

ここで、ようやく「島夷敵臣伊藤長谷川」の書を高宗が書いた事が否定された。
さて、伊藤は何故推薦者の処罰について、これほどまでに否定するのであろうか。
日本での大津事件 が頭にあったとしても、大韓帝国には守るべき近代法は未だ無い。
恐らくは、日本の保護統治手法が諸外国に見られている事や、韓国民衆に要らぬ反発心を持たせない、高宗に責任感を持たせる等、「文明国化」以外にも理由はあるのだろうが、いずれも憶測に過ぎない。
故にここでは素直に、「文明国」と見なされない処置であるから、としておいた方が良いのだろう。

因みに、この時の宮内府大臣である李載克の子孫の裁判を見るまでもなく、現代の大韓民国ですら、この時の「文明国」の定義から外れてしまうのは、笑うべき事であろうか哀れむべき事であろうか。
一つだけ言えるのは、歴史に学んだ我々日本人は、一切干渉すること無く、全くの第三者として笑うなり哀れむなりしておけば良いのだろう。


宮内府大臣李載克
自分は、過日来病気療養の為め引篭中なりしを以て、礼式総卿をして、宮内府大臣を署理せしめ居り、昨夜天機を伺はんが為、入闕せんと欲したるに、統監上奏の結果、巡査憲兵の宮門を衛るあり。
内に入りて、国分書記官より事情を聞き、始めて之を了解したり。
昨年十一月、勅使として五箇條を伝逹したるは自分なれば、其の後、之が実行を懈りたるの責は、自分に於て之を負はざるべからず。
隨て、統監閣下に対して、今更何等弁解の途なしと雖、今後日本巡査が門衛を為すの一事は、人心に擬惑を起さしむるの虞あるに依り、之を宮内府大臣に於て担当し、極力宮中の肅清を図るべければ、一応自分をして、其の任に膺らしめられ而も尚、自分にては到底其の実効を奏する能はざる場合に之到らば、統監の説の如くせらるることとし、警衛は一時撤回せられんことを切望す。


伊藤統監
こは奇怪なることを承るものかな。
自分は昨日陛下に奏上して、其の御同意を得たる上実行したるものなり。
然るに、貴大臣の一言を以て、之を撤回せよとは抑々如何なる意なりや。



伊藤。
いくら皇帝の承認を得ているからと言っても、宮内府大臣なんだから、連絡くらいしてやれよ。(笑)

李載克自ら五箇條に言及している事については、注目しておこう。
第二次日韓協約(乙巳条約)の調印のわずか12日後に、皇室財産についての希望が出され、且つ宮中粛清は韓国側より言い出した事なのである。
半年以上を経過し、その間何等実効的な手段をとれなかったのであり、今更「到底其の実効を奏する能はざる場合に之到らば」とは遅きに失する。
第一、この時出された詔勅にすら、以前に出した勅が有名無実化している事を述べているではないか。
既に、「到底其の実効を奏する能はざる場合に之到」っていると見なされているのである。
別名「お灸を据えられている」と言っても、良いのではないだろうか?(笑)


今日は、これまで。


第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(一)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(二)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(三)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(四)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(五)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(六)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(七)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(八)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(九)



長期化につき、テーマを独立させました。
つか、読んでくれている方、何人くらい居るのだろうか・・・。(笑)
では、前回の続きから。


軍部大臣李根沢
自分の信ずる所にては、金叔旼(日+文)は僅に二三回、陛下に謁見したるに過ぎず、然るに陛下の彼を信ぜらる此の如き厚き所以のものは、李敏和・姜錫鎬等内に在て、交々陛下に伝奏し、且つ之を称揚したるに由るものならんと推せらる。
故に、此の両人の処罰は、必ず之を断行すべきものにして、臣子の今之を黙止することを得ざるなり。



先日の詔勅「参領李敏和誤薦人材致損国体尚饌姜錫鎬従中周旋頗多爽実究厥罪状倶極痛駭并為先兔本官令法部拘拿懲辧」に繋がるわけであるが、後段の詔勅によれば有名無実化していたとしても以前から宮中粛清の詔勅は出されていたわけであり、人材推薦を誤ったからではなく、詔勅に背いたとして罰するべきでは無かったろうか?
まぁ、宮中粛清の詔勅が以前から出されていたかどうか、甚だ疑問であり、それを以て罰するわけにもいかなかったのかも知れないが。(笑)


伊藤統監
御勝手次第なり。
然れども、復讐は三百年以前の古法にして、欧米の文明世界には斯の如きことあるなし。
今日に於て、古法は可成之を改むるを可なりとす。
諸君の御意見如何や。


度支部大臣閔泳綺
自分共は、個人として決して彼等に怨あるものにあらず。


伊藤統監
貴国に於て、誤て人を推薦するの罪を糺さんと欲せば、其の数、枚挙に遑あらざるべし。
寧ロ、初より斯かる輩の出入を禁ずるに如かず。



嗚呼、お前等の国は過ちだらけだと言われてしまった。(笑)
この「大韓帝国で、誤って人を推薦するという罪を糺そうとすれば、その数は枚挙に遑がない。」という発言は、額面どおりの意味も勿論ながら、高宗が「判断」を下さない、あるいは「判断」したとしても責任を擦り付けるのであれば、決して是正されない事を指摘しているのではないだろうか?


度支部大臣閔泳綺
内に在て推薦する者なくむば、在野の学者は、陛下に直接其の意見を奏上するを得ず。
従来、学者を厚遇するは、我が国の風習にして、儒林の錚たる山林の如き草の臣、或は、一躍して秘書総卿秘書丞等に任ぜられ、登筵即ち陛下の御前に於て、自説を陳述し得るの資格を有するに至るものあり。
諸大臣中、輔国たるものは一人もなし。
隨て登筵を為すの資格なし。
然るに、金叔旼(日+文)の如き、在野より一躍登筵の優待を享くるには、必ず内に在つて、極力陛下に推薦したるものなかるべからず。
又、所謂登筵するものは、公けの席に於てするの例なるが故に、決して機密に亘ることを上奏するを得ず。
去れば、今回の挙の如き、必ず内に在りて奸策を弄したる者あるに相違なし。
而して、斯の如く之を内より君主を誤らしむるものあらば、決して其の儘に放任することを得ざるなり。



所謂「上疏」の流れである。
簡単に言えば、王に対する直訴書状という事になろう。
李朝末期においては、崔益鉉が行った、大院君弾劾の上疏が有名である。
この時期の韓国において、「学者」とは「儒学者」を指すのであろう。
大凡、役に立ったようには思えない。
寧ろ、近代化のためには邪魔でしかない。

現代韓国においても「政治」と「学者」の距離は非常に近く、故に「学問」ではなく、民衆を意識した「政治的発言」が行われるわけであるが、これは伝統と呼ぶべきなのであろう。


今日はここまで。


第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(一)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(二)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(三)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(四)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(五)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(六)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(七)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(八)



推薦者を処罰するのは、支那流の旧法であって、文明国の所業ではないと言われてしまった韓国政府。
その続き。


朴斉純参政大臣
古昔尭舜の如きも、四凶を誤用したる例あり。
我が大明法典にも、誤て人を薦むるの罪あり。


伊藤統監
然り。
然れども其れは、支那流の旧法なり。
文明の主義に協ふものに非ず。



尭舜の事を持ち出すのは、さすが儒教大国である。(笑)
四凶の件を、「誤用」と言うべきかどうかは甚だ疑問であるが、あまり深くは突っ込まないでおこう。

大明法典そのものについては不勉強つき分からないのだが、名前から察するに「大明律」「大明令」か、そのコピーであり、1300年代の法を基本としたものであろう。
故に伊藤は支那流の旧法であって、文明の主義に協ふものに非ずと、一刀両断にしてしまっていると思われる。
そして、推薦された者が罪を犯した際、推薦した者も「処罰」されるのであれば、推薦する者など居なくなると私などは思うのだが、果たしてこの条文は、普通に適用されていたのであろうか?


朴斉純参政大臣
陛下は、罪を人に譲らんとせらるの意にあらず。
将来の弊害を防がんが為めに、推薦者を処罰せられんとするものなり。



伊藤が殊更に言及せずともこのような弁解を行うということは、少しは自覚があるのだろうか。
また、「罪を人に譲らんとせらる」とあるとおり、高宗に「罪」がある事を、少しは自覚があるのだろうか。
まぁ、朴斉純はともかくとして、高宗本人が自覚していなければ、意味が無いのではあるが。


伊藤統監
推薦者は、他人を薦むるに当り、其の者が果して善を為すべきか、将た悪を為すべきかを、容易に鑑別し得るものにあらず。
故に責任は、之を採用する人の明不明如何に依て決せらるべきものなり。
例へば皇帝陛下は、日本より飯野吉三郎なる者を傭聘せられんとする思召にて、朴魯銑なる者を我が国に遣はされ、密勅を下されたることあり。
飯野なる者は、自分も之を承知し居れり。
彼は、卜筮者にはあらざるも、学識人物共に決して価値あるものにあらず。
然るに、如何なる故にや陛下は彼を宮中に傭聘して、自分の頭を抑へしめんとせらるるの思召なりしやに聞く。
蓋し、朴魯銑なるもの、嘗て日本に渡航せる際、飯野に面会したることあり。
依て之を陛下に推薦したるものなるべし。
加藤顧問、此の事を自分に語りたるを以て、謁見の際之を奏上したるに、陛下は実に耻入りたる次第なりと御挨拶あらせられたり。



飯野吉三郎については、確定的な史資料を見つけることが出来ていない。
故に一応「話」と断って記載しておくと、「大日本精神団」という新興宗教を立ち上げ、「穏田の行者」やら「日本のラスプーチン」やらの異名を持つ怪人物である。
陸軍大将児玉源太郎の信任を得、日露戦争において児玉は彼の「予言」を参考にしたらしい。
既に眉唾ものの話ではあるが、伊藤も知っていると述べており、政府関係者にある程度の人脈を持っていたのは、どうやら事実のようである。
面白そうなので、調べてみたい気もするが、果たして何の史資料を見れば良いのやら、皆目検討もつかない。(笑)
「予言」の件が本当であれば、李朝の事をあまり笑ってもいられないわけだが。

高宗が、飯野吉三郎の「予言」に期待したのか、「人脈」に期待したのかは不明である。
朴魯銑が飯野の話に騙されたという可能性が一番高いが、「予言」の噂が広がっていた可能性もあるだろう。
いずれにしても、統監としての伊藤がいるわけで、何を考えて傭聘するつもりだったのだろう。(笑)


今日はここまで。


第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(一)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(二)
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実に長い伊藤の謁見の次第は、要するに、会議の前の晩から宮中粛清の実行を始めた報告と、そこに至るまでの理由説明である。
まぁ、その経過の中で面白いネタが拾えているわけで、あまり文句もつけられまい。(笑)
さて、それでは前回 の続きから。


朴斉純参政大臣
閣下御謁見の後、自分等二三人御前に伺候したるに、陛下より閣下御奏聞の顛末を御話あり。
金叔旼(日+文)の事に関しては、朕が下賎なる者の虚説に耳を傾けたるが故に、斯かる結果を生じたり。
聞く所に依れば、彼は今軍司令官の許に拘留せられ居ると云ふ。
彼の如きは啻に日本の為めに不利益なるのみならず、我皇室に取りても不忠なる者なれば、取調の上、厳重に処分して可なりと仰せられたり。



この言い訳を見ると、「島夷敵臣伊藤長谷川」の書を高宗自身が書いたことを、否定していない。
その上で、「下賎なる者の虚説に耳を傾けた」やら、「我皇室に取りても不忠なる者なれば、取調の上、厳重に処分して可なり」やら、全ては『人のせい』。
前回 の「陛下が総ての政事に干渉せらるるの不可なる所以」を全く理解していないのだろう。
私ならば、「どの口が言ってるんだ?」と頬をつねり上げる所である。(笑)


閔泳綺度支部大臣
加之陛下は、金叔旼(日+文)は初め之を推薦したる者あり。
朕に彼を延見したるは、全く推薦したる者の言を信じたるに依るものなれば、須く此の推薦者を罰すべきものなり云々と宣せられたり。


伊藤統監
推薦者は、蓋し咸鏡南道観察使ならん。


朴斉純参政大臣
否茲に其の際下されたる詔勅の写あり。
御一覧を請ふ。
其の文に曰く

詔曰参領李敏和誤薦人材致損国体尚饌姜錫鎬従中周旋頗多爽実究厥罪状倶極痛駭并為先兔本官令法部拘拿懲辧

又宮中肅清に就ても、陛下は更に一の詔勅を下されたり。
其の文、左の如し

詔曰前後以肅清宮禁一事屡下勅諭而久輙懈弛終帰文具以致清雑是豈事体乎従今以後雖有実職而如非公事無得汗漫出入至於無実職之人雖曽経大官如非召命勿許進宮其外間散之輩若有無常出入如前犯科者直行拘拿定罪之意令主殿院及警務庁厳立規條恪遵施行


伊藤統監
宮中肅清の詔勅は、其の当を得たるものなり。
蓋し自分の奏聞を至当と認められ、斯の如き詔勅を発したるものなるべし。
然れども、金叔旼(日+文)推薦者処罪の勅詔に付ては、自分は妥当ならずと信ず。
勿論、推薦者も宜からざるには相違なきも、薦むる者あらば、何人にても之を採用すると云ふに至ては、則ち先に君主の過錯を示すものなり。
要するに、斯の如きは支那流の旧法に外ならざれば、自分は之を発せられざるを可なりと認む。
君主に取りて第一に必要なるは、人を視るの明に在り。



半年前からちゃんと実行しておけば、このような事もなかったかもしれない。
まぁ、実行力そのものに疑問符が付くので、伊藤の意見となってしまうのではあるが。

そもそも、推薦を受けた事自体を以て、その言を鵜呑みにしてしまうほど馬鹿な話は無い。
ところが、普通であれば登用した者がするであろう「判断」を放棄し、言われるが儘であったとするなら、高宗が王となって以降の朝令暮改ぶり、態度の豹変ぶりが、全て説明できてしまうのである。
これは推論に過ぎないわけだが、伊藤も高宗の事を「その言を鵜呑みにしてしまう馬鹿」だと、遠回しに言っているように見えるのは、気のせいだろうか?(笑)。


今日はここまで。


第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(一)
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4月28日のエントリーで、野党党首が朴正熙の娘であることから、朴正熙時代に締結された日韓基本条約を、わざわざ今持ち出したのは、選挙のせいではないかと予測した。
実際、選挙があったようである。(笑)
分かりやすすぎ。


それでは昨日の続き
宮中に、儒者ばかりか、卜筮巫女等までもが頻繁に出入りする有様だった大韓帝国。
そういえば、呪術といえば、明成皇后(閔妃)も金剛山の峰の1つ1つに「巫堂ノリ」(社)を建てた巫女に、莫大な額の布施を行う程大好きだったそうである。
韓国一の名医の言うとおり、純明皇后(純宗の妻)の腹に悪霊(鬼)が棲みついたと信じ、城門の戸板をはがし、煎じて妃に飲ませたのも高宗だったという話もある。
当時の大韓帝国は、このように迷信がまかり通る世界であり、言わばそれが普通の状態であったとはいえ、当時の周辺状況を考えれば、実にお目出度い夫婦ではある。

 (お目出度い夫)

さて、伊藤の話はまだまだ続く。


陛下は之に対し、多少の弁疏を試みられたるも、自分は裁判官に非ざるが故に、事実の証拠調を為すの必要なし。
殊に今自分より陳奏せしことは、内外人の斉しく認むる所にして、到底韓国の宮禁を肅清なりと称することを得ず。
故に之を取締る為め、我憲兵を使用せんかと思ひたるも、斯くては韓国の体面にも係はるべきに付、先づ韓国の警察なる警務顧問部をして之に当らしむることとし、丸山顧問をして宮闕外内の取締に任ぜしめ、更に宮禁内の取締に付ては、宮中府中の官吏警務顧問部及統監府の官吏を以て委員を組織し、其の執行方法を協議せしむべしと奏上せり。
之に対して陛下は、暫時の猶予を望ませられ、先づ当方に於て、相当の取締法を設くべきに付、若し其の実効を奏する能はざる場合に至り、警務顧間をして之に着手せしむることとしたしとの御諚ありしも、自分は最早、宮内府単独にては到底之を有効に実施することを得ずと認め、斯く進言に及びたる次第なれば、陛下の御希望に副ふことを得ざるを以て、速かに御同意あらんことを請ふ旨奉答せるに、陛下は、然らば異存なしと仰せられたり。



んー、怒ってるなぁ、伊藤。(笑)
高宗の語という自白のなされた、『島夷(島国の野蛮人)敵臣』の書。
国家財政の苦しい時期、宮廷費の増額の懇願に答えたにも係わらず、暴徒に資金提供。
この時点では、恐らく伊藤は知らなかったであろうが、現にこの謁見の直前、高宗から密使が派遣されている。
怒るのも当然、というか真面目に宣戦布告の原因となってもおかしくはない。
それでいて「韓国の体面」を考えているあたり、『思い遣り』有りすぎである。
百害あって一利なしであろうに・・・。

それにしても、ここまで怒らせ、且つ自らの言い出した宮中粛清は全く行われない状態で、暫時の猶予を望む。
「今、やろうと思ってたのにぃ~。」という子供の言いぐさに近い物を感じるのは、私だけであろうか?
しかも具体案は全く述べられていない。
「宮内府じゃ、無理。」と、伊藤に一言の元に却下されるのも当然である。
恐らくは言葉の裏に潜んでいる「お前、やんないだろ?」という雰囲気。
それを感じ取ったのか否か、「然らば異存なし」と言ってしまう高宗。
嗚呼・・・。


自分は、尚進んで陛下が総ての政事に干渉せらるるの不可なる所以を述べ、政府当局者に任して、其の責任を取らしめらるる様ありたき旨、殊に親から小策を弄して、密計陰謀を事とせらるるが如きは、聡明なる君主の御所行にあらざるまじきことなる旨を奏上せるに、朕は余り于渉を為さざるも、兎角大臣等は事の可なるものは自ら其の功を収め、事の不可なるものあれば、陛下新から之を為せりと称して、罪を朕に嫁するの傾ありとの勅答ありたり。
自分の奏上の顛末は、大要斯の如し。
此の陳奏、長時間に亘りたるを以て、自分は御暇申上げ、昨夜来宮禁肅清の実行に着手せしめたる次第なり。



自ら政事に参加すれば、当然にして責任も自ら負わねばならない。
ましてこれまでの経緯から、ハッキリ言って高宗は、政治・外交オンチである。
刹那的な、首尾一貫していない、すぐに前言を翻す政治・外交。
現代の盧武鉉大統領に近いものがある。
あ、だから李朝末期と現代韓国は似てきているのか?と馬鹿話はこれくらいにしておこう。(笑)

それ対して高宗は、「僕はあんまり干渉してないのに、大臣たちは手柄は自分のものにして、失策は僕のせいにするんだもん。」
・・・子供か、お前は。

ところで、この勅答をわざわざ諸大臣の前で述べたのは、恐らく「お前等、もう少し考えてやれや」ということであろう。

さてここで問題です。

1.実際に高宗の言うとおりであって、忠告の意味として考えろと言っている。
2.言い逃れのための嘘ではあるが、少しは高宗の事を考えて、おだててやれよと言っている。
3.実際に上手くいったのは大臣の施策、失敗は皇帝の施策だが、口には出すなと言っている。

正解は、どれでしょう?

もちろん答えは「不明」であるが、「恐らくアレなんだろうなぁ」とニヤニヤするくらいは甘受されるのではないだろうか?(笑)


今日はここまで。


第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(一)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(二)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(三)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(四)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(五)



これまでの分のリンクは、最後尾に書く事にしました。
よしなに。

それにしても、読みやすいように短く区切っていたら、思いもかけず長期化・・・。
いや、元の分量が分量だから、予想して然るべきであっただろうか。
飽きてきた読者の方が居れば、別なネタも挟みますので、コメントして下さい。(笑)

さて、前回は区切りの良いところで、伊藤の奏聞をぶった切った。
伊藤、話長すぎ。(笑)
今回はその続きから。


然るに宮内府に於ては、其の後何等肅清の実を挙げられんや。
将た、文明国の模範に隨て、何の改革を加へられたるや。
勿論、日韓議定書に拠り、韓国皇室の尊厳を維持し、康寧を保障するは自分の責任なりと雖、常に皇室に対して干渉を為すは妥当ならずと信じたるが故に、今日迄は之を放任したり。
然れども、此の儘に打棄て置かんが、肅清は愚か、日韓両国の交誼を妨礙せんとする雑輩の出入、日に頻繁を加へ、自分の職責上、最早之を傍観するを得ざるに依り、最も陛下に対し最忠誠なる心を以て、此の事を陳奏す。



前回、高宗が宮内府大臣李載克を通して述べた希望について記した。
これは、その時の5番目の項目に関する話である。
曰く「宮中の肅清を為し、文明国の模範に拠り、将来の弊害を防がんとすること」であった。
しかし、自分で述べた事にも係わらず、高宗は相変わらず守旧派政治家・儒者を出入りさせ、旧態依然とした上訴による政治を変えようとしない。
当然、朝鮮における儒教的価値観で改革など出来るはずもない。
寧ろ、日本を含めた改革を進める勢力を非難していたであろう事は、想像に難くない。

自ら述べた事であるにも係わらず、全く改革への意欲を見せない高宗。
これまでも、何度も散見されてきた光景である。


陛下は現に、金叔旼(日+文)なるものを御使用あらせられたるが如し。
同人を我が憲兵に於て拘留審問せる際、同人の有する書類に「島夷敵臣伊藤長谷川」云々とあり。
是れ、陛下の語なりやと詰問せしに、同人は然りと答へたる由。
此れ、果して日韓両国の交際を敦睦親密ならしむる所以なりや。
然りと雖、自分は陛下の御為を虞り、日本政府に報告することは、之れを見合はせたり。
何となれば、之を日本政府に報告せば、事重大に至るの虞あればなり。
又自分は、宮中と暴徒との関係を熟知し、現に暴徒に対して宮中より資金を供給せられたるの証拠を有す。
且つ、宮中と暴徒と暗に連絡を保てることも、宮中と上海浦潮地方に在る韓人の間に密使密電の往来することも、亦能く之を知れり。
而して、今日迄之を放任したるは、全く寛に失せるものにして、既に紊乱其の極に逹し、尚ほ此の儘に打棄て置かんが、自分は職責を執るの責に任ぜらるべからず。
輙ち、此の場合に於て、陛下を御助け申上ぐるの誠意を以て、宮中取締の方法を講ぜんと欲す。
希くは、陛下能く自分の誠意の存する所を御諒解あらんことを請ふと奏上し、更に進て宮中に卜筮巫女等の出入頻繁なることは、決して文明国に在るまじき失態なれば、先づ以て斯かる輩を遠ざけられざるべからざることを陳奏せり。



面従腹背、ここに極まれり。
敢えて「宮中」として言葉を濁しているが、明らかに高宗自身を意識した発言である。
しかしながら、仮に伊藤本人が述べているとおりだとすれば、これらは重大な外交問題である。
この報告を見合わせたのは、伊藤がこの時、韓国のことを真摯に独立させようと考えていた事を表すと同時に、日本に対する重大な背信行為であろう。
この報告を基に宣戦布告し、条約などと迂遠な手段を執らず、軍事占拠してしまえば良かったのである。
そして、併合等と言わずに、真の植民地とし、搾取し、略奪し、現在の半島の人々や『良心的日本人』の言うとおり、世界で最も過酷な支配を為してやれば良かったのである。
事実に基づく批難であれば、甘んじて受けるであろう。

話が逸れた。

そこで伊藤は、宮中の取り締まりを行うこととしたのである。
そもそも、普通に占い師や巫女が出入りするなど、伊藤の言うとおり近代国家ではあるまい。
これらを呼んだ理由が、伊藤を呪い殺すためであったとの記述を見た事があるが、あながち間違いでも無い気がしてくる。(笑)

今日はこれまで。


第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(一)
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第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(四)



第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(一)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(二)
第七回韓国施政改善ニ関スル協議会(三)


今日は、前置き無しで前回からの続きは、伊藤の発言によって再び始まる。


此の奏聞長きに亘り、一段落を告げたる後、自分は、皇室の尊厳及康寧を維持することに付き、陛下に奏聞せり。
其の要旨は、下の如し。

過日、自分の斎したる日本皇帝陛下の宸翰中にも「統監を信任して、其の奏請する所を聴納せられんことを望む。」の言辞あり。
是れ、自分が常に赤心を披瀝して、必ず陛下に忠実なるべきことを、日本皇帝陛下に於て御信用あらせらるるが故に、如上の御忠告に出でられたるものなり。
依て自分は、是より韓国皇帝陛下に対して、最も忠実なりと信ずる事を陳奏致すべし。

顧れば昨年十一月、日韓協約の調印了せり。
同月二十九日、自分の出発帰国せんとするに際し、陛下は宮内府大臣李載克氏を自分の許に遣はされ、五箇條の御希望を伝示せられたり。

其の第一は、皇室の経費増加に関することにして、臨時経常を合して一となし、之を全く国庫の財政と区分して、王室に一任せよとのことなり。
此の件は、自分に於ても直ちに御同意申上げ、目賀田顧問にも之を諮り、竟に五十万円の増額を為すことにせり。

第二は、皇室財産に関することにして、此の点に付ては、他日愼重なる調査を為したる上ならでは、直ちに自分の意見を言上し難き旨を覆奏せり。

第三は、皇室所有財産に対しては、財政顧問をして干渉せしめざること。

第四は、皇室の財政は、宮内府自から之を整理し、一般財政の整理とを区別すること。

第五は、宮中の肅清を為し、文明国の模範に拠り、将来の弊害を防がんとすること等なりし。

此の五箇案に対し、第二條を除くの外、自分は悉く御同意申上げ、且其の言責を重んじて之を実行せしめたり。



11月29日といえば第二次日韓協約(乙巳条約)の調印の12日後である。
4月25日のエントリーで高宗が裁可した事を述べた。
ここではその後、さらに宮内府大臣李載克を通して、希望を述べさせている。
しかも、ほとんどが自分の財産について。(笑)

希望内容を見ると、この頃には既に第一次日韓協約によって顧問となった目賀田種太郎によって、次年度予算案が策定されていたと考えられる。
今まで好き勝手に金を使っていた身分としては、かなり面白くなかったのは想像に難くない。
となれば、第二次日韓協約(乙巳条約)に、「皇帝の安寧と尊厳」の保証事項が韓国側の要求によって追加されたのは、金目の問題が絡んでいるからであり、さらに具体的な言質を得るため、11月29日に詳細な要望を伝えたのではないだろうか。

いづれにしても、良く言われる「強迫されて締結した協約」「高宗は承認していない」が事実であるとすれば、そのわずか12日後にこのような申し出をするとは、随分と恥知らずな話ではある。(笑)


今日はここまで。