意図せずして、土地調査事業一色になった今月。
何故だ?(笑)
しかも、途中で史料をテキスト化したファイルを消しちゃうアクシデントもあったし、マジでやる気無くなるとこだった。
出張、カラオケオフ会、出張と、個人的に非常に忙しかったのもあるけどね。
ようやく落ち着いてきたよ。
これからまた頑張る。(笑)


< 2007年6月のエントリー >
何故か取り上げることとなってしまった土地調査事業については、ロングランへ変貌。
漢字ハングル混じり文に漢字カナ交じりルビは、激しくウザイ。(笑)

土地調査事業に関する質疑応答(六)

この回あたりから、質疑応答は申告書関係に差しかかります。
女性が地主の場合の、幼名すら無い場合どうすれば良いの?は、ちょっと笑った。(笑)


土地調査事業に関する質疑応答(七)

【無申告地及通知なき国有地調書】\_( ´H`)y-~~ ここ重要。
無申告地でも、地主の調査をします。
さらには、小作人の調査まで行われます。


土地調査外業事務處理規程(一)

「準備調査又は実地調査に着手するときは、予め面長、洞長及地主総代をして、其の時期を地主其の他の関係者に通知せしむべし。」
準備調査の時と実地調査の時、二段階で面長・洞長・地主総代がその時期を地主その他の関係者に通知。
まぁ、そういうこと。


土地調査外業事務處理規程(二)

「洞界の調査を終りたるときは、地主総代をして土地申告書を取纏めしむべし。」
「所管庁の通知なき国有地、又は申告なき土地ありたるときは、申告書書式に準じて其の取調書を作成すべし。」
まぁ、そういうこと。


土地調査外業事務處理規程(三)

「調査を為すときは、地主又は代理人若は利害関係人及地主総代を実地に立会せしむべし。」
「国有地の調査には、小作人及地主総代を立会せしめ、特に必要ありと認めたるときは、其の所管庁に照会して当該官吏の立会を求むることを得。」
まぁ、そういうこと。


土地調査外業事務處理規程(四)

条文が長いのでわざわざ取り上げませんが、第31条の2項と第42条。
まぁ、そういうこと。


土地調査外業事務處理規程(五)

「申告書には、概況図に依り仮地番を記入し、実地調査簿と照合すべし。」
まぁ、そういうこと。
『土地調査外業事務處理規程』はこれでお終い。


土地調査事業の説明(一)

説明資料冊子なだけに、割とこれまで取り上げてきた話が簡略にまとめられているだけ。
分かりやすい事は分かりやすいので、これを元にして詳細を他のエントリーでって使い方はアリかも。


土地調査事業の説明(二)

土地調査事業の説明(一)」と同様に、これまで取り上げてきた話が簡略にまとめられている形。
ただ、調査事業と測量事業の流れが分かりやすいので、この回のエントリーは割と有用。


土地調査事業の説明(三)

説明資料冊子の続き。
まぁ、この辺からは政府の宣伝臭というか、役人の法案の提出理由なんかと同様の臭いもしてくるので、鵜呑み注意。


土地調査事業の説明(四)

土地調査事業の説明(三)」に同じ。
それまでの「慣習」を急激に変えるのは、良くないよね。( ´H`)y-~~


土地調査事業の説明(五)

土地調査事業の説明(三)」に同じなんだけど、流言についてが面白いところ。
相変わらず、流言と戦う日本。(笑)


高等土地調査委員会規則

単純に規則の話。
人事系の法律・規則ってのは、いぢりようが無くてつまらない。(笑)


地方土地調査委員会規則

高等土地調査委員会規則」同様、人事系の法律・規則の話。
つうか、こういった人選で「地主側、つまり総督府に有利」とか言う人も居たりしますが、「だって地主を確定する事業だし」で割と終わっちゃうわけで。(笑)


朝鮮土地調査計画書(一)

「朝鮮土地調査計画書」という史料の紹介なんですが、どっちかというと「朝鮮土地調査実施理由」の方がピンと来る内容。
予算獲得っつうか、事業内容説明っつうか、何かそんな雰囲気が漂う史料です。


朝鮮土地調査計画書(二)

これまた、「朝鮮土地調査計画書」という史料の紹介。
調査業務の外業と内業。
測量業務の外業と内業。
まとまっていて、非常に分かりやすいです。
「土地調査事業の説明」なんかと合わせて考えると、大分流れが分かりやすいです。
ってことで、それをスレにしてみたのが(↓)こちら。
http://bbs.enjoykorea.jp/tbbs/read.php?board_id=thistory&nid=1875024
かなり分かりやすいと思うんだけど、どうかな?


オロロ~ン

マジ凹み。
思い出したくない。(笑)


土地調査に当たっての訓示と演説(一)

再開するなら、どうせだから7月に入ってからでも良かったなぁと、これ書きながら思っているエントリー。(笑)
土地調査局職員への訓示。
「蓋し土地の調査は、地籍を明覈にすると同時に、人民の土地所有権を確認するを以て為主となす者なれば、私人の財産上に頗る複雑なる関係を有し、動もすれば世上の疑惑を招き、徒らに怨嗟の府となり、延ひては不測の禍根を醸成するに至るべし。」
だよねぇ。
まして、朝鮮人の土地奪ったりしたらさぁ・・・ねぇ?(笑)


つうか、今月はエントリー少なくて反省。
だって、漢字ハングル混じり文に漢字カナ交じりルビって、テキストに起こしづらいんだもん。( ´H`)y-~~
それでも、週5日ペースでやりたいなぁとは思ってますです。
はい。



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久しぶりの更新ですが、何事も無かったかのように。( ´H`)y-~~

アジア歴史資料センターの『朝鮮土地調査法関係一件』の中で、これまで取り上げていない分、第二弾。
今度は、当時行われたと思われる訓示や演説について。
いや、どこまで取り上げるべきか悩むところではあるんですが、一応。(笑)

ってことで、『朝鮮土地調査法関係一件/5 参考/3 高総裁俵副総裁訓示 土地測量部長佐佐木調査部長演説(レファレンスコード:B03041646400)』を見ていきましょう。
まずは前文。
例の如く、振り仮名部分を基本にテキストに起こしていきます。

総裁副総裁訓示筆記

本編は、開局の当初隆煕4年5月21日、全局員を廣通舘に会集し訓示会を開きし時、高総裁、俵副総裁の局員に対し訓示したる演説を筆記したるものなり。
事、局員全般に係る重要の者なれば、当日土屋、佐々木両部長の演説筆記と共に、茲に印刷に附す。

土地調査局
そういえば、肝心の土地調査局官制って取り上げてなかったなぁと思ったら、ちゃんと5月12日のエントリーで官報画像挙げて、ハングル部分がどうしようもないので無理って、ちゃんと断ってた。(笑)
ってことで、土地調査局自体は1910年(明治43年・隆煕4年)3月14日には成立しているわけです。

で、それから約2ヶ月後の1910年(明治43年・隆煕4年)5月21日、土地調査局の全職員を集めて、総裁の高永喜と副総裁の俵孫一が訓示した演説の筆記で、これは局員全般に関係する重要なものなので、当日の土屋・佐々木の両部長の演説筆記と一緒に印刷しとく、と。
まぁ、扱い的には局員心得みたいな感じになんのかな?

んじゃ、続き。
まずは、総裁の高永喜の訓示。

高総裁訓示

本年3月、勅令第23号を以て土地調査局を新設せられ、土地調査事務を開始せり。
蓋し土地の調査は、地籍を明覈にすると同時に、人民の土地所有権を確認するを以て為主となす者なれば、私人の財産上に頗る複雑なる関係を有し、動もすれば世上の疑惑を招き、徒らに怨嗟の府となり、延ひては不測の禍根を醸成するに至るべし。
今各員は、此重大なる事務に従事し、人民に接近して利害関係の中枢に立たんとする者なれば、其任甚だ重なりと謂ふべし。
大抵土地の調査は、有国の大政なり。
由来我国の田制にも此に帰重し、其制度は稍備はらざりしにあらざるも、毎々其人を得ざりしが為め、20年1回宛改量するの規が、遂に200年間全く此を廃棄するに至れり。
其間或は改量を施したる所ありしも、之亦一時の糊塗に過不、光武2年に於ける量地衙門の如きは其規模甚だ大なりしも、中途にして沮喪し、遂に終局の目的を達するに至らざりしは誠に所由有るなり。
今若し一歩を誤らんが、昔日失敗の歴史を復演し、蹉跌の跡を存せざるべからず。
古訓に曰く、始有は易し、終克では難しと。
然れば、開局の当初に当り其覚悟を預将し、清廉以て己持し、公平以て人に待し、慣行の存する所、法規の命ずる所を互相参酌して慎重事を処し、苟も或粗慢に流れ軽忽に逸すること無かるべし。
殊に人民に直接接する者は、叮嚀懇切を以て旨とし、勉めて倨傲尊大の風を避け、各員相和して誓ひて此大事業の成功を期すべし。
其詳細なる事項に至りては所属上官をして随時訓諭せしむべきに付、眷々服応して敢て忠実の義務を怠る勿れ。
1910年3月に土地調査局が発足。
で、これまで何度も言われてるとおり、人民の土地所有権を確認するのが主なので、私人の財産上以上に複雑な関係があり、下手したら世間の疑惑を招いて恨みの的になり、ひいては不測の事態が起こる原因となるだろう、と。
つうことで、お前等、この重大な事務に従事して、一般ピーポーに接近して利害関係の中枢に立とうとしている者なんだから、その任は非常に重い。
もう一度言っておくけど、これ、職員への訓示な。
( ´H`)y-~~

で、土地調査ってのは国にとって大事なもので、勿論朝鮮でもそれは変わらず、その制度は整備されないわけでは無かったけど、いつもその人材を得る事が出来なかったため、20年に1度は改定する事になっていたのに、遂に200年の間に廃止されちゃった、と。
つうか、200年ってことは・・・「秀吉のせい」か?(笑)

で、その間改定した所があったとしても一時の糊塗に過ぎず、1898年の量地衙門は規模こそ非常に大きかったものの、途中で挫折し、遂に完遂できなかったのは、まさに理由があるのだ、と。
今、一歩を間違えれば昔の失敗の歴史を再び演じる事になるだろう。

古い教訓に「始有は易し、終克では難し」とあるが、土地調査局が開局される当初にあってその覚悟を予め以て、清廉・公平に努め、慣行や法規を相互に参酌しながら慎重に事業を行い、いい加減になったり軽はずみな事をしないように、と。
特に人民に直接接する者は、懇切丁寧を主旨にして傲慢尊大になるのを避け、各員が協力してこの大事業の成功を期する事。
詳細については所属の上官に随時訓諭させるので、それを忠実に守る事。

人民の反発を招いて事業が失敗する事を最も恐れているわけです。
土地略奪なんかした日にゃ、もう。
ねぇ?(笑)


ってことで、今日はかなり早めですがここまで。



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オロロ~ン

テーマ:

( TAT)「オロロ~ン」



「お母さん、あそこに変な泣き方してる、変な人が居るよ?」
「シッ!目を合わせちゃ駄目よ!」
「ねぇ、あの人なんで壊れちゃってるの?」
「それはね、7時間かけて8割方テキストにし終わったファイルに、作りかけの下らないスレのテキストを、間違えて上書きしちゃったからなのよ。」
「ふーん。で、下らないスレってどんなの?」
「このニュースを元にしたものよ。」


http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2240814/1699849

国連事務総長「ダルフール紛争は気候変動が原因」


【6月17日 AFP】国連(United Nations、UN)の潘基文(バン・キムン、Ban Ki-Moon)事務総長は16日付け米ワシントン・ポスト(Washington Post)紙への寄稿のなかで、ダルフール(Darfur)紛争での殺りくについて、世界的な気候変動が大きな原因となったとの考えを示し、同様の紛争が今後も起こる可能性を指摘した。

潘事務総長は記事の中で、「ダルフールの紛争は、気候変動をそのひとつの要因とする生態学的危機がきっかけとなって始まった」と述べた。
インド洋の温度上昇が季節風に影響を与え、過去20年間で降水量が40%程度減少したとする国連の調査に触れ、「これはサハラ以南の乾燥化の原因の1つが人的要因による地球温暖化であることを示唆している」という。

「ダルフールでの紛争が乾季に発生したことは決して偶然ではない」と説く。

潘事務総長によると、ダルフールの土地がまだ豊かだったころ、農業に従事する現地の黒人らは、アラブ系の遊牧民を歓迎し、水を共有していたが、干ばつが深刻化すると農地の周りに柵をめぐらせて放牧を防ぐようになったという。
「有史以来初めて、食べ物と水が全住民に回らなくなったことで、紛争が始まった」

国連の平和維持軍により紛争が停止し、200万人以上の避難民が村に戻って家を立て直すことができるようになることに期待を示す一方で、「肥えた土地が足りないという本質的問題はどうしたらよいだろう」と問題を提起した。

潘事務総長は、「根本的なダルフール問題の解決策は、持続する経済発展」だとの見方を示し、具体的には新技術を活用した遺伝子組み換え作物の栽培やかんがいを進める一方、医療、教育や衛生状態の向上に取り組むことが重要だと述べた。

このような問題を抱える国はスーダンだけではなく、ソマリア、コートジボワール、ブルキナファソなど「食糧と水の不安定な」アフリカ国家だと指摘している。

スーダン政府は前週、合計2万3000人規模の国連平和維持部隊とアフリカ連合(African Union、AU)部隊の受け入れに合意した。同国では過去4年間の紛争で20万人以上が死亡している。(c)AFP



「・・・お母さん、記事だけでネタとして完成してるよ?」
「そうね。そんなもので7時間の努力を上書きしてしまったから壊れたんじゃないかしら。」
「なるほど~。流石お母さん、だねっ!」



ってことで、割と放心状態・・・。
・゚・(つД`)・゚・ オロロ~ン(号泣



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今日は前置き無しで早速。
アジア歴史資料センターの『朝鮮土地調査法関係一件/5 参考/2 朝鮮土地調査計画書(レファレンスコード:B03041646300)』の続きから。

三.土地調査施行の順序及方法

一 調査施行の順序

調査事業は、先づ内地の三角測量と朝鮮の三角測量とを連絡する為、内地対馬に於ける一等三角本点に依り、朝鮮南端絶影島及巨済島の経緯度及絶影巨済両島の距離を決定し、之に基きて順次大三角測量を施行す。
其の完成の区域に在りては、小三角測量を施行し、次て調査事務、図根測量及細部測量等、秩序的に事業を進行し、且事業の進行に伴ふ所要人員は随時之を養成するものとす。
斯の如くして事業を拡張進捗せしめ、第5年12月に大三角測量を終り、第6年11月には全部の外業を終り、第7年12月に至りて全部の事業を終り、続て残務を整理し、第8年の3月を以て全部を終了す。

二 調査の大要

調査

外業

調査の着手に当り、面長、洞長等を立会せしめ、面洞の疆界を調査し若不判明のもの又は分合を必要とするものあるときは、地方庁と協議の上之を整理す。
前項の調査と共に、土地に関する地方の慣習及経済に関する事項を調査す。
面洞の疆界確定したるときは、地主をして土地の所在、種目等を申告せしめ、尚毎筆地の疆界に標杭を建てしめ、地主、地目等を調査して見取図及調査簿等を調製す。
前項の調査と共に其収穫高を調査し、尚水利、交通、耕転の便否等を勘案して毎筆地の等級を付し、以て地位等級詮定の資料とす。

内業

申告書、見取図及調査簿等を検査照合して、調査の正確を期す。
調査簿及測量に依りて算定したる面積に依り、土地台帳其の他の簿書を調製す。
土地台帳に基き、地券を調製す。
測量

外業

朝鮮全土を通じて大三角測量を施行し、基線測量に基き精確なる測量の基準点を設定す。
大三角測量に基き小三角測量を施行し、図根測量の基礎を設定す。
三角点を連接して図根測量を施行し、細部測図の基準点を設定す。
細部測図は、概況図と実地とに依り一筆地の形状を測定し、且必要なる地物を現示して原図を調製す。

内業

原図及原簿を校訂して、測量業務の精確を保全す。
原図に依り一筆地の面積を算定す。
原図を謄寫して洞図を調製す。
土地調査実施の順序と方法について。
まずは大三角測量。
対馬の一等三角本点から、巨済島と絶影島の経緯度・距離等を基準に大三角測量を施行。
これが完成した区域では小三角測量を行い、順次調査事務・図根測量・細部測量等事業を秩序的に進行し、その進行に伴う所要人員は随時養成、と。

ってことで、1914年には大三角測量を。
1915年に全ての外業を終えて、1916年には全部の事業を終了して残務整理に移り、1917年で完了予定だったわけですね。
まぁ、そう上手くはいかないんですけど。(笑)

続いては、土地調査事業の大要。
ここでは、調査と測量の2つに分けて業務内容の大要が説明されています。

まずは調査業務のうちの外業から。
面・洞の境界調査と分離統合などの整理と、土地に関する地方の慣習や経済に関する調査。
面・洞の境界が画定したら、地主に土地の所在と種目を申告させる。
一筆地毎に標杭を建てさせ、地主や地目等を調査して見取り図と調査簿などを調製。
土地の収穫高を調査し、その他水利や交通、耕作の簡便さ等を勘案して、各筆地の等級を付け、それによって地位等級の決定の資料にする、と。

続いて内業。
申告書や見取り図、調査簿等を検査照合して調査の正確性を保持し、調査簿や測量によって算定した面積によって、土地台帳、その他の簿書を調製。
で、その土地台帳に基づいて地券を調製、と。

次は、測量業務の外業。
大三角測量→小三角測量→図根測量と、順番に基準を設定して測量していく、と。
最後に、調査業務で調製される事になる概況図と実地から、一筆地の形状を測定して必要な事項を記した原図を調製する細部測図を行う。

最後に測量業務の内業。
原図と原簿の校訂。
原図に基づいて一筆地の面積算定。
原図を書き写して洞図を調製。

このように工程が進んでいくんですな。

さて、続いては「四.土地調査機関」になるわけですが、組織図を見て貰った方が早いと思うので画像化。

土地調査機関 (クリックで拡大)

一番下の一般職員以外を全て日本人だと仮定して、全体で日本人は最小133名、最大327名。
朝鮮人は、最小278名、最大で1,416名かな?
つうか、これ見ると内業系の人の方が外業系の人より多い感じですね。

勿論これらは、5月21日のエントリーで取り上げた『朝鮮総督府臨時土地調査局官制』に基づくものですね。

さて、続いては予算の話に入っていきます。

五.土地調査費歳出予算

一 金1,598万6,202円  歳出

内訳
金402万4,808円  俸給
金237万1,791円  庁費
金479万4,429円  旅費
金373万 369円  雑給及雑費
金 16万4,805円  庁舎新営及修理費
事業内容が内容なだけに、ほとんどが人件費と旅費ですね。
ま、いくらかかったかは決算書の方を見ないと分からないんですけどね。

で、その詳細が次の「六.土地調査費年度別歳出予算」になるわけですが、これも画像だけ載せておきます。
ちなみに、次の10ページと分かれた状態になってますので、合体して一枚の画像にしてみます。
以下、同様の表が続きますので、全て画像ままで。

土地調査費年度別歳出予算 (クリックで拡大)

俸給の内訳は、勅任官・奏任官・判任官の俸給。
庁費の内訳が、備品費・図書及印刷費・筆紙墨文具・消耗品費・通信運搬費の5項目。
旅費はそのまま旅費1本。
俸給及雑費は、給与・雇員給・傭人科・標柱費・被服費・雑費・宿舎料の7項目。
庁舎新営及修理費もそのまま庁舎新営及修理費1本に年度ごとに細分され、合計で先ほどの歳出総額と同じ、1,598万6,202円、と。

つうか「給与・雇員給・傭人科」の区別が良く分からないウリだよ~。
( ´H`)y-~~

次が「七.土地調査費作業別歳出予算」。

土地調査費作業別歳出予算 (クリックで拡大)

今度は年度別じゃなくて、先ほどの「三.土地調査施行の順序及方法」に書かれた業務別になっているわけですね。
「庶務・調査・測量」の3つに分けた上で、その下3段が測量の部分の内訳「三角・測地・製図」になっています。

続いて、区別が作業内容になって、年度別に分かれたもの。
八.作業年度別」。

作業年度別 (クリックで拡大)

作業内容としては、大三角測量・小三角測量・調査・図根測量・細部測量・検査・整理・積算・製図の9項目に分かれています。
つうか、擦れて単位が読み取れないけど、合計が9,645万2,200って、こりゃ金額じゃないな・・・。
何の数字だろ?

最後に「九.所要人員

所要人員 (クリックで拡大)

んー、凄い人数だなぁ。

で、一番最後の日本・沖縄・台湾での土地調査と朝鮮での土地調査の経費等の対比表については、省略。
ってことで、ほとんどが画像ままでしたが、勘弁してください。(笑)


今日はここまで。



朝鮮土地調査計画書(一)



・・・良く考えたら、土地調査事業関係の話を取り上げ始めて、もう1ヶ月以上経ってる・・・。
タイトルバラバラだから気付かなかった。
まぁ、だから何だっつうわけでも無いんですが。(笑)

さて、今日からはアジア歴史資料センターの『朝鮮土地調査法関係一件』の中で、これまで取り上げていない分を取り上げていきたいと思います。
ってことで、まずは今回と次回の2回に分けて、『朝鮮土地調査法関係一件/5 参考/2 朝鮮土地調査計画書(レファレンスコード:B03041646300)』を。
表紙と目次の部分は飛ばして、3ページ目以降を見ていきましょう。
まぁ、今までとダブる部分が非常に多いんですが。
では早速。

一.朝鮮土地調査綱要

一 調査は宅地及耕地に限るものとす。
但、調査地域に介在する土地は、之を調査するものとす。

一 朝鮮の総面積は、約1万4,174方里、即ち2,204万3,404町歩とし、此の8分1、即ち275万5,000町歩を調査地域を見做し調査の計画を立てたり。

一 調査は、総経費1,598万6,200円を以て7箇年継続事業として計画す。

一 調査事業は、庶務、調査及測量の3部に分ち、庶務部に在りては土地所有権の争議、その他の庶務及会計のことを掌り、調査部に在りては、土地の習慣及経済事項、境界、所有主、地目及地位等級等を調査し、台帳を調製して地券を下附し、測量部に在りては、大三角測量、小三角測量、図根測量及一筆地測量を施行して面積を算定し、且地積図を作製するものとす。

一 調査事業の計画及指導監督に属する幹部の職務を除く外は、朝鮮人を養成して之に従事せしめ、以て朝鮮人民に対する作業上の便益と経費の節約とを企図するものとす。

一 1郡若くは数郡の調査を完了するときは、土地台帳は直に之を所管庁に移附し、土地に関する権利登録の用に供せしむる等、成るべく速に一般市民をして土地調査の利益を享受せしむるものとす。
この辺は、これまでも何度も話に出てきている部分。
調査は、宅地と耕地がメインで、その地域に介在する他の地目の土地は付け合わせ。
調査の計画は、朝鮮の総面積を約2,204町歩と見立てて、その8分の1の275万5,000町歩を調査地域と見なして立てた、と。
ネットでこの275万5,000町歩について、良く「納税台帳から」出た数字っつう話があるんですが、マジなんでしょうか?
これを見る限りは、さらにアバウトな決め方のようですが・・・。(笑)
ってことで、1,589万円の予算で7ヶ年継続事業という、大事業なわけです。

次は5月21日のエントリーで取り上げた、『朝鮮総督府臨時土地調査局事務分掌規定』の簡略版。
事業は大別して庶務と調査と測量の3つに分かれ、それぞれの事業をこなすわけですな。
で、調査事業の計画や指導監督する幹部職員以外は、朝鮮人民に対する作業上の便宜や利益、経費の節約を企図して、朝鮮人を養成して事業に従事させる、と。

最後は、1郡または数郡の調査が完了した時は、土地台帳をすぐに所管庁に移して、権利登録に供する等なるべく速やかに一般市民に土地調査の利益を享受させるようにする。
5月17日のエントリーでも同様の事が書かれていましたが、土地台帳整備後に登記を開始するんですね。

んじゃ、続き。

二.土地調査施行の理由

土地調査は、地税負担の公平を期し、課税の基礎を確立して財政を鞏固ならしむるものなり。
顧ふに現行地税の制度は、今より5、600年以前に制定したるものに係り、其の後整理を加へたる跡なきのみならず、課税の基本たるべき土地台帳は、久しく訂正を経ざるを以て殆ど其の用を為さず、政府は唯従来の例に依り一面の地税総額を捉へ、配附税的に之を賦課し、面が之を各納税者に割当するに任ずるの外なし。
従て、災害に因る免租処分を為さんとするも、之を施すに由なく、之に反して課税洩の土地あるも亦之を検すること能はず。
如此して、新規開墾若くは荒地起は、人民に於て之を政府に申告せず、且数百年前に定めたる結の等級及税率は、経済上の変遷に伴ひ事実と甚しき懸隔を生じ、負担の権衡を得ざること甚し。
故に現行の制度は、是非之が改正を要す。
之れ、土地調査の施行を要する所以の一なり。

土地調査は、地籍を明にし、権利を保護し、又其の売買譲渡を容易ならしむるの利益あり。
従来朝鮮に在りては、土地に関する権利証明の制度殆ど存せず、僅かに不完全なる文記又は地方官の証明に依り其の取引を行ふ状況に在り。
如此状況に在て土地の経済的利用を増進し、延て其の価格を高むることは到底難事に属せざるべからず。
土地台帳を完成するときは、登記若くは土地証明の制度を始むることを得べく、更に之に依り各人に地券を交付するときは、土地に対する金融の便は一層の増進を見ることを得べし。

其の他、勧業土木等各般の行政は、地籍の調査を待て初めて之が振興を期することを得べし。
地籍の調査は、此等の目的に対し材料を供給するものたること、特に云ふを待たず。
この辺は、更に沢山出てきた部分。
ここでは大きく3点を理由として挙げています。

まずは、現行の地税制度は、5~600年前に制定されて、その後改定した模様も無いだけでなく、課税の基礎となる土地台帳も訂正されないため役に立たず、政府はただ従前の例によっているので1面の地税総額しか分からず、面でこれを各納税者に割り当てて徴集するしかない。
つうか、地税総額が固定で面が割り当てって・・・。
地税に基づく国家財政の規模は、数百年同じ水準か。
んー、その差で生じる余剰資本は、どこにいったんだろうねぇ?(棒読み

で、その為災害などで租税を免除しようとしても行えず、逆に課税漏れの土地があっても分からない。
ってことで、新規に開墾したりしても人民は政府に申告せず、数百年前に定めた結の等級や税率は、経済上の変遷と共に実態とかけ離れており、負担が非常に不均衡な状態になっている、と。
そのために、地税の公平な負担を期すってのが第一の理由。

次に、従来の朝鮮では土地に関する権利証明の制度がほとんど存在せず、僅かに不完全な文記や地方官の証明で土地取引を行うという状況にあった。
これでは、土地の経済的利用を増進して地価を高めるような事は非常に難しい。
ということで、地籍を明らかにして所有権を確立する事によって、売買・譲渡を容易にすることができ、各人に地券を交付すれば金融の便は一層増進できるだろう、と。

3つめは、勧業や土木工事等の行政は、地籍の調査を待って初めてその振興を企画できる。
地主が分からないと、そういった事業も指導も出来ませんからねぇ。
特に、道路とかの用地買収が絡む場合には必須ですし。
ってことで、地籍の調査がそれらの目的に対して材料を供給するものである事は、言うまでもない、と。

並び順とかから考えるに、議会への説明資料とか、そんな類の文書なのかな?


ってことで、今日はここまで。




前回は、『高等土地調査委員会規則』を取り上げました。
今回は、表題のとおり『地方土地調査委員会規則』。
当然、今回もつまらないです。(笑)

地方土地調査委員会は、前回の高等土地調査委員会と同様に『土地調査法』に出てくる委員会。
土地調査局総裁の査定に不服がある者が、異議申し立てする場所だった高等土地調査委員会に対して、今回の地方土地調査委員会は、実地調査が終わった後に、「地主と土地の境界」について調査が適当かどうか審理するものという事です。

今回も、まずは隆煕4年8月24日『官報第4765号』から見ていきましょう。
とは言っても、使い回しなんですが。(笑)

土地調査法施行規則1高等土地調査委員会規則
(それぞれクリックで拡大)

では、前回と同じくアジア歴史資料センターの『朝鮮土地調査法関係一件/5 参考/1 高等・地方土地調査委員会規則(レファレンスコード:B03041646200)』から、和訳されたものを見ていきましょう。
では、1910年(明治43年・隆煕4年)8月23日『勅令第44号 地方土地調査委員会規則』。

勅令第44号 (隆煕4年8月23日)
地方土地調査委員会規則

第1條
漢城府及各道に地方土地調査委員会を置く。

第2條
地方土地調査委員会は、委員長1人、常任委員及臨時委員若干人を以て之を組織す。
臨時委員は、当該府郡の土地に関係ある会議に限参與するものとす。

第3條
委員長は、漢城府尹又は観察使を以て之を充つ。

第4條
常任委員は、左に掲げたる者を以て之に充つ。
 一 漢城事務官又は道書記官
 二 漢城府又は道所轄財務監督局長
 三 漢城府又は道に於て名望する者

第5條
臨時委員は、左に掲げたる者を以て之に充つ。
 一 各道府尹又は郡守
 二 府又は郡所轄財務署長
 三 府又は郡に於て名望ある者

第6條
第4條第3号の常任委員及第5條第3号の臨時委員は、各3人に限、土地調査局総裁之を選任す。

第7條
土地調査局総裁は、漢城府又は道所轄の理事庁理事官或は副理事官に常任委員を嘱託することを得。

第8條
地方土地調査委員会は、委員長之を召集す。

第9條
地方土地調査委員会は、委員の半数以上出席するにあらざれば議決することを得ず。

第10條
地方土地調査委員会の議事は、過半数を以て之を決定す。
可否同数なるときは、委員長の決する所に依る。

第11條
地方土地調査委員会の議決は、之を土地調査局総裁に報告すべし。

第12條
委員長事故ありたるときは、其の指定の委員をして其の事務を代理せしむ。

第13條
地方土地調査委員会に、幹事1人、書記若干人を置く。
幹事及書記は、土地調査局職員中より土地調査局総裁之を命ず。

第14條
幹事は、委員長の指揮を承け庶務を掌理す。

第15條
書記は委員長及幹事の指揮を承け、庶務に従事す。

第16條
第4條第3号及第5條第3号の委員は、各誉職とす。
但、委員会に出席すべき場合に於ては、土地調査局総裁の定むる所に依り旅費及手当を支給す。
第4條第3号の「名望する者」、第16條の「各誉職」は、それぞれ「名望ある者」と「名誉職」だとは思うんですが、取りあえず原文ママにしてみました。

委員については、「地方」が示す区分はソウルと各道なんですね。
やはり人口的な面から言っても、ソウルは特別なんでしょう。
で、委員長がソウルは漢城府尹。
各道は観察使がなる事になっています。

後は特筆しとくのは、「名望ある者」かな。
これまでも、何回か出てきましたけどね。

で、議決の手順等も前回の『高等土地調査委員会規則』と同様ですね。


ってことで、今日もサラッとやっただけで、終わっておきます。




さて。
今日はまた法律関係で、且つ人事系のお話。
ってことで、今日もつまらないよ。

これまで、『土地調査法』なんかでも名前が出ていた、高等土地調査委員会に関する規則の話。
土地調査局総裁の査定に不服がある者が、異議申し立てする場所って事でしたね。

で、これも当然『土地調査法』や『土地調査法施行規則』と同様に、隆煕4年8月24日『官報第4765号』に載せられています。
ってことで、まずは官報を見てみましょう。
これ。↓

高等土地調査委員会規則 (クリックで拡大)

んで、その和訳をアジア歴史資料センターの『朝鮮土地調査法関係一件/5 参考/1 高等・地方土地調査委員会規則(レファレンスコード:B03041646200)』で見ることができますので、そちらを見ていくことにします。
それでは、1910年(明治43年・隆煕4年)8月23日『勅令第43号 高等土地調査委員会規則』より。

勅令第43号 (隆煕4年8月23日)
高等土地調査委員会規則

第1條
高等土地調査委員会は、委員長1人、委員若干人を以て之を組織す。

第2條
委員長は、度支部大臣を以て之に充つ。
委員は、内部、度支部、農商工部及土地調査局勅・奏任官中各2人とす。
委員は、度支部大臣の申請に依り、内閣総理大臣之を奏薦宣行す。
内閣総理大臣は、度支部大臣の申請に依り統監府司法庁高等官及統監府裁判所判事又は検事を通じ、3人に限委員を嘱託することを得。

第3條
高等土地調査委員会は、委員長之を召集す。

第4條
高等土地調査委員会は、委員の半数以上出席するにあらざれば、議決することを得ず。

第5條
高等土地調査委員会の議事は、過半数を以て之を決定す。
可否同数なる場合は、委員長の決する所に依る。

第6條
委員長事故ありたるときは、其の指定の委員を以て其の事務を代理せしむ。

第7條
高等土地調査委員会に、幹事1人、書記若干人を置く。
幹事及書記は、土地調査局職員中より度支部大臣之を命ず。

第8條
幹事は、委員長の指揮を承け庶務を掌理す。

第9條
書記は委員長及幹事の指揮を承け、庶務に従事す。

第10條
高等土地調査委員会の会議に関する規定は、委員長之を定む。
まぁ、ご覧の通り大したこと無い話です。
勿論これも、『土地調査令』なんかと同様に、大正元年に『朝鮮総督府高等土地調査委員会官制』として改定される形になります。

取りあえずこの時点での委員は、度支部大臣を委員長として、内部・度支部・農商工部・土地調査局から各2名。
度支部大臣の申請で、統監府司法庁高等官及統監府裁判所判事又は検事から3名まで嘱託可ということで、委員長含めて合計9~12人で構成されることになるのかな?

で、その9~12人のうち半数以上が出席し、出席者の過半数の可否により議決、と。
こうして、異議申し立てを処理するわけですね。

つうか、併合後~改定までの間はどう処理されてたんだろ?


ってことで、今日は簡単に。




「土地調査事業の説明」も最終章。
本当に最後の章しか残ってないので、短めになると思いますが、取りあえず見ていきましょう。

それでは今日も、アジア歴史資料センターの『朝鮮土地調査法関係一件/2 明治44年1月9日から明治44年2月9日(レファレンスコード:B03041645900)』から、「土地調査事業の説明」の続き。

第七章 土地調査に対する辨妄

一.土地調査の必要無しと云ふは謬見なり
土地の所有権は、旧来既に此を認められ居れり。
面積の広■も亦略ぼ推知するに難不。
何ぞ必しも多額の国帑を費して此を調査するの必要有らんやとは、自己居住地附近に少頃の土地を有する一部分の小地主にして、或は此感を抱く者有るべしと雖も、此は小池に在りて大海を知らざるの徒なり。
何となれば、昔時に於ける土地所有の権利は、其本質に於て未だ完全ならざるのみならず、土地に関する制度は爾来幾多の変遷を経たるに従ひ紀綱弛廃して地籍漸く紊乱し、所有の権利を証明するに由無、其不確実なること誠に今日の如く甚しきはなし。
殊に所有地の位置形状面積とを詳知せずして、何ぞ此が利用開発の途を講ずるを得べけんや。
加之、時運の趨勢と世態の進歩は、益々国家経済発展の基礎たる、土地の整理と産業の興隆とを急務とするに至り、今にして此が整理の計を立つるにあらざれば、国勢の陵夷また之を救挽するの途無し。
此れ、識者の黙視し能ざる所なり。
二.土地調査は、結税を増加するの目的なりと謂ふは誤解なり
土地調査の目的は、前述の如く地籍を明にし、所有権を確認し、土地の改良及利用に便ならしめ、以て各個人の富力を増進せしむると共に、各地の地位等級を識別査定して、地税負担の公平を期するに在り。
此に依りて、結税を増長せんとするが如きは其目的とする所にあらず。 何となれば、一国の租税は国家統治上各般の施政に伴ひ、国民の負担力に鑑み此を賦課するものにして、土地調査を行ふと否と、又調査事業の完成と否とに、何等の関係を有する者にあらざればなり。
三.土地調査の目的は、私有地を官有地となすに在りとの流言を放つ者有るは、妄も亦た甚しと謂ふべし
旧韓国政府は、曩に前宮内府所有の土地を国有に移したる結果、各道に散在する驛屯土と其他の国有地を調査し、以て官民有地の区分を明確にせんことを欲し、昨年以来各財務監督局に国有地調査班を設け此かる踏査に着手し、既に略ぼ其調査を終了したり。
此間に多少人民の誤解有りて、民有地を国有地に■入すが如き感を抱く者有りたるより、今回土地調査局に於て施行する調査も、或は民有地を官有地となす者にあらざるかの誤想を抱く者有るが如し。
然れども、土地調査局の調査は国有地の調査とは全然其目的を異にするものにして、前既に屡述したるが如く、各個人の土地所有権を確認し、其土地の改良利用を完全円満ならしめんとするに在り。
■に将来各地主は土地調査の完成に因り、晏然に自己の土地を保存し、其地力を養して一意国富の増進に努力す可きなり。
四 土地調査の結果は、他人に土地を掠奪せらるべしと謂ふは、杞憂も亦甚し
土地調査の目的は、各人の所有地を官簿に登録し、以て其権利を確認し、地主をして安全且永遠に其土地を利用せしめ、其収益を保護するに在り。
然して所有権を査定するに当りては、其事実を研覈して正当なる地主を認証するの外、他意あること無きは既に述べたる■の如し。
政府期する所は、専ら地主の保護と国民経済の進暢に存するを以て、各地主は憶測自ら迷ひ疑惑反て国家の大事を誤るが如き事無からんことを望む。
之要するに、土地の調査は国運の発展上最も急施を要する事項にして、■も振古の一大事業なり。
其成功を期するに当りては、千辛此に伴ひ、萬苦此に隨ふ。
山河十三道交通未だ完からず、人文亦た未だ洽きに至らず。
斯業の前途誠に容易ならざる者有り。
直接間接に本事業に関係を有する者は、宜しく此事業の性質を悟了し、法規の命ずるに従ひ義務の存する所を知り、上下一心和衷協同以て百年の大計を定むるに■て、遺憾無きを期せむことを望む。
当然、土地調査事業を始めるに当たって、様々なデマや謬説が流れるわけで。
その辺の説明って事になります。

まず、土地調査の必要が無いというのは間違った見解だ、と。

自分の居住地付近に少しの土地を持ってるような小地主の中には、土地の所有権は昔から認められているし、面積も大体推測がつくんだから、わざわざ多額の国費を費やして調査する必要があるだろうかという者もいるだろう。
でもそれは、井の中の蛙大海を知らずであって、昔からの土地所有権は、その本質においてまだ完全なものでないだけでなく、土地に関する制度が数多くの変遷を経る過程で綱紀も弛み、地籍もだんだん乱れていき、所有権を証明する方法も無く、所有権の不確実さはマジで今日のように甚だしい状態はない。

特に、所有地の位置・形状・面積を詳しく分からないで、どうやって利用開発の方法を講じる事ができるだろうか。
それに加えて、世の中の趨勢や進歩は、益々国家経済発達の基礎である土地の整理と産業の振興が急務とし、今この整理の計画を立てなければ国勢の衰えは救う事が出来ない程になるだろう。
これは、識者が黙視出来る所ではない。

押しの弱い説明な気がする。(笑)

次に、土地調査は税金増加の目的だというのは誤解だ、と。

土地調査の目的は、これまで述べてきたように地籍や所有権をハッキリさせ、土地の改良や利用を便利にし、それによって各個人の財力を増進させると共に、各地の地位等級を査定して、地税の負担を公平にするためで、それによって税金を増加させようというのはその目的ではない。

何故ならば、一刻の租税は国家統治上の様々な施政に伴って、国民の負担力に応じて賦課するものであり、土地調査を行うか否か、またはその調査が完成するか否かには全く関係がない、と。

うーん。
いかにも役人の答弁くせぇ。
確かに、直接的な地税は増やさないかも知れませんが・・・ねぇ?(笑)

三つ目。
土地調査の目的は、私有地を官有地にするためだという流言を放つ者がいるけど、でたらめも大概にせぇや、と。
いや、現代でもいっぱい居ますよ?(笑)

旧韓国政府が、以前宮内府所有の土地を国有にしたため、各道に散在する駅屯土とその他の国有地を調査して、官有地と民有地の区分を明確にしようとして、昨年以来各財務監督局に国有地調査班を作って調査に着手し、既に大体の調査を終えた。
その際に多少人民に誤解があり、民有地を国有地に編入するような感想を抱く者があったため、今回の土地調査事業でも民有地を官有地にするのではないかという誤解を抱いている者が居るようだけど、土地調査局の調査は国有地の調査とは全然目的を別にしており、これまで述べてきたように各個人の土地所有権を確認し、その土地の改良利用を完全円満にする目的だ、と。

つうことで、土地調査事業が終われば、自分の土地所有権は完全なものになるんだから、それによって国富の増進に努力すべきだ。

んー、これまた役人の答弁。(笑)
所有権が確定すんの、民有地だけじゃないわけで。
ま、余計な事言っても混乱するのは目に見えてますから、この説明の仕方に反対するわけじゃありませんけど。

最後に、土地調査によって他人に土地を奪われるっつうのは、杞憂も甚だしい、と。
土地調査の目的は、各々の所有地を台帳に登録してその権利を確認し、地主に安全且つ恒久的にその土地を利用させ、その収益を保護するもの。
その所有権の査定に当たっては、事実を調べて正当な地主を認証する以外、他意が無い事は既に述べた。
政府が期するのは、専ら地主の保護と国民経済の発展にあるため、各地主は憶測に惑わされて国家の大事を誤るような事が無いように望む、と。

まぁ、単純に奪うだけなら、こんな迂遠な方法とらないわけで。
つうか、こんな流言が流れる程度には、みんな土地調査があるって事を理解してたって事じゃんね?
( ´H`)y-~~

ってことで、土地調査事業するのに色んな苦労とかあるかも知れないけど、関係者は良くその性質を理解して、遺憾の無いよう進む事を望む、と。


ってことで、「土地調査事業の説明」はこれでお終い。



土地調査事業の説明(一)
土地調査事業の説明(二)
土地調査事業の説明(三)
土地調査事業の説明(四)



漢字ハングル混じりの本文に、漢字カナ混じりのルビって、激しくウゼェ。(笑)
ってことで、ルビの文字が潰れて読めない部分がちょこちょこありますが、意味を左右する程のものでは無いと思われるのでご容赦を。

では今日も、アジア歴史資料センターの『朝鮮土地調査法関係一件/2 明治44年1月9日から明治44年2月9日(レファレンスコード:B03041645900)』から、「土地調査事業の説明」の続きを。

第五章 土地調査と一般経済

土地調査は、又一般経済上の発達に資する所大なり。
其重なる者を挙ぐれば左の如し。

一.金利を低下し、金融を円滑ならしむる事
古来、農業を以て産業の基礎となしたる朝鮮に在りては、商工業の遅々として振はざる、蓋し怪むに可足不。
近来、金融機関漸く整備を告んとするに至りたるも、尚ほ有価証券の発行甚だ少く、其流通の大部分は都会地域にのみ行はるるが如し。
故に、資金の供給を仰がんが為めに、其担保として提供し得べきものは、唯廉価なる土地有るのみ。
土地以外に於ては担保物無しと云ふも、敢て過言にあらざるべし。
而して、地主が金銭の必要に依り土地を典当として資金の融通を得んとするに当り、金主は容易に其土地の所在面積及所有権の確否を知り難きを以て、一々実地に就き調査せざるべからず。
■に、此に要する時日と経費は頗る尠少ならざるのみならず、尚ほ其土地に関し、将来に紛争の危険無きを保せざるを以て、典執に際しても土地の時価と甚しき低額の資金を出し、其金利も亦た高率なるは、自然の理なり。
此の如く金利は毫も低下するの機会無く、有利なる事業も此を企図すること能不。
故に実業界は常に萎靡不振の悲境に在り。
然るに、若し土地調査に依り其土地を官簿に登録せられ、地券の発行を受くるに至る時は、地主は地券を以て容易に土地を典当に附することを得べく、金主も亦確実に土地を担保として安心して出資することを得。
金融の途開■金利低落するに至り、地方経済上に稗益を與ふること蓋し莫大なるべし。
二.地方経済を潤沢ならしむる事
土地調査に要する経費の予算額は約千数百万円にして、其大部分は此を朝鮮内にて使用せらるるものなり。
殊に局員は国内各地に出張し、一地方に永く滞在して衣食住の資料を其地に仰ぎ、且人夫を其地に求むるを以て、国内到る処資金を散布し、為めに自から各地商業界を殷賑ならしめ、全土に亘りて直接間接此が利潤を被り、其恵に浴する者多く、此に依りて朝鮮の地方経済を潤沢ならしむること大なり。
今度は、土地調査事業が一般経済に及ぼす影響について。
まぁ、この辺からは完全に予測の範囲を超えません。
現代でも厚生労働省の出生率なんかの話もあるわけで、差し引く分は差し引いて見ないと駄目なわけですが、取りあえず見ていきましょう。

まずは、金利の低下と金融の円滑化。
元々朝鮮は農業が産業基盤で、商工業は殆ど発達してないわけで、最近になって金融機関も整備されてきたとはいえ、まだ有価証券の発行も非常に少なく、またその流通の大部分は都会地域だけであるため、お金を借りようとすれば必然的に担保物件は土地だけだ、と。

しかも、貸す人からすれば、その土地の所在も面積も所有権が本当にあるのかも分からないため、実地調査をしなければならず、それにかかる日数や経費も少なくない。
さらに、その土地について将来的に所有権に関する紛争の危険が無い事も保証できないため、当然担保となる土地の時価より非常に低い額しか貸さず、金利も高額になる、と。
勿論、金利が下がる切っ掛けも全く無く、有利な事業も企図することすら出来ない。
ってことで、実業界はどん底状態だ、と。
半島の場合、割とそういう問題でも無い気もしますが・・・。(笑)

しかし、土地調査事業で土地台帳や地図が整理され、地券が発行されるようになれば、実地調査をしなくても簡単に抵当に出来る。
ってことで、貸出額も増やせて金利も減るなんて言うわけです。
貸す人次第なのにね。(笑)

もう一つが、地方経済を潤沢にする事。
土地調査の経費予算額は1千数百万円であり、大部分は朝鮮内で使用される。
特に調査局員は国内各地に出張し、宿泊・飲食・服代・人夫賃などを国内各所にばらまく形になる。
ってことで、各地で直接間接の利潤を受ける、と。
まぁ、「公共事業」ですからね。
規模が規模なだけに、それが与える恩恵ってのは、実際にかなりあると思われます。

ちょっと長くなりそうですが、このまま次の章を。

第六章 土地調査と地方公共団体

土地調査施行に因り、地方公共団体は直接又は万節に受くる所の利益亦た少不。
今其重なる挙ぐれば左の如し。

一.道、府、郡、面、洞里の疆界判明する事
従来道、府、郡は、土地に関する行政上の区画にして、面、洞里は人に関する行政上の区域たりしが如し。
故に、現今道府郡の疆界は、其大部分は比較的稍々明瞭なるも、面洞里の疆界に至りては頗る判明ならざる者有り。
試に、人家を距る平野を指して、此れ何洞里の所属なりやを問へば、何里前坪或は何洞後坪と云ふ等漠然たる答を為し、其所属面名■も不明なる者尠からず。
蓋し、人家を基礎として面洞里を定めたる結果、茲に至りたるものと認めらる。
土地調査は、土地を主として行政区域を調査するを以て、其施行後は、道、府、郡、面、洞里の疆界整然として劃立し、若し実地に於て判明ならざる所有りとするも、一たび地図を繙見せば、其分界は直ちに瞭然たるを得べし。
二.道、府、郡、面、洞里の形状及面積を知り得る事
土地調査を施行する時は道、府、郡、面、洞里の形状、位置、面積及其区域に包容せられたる田畓(水の下に田)垈等地目の区別は、一たび地図帳簿を繙見せば容易に此を知るべく、又現今に在りては、土地の使用目的を同ふするも地方に依り其名称を異にし、又土地の広■相等しきも其面積の称呼は相等しからず。
或は田に「日耕」、或は畓(水の下に田)に「斗落」、宅地に「間」と云ふが如く、地目毎に面積称呼を異にせり。
然かも其斗落日耕及間の面積等も亦た、■に依りて広狭の差異甚しきものあり、頗る錯雑不便を極む。
土地調査を施行する時は、其使用目的を同じくするものは同一地目に統一せられ、其面積の称呼も亦た相等しきを見るべし。
斯の如く勧業土木等の施設の資料は、卓上に縮寫せらるることとなるべし。
三.土地所有権に関する証明、初めて確実なるを得る事
土地調査を施行する時は、土地の所在、地番、地目面積及地主等は土地台帳に登録せられ、其位置及形状は地図に描寫せらるるを以て、土地の所有権、典当権其他の権利を証明し、此を確実に保護するの制度は、土地調査事業施行後は、始めて其効用を全ふすることを得べし。
四.風俗習慣を知り得る事
土地調査に従事する者は、各道に亘り都鄙を択不、寒村僻地と雖も苟も一棟の建物、一頃の田土有る処には必ず足跡を印するを以て、地方の人情生活程度の高低、冠婚葬祭の雅俗、宗教巫祝信仰の程度より、土地建物に関する民法上の習慣、度量衡貨幣に対する観念に至るまで、自ら此を詳悉するを得、以て将来施政の資となすを得べく、且つ各地人民に触接するを以て、間接に官民の意思を疏通すること多大なるべし。
地方公共団体へも利点説明。
まぁ、併合当初は色々と大変だったのかも知れません。

まずは、道、府、郡、面、洞里の境界がハッキリする事。
これまでは、道や府や郡は境界が比較的ハッキリしていたけど、面や洞、里なんかは基本が人家ベースなので、人家から離れた所なんかは、住所的な面は勿論、面や洞や里のような小規模行政区域の面からも除外状態だった、と。
んで、今回の調査でそれが確定する。

次に、道、府、郡、面、洞里の形状と面積がハッキリする事。
これまでは、使用目的ですら各地方で違ったり、面積単位も各地目で違う上に、その単位ですら統一的な指標ではない。
まぁ、一日に耕作できる範囲とか言われても、誰が耕作する範囲よ?ってな話なわけで、やはり各地でバラバラだったんですな。
で、これが統一される。
ってことで、勧業や土木工事といった官主導による行政施策を実施する際の資料は、わざわざ現地調査しなくても作れるようになる、と。

次は、地方公共団体のメリットなのかどうかは分かりませんが、土地所有権の証明が始めて確実になること、と。
地図や土地台帳なんかの分、仕事増えるわけですが。(笑)
ま、戸籍なんかと同じで、重要な行政サービスであることは間違いないんですけどね。

最後に、風俗や習慣を知り得る事。
韓国統監府時代から、所謂「旧慣調査」は非常に重要視されていたわけで。
様々な法律を作る場合に、「半島での慣習はどうか」を考慮に入れなければ、実態にそぐわない立法になるわけで、その辺統監府も総督府もかなり頑張ってたりするわけです。

ま、その結果としての法律に対して、差別意識から云々とか、平等で無い云々と言う人も多いわけですが、何じゃそりゃ、と。
( ´H`)y-~~


ってところで、今日はここまで。
次回で「土地調査事業の説明」は終了。



土地調査事業の説明(一)
土地調査事業の説明(二)
土地調査事業の説明(三)



なんか、貯めてた史料の放出くらいに気軽に考えてたのに、ついつい色々と調べてしまうのは性なんでしょう。(笑)
ま、そっちの新しく調べた史料は、ずっと後から載せても良いんですが、取りあえず今回の件が一段落しないと落ち着きません。
ってことで、今日も粛々と。

アジア歴史資料センターの『朝鮮土地調査法関係一件/2 明治44年1月9日から明治44年2月9日(レファレンスコード:B03041645900)』から、「土地調査事業の説明」の続き。

第三章 土地調査と地主

土地調査の完成に因りて、最も直接且最多大の利益を享くべき者は地主なり。
今其重なる者を挙ぐれば左の如し。

一.土地の所有権を確認せらるべき事
土地調査を施行する時は、土地の所在、地番、地目面積及地主の姓名は土地台帳に登録せられ、茲に各人の土地所有権は確定して、他人に勒奪冒認せらるる事無し。
仮令此れ有りとするも、相当の手続を履行せば、これを回復すること甚だ容易の■なり。
又、地券の交付を受くるが故に、他人に対し其所有権を証明せんとするに当りても、其地券を示せば足るべきなり。
彼の従来の習慣の如く、数十乃至数百張の文記を保存するの必要なし。
仮に地券の紛失又は焼失等の事有りとするも、土地台帳に依りて即時に此が再渡を受くることを得べく、所有権の保存極めて安全なるを得べし。
二.土地所有権に関する従来の紛争を解決し、将来に向かって紛議の原因を減少せしむ
土地の調査は、各地主をして其土地を申告せしめ、地主、面長及洞里長立会の上此を行ふが故に、従来紛議に係る土地は此を解決せらるべく、又土地の疆界を調査測量して面積を算定し、これを図面に縮寫し永遠に保存するを以て、将来に於ても紛議の原因を絶つことを得べく、此によりて訴訟提起等の事も大に減少すべし。
三.土地の改良及利用を促進し、随て土地の価格騰貴する事
以上述べたるが如く、土地の所有権確認せらるると同時に、各地主は安全且確実に其土地を保有することを得るを以て、将来に土地の改良を企てその利用を増し生産力を増進するの工夫を■らし、安全にその利益を享くるを得。
従て、土地の売買価格を増加し、各地主は座して自己の富を増殖する至るべし。
四.土地の位置及形状を知悉し得る事
自己所有の土地たると否とを問不、土地の所在、地位及土地が如何なる形状なるかを知らんと欲せば、土地台帳所管庁に至り地図を繙けば、卓上に於て此を知ることを得。
必ずしも実地を踏査するの煩労を要せざるべし。
若し、天災地変等に因り、土地の陥落流失等其形状に於て異動を生じたる時は、此を地図に対照して容易に判明することを得べし。
五.土地の利用に際し、測量費を要せざる事
前述の如く土地の地目、面積は土地台帳に。
其疆界及形状は地図に登録せらるるを以て、その土地を利用して水利の便を開き、耕地の整理を行ひ、其他諸般の土地に関する事業を経営せんとした■ば、或土地を典当に供じ、又は売買せんとする等の事有るも、更に此を実測するの必要無く、此に因り其時各自其測量費を支出するの必要無し。
土地調査事業によって、地主が受ける利益についての章。
まずは、土地の所有権が確立・確認できる事。
土地台帳、地券等の整備によって、他人に奪われる等の可能性が激減するのは、説明するまでもない話だとは思うんですが。

次に、従来のような土地に関する紛議が激減する、と。
持ち主、境界、面積なんかが確定するわけですから、これまた当たり前な話。

三つ目は、土地の改良・利用に努める事によって、土地の価値が上昇する事。
所有権が確定すれば、安心してその土地を改良できる。
勿論、生産性を向上させた土地は、価格が上昇するわけで。
まぁ、地主の努力が必要なわけですが、これまた当然。

四つ目。
自分の持ち物かどうかを問わず、現場を見なくても土地の所在や地位、形状などを知る事が出来る。
つうか、それ地主のメリットじゃ無ぇー。(笑)

最後が、測量費が不要な事。
ま、これは調査事業前の半島でも要らなかった部分なわけで、表面上はメリットとして説明されるほどの物では無いでしょうね。
いや、本来は凄いメリットなんだけどね。

んじゃ、このままもう一章見ていくことにします。

第四章 土地調査と企業者

土地の調査は、又土木、鉱山、運輸等に関する事業を企画する者に便益を與ふること大なり。
今其重なる者を挙ぐれば左の如し。

一.容易に河川、道路の新設改修等の事を企て得る事
河川、溝渠、道路等の屈曲は、地図を繙きて一見直ちに其改修すべき所を知り得べし。
例之は近距離間に数條の竝行する途有る時は、其一を存し他を廃するの便宜を知り得べきが如し。
其利害得失、卓上に瞭然たり。
土地調査の施行は、此等の企業家に多大の便宜を與ふる者と謂ふべし。
二.容易に地主の住所姓名を知り得べき事
水利を開き耕地を整理し、道路、鉄道を改修・新設せんと欲する場合等に、其関係地の地主を知る必要有るも、現今に於ては其土地の所在地に榜示し、数月の期間を徒費し、地主の申出を待つにあらざれば、此を知ること能不。
其迂遠にして且不便なること、誠に名状すべからざる者有り。
然るに、土地調査を施行する時は、地図を按じて地番を発見し、此を基礎として土地台帳を閲覧する時は、直に其地主を知得することを得べし。
今度は、企業者のメリットについて。
まずは、河川や道路等の改修を卓上で計算できる事。
勿論、「事件は現場で起きている」かもしれませんが、事前に検討できるかどうかでは、大きな差があるわけで。

次に、地主の住所・姓名を簡単に知る事ができる事。
公共事業等、用地買収やなんかをする場合には、当然その所有者を割り出す必要があるわけですが、これまではその必要があっても、地主の申し出がなければ所有者を知る事が出来なかったわけです。
それが、地図で地番を確認し、それを元に土地台帳を閲覧すればすぐ分かる、と。

つうか、併合前は地主の許可に関係なく、他人の土地に勝手にやってたりして。(笑)


ってところで、今日はここまで。



土地調査事業の説明(一)
土地調査事業の説明(二)