いまどきの中学受験 | セラピスト・ラプソディー♪ ~真の健康をめざして~

いまどきの中学受験

娘が岡山県立岡山操山(おかやまそうざん)中学校に入学しました。
ご存じない方もいるかもしれませんが、昨今は中学受験をすることが普通になってきているのです。

特に娘が卒業した岡山市立石井小学校は通学学区が撤廃されており、岡山市全学区から入学できますので、(石井小学校学区から言うと)他学区からの通学生徒は地元の中学校や石井中学校に進学するのではなく中学受験をする割合が多いように思われます。
(家がある地元の市立中学校に進学しても顔見知りが少ない。教育意識が強いなどの理由による)

生徒同士で「中学受験をするのか?」などを会話しないように指導されており、公表されていませんが、どうやら半数以上の生徒が受験したようです。

石井小学校卒業者の選択できる進路は・・・
①岡山市立石井中学校(石井小学校卒業者は他学区通学者も自動的に入学可能)
②在住地の地元市立中学校
③弾力的通学制度により隣接の市立中学校(現在は各市立中学校に受入れ枠があり隣接学区へ入学できる。ただし希望者多数の場合は公開抽選)
④岡山市が設立している併設型中高一貫校(岡山市立岡山後楽館中学校)
⑤岡山県立の完全中高一貫校(県立大安寺中等教育学校)
⑥岡山県立の併設型中高一貫校(県立岡山操山中学校)
⑦国立大学の附属中学校(岡山大学教育学部附属中学校)
⑧国立大学の附属中高一貫校(広島大学附属福山中学校)
  以上が公立
⑨私立の併設型または完全中高一貫校

こんなに選択肢があるのです。

①の石井中学校へ約半数の生徒が入学したようです。(小学校学区は大野小学校・三門小学校・石井小学校です)

②の在住地の市立中学校への入学者は分かりません。

③の弾力的通学制度による隣接市立中学校入学者が若干名いるようです。娘も市立京山中学校を希望してみましたが、13人の学区外受入れ枠に対して希望者が73名もおり、落選しました。京山中学校の希望者が多いのは岡山市で一番の文教地区にあり「岡山朝日高校」合格者が圧倒的に多いからと思われます。

④の岡山市立岡山後楽館中学校は併設型中高一貫校で、「校則がない、制服がない、始業チャイムがない」など自主性を重んじた学校です。高校課程では学科制のない単位制カリキュラムとなります。岡山市内在住者対象で入学者選抜(作文・集団面接)が行われ、定員を超えた場合は公開抽選となります。(不登校児などを考慮した受入れ枠もあります)

⑤の県立の完全中高一貫校は岡山県内では県立岡山大安寺中等教育学校が唯一となります。「中等教育学校」とは中学・高校を統一した学校制度で「中学校・高等学校」という名称は使われません。入学すると1年生~6年生まで一貫した教育を行い、2年生までに通常の中学3年間のカリキュラムを修了し、3年生からは高校のカリキュラムを先行学習します。5年生までに高校3年間のカリキュラムを修了し、6年生は多角的なカリキュラムや受験勉強等に取り組むようです。

⑥の県立の併設型中高一貫校ですが、娘が受験した岡山操山中学校は県内最初の中高一貫校です。高校課程は岡山操山高等学校と名称が変わりますが高校受験をする必要はありません。高校受験をして入学して来る生徒もいます(中学からの内進生120名・高校受験での入学者160名)。完全中高一貫校のように高校のカリキュラムを先行学習はしません。岡山操山中学校の他に県内には倉敷天城中学校(倉敷市)と津山中学校(津山市)があります。

※⑤⑥ともに県立普通科高校を母体として設立されたもので、県立ですから県内在住者は4校中の1校出願ができ、適性検査と呼ばれる学力試験(国算理社の4教科。※作文は国語に含まれる)・集団面接・個人調査書(内申書)選考があります。

⑦の岡山大学教育学部附属中学校は中学校だけで高等部はありません。岡山県内全域から出願でき、学力試験(国算理社の4教科)・作文・集団面接・個人調査書(内申書)選考があります。

⑧の広島大学附属福山中学校は全国に先駆けて中高一貫教育に取り組んだところで併設型中高一貫校です。始業チャイムがない学校・難関校として有名でした。広島県福山市にありますが自力通学ができるのならば岡山からも受験でき、学力試験(国算理社の4教科。※作文は国語に含まれる)・個人調査書(内申書)選考があります。

⑨の私立の中学校については、現在では殆どの私立高校は中学校を併設したようです。同一の学校でもコースにより、「特進コース=完全中高一貫」、「通常コース=併設型中高一貫」など各校で様々な形態があります。入試は、A方式(県立中学に準じる適性検査型=国算理社の4教科+集団面接)、B方式(国算理の3教科)、C方式(国算の2教科)で行う学力試験(筆記)など様々です。BC方式でも集団面接を行うところもあるようです。個人調査書(内申書)選考はないようです(ただし、保護者が記入する自己評価書などが必要な場合があります)。
以前は中高一貫校・難関校と言えば私立しかありませんでしたが、近年になり県立中学校・県立中等教育学校の設立が進み、私立校希望者が減少していますので各校とも特色ある運営で生徒数確保を打ち出しているようです。

さて、娘が中学受験(中高一貫校)をすることになったのは、本人が希望したからです。
おそらく他学区から通学してくる友達などが受験するので影響されたのでしょうが、親とすれば「思春期の難しい時期に高校受験をしなくて済むなら」と受験に取り組むことになったのです。
僕とすれば完全中高一貫校である岡山大安寺中等教育学校に興味があったのですが、娘はオープンスクールなどで学校見学をし、「落ち着いた雰囲気が自分に合っている」と岡山操山中学校を希望しました。
岡山大安寺中等教育学校は2年間で中学課程を修了するため1日の時間割は45分授業7時限、岡山操山中学校は50分授業6時限(週一回7時限)ですので、前者には「詰め込み感」を感じたようです。また、6年間全く同じメンバーで持ち上がるのでクラス替えがあったとしても「人間関係に煮詰まらなのか」などと気になったようです。

次回は中学入試の受験勉強についてご紹介します。