昨夜のTBS系テレビ「これが世界のスーパードクター8」で、人工膝関節手術(ひざ)の紹介がせれていました。
「人工股関節置換術(また)については以前は人工関節の耐久年数が短く、関節のアッセンブリー(構成部品)全ての交換が必要なため再度の手術は出来ないので、出来る限り手術時期を遅らせる(40歳~50歳くらい)とされていたものが、近年人工股関節自体が小型化され、再手術も可能になってきたため若年でも置換手術は増加している」という知識はありました。
今回のお話は、人工膝関節でしたが「膝関節の置換施術が実現している」ということを勉強不足で知りませんでした。
人工膝関節においては、半月板にあたるプラスティックのクッションの耐久年数が約20年ですが、人工関節のアッセンブリー全体ではなく、このプラスティック部品だけを交換すれば良いので、交換手術も比較的簡単にできるということです。ドクターは聖隷三方原病院の小堀眞医師でした。
でも、予防が一番ですよね!
日本人は外寛骨筋(骨盤の外側の筋肉)である「中臀筋・小臀筋・大腿筋膜張筋」がうまく使えず拘縮を起こし“股が開く”状態の人が多く、それが影響し内転筋群も拘縮し膝が内側に曲がってしまう人が特に女性に多いものです。
すなわちガニ股・O脚ですね。
そのために、変形性股関節症や変形性膝関節症になる危険性が高くなります。
そうならないためには、歩き方や日常生活に気を配りましょうね!
さて、前記事で書いた「過剰の骨と欠損の筋肉」についてご質問メールが数通来ています。
「欠損とは奇形なのか?」
「欠損していると不調が起こるのか?」
といった内容でした。
まず、過剰の骨とは「本来は必要ないと思われるのに、先天的に存在する骨」です。
代表的なものには・・・
中心骨(ちゅうしんこつ)
通常は8つの手根骨以外の過剰の骨。前記事(手の使い方) ご参照。
頚肋(けいろく)
頚椎に発生した肋骨。通常、肋骨は胸椎にのみあるものですが、第7頚椎に肋骨のような骨が発生していることがあります。頚肋のある人は肩こりの人が多いとも言われています。
胸上骨(きょうじょうこつ)
胸骨柄(きょうこつへい=胸の中心部にあり鎖骨が取りつく骨)の鎖骨切痕の内側に豆状の骨が発生している。影響は不明。
・・・があります。
その他の変異として、第12肋骨が成長していないか欠如してしまい「腰椎の胸椎化」と呼ばれる状態や、仙骨が一体化していない「分離仙骨」と呼ばれる奇形などもあります。
それらがあれば直ちに不調が出るわけではありませんが、一つの要因にはあり得ますので注意が必要です。
欠如の筋肉とは「本来は備わっているべきと思われるが、他の筋肉の補助的役割しか果たさないため、欠如した可能性がある筋肉」です。
代表的なものには・・・
小腰筋(しょうようきん)
大腰筋(だいようきん)の前部にある細長い筋肉で約50%の人で欠如する。大腰筋は骨格筋の中で唯一上半身と下半身を縦断する筋肉で「歩行時に膝を上げる働きをし、直立時には上半身を安定させる」重要な働きをする。 大腰筋は直立をする人間のみが極めて発達している筋肉で、大腰筋の衰えはつまづき易くなったり、寝たっきりになる危険性があります。(大腰筋・小腰筋・腸骨筋を総称して“腸腰筋”と呼びます)
四つ足の動物はあまり使用しないため、肉が軟らかく量も少ない。それが牛肉で言うところのヒレ(フランス語でフィレfilet)です。
大腿の屈曲に関与しない小腰筋(起始第12胸椎・第1腰椎、停止腸恥隆起)が欠如していても問題ないと言われていますが、腰が弱いことに影響している可能性があると思います。
上双子筋(じょうそうしきん)と下双子筋(かそうしきん)
大腿方形筋の後方、内閉鎖筋の前方にある上下に並んだ筋肉で、内閉鎖筋と共に「寛骨三頭筋」とも呼ばれる筋肉です。内閉鎖筋の大腿を外旋する働きを補助します。
どちらか一方あるいは両方が欠如することがありますが、共同して働く内閉鎖筋と大腿方形筋が強力なために欠如していても問題ないと言われています。
ところが大腿方形筋も欠如することもあるようです。
そうなれば確かな文献はありませんが、欠如が殿部の不調や股関節に影響していないとも言えないと思います。
骨の過剰や筋肉の欠如があったとしても、筋肉の柔軟性が維持できているならば普通は問題なく、不調は起こりにくいはずです。
柔軟性を維持するために、運動不足やオーバーユース(使いすぎ)にならないようにしましょうね!
~take care~
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