あわせて読みたい なかのひと
2007年02月07日(水)

線維筋痛症とセロトニン

テーマ:美容と健康

前回に続いて『線維筋痛症』の記事です。


線維筋痛症は末梢部の異常だけではなく「脳の誤作動が原因している」可能性があると前回書きました。

「最近では線維筋痛症は下行性抑制系の異常が原因と考えられてきている。また下行性抑制系に重要な働きをするセロトニンが減少していることが報告され、セロトニンに代謝されるトリプトファン補充療法が線維筋痛症候群の痛みを軽減することが報告され、また最近では下行性抑制系を賦活化するノイロトロピンが効果的という意見も出されている。」
と言うことです。

(下行性抑制系とは・・・、痛みは、末梢から脊髄後角へ伝達され脊髄上行路を上行し、中枢まで伝わり痛いという感覚を人体に感じさせます。しかし、痛みは上行路によって伝わるのみではなく、中枢から脳幹部を通って下行する痛覚の調整機能があることが知られるようになりました。これが下行性抑制系です。)

 

セロトニンとは・・・

(ブログテーマ5月病を克服しよう! の初期記事①②③などをご参照いただきたいのですが)平常心や鎮静作用に影響する物質です。

トリプトファンはセロトニンとキヌレニンに変換されますが、健常者では主にセロトニンに変換されるところを、線維筋痛症患者ではトリプトファンがキヌレニンに変換されるために、脳内セロトニンが減少するのです。

脳内セロトニン(延髄縫線核)低下が、睡眠障害 や下行性疼痛抑制系機能低下(疼痛感受性の上昇)を起こすと考えられているのです。


簡単に表現すると・・・

脳内セロトニンが必要量あれば・・・平常心が維持出来やすく、鎮静作用もある。

脳内セロトニンが不足すれば・・・平常心が損なわれやすく、知覚過敏を起こす。


もっと極端な表現をすると・・・

「セロトニン不足により、末梢部に異常がないのに、脳が痛みを誤感している」ともいえるのです。

(身体的原因を特定できない激痛患者は、脳内に異常な疼痛処理経路を有する可能性があり、線維筋痛症の特徴は皮質または皮質下における疼痛処理の増大であるという仮説もあります=脳の知覚回路異常)


この脳内での異常を改善するために処方されるのが、下降性抑制系を利用した治療である『三環系抗うつ剤』であり「セロトニン合成の材料となるトリプトファンを補充し、セロトニンを増やしてやろう!」という目的で使用されます。(うつ症状も精神的な要因だけではなく、セロトニン不足という内因をはらんでいるのです)


したがって、線維筋痛症の発症者は(健常者もですが)セロトニンを増やした方が良いのですが、あくまで無理は禁物です。<『セロトニンの増やし方』 ご参照>

可能なリズム運動があれば(朗読をするだけでも、歌を唄うことからだけでも)それを行い、日光に当たれるのであれば窓際の室内でも良いので当るようにした方が良いようです。


さて、線維筋痛症は、実際には中枢部(脳)の異常(神経組織や体内物質の減少や変質)だけではなく、末梢部の体性機能障害 も合わさって起こっているのだと考えられます。

線維筋痛症でチェックする圧痛点の多くは「頻繁にコリや疲労を起こす部位」と重なっています。

微小な体性機能障害を脳が過大に誤感してしまっている可能性があるのです。(慢性疲労症候群や女性ホルモン分泌低下との因果関係も考慮に入れなければなりません)

この末梢部の体性機能障害を“筋拘縮をリリース”することなどにより不調が緩和される場合もありますので、手技療法などが有効な場合もあると言われているのです。


なお、岡山で線維筋痛症で受診するなら、

倉敷成人病センターリュウマチ膠原病センター、倉敷中央病院リュウマチ膠原病内科などがあります。

次回は「脳脊髄液と線維筋痛症の関係について」もう一度記事にしようと思います。


~take care~

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

dreamさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

コメント

[コメントをする]

コメント投稿