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2005年02月27日(日)

腰痛に「腹筋を鍛えなさい」はウソです!

テーマ:美容と健康

腰痛の具体的な対策や予防方法については、
僕の「腰痛ヒストリー」などを紹介した後に、説明して行こうと思っていたのですが、ココのところお問い合わせが相次いでいますので、
  ・痛みがなぜ起こるか?、
  ・対策としてどのような運動をすれば良いのか?
を細かい話になりますが紹介します。

①痛みはなぜ起こるか?

慢性的な痛みやシビレ等は、筋肉が硬く縮こまったままの状態(筋拘縮:きんこうしゅく)が原因している事がほとんどなのです。
この筋拘縮の状態をコリと呼ぶ場合もあります。

この筋拘縮が
  ・神経を圧迫する事で痛みやシビレが発生します。
  ・骨を引っ張れば骨格のズレが起こります。
  ・血管を圧迫すれば血流が悪くなります。

よく聞く「腰椎椎間板ヘルニア」も椎間板が悪くて飛び出したのではなく、筋拘縮が、腰椎の間を狭める事が「飛び出す」原因となり二次病変・三次病変として起こります。
(整形外科で椎間板ヘルニアによる腰痛・下肢の痛みと診断されていても、それが原因ではなく、単に筋拘縮が原因している場合も多いようです。僕の場合もそうでしたので、詳細はいずれ紹介します。)

また、筋肉が縮こまっているのですから、伸ばされようとした時に損傷したり、痛みが発生します。
(ぎっくり腰も筋肉が硬いから急に伸ばされようとした時に筋肉線維を傷めるので、筋肉が柔軟な人は起き難いのです。)

このような、慢性的なコリや痛み、骨格変位や関節可動不全、不定愁訴などを「体性機能障害=ソマティック・ディスファンクション」と言いますが、つまりこれは主に筋拘縮が起こす、身体の筋肉・骨格・神経のシステム異常なのです。
(急性的なもので、打撲やケガによる筋肉などの損傷、骨折や靭帯損傷。ぎっくり腰や寝違いといった、筋肉が急激に伸ばされ筋組織が損傷した状態は、それぞれの組織が損傷した状態であり、「体性機能障害」とは呼びません。)

筋拘縮が起こる原因は、
  ・運動不足による筋肉の衰え(細く・硬く・縮こまる)
  ・習慣性の負担による筋肉疲労
  ・打撲や怪我の後遺症(打撲や怪我自体ではありません、
                 その後二次的に起こる後遺症です)
  ・精神的ストレス
  ・内臓疾病の体壁反射 
などがあり、よく運動していても、運動後に整理運動などをせず筋肉を使いっぱなしにしても乳酸や筋肉疲労が残り、筋拘縮の原因となります。

さて、ここまで「筋力」という文字は出てきません。
基本的に痛みや不調に「筋力」は関係ないのです!

よく、「筋肉が衰えて、筋力低下が痛みを招くので鍛えなさい!」と聞きますがこれは間違いです。
長期間入院したことなどによる極端な筋力低下は身体を支えることが出来なくなりますので、筋力アップをするため鍛えていく必要もありますが、痛みに関わるのは陳べてきたように「筋拘縮」が災いするのであり、「筋肉の柔軟性」が求められることなのです。

言いかえると、「筋肉が衰えて、筋肉が硬く縮こまっているので、筋肉を柔軟にしなさい!」が正解なのです。

筋肉トレーニングやパワーリフティング、ボディービルをやっていて筋力が有り余る人でも腰痛もちはたくさんいます。
筋肉組織が太くても、それが硬い筋肉であれば「体制機能障害」を起こしてしまうからです。
健康な筋肉は「マシュマロのように柔らかい」といわれます。
・・・・・・もちろん力を入れると硬くなりますよ・・・・・・
一般人には日常生活を送れているならば、最低限の筋力はあります。
筋力の弱い女性でも腰痛などの無い人は一杯います。
やはり、重用なのは「筋肉の柔軟性」なのです!!。
(アスリートはきちんとケアしましょうネ。ウチにも中四国地方からたくさんのプロ・アマ方が相談に訪れています。)

②対策としてどのような運動をすれば良いのか?

日常生活で気を付けなければならないことは、よく言われる、
  ・長時間同じ姿勢をしない。
  ・身体を冷やさない。
  ・疲れたら休む。
  ・規則正しい生活をする。
というのはとうぜん必用なことです。

運動後は、整理運動をしっかり行ない、後に疲労を残さないようにします。
トレーニングすることより、その後のケアの方が大切です!。
ぬるめのお風呂に20分~30分ゆっくりつかり乳酸値を早く下げることも効果的です。(心得たプロはそうしています。)

まず先に述べておかなければならないのは、ストレッチについてです。
よく「ストレッチが重要だ!」といわれますが、
無理なストレッチをすれば「伸ばされようとした筋肉はそれに抵抗し、もっと縮こまってしまったり、傷ついてしまったりする」場合があります。
筋肉が硬い人が無理なストレッチをするのは禁物!
するならば、
   ・運動後の「筋肉は疲労はしていますが、筋肉が温まっている時」
   ・お風呂上りで「筋肉が温まっている時」   です。

筋肉が硬い人に必用なのはストレッチではなく、筋肉の緊張を取る運動方法です。
この筋肉の緊張を取った後でストレッチをするのはかまいません。

筋肉を柔軟にしていく運動方法
硬化した筋肉を長さを変えないように収縮運動し、その後に運動した秒数より長く休ませる方法を行ないます。
等尺性運動後リラクゼーション(ポスト・アイソメトリック・リラクゼーション P.I.R.)と呼ばれる「オステオパシーの筋エネルギーテクニックを応用した」もので、運動生理学でもポピュラーな運動方法です。

分かりにくいので、上腕二等筋(力コブになる腕の筋肉)で説明します。
この筋肉が拘縮していると、肘が伸びない状態になります。
ストレッチをするのなら無理やり伸ばしますが、P.I.R.パターンで緊張を取りますので、悪い方の肘を曲げる動作を行ないます(ストレッチと反対方向です)。
この時、左右の手首を合わせ反対の手で肘が曲がらないように抵抗をかけます。

この動作を息を吐きながら5秒行い、その後に7秒休む。
それを10回だけ行います。
・・・ただそれだけ・・・
それで、緊張は緩和されているはずです。


この時行なわれたのが、
・・・筋肉の長さを変えない運動(等尺性収縮運動)・・・
・・・その後の、運動より長い(休息)リラクゼーション・・・

ストレッチをするなら、その後です。

留意すべきことは
①少し筋肉を収縮させてやればよいので、3~5割くらいの力で行ないます。
(MAXパワーですると鍛える運動になりますが、弛緩させる運動にはなりません!)
②1日何セットしてもかまいませんが、その時には10回だけです。それ以上するとやはり鍛える運動になっても柔軟性を取り戻す運動にはなりません。
③痛みが出ない、楽な動作をする。動作をする時に痛むようなら止めておく。(拘縮している筋肉を伸ばしているか、炎症を起こしている筋肉に負担が掛かっている可能性があります)
④効果を期待するには、最低3~4週間はかかります。通常は2~3ヶ月続ける必要があります。

上記は慢性の場合のやり方です。(急性の場合は筋肉が炎症を起こしているので安静にするか、全く反対のやり方をします)

腹筋群の緊張を取る運動
腹筋群運動 仰向けに寝て、ひざを立て(曲げ)、上半身を上げる普通の腹筋運動をします。

身体をやみ雲に上げる必要はなく、少し浮く程度でよいのです。
(ひざを立てているのでこれで腹筋は収縮しています。また、上半身の重さが抵抗になります。)

背筋群の緊張を取る運動

背筋群運動 仰向けに寝て、ひざを立て(曲げ)、お尻をしゃくりあげるように(上前方)に上げる。
この時出来るだけ背中が浮かないようにする。
背筋群は無理をすると傷めやすいので、背筋は使わない「緩やかなストレッチ」運動ですが緊張を取る運動になり、骨盤の屈曲(前傾)改善の運動でもあります。(専門的になりますが拮抗筋を使った運動になります)

骨盤の歪を取り、腰・背筋ストレッチの運動
ひざ抱え運動 上記と同じ姿勢から、手で両膝を抱え、胸の方へゆっくり引き上げる。

これは、出来る人だけです。激痛期は上記2つからです。
(上記2つもつらい人は、腹式呼吸からです。また説明します)
毎日やる運動です。無理せず少しずつ・・・だんだんひざが胸に付くようになります!

大腰筋(腸腰筋群)の緊張を取る運動
大腰筋運動 いすに座って、片方づつひざを上げます。

その時手のひらでひざを少し押さえ抵抗をかけます。

座れない状態の人はやらなくて良いです。片方づつですから、これを両足やります。

当院では、運動方法を図解したものを渡していますが、文字だけで表現するのは難しいです。


「腰痛の基本運動」は以上です。

痛みの激しい人は、無理は禁物です。
出来る運動から、5回づつでも良いので筋肉を使ってやる事が大切です。
「他人と同じだけしないといけない・・・」とか思う必要はありません。
出来れば状態を正しく判断出来る人から指導を受ければよいのですが・・・。

そして、その日の筋肉疲労は、その日のうちにとって寝る!!
次の日に持ち越さない!!


そういう生活習慣の改善をしないと慢性の痛みはなかなか解消されません。
僕はそうして身動きも出来ない、激痛状態から回復していきました。
(詳細はまた後日記します)

「整体」「マッサージ」「カイロプラクティック」、ウチは「オステオパシー」ですが、そこに行くだけで解決するものだけではありません!

たとえば、骨盤の矯正をすることは簡単です。
元に戻った、良い状態を維持することの方が難しいのです。

筋拘縮を手技で解消(解放=リリース)しても、その状態を維持できるかは、日常生活にかかっているのです。

それでは ~take care~

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コメント

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5 ■よろしくお願いいたします。

こちらこそ、ご指導いただけたら幸いです。よろしくお願いいたします。

4 ■ご指導頂ければ幸いです。

民間療法の範疇で手技療法を学ぶ我々は、玉石混交の情報の中で経験則を加味した知識が染みついている部分もあると思います。整形外科医さんから指導を受けた運動をPIR的に行なっているのですが、今後ご指導頂ければ幸いです。

3 ■トラックバックさせていただきました。

とある病院の、まだ若い方の整形外科医です。日常出会う患者さんに、正しい体操療法を教えるのはとても難しいです。時間もありませんし、このページを拝見する限り知識も十分とは言いがたいです。とても大切なことなのに!!

2 ■どうぞどうぞ!

つたない内容ですが・・・
お役に立てれば??幸いです。
時間が無くて・・・念校せずにアップしてしまいます。
おかしなところがあったら教えてネ。
  ただし、人知れずメールでですよ・・・(笑)

1 ■すんません

ネタ拝借します(笑

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