19歳のチベット僧が中国の弾圧に抗議の焼身自殺をはかる(この1年でチベット本土で23人目) | チベットとビルマの難民支援 難民支援NGO"Dream for Children"公式ブログ

19歳のチベット僧が中国の弾圧に抗議の焼身自殺をはかる(この1年でチベット本土で23人目)





2月13日、10代のチベット僧が焼身自殺をはかった。中国政府に抗議してのことだ。


このチベット僧は、19歳のロブサン・ギャツォと確認された。中国軍に包囲されている東チベットのンガバのキルティ僧院の僧侶だ。


インドのダラムサラの姉妹寺院キルティ僧院がこの情報を確認した。


「2月13日の午後2:30頃のことです。キルティ僧院の19歳の僧侶ロブサン・ギャツォがンガバのメインストリートで自らの体に火を放ちました。彼は、チャ街ナクツァンマのバドジツァン家の僧侶です。」


「ロブサン・ギャツォは中国政府に抗議するスローガンを叫んでいました。」

現地の目撃情報だ。


特殊警察が現場に向かい、消火を行った。目撃者によると、中国治安部隊がロブサン・ギャツォを連行したという。連行先は不明だ。


ロブサン・ギャツォの状況については、現時点でこれ以上の情報はない。


ロブサン・ギャツォは4人兄弟の長男で、「クラスで最も優秀な生徒の1人」だという。


ロブサン・ギャツォが焼身自殺をはかった現場では、2人のチベット人の若者が中国治安部隊から激しく殴打された。2人の詳細は不明だ。


「周囲の人の協力で1人は助かりました。しかし、もう1人は警察官2人に連行されました。目撃者によると、彼は殴られた頭と腕から夥しい出血があったということです。」


ンガバ周辺の監視ポイントにはさらに中国治安部隊が投入され、チベット人は捜索を受けているという。


最近、イギリス人ジャーナリストが「外界から遮断された」この地への潜入に成功した。現地の状況は、紛争時のイラクや北アイルランドを彷彿とさせるものだったという。


「30~40mおきに30~40人の警察が駐留しています。暴動対応警察の服を着ています。盾、警棒、それから私がこれまでに見たことのない何かを持っています。警棒には棘が付いています。前近代的な光景が広がっています。」

ガーディアン紙のジャーナリストはこう報じた。


この11か月、チベットでは焼身自殺が相次いでいる。その数は急激に増えている。自らの命を捧げる覚悟を持ったチベット人が増えているのだ。この13日間だけで、チベット人6人が自らの体に火を放った。彼らは、ダライ・ラマ法王のチベットへの帰還を求め、中国のチベット統治に異を唱えていた。


2009年にタペイが焼身自殺をはかってから、(タペイ以外で)23人のチベット人が焼身自殺をはかっている。


チベット難民のリーダーや人権団体は、焼身自殺や中国警察の武力行使による流血が広がるのではないかと懸念している。先日、中国警察が非武装のチベット人に無差別発砲を行ってから、チベットの大部分は事実上の戒厳令下にある。

【亀田浩史訳】


元の英文記事はこちら





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