経済産業相の諮問機関である産業構造審議会は4月5日、「産業競争力部会」(部会長=伊藤元重・東大大学院経済学研究科教授)の会合を開き、医療や介護、健康、保育などの分野のニーズをビジネスに生かすための方策を話し合った。会合の冒頭で直嶋正行経産相があいさつし、医療や介護などの分野について「将来のリーディングインダストリーに育てる必要がある」と指摘した。

 同日の会合では経産省が、医療や介護などの分野についての論点として、(1)生活の質を高める医療・介護・高齢者生活支援関連サービス産業の創出(2)医療サービスの国際展開(3)医薬品、医療機器、介護ロボット分野における世界市場の獲得(4)多様化するニーズに対応するための保育サービスの産業化―の4項目を提示。(1)については、医療や介護を提供する機関と、外食・配食サービスやフィットネスなど健康関連サービスを提供する事業者との連携を推進することにより、公的保険への依存から脱却し、患者・消費者本位の高品質のサービスを供給できる体制を構築できると指摘。病院の負担の軽減や、医療費適正化の効果も期待できるとした。また、(2)については、「医療ツーリズム」が世界的に拡大傾向にあるとした上で、支援事業者のネットワーク化、医療通訳などの育成、医療滞在ビザの創設などの戦略を示した。

 意見交換では、森正勝委員(国際大学学長)が、医療・介護などの分野で資本や人材の集積が進んでいないと指摘し、その原因として税制や規制の問題を挙げた。また、妹尾堅一郎委員(東大特任教授)は、アジアの医療人材を日本で育成することを提案した。
 このほか、大坪文雄委員(パナソニック社長)が、医療関係分野の効率化のためにはロボットの技術が重要であり、補助金や特区などによって国内の需要を拡大し、輸出産業に育成すべきと主張。長谷川閑史委員(武田薬品工業社長)は、日本ではバイオベンチャーの育成ができていないと指摘した。

 会合ではこのほか、脳神経疾患研究所南東北病院グループの渡邉一夫理事長からヒアリングを実施。渡邉理事長は、医療や介護などの分野は「今後の世界的な成長産業」と指摘し、医療分野では産学官治験病院の設置などをビジネスモデルとして挙げたほか、介護分野では病気の前後をカバーする「健康自立支援住宅」を活用した「要介護高齢者を出さない街づくり」を提案した。


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