「会員10万人で確実にもうかる」「最先端のビジネスモデル」-。インターネット上の仮想空間をめぐる連鎖販売取引(マルチ商法)で、埼玉県警が強制捜査に乗り出したネット関連会社「ビズインターナショナル」は、全国各地で開いた説明会で会員を募り、約100億円の資金を集めたとされるが、実際に仮想空間を立ち上げるまでには至らなかった。

 「これからは仮想空間の時代だ」。広島市の会社経営者の女性(61)は平成20年2月、「いい仕事がある」と知人に誘われ、説明会に参加。3次元のCG映像を駆使したビデオを見せられるうちに乗り気になった。

 入会後に誘われたパーティーでは、「1台10億円する」というコンピューターが登場。舞台ではオペラ歌手が歌い、参加者には高級シャンパンが振る舞われた。羽振りのよさに女性は驚き、知人や友人にパーティーの様子を伝え、勧誘した。

 同社が運営する仮想空間「エクシングワールド」。消費者庁などによると、勧誘資料には、渋谷区、品川区、大阪市など全国の都市の地図が書かれ、駅前など地域ごとに細かい地価を設定していた。

 欧米で人気を博し、日本でも話題になった仮想空間サイトを引き合いに出し、「稼働前に会員になれば人気の土地を優先的に買える」と宣伝。「無限の空間ではなく、有限の土地だから価値は落ちない」とうたっていた。

 しかし、実際には資料にある大半の都市のプログラムは未完成で、勧誘用のデモ画面などごく一部を除き、開発すら始まっていない状態だったという。

 同社の資料などによると、入会費用は約40万円。受け取るのは紹介DVDなどで、勧誘した会員数に応じランクを10段階に設定、新規会員を入れるごとに、千円から2万円の収入が入るとしていたが、実際に入会費用を回収できたのは2万人以上の会員のうち約4%にすぎなかった。

 ゲームジャーナリストの新清士・立命館大講師は「仮想空間の土地が爆発的に値上がりすることは考えられない」と指摘。一方、被害に遭った女性は「知人を勧誘し、被害者であると同時に加害者にもなってしまった。お金よりも、自分の信頼を失ってしまった」と肩を落とした。

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