小さな中国のお針子

テーマ:


パンド
小さな中国のお針子 容(「DVD NAVIGATOR」データベースより)

 監督 ダイ・シージエ
 出演 ジョウ・シュン 「ハリウッド★ホンコン」
     チュン・コン   
     リィウ・イエ   「山の郵便配達」


原作はダイ・シージエの『バルザックと小さな中国のお針子』。
初めてフランス語で書き世界30カ国で翻訳されるベストセラーになった作品です。
でもこの作品は本場の中国では公開されなかったそうです。
フランス映画なんだけど中国の美しい山々の風景はとてもすばらしいのですが、時代の風景がいけなかったのかな?

時は1971年。文化大革命の風が吹き荒れる中国。チベット国境近くに「再教育」のために下放された若者たち。
医者という知識階級の親を持ったために、西洋文学から影響を受け(。「バルザック」などの文革下での発禁小説など)、農村の若者たちが自ら運命を切り開こうとしていく少女の成長を2人の青年を通して描いた青春ラブストーリーです。

貧しい農村に強制的に送られた2人の青年、マーとルオ。彼らは、単に素行の悪い不良という訳ではなく、両親がブルジョワの知識人(医者ですね)だったのでに、再教育受けさせられました。この若者に指導にする党員の村長は、本来彼らの知識や自由への渇望を制約すべき存在ではありますが、この作品では村長が彼らの活動を大目に見逃したり、若者らが巧みにごまかしたりして、村長の人間性さえよく描かれていて非常にほのぼのしている作品でした。
モーツアルトの作品を「毛沢東同志にささげる歌」、デュマ「モンテ・クリスト伯」を「レーニンの航海」など・・・・・村長もそれがわからないがゆえに、下放下の農村にモーツアルトが響きわたりました。 これはちょっと笑えましたけど(^^)
文明から隔離された世界に住む村民たち(実際かなりの山奥なので信憑性100%)が、青年達の持ち込んだヴァイオリンや目覚まし時計に対して取る反応が面白い。
少年たちもヴァイオリンを壊されないようにクラシックを『毛沢東を讃える歌』なんてごまかして演奏し、何も知らず『いい曲だ』と満足気に聞き入る村長(^^)。
彼らの前に「小さなお針子」と名乗る、仕立て屋の美しい娘が、この物語の大きな鍵を握る人物です。
2人に愛されるお針子が今まで禁止された西洋文明に触れ、今までとは違った世界に触れて成長する様子が描かれていてとてもフランス映画っぽくて素敵です。
でも最後はちょっと悲しい・・・
本当にすごく風景が綺麗で素敵な作品でした。



AD