2008年の最初に読んだ渡邉美樹氏のさあ、学校をはじめよう
で紹介されていた郁文館の3年間の改革を綴った内容。
政府の教育再生会議のメンバーにも選ばれている渡邉氏
が、郁文館の改革の中で学んだこと、確信に至ったことなど
学校改革の現場がリアルに描かれていてとても面白い。
郁文館は東大に20人入れると公約しているが、良い大学に
入ることや偏差値重視という教育方針を完全に切り捨てて
いる。
夢を叶える力をつける『夢教育』の実践を通じて、人間力
を高めることに力点を置いている教育方針はとても
ユニークだ。
夢教育とは、子供達に夢を持つきっかけを与え、夢を持った
時にそれを叶えるための力を身につけさせることである。
夢を叶えるためには、目標を持ち、目標達成のための
計画を立て、毎日やるべきことを決め、日々の努力を
習慣化させ、一定のサイクルで計画に修正を加える。
このことにより、目標達成のレベルが向上し、より大きな
夢に挑戦できる人材に育つというのが夢教育の基本的
な構造だ。
言葉にすると当たり前のことばかりだが、人生とは
当たり前のことを当たり前にやりきった人だけが、
自分の理想に到達できるのではないだろうか。
渡邉氏はこの夢教育を全国に広げていこうと考えているという
ことなので、なんとしてもこの改革を成功させ日本の教育を
変えて欲しいと思う。