空海の風景〈上〉 (中公文庫)/司馬 遼太郎




空海の風景〈下〉 (中公文庫)/司馬 遼太郎



確かグロービスの堀さんが学生に必読の書として薦めていたと思う。

今まで空海とは、遣唐使として中国に渡り、日本で密教を開いたという

程度の認識しかなかった。

空海の生涯とそれを描く司馬遼太郎氏の筆力によって、平安の時代の

日本の様子を頭の中で再現しながら、歴史の中に自分が存在しているような

錯覚になる。

なぜこの本が堀氏の推薦の本なのかが最後まで理解は出来なかったが、

当時の日本と中国の関係、当時の天皇の雰囲気、空気感などが伝わり

大変興味深い。





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超訳 ニーチェの言葉/著者不明

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19世紀の偉大な哲学者 ニーチェの言葉を集めたもの。

サッカー日本代表の長谷部キャプテンもワールドカップの

試合前にニーチェの言葉に励まされたと言う。


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キノコは、風通しの悪いじめじめした場所に生え、繁殖する。

同じことが、人間の組織やグループでも起こる。批判という風

が吹き込まない閉鎖的なところには、必ず腐敗や堕落が生まれ、

大きくなっていく。

批判は、疑い深くて意地悪な意見ではない。批判は風だ。

頬には冷たいが、悪い菌の繁殖を防ぐ役割がある。だから

批判はどんどん聞いたほうがよい。
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批判を受けるのは辛いことだが、それに耳を傾けられる度量と、

謙虚さがあれば人間としても成長していけるということだろう。




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ガンジー自伝 (中公文庫BIBLIO20世紀)/マハトマ ガンジー

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尊敬する経営者がこんなことを言っていた。

偉人伝を読みたくなるのは人生で2度ある、と。

1度目は、小学生の時。確かにそうだ。少年期に読んだ偉人伝は

自分の人生に大きく影響している。

2度目は、社会人になり仕事が一段落した時。

自分は仕事が一段落してはいないが、ガンジー自伝はその経営者の

オススメもあり、じっくり拝読してみる。

ガンジーが何を成した人かは、なんとなく分かっていたつもりに

なっていたが、これほど、歴史に翻弄されながらも、信念を持ち

続け、命を賭けて自らの使命に邁進した人生を送った人はそうは

いない。

鳥肌が立つほどの無私と仁の精神の持ち主。

ガンジーのことを真のリーダーというのだろう。



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心に響く小さな5つの物語/藤尾 秀昭

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約2ヶ月ぶりの更新。

この間、長期の休みを取り、今年のテーマである「自分の内面を感じる」

ために、仕事と日本を離れ自己の内面との対話に費やす。

素晴らしい時間で、多くの気づきを得た。素晴らしい方との出会いも多々。

人生が加速する予感がする。


さて、本書は、致知出版の方から贈って頂いた本で、毎号の致知に寄稿

している藤尾社長の短編の中から特に感動する小さな物語を集めた内容。

「縁を生かす」が特に心に響く。

縁を生かす

 先生が5年生の担任になった時、一人服装が不潔でだらしなく、どうしても好きになれない少年がいた。中間記録に先生は少年の悪いところばかりを記入するようになっていた。
 ある時、少年の一年生の記録が目にとまった。「朗らかで、友達が好きで、人にも親切。勉強も良く出来、将来が楽しみ」とある。間違いだ。他の子の記録に違いない。先生はそう思った。
 二年生になると「母親が病気で世話をしなければならず、時々遅刻する」と書かれていた。三年生では「母親の病気が悪くなり疲れていて、教室で居眠りする」後半の記録には「母親が死亡。希望を失い、悲しんでいる」とあり四年生になると「父は生きる意欲を失い、アルコール依存症となり、子供に暴力を振るう。」
 先生の胸に激しい痛みが走った。ダメと決め付けていた子が突然、悲しみを生き抜いている生身の人間として、自分の前に立ち現れてきたのだ。
 放課後、先生は少年に声をかけた。「先生は夕方まで教室で仕事をするから、あなたも勉強していかない?分からないところは教えてあげるから」少年は初めて笑顔をみせた。
 それから毎日、少年は教室の自分の机で予習復習を熱心に続けた。授業で、少年が初めて手を上げたとき、先生に大きな喜びが沸き起こった。少年は自信を持ち始めていた。
 クリスマスの午後だった。少年が小さな包みを先生の胸に押し付けてきた。後であけてみると、香水の瓶だった。亡くなったお母さんが使っていた物にちがいない。先生はその一滴をつけ、夕暮れに少年の家を訪ねた。
 雑然とした部屋で独り本を読んでいた少年は、気がつくと飛んできて、先生の胸に顔を埋めて叫んだ。「ああ、お母さんの匂い!今日は素敵なクリスマスだ」
 六年生では少年の担任ではなくなった。卒業の時、先生に少年から一枚のカードが届いた。「先生は僕のお母さんのようです。そして今また出会った中で一番素晴しい先生でした」それから六年、またカードが届いた。
 「明日は高校の卒業式です。僕は五年生で先生に担当してもらって、とても幸せでした。おかげで奨学金をもらって医学部に進学することが出来ます。」
 十年を経て、またカードがきた。そこには先生に出合えた事への感謝と父親に叩かれた体験があるから患者の痛みが分かる医者になれると記され、こう締めくくられていた。「僕はよく五年生のときの先生を思い出します。あのまま駄目になってしまう僕を救って下さった先生を神様のように感じます。医者になった僕にとって最高の先生は五年生の時に担任して下さったせんせいです」
 そして一年。届いたカードは結婚式の招待状だった。「母の席に座って下さい」と一行、書きそえられていた。

 本誌連載にご登場の鈴木秀子先生に教わった話である。
 たった一年間の担任の先生との縁。その縁に少年は無限の光を見出し、それを拠り所として、それからの人生を生きた。ここにこの少年の素晴らしさがある。
 人は誰でも無数の縁の中に生きている。無数の縁に育まれ、人はその人生を開花させていく。大事なのは、与えられた縁をどう生かすかである。