被告人より主役となった弁護人(少年院虐待事件3/3)
さて。
前回の続きですが…
もう裁判所が閉まる時間だし、あとは次回の予定を決めるだけかな…と思っていましたが、そうはいきませんでした。
おじいちゃん弁護人の奮闘を感じていただけると嬉しいです。
検察官
「○○の証人尋問を請求します」
裁判長
「証人の請求に対して弁護人のご意見は?」
弁護人
「控訴事実に関係ないので必要ないと思います!」
裁判長
「うんうん……へへへ(と資料を見ながら)えっと必要性ないということですが、検察官何かある?」
検察官
「被害を見たということで関係あると思います」
裁判長
「裁判所は証拠調べをしたいと思います」
裁判は続きました…!
乙号証の読み上げスタートです。
ギュッと目を瞑って検察官の言葉を聞く被告人。
その間、弁護人は「あっさっき検察官に書面渡しちゃった」などとブツブツ言いながらとフラフラ自由に歩いています。
弁護側は次回に冒頭陳述の予定だそうで、証拠として出所後の少年が答えたアンケートを提出したいと請求。
そしてアンケートを書いたうちのひとり、三宅(アルファベットにするとややこしいので仮名)を情状証人として請求しました。
「被告人に対し、指導によって更生し、感謝できたという男をねぇ」
とまで弁護人が話すと、全員がハッとしました。
裁判長
「あ…事件の性質上、具体的な氏名等はお控えになった方が…(苦笑)」
弁護人
「ぁあ!?この人はねー青年ですからっ!」
裁判長
「あ…でも…」
弁護人
「でも証人尋問を予定してますからっ!ぇえ?どうするんですかっ少年たってもー成人してんだからっ」
裁判長
「あーどーもすみません(笑)続けてください」
同僚だった教官が書いた手紙と被告人の謝罪文を提出し、被告人は今回の事件で職場はクビになり、退職金は支払われていないという社会的制裁を受けているとし、三宅と被告人の父と妻の情状証人、そして被告人質問を請求しました。
裁判長
「情状証人の時間はそれぞれどのくらいの予定ですか?」
弁護人
「三宅は時間がかかるのでー40分くらい。妻は15分くらい。父親は~これまた相当時間かかるので~やっぱ30分くらいっ」
裁判長
「はいっはいっわかりました。弁護側の証拠多いので、後日正式な書類で提出してください」
すると弁護人がなんと「ちょっちょっと」と柵をこえて傍聴席に入ってきました!
(゚д゚)ェェェェェェェェエエエ!!
そして傍聴席に座っている関係者らしき男性2人に
「今日持ってないの?」と(大きな)小声で話しかけました。
男性2人がカバンから紙を出すと…
「裁判所!今提出しますから!」
と紙に印鑑(?)を押させながら裁判長に発言しました。
自由すぎるだろーΣΣ(゚д゚lll)ズガーン!!
17時が過ぎて空調が止まりました。
検察官
「提出は…今日されるんですか?」
弁護人
「(大きな声で)今日しまーーーーす」
そう言って書記官に書類を手渡しました。
ほんと自由だな…この人(ノ∀`)
検察官
「情状証人の請求について、父と妻については然るべく。三宅は必要性がないと考えます」
弁護人
「(すかさず)これはもー絶ぇぇぇぇぇっ対必要ですから!(怒) どういう理由で必要ないのか言ってください!三宅というこの少年は、1年8ヶ月被告人に世話になったという……あ、もう言っていいでしょ?(←今更本名について)青年になってますから!ぜひ法廷に出たいと言ってきた珍しい少年ですけどもー。私も色々話聞いてねー色々とわかったんです!」
弁護人の勢いは止まりません。
裁判官3人が顔を寄せ合ってコソコソ相談してるとこを割り込んで
弁護人
「しかもですけどねー!また付け加えますがね、アンケート書いてます!被告人に対しても手紙書いてます!」
もう裁判長はニヤニヤして弁護人の話を聞いています。
検察官
「もし!採用される場合も40分は長いのでもう少し絞って欲しいと思います」
再び裁判官3人が顔を寄せ合い相談。
今度は右陪審もニヤニヤして聞いています。
裁判長
「いずれも採用します。検察官のご意見にもありましたけども~三宅の尋問40分…かかりますか?」
弁護人
「はい!なるべく縮めますが~この少年は…少年じゃないか。とても重要な証言を持っていますのでーもう女房か父親を絞るかして尋問したいと思います!妻は結婚浅いので単純な情状証人なのでなるべく三宅に重点を置きたいと思います!」
弁護人、気合たっぷりです!
被告人に一番身近で給料の面など今回の事件で困ってるのは妻のはずなのに…
そんなに言うなら私も三宅に会いたいよ!
次回の裁判も傍聴したい!!!(゚Д゚)
裁判長
「では検察官のご意見を…」
弁護人
「(勝手に立ち上がって検察官が喋る前に)これはですねー!私は検察官にあらかじめ言ってますのでねー質問事項を全て書いて提出してますのでね、検察官は知ってるはずなんです!」
もはや笑顔知らずの鬼の女検察官も笑っちゃってましたw
裁判長
「出来るだけポイントを押さえて重点的に聞いてください」
弁護人
「ぁあー?はい、はい、はい」
裁判長に向かって「ぁあ~?」はないだろ!(゚Д゚)
そして裁判長が喋ろうとしたのをさえぎって(もはやわざと…?)
弁護人
「ちょっと要望しときたいことあるんですがー裁判所は調書をよく読んでると思いますがねぇー、67~72のまでの調書をよく読んでいただきたい!」
裁判長
「まぁそれに限らず…(笑)調書はよく読んでおきたいと思いますけど~…(笑)」
次回は情状証人の証人尋問と被告人質問になりました。
裁判長が次回の日程を言うと弁護人が「ぁあ?」と聞き返します。
もう傍聴席では緊張感がなくなったようで笑い声が…
裁判が終わったのは17時半。
ぐったりしました。
傍聴人が退廷しているとき、
突然マスクをした中年の女が柵の前まで出てきて
「Cさぁ~ん!手ついて謝ったらど-ですかぁ~」
と、C被告に向かって大きな声で言いました。
誰…このひと。
被害者の両親?支援者?人権派?
なんでマスクしてそんなこと言うんだろ。
てか、閉廷したとはいえ、関係者だろうと完全にルール違反でしょ。
そんなことしてもマスコミが喜ぶだけだと思いますが…
一瞬傍聴人の間に緊張が走りましたが、
裁判長の「傍聴人は静かに退廷してください」という言葉にゾロゾロと法廷を出ました。
マスクの女はじっとC被告をにらんでいましたが
職員は誰も彼女を止めませんでした。
何でー?
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