関係者の皆様、全国研修会はいかがだった?。その余韻も覚めやらぬ中、以下とんでもないことを書くが許してほしい。
その全国研修会の翌日、2月20日。友人からの電話でその日のある「事件」を知った。262地区(現在の2620地区)元RA代表のM女史が逮捕された、というのだ。
注:以下、M女史のことを「Mさん」と表記する。本来は別の呼称をつけるべきなのかもしれないがお許し願いたい。
新聞社サイトなどで記事を検索してみると、確かにそのような事実があったと報じているし、衣類をすっぽりかぶっているとはいえMさんの写真を載せているところもあった。
80年代後半、私が知り合ったときすでにMさんは某温泉老舗宿の若女将だった。あるお嬢様大学を卒業して周囲の期待の中実家の跡を継いだ。『シンディローパー』に似ていたし、リーダーシップがあったし、知的でチャーミングだった。私はMさんより歳はとっているが、RA歴では彼女の後輩で、この世界のこともいろいろ教えていただいた。彼女が代表のときの地区大会は、その温泉旅館を借り切り状態で行った。800人ぐらいの人がおみえだったと記憶している。とても盛大だった。そんな彼女に指名されて、彼女がやった翌年に私も代表をすることができた。つまりMさんは、私が代表だった時の「直前代表」である。そしてMさんと「ローターアクト全国制覇」を企てたときに、近隣の地区の人たちと意気投合をして立ち上げたのが、今でいう、いわゆる「全国研修会」だ。
ローターアクト卒業後私はかたぎの世界に戻ったが、彼女は更なる活躍の場を求めJCに入会。順調に階段を上り最後は某地方の地区協議会長まで歴任した。その後県の有識者委員に選ばれたり、あるいはメディアに文化人として登場したりと、活躍は多岐にわたっていた。そんなMさんを私は尊敬していた。
3年前、風の便りにこんなことを聞いた。その温泉宿の経営が行き詰って、東京のほうの専門業者が立て直しに乗り込んでいるらしい。Mさん自身は専務として旅館に残っているが、元の女将とか社長は追われたらしい。
私も本業の会社が行き詰り始めていたからこれはかなり切実な問題だった。どうしているのか無性に気になり、仕事の出張で出かけた際に、その宿に泊まってみることにした。
予約センターに電話をして『Mさんの昔の仲間です。当日ご挨拶したいのでよろしく伝えてください。』と申し上げると、「えっとMさんというのはうちの従業員ですか・・・あ、専務のことですか??」となんか対応が変。社内の待遇に厳しいものがあるなあ、これは絶対に励まさなきゃ、という思いをさらにこめて出張当日を迎えた。が、当日、彼女は私たちの部屋に挨拶に来なかった。
翌朝チェックアウトの際に、「せっかくそんなわけで訪ねてきたのでせめて一目だけでも良いから会いたい」とフロントで訴えると、その係りのお兄さんがだまって指差した先の売店に、変わり果てたMさんを発見した。なんと、温泉饅頭を売っていたのだ。
あぁ、会ってはいけないんだ!と直感した。
励ますことはおろか声をかけることもできず宿を後にした。とても残念だったが、Mさんのあのときの気持ちを考えると、やはり会わなかったのは正解だったと今でも確信している。15年ぶりの対面がこんな形になってしまったのは、とてもむなしいものを感じた。
さて、逮捕の容疑であるが、いわゆる「風俗営業法違反」である。確かに私達が宿泊したときに、予約段階から「お色気宴会パック」のようなものを執拗に勧められたし、宿泊当日も夜中にお姉さん方が「いまからもう一回宴会しない?」などと部屋にまで営業をして来るぐらいだった。まあ日本有数の古くからの温泉地だしそういうのもありなのかな、とは思ったが、私も、出張に同行していたほかの人たちも、異常なくらいその手のことには興味がなく、ごく普通に温泉に入って普通にご飯を食べて普通に寝た、だけだった。
今になって、逮捕者も出るほどの「風俗営業法」に触れるような営業だったのかと思うと、体験しておいても良かったかもしれない、と不謹慎なことは考えていない。
逮捕されるような違法行為をしたことは許されるべきことではない。法の定めに従って処罰されるべきものは処罰され罪を償い、そしてその後には再び足を踏み外してもらわないように努力していただきたい。そう思うことには違いはない。
しかし
同情は禁物なのだが、やはり気持ちが入る。東京の人たちにうまく使われていただけじゃないのか、本当の悪玉は他にいるのではないのか。いろんなことが頭の中を回る。
バブルの絶頂を体験したMさんの転落。本当に痛ましいことだ。ではそういうことで。