順天堂大学の病院管理学の大学院生として4年間の研究が終了し、美容外科における医療事故対策やリスクマネジメントをもとにまとめ上げた論文に対して医学博士号をいただけることが決まったのが昨年の暮れでした。

 

美容外科というのは、原則として健康な人に対して、主に身体の表面の手術や注射などを行うわけですから、脳外科や心臓外科の手術などのような大きなリスクはないと考えがちですが、必ずしもそうではありません。ときに全身麻酔や硬膜外麻酔を用いた手術も行なわれますし、脂肪吸引や豊胸、骨削り手術など、比較的大がかりな手術を日帰り手術で行うことも多いですから、充分な医療事故防止対策が必要です。また、大きな医療事故でなくても、不本意な治療結果などによる医師と患者の訴訟問題も起きかねません。

 

これまでは、医師が美容外科医としてきちんと経験を積めば事故や問題は防げるのだから、さらにその修練を磨けばよいという様に片づけられがちであった美容外科におけるリスクに対する考え方を、医師のみならず、看護師、他のスタッフを含めた医療のひとつの組織の中でベテランから若手の医師、新人の受付スタッフを含めて、さまざまな事象の調査データ(インシデントレポート)をとって分析し、反省し、解決案を見出して現場に生かすことでリスクは回避できるようになるというのが私の研究の内容です。

これは美容外科ではもちろん初めての研究であり、海外でも報告が見られない新しい研究であると言うことで、医学博士号授与に値するという評価をいただきました。大変光栄です。

 

大学院ですから卒業式(学位授与式)があるのですが、さる3月27日に行われました。私は今回の震災により、復旧や診療のことで手一杯で時間が取れず、式には参加できませんでした。

約2カ月遅れで学位証をいただいてまいりました。

やはり感無量です。

 

 

私の医療安全に関する研究についてはこちら

http://www.keisei.ne.jp/anzen.html

 

 

タウン形成外科クリニック

 

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昨年の6月に長崎の第11回医療マネジメント学会で発表した、美容外科における医療安全についての発表内容をさらにリサーチの追加や文献考察をふまえて、医学論文にまとめ上げました。

 

論文としては、順天堂大学の医学博士号取得のためのメインとなる原著論文になりますが、タイトル「美容外科クリニックにおけるインシデントレポートの有効性」が、日本美容外科学会誌第47巻第2号(2010年9月3日発行)に無事に掲載されました。共著者として、順天堂大学病院管理学の小林弘幸教授が名を連ねています。


日本美容外科学会誌
 

研究内容は美容外科における安全対策、医療事故防止のための医師、スタッフによるインシデントレポートを大学病院、総合病院以外のクリニック(入院施設のない無床診療所)では国内で(調べた限りでは世界でも)初めてまとめた医学論文であり、そのリサーチ結果と論文内容には自信を持っています。

大学院にはすでに論文を提出済なので、今年中にプレゼンテーションによる学位審査があり、それにパスすれば晴れて医学博士号取得となります。

もう少し頑張ります!

 

私の学会活動、医学論文、経歴などについてです。ご覧ください。

http://www.keisei.ne.jp/doctor.html

http://www.keisei.ne.jp/anzen.html

 

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2007年から私の出身大学である順天堂大学の大学院に所属し、小林弘幸教授のもとで、美容外科における医療安全をテーマに研究を続けてきました。大学院は4年ですので、来年の春で一区切りがつきます。

 

美容外科は国内のほとんどが小規模なクリニックでの診療となり、大学病院や総合病院ほどの大掛かりな設備はないのがほとんどです。そのなかで各種麻酔を使用して行なっていく診療、手術の毎日で、医療事故のないように安全に診療を行なうにはどのような工夫が必要かを様々な観点から検証し、各種学会や研究会などで発表してきました。

また、私の研究では、医療事故のみならず、患者さんの術前・術後の不満がないようにするための医療機関としての医師や看護師、受付を含めた接遇などもテーマにしてきました。これには、設備の充実から電話やメールでの予約の取り方、待ち時間の短縮、相談時間の充実、術前不安や疑問の解消のお手伝い、術後当日の不安や相談事への対応方法など多岐にわたります。

 

ただしここで誤解がないようにお話ししたいことは、医療機関が患者さんに対してあまりにも、お客様扱いしすぎてしまうことが医療安全面でも、治療の結果にも必ずしも双方にとっていいことにならないことも多いということです。

たとえば、患者さんが治療で痛みが怖いから麻酔を多く使ってほしいという要望があった場合、患者サービスのためにドクターは必要以上の麻酔を用いることがはたして良いことでしょうか?

 少量の局所麻酔のみで簡単で短時間に終わる手術にもかかわらず、手術中が終わるまで眠っていたいというご希望に対して、鎮静させる薬や麻酔を簡単に使うことはどうでしょうか?鎮静効果のある薬剤のほぼすべてにおいて呼吸を抑制したり、停止させる作用もあります。

サービス過剰はリスク増大へとつながることをドクターは肝に命じ、また患者さんにきちんと説明してご理解をいただくことも本当の意味での患者サービスではないかと思います。

私の美容外科安全対策の研究は永遠に続きます・・・。

 

私の経歴はこちらをどうぞ

http://keisei.ne.jp/doctor.html

 

 

タウン形成外科クリニック

 

 

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私の大学院での研究テーマである「美容外科における医療安全」について、クリニックでリサーチした内容がまとまったので、第11回医療マネジメント学会で発表すべく、先週末に長崎まで行ってきました。

 

発表内容は「美容外科クリニックにおけるインシデントレポートの有効性」です。

医療現場全般において、重大な事故やミスにつながらないまでも、日頃の“つい、うっかり”(ヒヤリ、ハットと呼んでいます)を各自がなくしていくために、医師(当然私も)、看護師、すべてのスタッフにレポートを提出する習慣をつけ、それがどのように活かされるかという研究です。この学会は全国の大学病院、国公立病院、総合病院、医療センターなどから数多くの医師、看護師、薬剤師などをはじめとした医療関係者が集まっていますが、診療所からの発表はとても珍しいようです(私どものきびたき会は広域医療法人ですが、ひとつひとつは小規模の診療所クリニックですから)

また、美容外科からの参加、発表ではどうやら私一人でした。

みなさん、大変興味深く聞いてくださり、座長の先生からもいろいろと質問をいただきました。

明日からはまた東北に戻って診療の毎日です。


日本美容外科学会認定専門医Dr.石原の診療ブログ~いろんなオペやってます~-長崎学会場
学会場は長崎市の中心地でした。


日本美容外科学会認定専門医Dr.石原の診療ブログ~いろんなオペやってます~-長崎学会場 ステンド
学会場となったウェルシティ長崎内にあったステンドグラス。

長崎異国文化のひとつですが、私も実はステンドグラスが大好きです。

 

 

私の学会活動、医学論文、経歴などについてです。ご覧ください。

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タウン形成外科クリニック

 

 


 

 私が順天堂大学医学部病院管理学の大学院に籍をおいていることは以前ブログでも書きましたが、その研究の一環として、郡山の南東北総合病院で行われた日本医療マネジメント学会東北連合会で出席、発表してきました。

テーマはずばり「美容外科オフィスクリニックにおける医療事故防止対策」についてです。

 

 美容外科のオフィスクリニック(ビルの中にある開業医クリニックという意味)は近年増加傾向にあります。

 美容外科という診療科目は原則として健康な人を相手にしていることで当然、診療は安全が大前提で行われなければなりません。しかし、各種麻酔を用いて毎日数多くの手術を行うという点では、リスクは皆無でなく、そこが保険診療を主とした他の診療科の開業医との大きな差異です。その特殊性から検討した、私ども独自の美容外科における医療事故防止対策について発表してきました。


マネジ学会

発表内容を簡単にご説明しましょう。

 

①術前問診(カウンセリング)で健康に問題はないかをまずチェック、そして最も大切なことは患者さんが望んでいることは何かをきちんと把握することで、過剰な手術をしないことを徹底する

 

②医療器械、材料、薬品などの術前準備に抜かりがないようにスタッフ一同が徹底する

 

③総合病院などに比べると限られた小人数のスタッフであるのは仕方がないものの、診療・手術時には全員が協力し合って安全に行えるようにする

 

④治療後の説明には担当医師、看護師はもちろん、受付スタッフがきちんと把握し、患者さんの疑問や不安がなくなるまで何度でもきちんと説明することを徹底する

 

⑤術後、治療後の帰宅後に不安なことが起きた時のフォロ-アップとして連絡用電話や携帯メールなどを活用する

 

⑥実際の医療事故が起きなくても、事故につながるようなうっかりミスが起きそうになった場合(ヒヤリ、ハットと呼んでいます)をきちんと報告、反省、検討できるインシデントレポートを医師を含め医療スタッフ全員が必ず提出する。

 

以上が発表の要旨です。美容外科においては万全な医療安全対策が絶対に必要です。私どものクリニックは常にそれを最優先に考えて診療を行っています。

 

また研究成果をご報告します。

 

こちらは私の学会発表や論文に関する情報のページです。こちらもご参照ください。

http://www.keisei.ne.jp/doctor.html

 

 

タウン形成外科クリニック