若手作家の登竜門としてすっかり定着した「VOCA(ヴォーカ)展」が、東京の上野の森美術館(上野公園1の2)で始まった。美術専門家が推薦するだけあって粒ぞろい。受賞作家はもちろん、それ以外も個性が光る作品が目立った。(渋沢和彦)

 平成6年に始まったVOCA展は今年で17回目を迎えた。全国の美術館学芸員や研究者らから推薦を受けた40歳以下の若手作家が平面作品を出品。今年は35人の作家の絵画、写真、ドローイングなどが展示された。

 大賞の「VOCA賞」を受賞したのは三宅砂織(昭和50年生まれ)だ。作品「内緒話」「ベッド」は、印画紙の上に物を置き、その影を落とし込むカメラを使わないフォトグラムという写真技法を用いた。こうした作品はさまざまな物体を用いるため、とかく抽象的な画面になりがちだが、三宅の場合は具象画を描いたような世界となっている。カラフルな絵画の中でモノクロームの画面がひときわ新鮮に輝く。

 奨励賞は、ゆがみ溶けてしまいそうな空間を描いた坂本夏子(58年生まれ)と、不安な表情を浮かべる少女を彫刻的手法で描いた中谷ミチコ(56年生まれ)。佳作は清川あさみ(54年生まれ)と齋藤芽生(めお)(48年生まれ)の2人。大原美術館賞も同時に受賞した齋藤は、最近手応えのある発表を続ける実力派の画家。一方、清川は昨年、東京都庭園美術館で開催された「Stitch by Stitch 針と糸で描くわたし」展に選ばれるなど成長著しい。都市を写した写真の上から直接糸を縫い込んでいくという奇抜な作品。ボタンなどもちりばめられ、華麗さの中に不気味なすごみが加わり確かな存在感を主張する。注目のアーティストといっていい。

 賞を逃したが、旬の作家である朝海陽子(49年生まれ)や石川直樹(52年生まれ)の写真作品は個性に満ち、賞を逃したのが不思議なくらいだ。

 選考委員の国立国際美術館の建畠晢(あきら)館長が「具象全盛の時代が今回のVOCA展にも如実に反映されている」と指摘するように、具象作品であふれている。名知(なち)聡子(57年生まれ)の細密な少年の肖像はその最たるもので、具象の力を見せつけているようだ。30日まで開催。会期中無休。一般500円。

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