医療用医薬品として使用実績のある成分を一般用医薬品に転用した「スイッチOTC」の昨年の国内の市場規模は前年比2.3%増の1571億円(見込み)であることが、マーケティング会社の富士経済(本社=東京都中央区)の調べで分かった。

 昨年11月から今年1月にかけて実施した参入企業や関連団体などへのヒアリング調査と、公的データを基に分析した。

 それによると、膣カンジダ再発治療薬や口唇ヘルペス再発治療薬など新規薬効領域を開拓したり、生活者のセルフメディケーション意識の向上による需要拡大を目指したりするなど、一般用医薬品市場発展のけん引役としてスイッチOTCへの期待が高まっていると指摘し、昨年の市場規模を前年比2.3%増の1571億円と見込んだ。
 一方、昨年6月の改正薬事法の施行により、スイッチOTCの一部の販売に影響が生じていると指摘。改正薬事法では一般用医薬品をリスクに応じて分類し、このうちリスクが最も高い第一類については、取り扱いを薬剤師に限定しており、同社は比較的多くのスイッチOTCが第一類に分類されているため、店頭で気軽に買いづらくなるなどの状況が出てきているとしている。

 また、スイッチOTCの構成比が50%を超えると見込まれる「発毛・育毛剤」「血清高コレステロール改善薬」「禁煙補助剤」「水虫薬」の各市場についても分析。
 「発毛・育毛剤」は、1999年に発売された大正製薬の「リアップ」によって市場が急拡大。昨年はミノキシジルの配合を5%に高めた「リアップ×5」の発売で引き続きプラス成長を維持すると見込んでおり、市場規模は前年比7.9%増の150億円と予測した。
 「血清高コレステロール改善薬」については、メタボリックシンドロームへの関心の高まりとともに製品数が増加。昨年も引き続き市場が活性化しており、同28.6%増の27億円を見込んだ。
 一方、「禁煙補助剤」については、2008年に上市され、市場の大幅な拡大に寄与した武田薬品工業の「ニコレット」のパッチタイプが第一類に分類され、店頭での販売に影響が出たことなどにより、同7.8%減の71億円を見込んだ。
 「水虫薬」については、成分による差別化が難しくなってきたことなどから市場は縮小傾向にあると分析。昨年は6.6%減の114億円と予測している。


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