AVデバイスカウンセラーのYONです。

今回は、モバイルバッテリーの容量についてお話したいと思いますが、長い記事に

なってしまいますので、最後まで読んで頂けたらと思います。

スマホで動画やインターネット、ゲームをよくする人に限らず、モバイルバッテリーは

必須アイテムのひとつです。販売店に行くとよく製品のパッケージに5000mAhとか

10000mAh大容量と記載されていますが、このパッケージや本体に記載されている

容量と放電時の実容量の違いを知っている人は意外と少ないと感じているのでこの

記事を書いてみました。今回その表記容量と実容量の差を検証するために、ANKER製

のPowerCore5000 (5000mAh)というモバイルバッテリーを購入して、実容量の確認

試験も行う予定すので、下の最後の方にそちらの結果もご紹介したいと思います。

 

こちらが検証用に購入したANKER製PowerCore 5000の箱です。

 

本体は円筒形タイプで、底面に電池残量確認/起動ボタンがあります。

 

正面に本体充電用のマイクロUSBとスマホの充電に使われる

出力用のUSBコネクタが付いています。

 

背面には本体のスペックが細かく記載されています。

 

モバイルバッテリーの中身

検証用に購入した実物を分解して作成した下のブロック図を見てもらうとイメージし易く

なると思いますが、モバイルバッテリーの中身はリチウム電池と電源基板で構成され

ています。電源基板は、リチウム電池を充電するための充電回路とモバイルバッテリー

本体の出力を5Vに昇圧するDC-DCコンバータ回路に分かれます。実は、他のメーカーの

モバイルバッテリーも分解、検証をしてきましたので電池の種類と本数を除いて、大抵

のモバイルバッテリーはこのブロック図が基本になると思います。

 

モバイルバッテリーに記載されている容量

本体に記載されている容量はモバイルバッテリー本体に組み込まれている

リチウム電池単体の容量を表しています。ところが、このリチウム電池とは別に

先程出てきた電源基板(正しくはDC-DC昇圧コンバータ)が実装されていますの

で、このDC-DC昇圧コンバータも電池のエネルギーをかなり消費するため、リチ

ウム電池単体の全容量をそのままスマホやタブレットの充電に出力されるわけで

はない、ですので表記容量 = 実容量ではないと言う事ですね。

そして、インターネットや一部のメーカーでも説明しているように単純な

「モバイルバッテリーの容量 ÷ スマホのバッテリー容量 = 充電回数」の理屈は

ちょっと誤解を招いている部分があるかもしれません。

 

DC-DC昇圧コンバータの役割

上の説明で気になるのはどうしてこのDC-DC昇圧コンバータが必要で多くのエネル

ギーを消費するかですよね。簡単に説明しますと、リチウム電池の定格電圧は3.7V

でモバイルバッテリー本体の出力電圧は5Vです。この3.7Vを5Vに昇圧しないといけ

ませんので昇圧する際、回路内部で変換ロス(損失)が発生してしまうため、表記

容量より下回ることになるわけです。

もっと言えば、このDC-DC昇圧コンバータはリチウム電池の過放電を防ぐため

放電中は一定の容量を下回ると自動的に出力を止める(スマホへの充電を止める)

仕様になっていまして、全容量を出さないようにセーブしています。

このDC-DC昇圧コンバータはどれくらいエネルギーをロス(損失)するかは、次の

予定しています放電試験でその結果が分かります。

 

実容量の確認試験の結果です (放電試験)

実際の容量を確認したのは以下の二つです。

①リチウム電池セル単体の容量

②モバイルバッテリー本体の容量

この結果からわかるように、リチウム電池セル単体ではほぼ定格容量が出ています。

しかし、モバイルバッテリー本体では表記容量の約62%しか出ていないことになります。

従って、モバイルバッテリの表記容量をそのまま充電に使えないと言う事が、この

放電試験で確認ができたことになります。

 

目安として、モバイルバッテリーの記載されている容量の約60%が、実際にスマホやタブレットへ充電できる容量となります。

 

 

ご参考までに、検証用で使った実物の写真をいくつか載せておきます。

個人的にはケース、基板のクオリティーはきれいな方だと思います。

そして肝心なリチウム電池のセルは定格容量にちかい数値が出ていましが

寿命試験(サイクル試験)は行っていないのでここですぐには評価はできません。

また機会あればそのリチウム電池セルの寿命試験を行いたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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