2016年のシリーズがいよいよスタート。
開幕戦は筑波選手権からのスタートです。

ドッグファイトレーシングからはST600に渡辺海志郎、庄司浩一が、そしてJP250に折川翔馬が参戦。

決勝レースは先にST600がスタート。寒気の影響で冷えた路面に足を取られ、多くの転倒者を出す荒れた展開の中で渡辺が3位に上がったところでコースにオイルが出て転倒者が続出。渡辺も1コーナー立ち上がりで前車が撒いたオイルに乗り転倒してしまいますが、赤旗により通過時点の3位が確定。その後黄旗区間で追い抜きをかけ接触転倒をした危険行為により2番手のライダーが失格となり順位が繰り上がり2位が確定しました。

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続くJP250のレースは今大会で最も盛り上がりを見せるレースとなっていました。折川は絶妙のスタートで3番手にジャンプアップしますが、1コーナー立ち上がりで目の前の選手が転倒。これをギリギリで避けて転倒を免れましたが6番手まで順位を下げてしまいます。そこから激しい3位争いを展開し見事表彰台を獲得。総合3位、クラス2位の結果を飾りました。

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折川は「目標タイムに全然届かなくて残念、1週目のアクシデントがなければトップの2台とバトルができたと思うので悔しいですね」。4月の全日本選手権の開幕戦はここ筑波。同い年の上野メカと迎えた開幕戦は70点のようなので、是非目標達成に向け頑張って欲しいもんだ。


怪我をしてしまった渡辺はマシンのセットアップを詰めれば優勝争いができる実力を見せてくれただけに怪我が悔やまれる。今回の転倒の原因となった危険行為に対しては大きな憤りを感じる。文化の違いやレースに賭けるバックグラウンドも違うかもしれないが、レースがスポーツである以上最低限のルールとモラルは持たなければいけない。
全日本選手権では選手会から危険行為に対する環境改善の声が形となり昨年からレースオフィサーがスタートしていて、今年はその発言権がさらに高まっていて良い方向に向かっていると感じている。しかし地方選手権ではまだまだそのような共通認識が形作られていないのが現状だ。

昔はチームの中で先輩ライダーや監督・メカニックからルールやマナーを指導されて、安全に対する意識や管理が自然と教育されていたものだけど、レース参加者の環境が大きく変わってきた現代においてはチームオフィサーのようなシステムが求められているのかもしれないね。

JP250など盛り上がりを見せ始め、これから新たにレースに参加しようとする者も増えてくる可能性がある重要な時期だけに、地方選手権にもレースオフィサーのようなシステムづくりが必要だと感じた開幕でした。