昨年8月の衆院選について、小選挙区の議員1人当たりの有権者数の格差(1票の格差)が最大2・30倍に達したのは違憲だとして、衆院福岡2区(福岡市中央区など)に選挙権がある弁護士が福岡県選挙管理委員会に選挙無効を求めた訴訟の判決が12日、福岡高裁であった。

 森野俊彦裁判長は「投票価値の平等は憲法が要求する最も重要な理念で、本来の人口比例原則から逸脱させる1人別枠方式は導入の必要性も合理性もなく、その制定当時において既に違憲だった」とし、違憲と判断した。選挙無効の請求は棄却した。

 昨年の衆院選での1票の格差を巡っては、大阪、広島両高裁が「違憲」、東京高裁(2月)と福岡高裁那覇支部が「違憲状態」と判断していたが、11日の東京高裁は合憲とし、各高裁で司法判断が分かれている。

 判決などによると、小選挙区(300議席)は、各都道府県に1議席ずつ配分し、残りを人口比例で割り振る「1人別枠方式」を採用。人口の少ない県に人口比率以上の定数が配分されるため、議員1人当たりの有権者数に格差が生じている。昨年の衆院選では、当日有権者数が最少の高知3区と最多の千葉4区の格差は2・30倍に達した。高知3区と福岡2区の格差は2・05倍だった。

 原告側は「現行の選挙区割りは人口分布に基づいて配分しておらず、選挙権の平等を保障した憲法に反する」と主張。これに対し、県選管側は「最高裁判例では、衆院選で3倍未満の格差は合憲としている」と請求棄却を求めていた。

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