ADLIBが休刊したと思ったら、一息入れて、今度はSWING JOURNALが休刊するとさっき知った。いずれも名門スイングジャーナル社から出版されて長い歴史を持つ月刊誌だ。
休刊のタイミングが一緒じゃなかったのは、社名にまでなってるSWING JOURNALをぎりぎりまで継続しようとしてたんかなと。ここに至るまでものすごいドラマがあったのは容易に想像できる。
それにしてもとうとうここまで来たかと思うと暗澹たる気持ちになる。
広告が減ったというのが直接の原因だというが、大元の音楽業界そのものはどうなんだろう。そもそもJAZZ界がここまで低迷してしまった原因はなんだろうか。こんなこと言うととても乱暴だけど単純化してしまうなら、ピアノトリオとろくに唄えない女性ボーカルだけを強引に持ち上げてプロモーションを続けて来たSWING JOURNALと多くのコバンザメ評論家の責任は大きいし、とりわけ岩波洋三は一級戦犯だと思う。ヴィーナスレコードに対する異常な程の高い評価=ゴールドディスク選定の乱発が、レコード会社との二人三脚でCDを売るための仕組みとして開発されたのだろうが、ジャズを歪めたことは間違いないし、古くからの読者はしらけきってどんどん離れていった。ただ、心ならずもそうしなければ成り立たなかった経済事情があるに違いないから、それを思うと矛先は鈍り複雑な気持ちになる。CDが売れなくなったのは彼らだけの責任ではないから。
それでも、新宿の路上で演ってる売れてないがガッツを感じるプレイヤー達のことを思うと、やっぱりメディア側の責任は大きい。新しい時代を担う若手に向き合い、未来を指向しないでどうする。スタンダードで聴きやすいものばかりを押し付けて、掘り下げることをさぼってたから。うつろうファンは出来ても、コアなファンは育たなかったというのがこの20年。ジャズがどこへ向かうかというような話題すらなくなって久しい。スタイルを突き破り続けて来たのがジャズなのに、70年前の曲を50年前のスタイルで、しかもその頃よりへたにしか演奏できないプレイヤーをジャズミュージシャンと呼んできたことのつけがまわって来たって気がする。時代のせいにばかりできないと思うわ。
他にもジャズの雑誌はある。
でもJAZZ LIFEもジャズ批評もSWING JOURNALにはなれないよ。変節したとはいえSWING JOURNALの存在はあまりにも大きかった。
ジャズはここに死す。
いろんな意味で、これでひとまず終わったんだと思う。
次の舞台がどうなるのか。
この20年余はほんとに低調だったけど、それでもきっと誰かがやってくれると祈るような気持ちで聴いてきたんよ。それだけにあまりにショックは大きい。
期待を持って言えば、今、まだ表舞台に姿を見せていないプレイヤーが今の状況を越えて行くときに初めて次の世界が開けていくんだろうな。でも、もしその誰か出て来なかったら、ジャズは伝統芸能として継承されていく音楽になるんだ。
そんなシーンは見たくもないけど。