「ジョジョリオン」第66話感想

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「ジョジョリオン」第66話を読んできました。

植物鑑定人・豆銑礼と合流した定助と康穂は彼が住居にしているというリフトを使って果樹園を目指す。しかし、そこに謎の敵のスタンド攻撃が迫ってきて…

 

 

まず、冒頭で豆銑礼のスタンドの名前が明らかに。名前は「ドギー・スタイル」。

そう言われてみれば、礼のスタンドの姿。あの面長の顔とか確かに犬を思わせる造りですね。

能力の詳しい解説はなし。紐状になった体をどこまで伸ばせるかとか、知りたかったんですがね。

 

前回まではどことなくミステリアスな雰囲気があった礼ですが、今回は「リフトの住居」について定助たちに詳しく説明してドヤ顔を決めてみたり、康穂に果樹園で果物を育てる仕組みについて熱心に説明したりと人間味ある一面が見られました。それと同時に、後半の敵襲のシーンでは定助に対し厳しい言葉を投げかける場面もあり、定助の成長を促す「主人公の師匠役」のようにも思えました。

 

今回敵スタンドの姿が初めて明らかになったわけですが、その姿と攻撃方法は何とも異色。スタンドのビジョンは十字型のブロックに足が生えたような姿で、ウィルスや抗体のモデル図のような無機質な雰囲気。攻撃の方法(能力?)は「木にとり憑いて動きながら相手に近付き、集団でターゲットの体にとり憑いて穴をあけ侵入し、体を崩壊させる」というもの。前回定助達がリフトへ逃げる直前に見た「全身に穴の空いたネズミの死骸」もこのスタンドにやられたものだったようです。この攻撃の描写がまたグロくてグロくて…蓮コラがダメな人には絶対ダメというものでした。

個人的にはスタンドの姿といい攻撃方法といい、どことなく市川春子先生の漫画を思い起こさせるシンプルで無機質な雰囲気があって気に入っています。単純な能力を持つだけではなく、一度攻撃されたら体の一部を切り落とさないといけない事態に陥るという凶悪な性能もまた魅力的。

そういえば、敵スタンドに攻撃された礼が左手を切り落とす描写。あれは第5部でパープルヘイズのウィルスに感染したイルーゾォが左手を切り落として逃げる場面を思い起こさせましたね。ということは、今回の敵もウィルスモチーフなんでしょうか。体に穴をあけるのは虫による樹木の食害を連想させますが。

 

敵がなぜロカカカを狙うのか、それについて定助達と礼が話し合う場面も印象的でした。

礼のセリフの中に出て来る「『死なない』ことを目指す」という一文。死なない=不死といえば第1部・第2部に登場した吸血鬼や柱の男を彷彿とさせます。第1部では吸血鬼と化したディオ・第2部では現代に蘇った柱の男達が強敵として描かれたように、また第1部のラストで不死身のまま生きることにしがみつき続けたディオ(DIO)と死を受け入れ人間のまま生を全うしたジョナサンが対比されていたように、「ジョジョ」では「不死」は「人外の怪物」の象徴として描かれ、人間であることを貫く主人公達とは対比されてきました。

ここにきて再び登場した「不死」という言葉、それに深く関わるであろうロカカカ。敵は本当にロカカカの価値だけを求めているのか、それとも不死を得るためにロカカカを求めているのか。

この辺も今後の展開に絡んできそうです。

そしてもう一つ気になるのが、ロカカカを求める者について礼が「王かもしれないし医者かもしれない」と口にしていたこと。定助は医者と聞いて自分の元となった吉良吉影とその母ホリー・ジョースターを連想していましたが、もしやこの二人の身内(医者としての知り合いあるいは同僚)が敵の中にいるかもしれない…?

また、「王」という言葉で思い出すのは東方家の人々のスタンドに入っている「キング」、そして第5部のラスボスだったのスタンド。まさかロカカカを狙っている敵が第5部のパッショーネのような犯罪組織で、そのボスがパラレルワールドでのディアボロに当たる人物

 

ラスト、敵襲を受けて思わず康穂を庇った定助は図らずも「植物鑑定人を守ることを優先する」という約束を破ってしまい、敵の攻撃を食らってしまった礼にそのことを厳しくとがめられます。そして礼は定助の決意を確かめるため、康穂を敵が潜んでいるであろう地面に突き落とすという行動に出て…という所で今回は終了。

これはまた厳しい状況に置かれてしまいましたね。このまま礼を守りながら果樹園へ向かうのか、それとも康穂を助けに行くのか。あるいは、そのどちらでもない独自の行動を起こすのか。礼の化した試練によって定助の「ロカカカを手に入れる」覚悟が試されます。

 

今月号もまた濃密な内容でした。敵の恐ろしさだけでなく、豆銑礼の魅力あるキャラクターが読む側の私たちを物語にぐいぐいと引き込んでくれました。

来月には単行本15巻が発売されるとのことで、映画化・連載開始30周年・USJでのアトラクション化と合わせてどんどん「ジョジョ」界が動いてきていますね。いいことだ。

非常に気になる引きで終わった分、次回が楽しみです!

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