• 22 Feb
    • 「相棒」Season16 第17話感想

      何時もの感想の前に前置きを置かせてください。「相棒」に衣笠副総監役で出演しておられた俳優・大杉漣さんが急逝されたとのニュースがつい先ほど飛び込んできました。あまりに突然のことでまだショックから抜けきれません。まだまだこれからだったのに、という惜しい思いともう二度と大杉漣さんをテレビや映画で見られないんだという寂しい想いでいっぱいです。ご冥福をお祈り申し上げます。それでは、「相棒」第17話の感想に入ります。――――――それぞれの正義のために、彼らは動く。都内のとある企業に勤める営業マンが殺害される事件が発生した。いつものように特命係の二人が捜査一課の刑事達にくっついて捜査を始めていると、そこにもう一人別の刑事が現れる。彼の名は梶、金融関係の事件を扱う捜査二課に所属する刑事だった。梶刑事は殺害された営業マンが自分の追う贈収賄事件に関与しているのではないかと疑っており、自らもまたこの事件の真相を解き明かそうとしていたのだ。その事情を聞いた特命係は梶の頼みを受けて彼と共に捜査を行うことになり、別行動を取りながら一見接点がないかのように見える殺人事件と贈収賄疑惑について調べ始める。しかし、やがて右京は強引な手段を使ってでも事件の接点と真相を明らかにしようとする梶の姿に違和感を覚え始め…――――――捜査二課。刑事ドラマやミステリー小説ではあまり名前を聞く機会のない部署です。警視庁の「刑事部」は課によって扱う事件のジャンルが分かれているのですが、その内捜査二課は詐欺を初めとする「金銭犯罪」や企業の贈収賄などの「企業犯罪」、そして「汚職」を専門に取り扱っています。「相棒」の世界ではかつて右京さんがここに所属しており、また今シーズンでロンドンから戻ってきた陣川さんがここに配属されることになったことが語られています。今回は、その捜査二課の刑事が殺人事件の捜査に関わって来たことから物語が始まります。今回はいつもより伊丹さん&芹沢さんコンビの出番が多めでしたね。久々に彼らのコミカルな一面も見られて、そこがちょうどいい休憩ポイントになっていました。以前彼女がいることが語られていた芹沢さんが今でも交際が続いていることを語ってそれに伊丹さんが嫉妬する、といった懐かしいネタも登場。芹沢さんもいつかは薫ちゃんのように彼女さんと結婚する展開になるのかな。梶さんは昔の刑事ドラマに出て来る刑事さんを彷彿とさせる熱い人物。やたら大声で叫んだり、よく走ったり、取り調べで容疑者に掴みかかったりする描写はまさに昔の刑事ドラマの刑事さんそのものでした。結構いい人だな、と思っていたのですが、ラストの展開で彼が今回の事件に関わった本当の思惑が明らかになって唖然。「絶対梶さん絡みでも何かあるんだろうな」とは薄々予想していましたが、これは…ううむ、何とも複雑でした。まさかそんな理由で、いや気持ちは分かるけど…と、見終わった後も複雑な気持ちにさせられましたね。そんな彼を右京さんが一喝する場面で出て来た「警察官は法の正義を守るためにある、組織を守るためにあるのではない」という言葉が突き刺さる。「警察官の正義」はこれまでにも何度も「相棒」でテーマとして取り上げられてきたことで、今シーズンでは特に多く描かれてきたことでしたが、今回のテーマにもなっていたとは予想外でした。梶さんも自分なりの正義を持った人だったのだろうけど…こんな結果になるとは。今回の映像の中で印象的だったのは、被害者の部屋に飾られていたオディロン・ルドンの絵。あのバックベアードのモデルにもなったと言われる絵を描いた画家といえば何となく想像ができる方も多いのではないでしょうか。参考:こんな絵です。(ちょっと怖いので注意!)作中に出て来た一つ目の人間が描かれた絵は「キュクロプス」と言い、ギリシャ神話に登場する一つ目の巨人・キュクロプス(サイクロプス)の一人「ポリュペモス」が海のニンフ「ガラテイア」に恋をするも彼女には既に恋人がおり、それに嫉妬したポリュペモスがガラテイアの恋人だった男性を殺してしまったという物語が題材になっています。このポリュペモスという巨人は実は人食い巨人で、ギリシャ神話の英雄「オデュッセウス」に目を潰されて退治されてしまうのですが、その時オデュッセウスはポリュペモスに酒を飲ませて機嫌を取らせながら「ウーティス(誰でもない)」という偽名を名乗ったといいます。そしてポリュペモスの名前はオデュッセウスが名乗った偽名と対になるかのように「名の知られた」という意味がありました。「誰でもない」「名の知られた」。この二つの言葉も今回の物語、とくにキーパーソンの瀧川さんや梶さん関連に深く結びついていましたね。昔のように大きな仕事を任せられることが少なくなり、「振り込め詐欺専門の部署」になりかけていた捜査二課を「名の知られた」存在に戻そうとした「誰でもない」刑事の梶さん。一人の「誰でもない」人間として人生を終えるはずが梶さんに見出されて彼に貢献し、「名の知られた」存在になった瀧川さん。あの「キュクロプス」の絵は、「名の知られた」存在になろうとしていた梶さんの姿を暗示していたのでしょうか。何度もクローズアップされる「キュクロプス」の絵が、まるで画面の向こうの私達をじいっと見ているように見えてゾッとしました。深淵を覗く時、深淵もまたこちらを見ているとはまさにこの事。ラストシーンで取調室のマジックミラー窓からカメラが下に下がっていってブラックアウトという手法も工夫されていて印象的でした。瀧川さんに優しい言葉をかける右京さんの姿は、直前の場面で梶さんを一喝していた厳しい表情と対になっているものでした。瀧川さんにも救いがあってほしいですね。次回は「現金不正引き出し事件」と「外国人労働者」を巡る物語。関東一円でATMから多額の金が不正に引き出される事件が起こり、その出し子役の大半が外国人であることが判明。そんな時、ある町工場の工場長が殺害される事件が起こり、そこで働いていた外国人労働者の女性が現金不正引き出し事件の出し子役の一人だったことがわかります。特命係は女性に話を聞こうとするも、何故か彼女は証言を拒み…。外国人労働者を巡る事件は過去のシリーズでも描かれていましたが、今回は一体どんな物語になるのか。以前は架空の国から来日した労働者が事件のキーパーソンでしたが、今回の事件のキーパーソンとなる外国人労働者は「中国人」。実在する国から来日した人物です。この辺りも何かのヒントになってきそうですねそれにしても、大杉さんが亡くなってしまってこれからの「相棒」はどうなるんでしょう。衣笠副総監がこの先もう登場しないとなると、青木さん絡みの伏線が全部未回収のままになってしまいますね。青木さんが衣笠副総監と手を組んで特命潰しに動き出すという展開が前シーズンで描かれ、また今シーズンでは甲斐さんとの確執が描かれたばかりだったのに、それが決着のつかないまま終わってしまうというのは何とももやもやします。それに、今シーズンで明らかになった衣笠家の問題も全部解決せず仕舞いになってしまうんですよね。この問題の決着も見てみたかっただけに、残念でなりません。もしかしたら、シーズン15第10話で新しい警視総監が登場した展開のように、衣笠さんに代わって新たな副総監が登場するという展開になるんでしょうか(とはいえ、衣笠副総監は物語に大きく関わってくる人物だったのでいきなり退場したらちょっと違和感が残ってしまいますが)。これまでに「相棒」にゲスト出演されていた長門裕之さん、蟹江恵三さん、大滝秀治さん、宇津井健さんに続き、また名優さんが一人亡くなられて、とてつもなく寂しいです。

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  • 16 Feb
    • 原作との相違点・第3部 その⑤

      《原作との相違点》第17話「恋人 その2」1.花京院&ポルナレフVSラバーズ①~承太郎のメモアニメ版での変更点 ダンが承太郎を橋代わりにして堀を渡った後の描写が追加 ポルナレフの「ジョースターさん 声を出すな!」の台詞は原作では彼の独白だが、アニメ版では実際にジョセフに向かって言っている ジョセフの念写がダンに邪魔された際、花京院がその場を去る直前に持ち運びテレビを購入する描写が追加 ダンが花京院達の行動に気付いた後、花京院達が持ち運びテレビを持って人気のない場所へ移動する描写が追加 ダンが承太郎のメモに気付く直前、「なんならその学ランでピッカピカに磨いてくれてもいいんだぜ。いや、せっかくだからなめてもらおうかな。」という台詞が追加(「(靴を)なめてもらおうかな」の台詞は後に反撃を受けたダンが承太郎の靴を舐めて許しを請うくだりへ繋がる) ダンが承太郎を平手打ちした後、「ま、いいがな。どのみち無駄だしな」という台詞が追加2. 花京院&ポルナレフVSラバーズ②アニメ版での変更点 ラバーズが分裂するのを見たジョセフの台詞が「な、何て奴じゃ。2つになっていくぞ!」に変更 ハイエロファントグリーンがラバーズのダミーにエメラルドスプラッシュを食らわした後、ポルナレフの「やったか!?」という台詞が追加 ラバーズのダミーが無数に分裂する場面で、花京院の「本物がどこかにいるはずだ」「外したら外しただけ増えていくぞ!」という台詞が追加 ジョセフが負傷したポルナレフに戦闘から離脱するよう言う部分で、花京院との「それにもう時間がない」「最後まであきらめるな!」というやり取りが追加されている ラバーズ達が「マギィーッ」の際に集団でポーズを決めている3. 万引き未遂の場面原作 宝石店の店内にいるのは女性の店員 他の店員はダンが大声を上げてからすぐに駆け付けるアニメ版 ダンが承太郎に腕輪を盗めと命令する部分で台詞が一部カットされている 宝石店の店内にいるのは男性の店員に変更されている。それに伴いダンの台詞も「早くやれッ! 今店のオヤジは向こう向いてる」に変更。 他の店員が駆け付けて来る前に、ダンの声を聞いた店員が「そいつ(承太郎)を逃がさないでくれ」と言って他の店員を呼びに行く描写が追加4. 花京院&ポルナレフVSラバーズ・決着原作 ダンはラバーズのダメージが跳ね返ってきた時に何が起きたのかわからない表情をしており、その直後に何が起きたか気付くアニメ版 花京院が本物のラバーズを見つける場面で、テレビの前にいる花京院がラバーズに語りかける描写が追加。その後ハイエロファントグリーンの反撃の部分へ繋がる。 ダンはラバーズのダメージが跳ね返ってきた時、最初から何が起きたか悟ったような表情をしている ラバーズがジョセフの脳内から逃げ出した後、ジョセフが脳に残った肉の芽を波紋で消し去る描写が追加。5. 承太郎の反撃~決着原作 ダンがラバーズを潜りこませた女の子は立っているだけアニメ版 ダンが通りすがりの女の子にラバーズを潜りこませる直前、路地から子供達が出て来る描写が追加 ダンがラバーズを潜りこませた女の子は周りの子供と会話している 承太郎が最後にダンにとどめを刺す際、原作よりもラッシュの数が増えているEX.にくめないヤツ・ジョセフが波紋で脳内の肉の芽を消す部分で、ポルナレフが「これでジョースターさんも『にくめないヤツ』になったわけだ」と言うくだりがある・このセリフは第5話でポルナレフが肉の芽を抜かれた時にジョセフが言った「これで『にくめないヤツ』になったというわけだ」という台詞にかかっており、ポルナレフがジョセフのダジャレを言い返した形になる。第18話「太陽」1.冒頭原作 車でアフガニスタンの市街地を走る場面から始まる 花京院が後ろを気にしているのに気づくのはポルナレフアニメ版 承太郎達が岩陰に隠れてザ・サンの様子を見ている場面から始まる 車で市街地を走っているの場面の前に、ジョセフが高級車を購入するオリジナルの場面が入る 車で市街地を走る際、ポルナレフが「日差し」に関する話をする台詞が追加されている 花京院が後ろを気にしているのに気づくのは承太郎。またその後のポルナレフの台詞で「ムリもないぜ」以降の台詞がカットされている2.ラクダに乗る場面原作 ラクダをどうやって手に入れたかの経緯は語られない 「出発進行」の時、4人が乗ったラクダはバラバラの方向へ進むアニメ版 ジョセフが冒頭の場面で買った高級車をラクダと交換する描写が追加されている(ラクダを手に入れた理由の補足) 「出発進行」の時、4人が乗ったラクダは北西と真逆の方向へ進む3.VSザ・サン~決着原作 花京院が「誰かに見られている気がしてならない」と言った時、承太郎とポルナレフは後ろを向く 「陽が暮れたらテントを張ろう」と言うのはポルナレフ ザ・サンの光線で穴が空いた水筒は最初から地面に落ちているアニメ版 花京院が「誰かに見られている気がしてならない」と言った時、承太郎とポルナレフは花京院が見ている方向を向く 「陽が暮れたらテントを張ろう」と言うのはジョセフ(ラストシーンに繋がる) 4人が岩の影に隠れた際、花京院とポルナレフの台詞が追加されている ザ・サンの光線で穴が空いた水筒はジョセフが投げ捨てる(水を飲もうと取り出した際に先程の光線で穴が空いたことに気付いて投げ捨てるくだりが追加。またその前に「敵はどこだ!?」と狼狽するポルナレフをジョセフが宥めるくだりが追加されており、これが水筒のくだりへ繋がる) ジョセフが敵の位置を探ろうとして双眼鏡を壊される部分で、直前に承太郎から双眼鏡を借りるくだりが追加 承太郎が隠れていたアラビア・ファッツ(ザ・サンの本体)に石を投げつける直前、ジョセフと承太郎のやり取りが追加 アラビア・ファッツが倒された後、ザ・サンが消えて空が夜空に戻る描写と承太郎達の台詞が追加されている 最後にジョセフとポルナレフの台詞が追加されている(ポルナレフの「今夜はいい夢が見られそうだ」という台詞は次回への布石)第19話「死神13 その1」1.冒頭の場面原作 花京院は最初に悪夢世界に引き込まれた時、突然目が覚める 風船は遊園地の上空を飛んでいるアニメ版 花京院は最初に悪夢世界に引き込まれた時、赤ちゃんの泣き声で起こされる 風船は遊園地の上空を飛んでおらず、花京院が死神のタロットを手にする部分で初めて飛んでくる 花京院を起こす場面でのポルナレフの台詞で「承太郎とジョースターさんはすでに起きて飛行機の所へ行ってるぜ」「今日これから500kmは飛ぶ予定らしいぜ」という部分がカットされており、花京院達がセスナの持ち主と交渉していたジョセフ達と合流する部分に持って来られている2.セスナ機に乗る場面原作 花京院は赤ちゃん(マニッシュ・ボーイ)が笑ったのを見た後、彼に近付いて口の中の歯を確かめようとするが赤ちゃんが泣きだしてしまい断念する ポルナレフは女性が「この人達(ジョースター一行)に赤ちゃんを医者の所まで連れて行ってもらってはどうか」と提案した際、セスナがスタンドではないことを確かめた上で赤ちゃんを連れていくことに賛同するアニメ版 花京院とポルナレフが宿を出る際(花京院が犬の死骸を見つける直前)、冒頭の場面でカットされていたポルナレフの台詞の一部がここに持って来られている ジョセフとセスナの持ち主がもめる場面で、ジョセフの台詞が一部カットされている。また「別のセスナは壊れている、他の飛行機は出払っていて2日後には戻って来る」とセスナの持ち主が説明している部分で花京院達と承太郎の短いやり取りが追加。 花京院がマニッシュ・ボーイに近付いて口の中の歯を確かめようとする描写がカット ポルナレフが女性の提案に賛成する描写・セスナがスタンドではないことを確かめる描写はカット。代わりにセスナ機内で出発の準備をする承太郎達の描写が追加。 村の女性が井戸のそばで赤ちゃんを拾ったことをセスナの持ち主に話す際、「あんたが母親じゃないのかね?(アニメ版では「あんたの子供じゃないのかね?」)」と言われた時に「あたしこれでも新婚ホヤホヤよ!」と返す台詞がカット。また、赤ちゃんに牙のような歯が生えていたのを見たと話す台詞もカットされている3.死神13再襲撃の場面原作 花京院とポルナレフが眠った際、マニッシュ・ボーイは横眼で二人を見ている 花京院とポルナレフの口論はポルナレフ側から描かれている ジョセフがポルナレフを起こす時に投げた丸めた紙はポルナレフの胸に当たっている ポルナレフは目覚めた後、隣で花京院がうなされているのに気づく。また前の座席にいる承太郎がマニッシュボーイの舌打ちに気付く。 ポルナレフ達とマニッシュ・ボーイがうなされている花京院の様子に気付く所はバラバラに描かれているアニメ版 花京院とポルナレフが眠った際、マニッシュボーイは正面から二人を見ている 花京院とポルナレフのやり取りで台詞が一部カットされている 花京院が朝見た夢のことを説明する際、ポルナレフが手に持っているポップコーンを叩き落とす描写が追加 花京院とポルナレフの口論は花京院側から描かれている(この後犬の死骸から死神13が現れる場面へ繋がる) ポルナレフが夢から脱出する直前、ジョセフと承太郎がマニッシュボーイのおむつが汚れているのを(恐らく匂いで)察知する描写・ポルナレフが死神13に抵抗しようとする描写が追加 ジョセフがポルナレフを起こす時に投げた丸めた紙はポルナレフの額に当たっている ポルナレフが目覚めた後、隣の花京院がうなされているのに気づく部分とマニッシュボーイの舌打ちに承太郎が気付く部分の順番が逆になっている ポルナレフがマニッシュボーイのおむつを替える場面で、「おしめを替えるのは初めて」と言及する台詞と「パンパース」について言及する台詞がカット ポルナレフ・承太郎・マニッシュボーイがうなされている花京院の様子に気付く所は同じ画面で同時に描かれている(おむつ替えの最中に三人が同時に気付いたという流れになっている)4.セスナ墜落~ラストシーンアニメ版での変更点 セスナがヤシの木に激突した瞬間に花京院が目を覚ます描写が追加 夜の場面で承太郎が墜落したセスナ機から寝袋を持ち出す描写が追加。またポルナレフと花京院とのやり取りの直前、ポルナレフが薪用の木の枝を持ってくる描写が追加されている。 花京院とポルナレフ達のやり取りの部分で、ジョセフが花京院の肩に手を置いて宥める描写がカット。またジョセフの台詞の「日本を出てすでに1か月が経つし」の部分が「日本を出てほぼ1か月経つし」に変更されている。 ジョセフがマニッシュボーイをあやす部分で「いないいないばあ」で赤ちゃんが喜ぶ仕組みについてポルナレフに説明する描写がカット 花京院が腕の傷に気付く場面で、血を拭こうとハンカチを出す描写が追加 花京院がマニッシュボーイを怪しみ始める場面で、マニッシュボーイが目を逸らす時に彼の視点から花京院の様子を見た描写が追加されている 同じ場面で原作では花京院はマニッシュ・ボーイの頭を掴んでいるが、アニメ版では胸倉を掴みあげるだけになっている ジョセフが花京院を咎める場面で、承太郎とジョセフ・ポルナレフがセスナ機から荷物を運び出している描写が追加。この時にジョセフがマニッシュボーイの泣き声に気付いて花京院を止めに入るという流れになる。 花京院がジョセフに咎められた後、腕の傷を隠す描写が追加 ジョセフの「今夜はもう寝るぞ 疲れをとろーじゃないか」という台詞が「そろそろ飯にしよう、何か食えば気分も落ち着くじゃろう」に変更されている(この後の場面へ続く)EX.小ネタ・アニメ版では最初の悪夢世界で花京院が乗っている観覧車のゴンドラに「13」の数字=タロットカードの「死神」の番号が描かれているのが確認できる・同じ場面で花京院の下に飛んでくるタロットカード付きの風船は「緑色」=花京院のスタンドと同じ色・花京院が腕の「BABY STAND」の傷に気付く部分で血を拭こうと出したハンカチは、第2話で承太郎に渡したハンカチと同じもの第20話「死神13 その2」1.花京院が孤立する場面原作 承太郎とポルナレフのやり取りから始まる マニッシュ・ボーイはベビーフードを勝手に食べているポルナレフの声を聴きながら愚痴っている 花京院はマニッシュ・ボーイがサソリを仕留めた所を少し離れた場所から目撃する 就寝直前、ジョセフ達は倒れた花京院を取り囲んで会話しているアニメ版 承太郎が独白するオリジナルの描写から始まり、ここから原作の「死神13 その5」の冒頭部へ繋がっていく。またここでサソリが承太郎の足下を通り過ぎる描写があり、これがマニッシュ・ボーイがサソリを仕留める場面への伏線になっている。 マニッシュ・ボーイはポルナレフがベビーフードを勝手に食べているのを見ながら愚痴っている 花京院はマニッシュ・ボーイがサソリを仕留めた所をすぐそばで目撃する 花京院がジョセフ達にマニッシュ・ボーイがサソリを仕留めた事を話す直前に、ジョセフとポルナレフの短いやり取りが追加されている 花京院がサソリの死骸を探す部分で、ジョセフが籠の中のマニッシュ・ボーイを抱き上げる描写が追加 花京院が腕の傷を見せる部分で、「そしてそのことを証明するものが僕にはある!」という台詞が追加 就寝直前、ジョセフ達はマニッシュ・ボーイを籠に寝かせてから会話している。またジョセフが歩きながら承太郎とポルナレフに指示を出す台詞が追加。 マニッシュ・ボーイが口の中に隠していたサソリの死骸を吐き出す部分で、マニッシュ・ボーイの後ろでジョセフ達が会話する描写が追加されている2.三度目の悪夢世界~花京院 VS 死神13原作 三人が悪夢世界で目覚めた際、ジョセフは花京院がいないことに気付く 死神13が現れる部分で、死神13は突然現れたように描写されている 偽スタープラチナが現れる部分で、承太郎は偽スタープラチナの攻撃を受けてポルナレフ達から離れた場所に吹き飛ばされる 同じ場面で、死神13の鎌に乗せられた偽シルバーチャリオッツの首は死神13が鎌を構えた際に自然に転がり落ちる 死神13がハイエロファントグリーンに攻撃される際、死神13はすぐに背後から現れたハイエロファントグリーンが本物のスタンド(自分が作り出した偽者ではない)だと気付く。また、この時地面からハイエロファントグリーンが現れる描写がある。 現実世界での場面で、マニッシュ・ボーイは花京院のすぐ近くにいる 死神13の「ブッタ切れろォ―ッ」の台詞はハイエロファントグリーンを自分ごと斬った瞬間に言う 死神13がハイエロファントグリーンに反撃した後、マニッシュ・ボーイはタバコを吸っているアニメ版 三人が悪夢世界で目覚めた際、ジョセフが花京院がいないのに気づく描写がカット 死神13が現れる部分で、死神13が歩いているような動きで承太郎達に近付いている描写が追加(原作での「足がない」ように見える=肩から下の体がないことをほのめかす描写がカットされている) 偽スタープラチナが現れる部分で、承太郎は偽スタープラチナの攻撃を受けてポルナレフ達のそばに吹き飛ばされる 同じ場面で、死神13は鎌に乗せた偽シルバーチャリオッツの首を自分で弾き落とす ハイエロファントグリーンが現れる場面で、ハイエロファントグリーンが死神13の背後から忍び寄っていく所をハイエロファントグリーンの視点から見た描写が追加。 死神13がハイエロファントグリーンに攻撃される場面で、死神13が背後のハイエロファントグリーンを見て「なあんだ、俺が作った偽者か」と油断する描写が追加(この直後に反撃を食らって自分が作り出した偽者ではないと気付く)。また地面からハイエロファントグリーンが現れる描写はカットされている。 同じ場面で、変形していた承太郎の学ランの鎖とジョセフの義手が元に戻る描写が追加 死神13がハイエロファントグリーンに押さえ込まれた後、現実世界でマニッシュ・ボーイがそのことに気付く描写が追加 現実世界での場面で、マニッシュ・ボーイは花京院から離れた場所にいる 花京院と仲間達が和解する部分で、ポルナレフが照れた時に現実世界でも寝ているポルナレフが照れ笑いを浮かべている描写が追加 死神13の「ブッタ切れろォーッ」の台詞はハイエロファントグリーンを自分ごと斬る直前に言う 死神13がハイエロファントグリーンに反撃した後、マニッシュ・ボーイがタバコを吸う描写がカット ハイエロファントグリーンが死神13の体内に入って押さえ込む部分で、死神13の体内に入ったハイエロファントが死神13の腕を動かして鎌を首元に突きつけさせる描写が追加3.戦いの翌朝の場面原作 花京院は三人を直接揺すって起こす ジョセフとポルナレフのやり取り(「なんかひどい夢を見た気がするが~」)は起きた直後に入る マニッシュ・ボーイは花京院から「とどめを食らわされる」際に許しを乞うている 最後はマニッシュ・ボーイが「とどめを食らわされる」場面で終了アニメ版 花京院が承太郎達を起こす前に朝食を作っている描写が追加 花京院はフライパンを叩いて三人を起こす 花京院以外の三人が起きた後、川で顔を洗う描写が追加。ジョセフとポルナレフのやり取り(「なんかひどい夢を見た気がするが~」)は川で顔を洗っている時に入る 花京院がマニッシュ・ボーイを起こした後、「どうだ? よく眠れたか?」と語りかける台詞が追加(前夜の一件への皮肉になっている) マニッシュ・ボーイが「とどめを食らわされる」際に許しを乞う台詞がカット 最後はマニッシュ・ボーイが「とどめを食らわされる」場面の後、原作の「審判 その1」の冒頭部(一行が紅海の小島へ向かう場面)が入って終了EX1.経過日数・アニメ版20話の冒頭に追加されたオリジナルの場面での承太郎の独白の中に「出発してからもうそろそろ4週間か」という台詞があり、ここで日本を出てから死神13戦の時点までで何日経っているかがわかる(ジョセフの台詞「日本を出てすでに1か月が経つし」が変更されたことへの補足にもなっている)。EX2.セカンドカラー・アニメ版20話で花京院が死神13を追い詰める場面では久々の「色変え演出」が行われている。この時の花京院はフィギュア「スタチューレジェンド」でのセカンドカラーと同じ色になっている。EX3.悪夢世界の描写・ポルナレフが3回目の悪夢世界に引き込まれた際に、ポルナレフの背後で「観覧車」にピントが合う描写がある・観覧車はポルナレフと花京院が死神13の襲撃を受けた場所

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  • 15 Feb
    • 「相棒」Season16 第16話感想

      「相棒」Season16・第16話感想です。次回予告を見てからずっとひやひやしっぱなしで一週間過ごしてきましたが、いざ見てみると…――――――誰もが戦っている。「もうたくさんだ」と弱音を吐いても、戦い続ける。月本幸子は「ついてない女」だと自称するほど数々の不幸を味わってきた。夫を亡くし、彼を殺したヤクザの情婦となり、遂には夫の復讐を遂げたことで警察に逮捕された。そんな彼女に手を差し伸べ、再起のチャンスを与えてくれたのが杉下右京だった。出所後に右京の助けを得て「花の里」の女将となった幸子は、すっかり過去の影を振り払った―――かに見えた。ある日、幸子は店の近くの工事現場で働く一人の男性と出会う。烏丸晃司というその男性は毎日「花の里」を訪れて幸子と交流するようになり、やがて二人は親密な仲になっていった。そんな様子を近くで見守っていた冠城は、烏丸にちょっぴり嫉妬を覚えながらも彼と幸子がより接近できるよう手助けしようとする。ところがその矢先、事件が起こった。幸子とのデート帰りに不良少年達がホームレスを暴行しているのを止めに入ろうとした烏丸が、少年達を手酷く殴り怪我を負わせる騒ぎを起こしてしまったのだ。そして、その夜。警察署から帰ったはずの烏丸は、突如金融会社に乗り込んで社員を相手に乱闘騒ぎを起こして一人を死なせ、自らも重傷を負って意識不明の重体となってしまう。この事件を知った特命係は落ち込む幸子のためにも真相を明らかにしようと捜査を始めるが、時を同じくして「烏丸は自分に関わったせいで不幸になった」と自分を責めていた幸子もまた思わぬ行動を起こしていた…。――――――前回の次回予告を見て「いったいどうなるんだ!?」と気になって仕方がなかった今回。不安を抱えながらいざ見てみると、幸子さんの新たな成長と烏丸さんとの絆を描いたグッとくる物語になっていました。今回のゲスト・烏丸さんは重要な役割を果たすと同時に幸子さんにも大きな影響を与えた人物。どこか影のある様子が印象的でしたが、ボクシングの話をしている時に明るい表情を見せていたのが印象的でした。ボクシングの構えやアクションシーンもかっこよかったです。彼が起こした金融会社襲撃事件の真相は何となく予想がついていたのですが、終盤でそれが彼の口から詳しく明らかになると「ああ…」とより一層切なくなりました。「優しさ」を持つ人だからこそ幸子さんの過去を知った時に「彼女が一番つらいときにそばにいてあげられれば」という想いを抱き、金融会社の罠にかかって体を売らされそうになった一人の女の子に幸子さんの過去の姿を重ね、彼女を助けようと自ら乗り込んでいった、というのが何とも切ない。今までサイコな犯人が多く出て来ていた中で、久々に善の心を持つ優しい人が罪を犯したという切ない展開が来て、それが猛烈に心に残りました。こういうタイプの話、弱いんだよ、私…。中盤で登場した「田村」という男性。見たことあるなと思って調べてみたら、以前にも登場していた人物でした。城代金融の社長・向島の子分の一人で、幸子さんが「花の里」の女将に就任したエピソード「ついている女」で幸子さんを助けようとしたあの人でした。今回は烏丸さんの敵討ちを遂げようとする幸子さんに頼まれて銃を渡すのですが…実はその銃は「発砲できないモデルガン」だったことが後に明らかに。田村はきっと、幸子さんに手を汚してほしくないという想いから偽の銃を手渡したんでしょうね。幸子さんを心配して「一緒に行く」と言い出したのも、幸子さんを心配していたからこそだったんでしょう。幸子さんが彼にかけた「田村は幸せになってね」という一言がグッときました。本当に幸せになってほしい。こんないい人ならきっと幸せになれるよ…。怒りも露わに烏丸さんの仇を討とうと金融会社の職員達が金を借りていた女子大生にアダルト動画撮影をさせようとしているビルに乗り込んでいった幸子さん。あわや、という所で止めに入ったのは事件の真相を突き止めた右京さんと冠城さんでした。「私がやらなきゃと思ったんです」という幸子さんに対し「僕らがいるじゃないですか」と語りかける冠城さんの台詞が心にしみる。全く悪びれない三人に対して怯むことなく正面から対峙した右京さんも、女の子を説得して心を開かせた幸子さんもみんなカッコよかったです。それにしても、こういう悪質な金融会社、実在しそうでちょっと怖いですよね…。そしてそれが夫の死後借金を返すためにヤクザの情婦になったという幸子さんの過去にも重なって来る構成が上手い。辛い経験をした幸子さんが、自分と同じ想いをさせまいと女の子を説得して救った部分にグッときました。最後は烏丸さん、幸子さん双方に希望の感じられる結末が用意されていました。烏丸さんが不良少年への暴行騒ぎを起こした後、幸子さんの過去を知った時に口にした「ノーマス」という言葉、あれもラストへの伏線になっていたんですね。姿見の前でファイティングポーズをとる幸子さん、いつものように「花の里」にやってくる特命係とそれを出迎える幸子さんの光景も印象的でした。かつて幸子さんは、右京さんからこんな言葉をかけられたことがありました。「たとえどんなに不本意な人生だとしても、逃げ出さずに立ち向かうことでしか本当の幸せは手に入れられません」逃げ出さずに立ち向かう、それは今回のテーマだった「戦うこと」でした。自分自身と戦う。不幸な過去を乗り越えるために戦う。そして、誰かを救うために戦う。様々な戦いが描かれた中で、最後に描かれたのは幸子さんがファイティングポーズをとる=戦いながら生きていくことを決める姿でした。そして同時に、この右京さんの言葉は烏丸さんの人物像にも当てはまる物でした。父から暴力を振るわれ、そのトラウマから暴力事件を二度も起こした彼は「不本意な人生」に翻弄されながらも、逃げ出さずに立ち向かい再起しようとしていました。そこで幸子さんと出会い、「幸せになれる」と思った矢先に彼女の過去を知り、そして彼女と同じ思いをさせられそうになった一人の女の子を救うために戦った。最後に幸子さんにかけた「ファイト!」という言葉は、自分自身に向けた物でもあったのかもしれません。幸子さんが右京さんから受け取った希望のバトンは、きっと烏丸さんにも手渡されたに違いありません。烏丸さんもこの先幸せになれることを願わずにはおれません。次回は特命係が捜査二課の刑事とタッグを組んで捜査を行うという物語。とあるIT会社の営業マンの殺害事件の捜査に何故か加わって来た捜査二課の刑事・梶。彼は被害者の営業マンが自分が追う贈収賄事件に絡んでいるのではないかと睨んでいました。一見何の接点もなさそうな二つの事件のつながりを探るため、特命係は梶刑事と合同捜査を行うことになります。サブタイトルの「騙し討ち」とは一体何を意味するのか? 誰が誰を「騙し討ち」するのか? そして梶刑事はどんな思惑を持って事件に関わって来たのか?次回も面白そうな話になりそうですね。楽しみです。

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  • 07 Feb
    • 「相棒」Season16 第15話感想

      前回を見逃して悔しい思いをした私ですが、今回の「相棒」があまりに面白かったお陰ですっかり立ち直りました。ネットでこっそり前回の感想をいろいろ見て回っているのですが、結構予想外の展開だったようですね…ふうむ、早く映像で見てみたい。さて、今回の「相棒」はミステリーの古典の一つ「富豪一族の遺産相続争い」を主題にした物語。特命係が華麗なる一族の骨肉の争いとそこに絡んだ殺人事件の謎を華麗に解決…と思いきや、別の探偵役が絡んできて事態は思わぬ方向へと進み…?―――――特命係vsホームレス探偵!? 華麗なる一族を巡る事件の謎を追え!パチンコ店で売上金を奪った強盗が交通事故に遭って死亡し、彼が持っていたはずの金が無くなるという奇妙な事件が起きた。強盗が無くなる前に盗んだ金をどこかへ隠したのではないかという話を聞いた右京と冠城はその線で捜査を初め、やがて「最近急に羽振りが良くなったホームレスがいる」という噂を耳に挟む。そのホームレス・東大寺は最近お金が入ったのでアパートの部屋を買って暮らし始めたのだが、その部屋は「事故物件」で、毎夜前の住人の幽霊が出て眠れないのだと特命係に話す。話を聞いた特命係は東大寺の住む部屋の先住者について調べ始め、その先住者・矢部がある富豪一族の家長だったこと、彼が病死していたことを知り、一路彼の家族を訪ねてみることに。しかし、家族は矢部の遺産相続を巡って揉めており…―――――今回は太田愛さんが脚本を担当した回で、コメディタッチな部分もありつつ、緊迫感ある部分もありつつ、最後は希望のあるラストになっていました。全体的に温かい雰囲気があり、今回の主役となったホームレスの東大寺さんの人柄が物語の中での救いになっていましたね。今回のゲストキャラ・東大寺さんは事故死した強盗が隠した金を盗んでしまい、そのお金でアパートの部屋を借りるもそこで先住者・矢部さんの手記を見つけたことから彼の死を巡る騒動に巻き込まれることに。初っ端から盗んだお金で部屋を借りるなんて大丈夫かなあ…と思っていたら、根は心優しく正直な人で、途中からは強盗の金を使い込んだことを後悔して警察に自首しようとしていたこともわかりました。特命係と会った時に色々探られそうになってあたふたする動きもコミカルで面白かったですが、それ以上に印象的だったのが彼の「優しさ」と「純粋さ」。亡きお母さんの写真を大事に持ち歩いていたり、最後に犯人が判明した際に彼を叱ったのも、彼の優しさや純粋な部分がよく表れています。彼に待っていた結末も希望が感じられるもので、最後の場面で本当に矢部さんの幽霊が現れて東大寺さんを励ましているかのような演出が、序盤で彼が「幽霊が出た」と嘘をついた部分と対になっているのが印象的でした。対する矢部さんの家族はこれがまあものの見事に個性的な人々揃いで、マトモなのは孫と家政婦ぐらいという状態。長女を演じるのは「真田丸」で大蔵卿局を演じ大人気を博した峰村リエさん。今回も気が強く怖い矢部家の長女・初子を熱演されていました。何となく大蔵卿局を思い出す部分がちょくちょくあったのは気のせいか。その他の役者さんもキャラクターにピッタリ合った役者さん揃いで、どの役者さんもインパクト大でしたね。この中の誰かが犯人でもおかしくないという疑わしすぎる状況でしたが、蓋を開けてみれば犯人は意外な人物で、彼らは踊らされていただけでした。対になっている、といえば矢部家の面々と東大寺さんがそのまま対になって描かれている演出も印象的でした。心優しく純粋な貧しい人物とお金のことにしか目が行かない心の狭い金持ちという対比は色々な作品で用いられてきたモチーフの一つですが、「相棒」のこの話ではそれが事件の中で大きく際立っていました。東大寺さんが亡き母親を今でも大切に想っていて彼女の遺影に毎日語りかける部分と矢部家の娘達&その夫が死んだ父親のことを悼むそぶりも見せず遺産の話ばかりしている部分は特に強調されて描かれていたように思います。「亡くなった家族への想い」というのも、今回のテーマの一つだったのかな。巧妙な伏線やミステリーらしいシナリオも面白かったのですが、それ以上に面白かったのが今回の特命係。冠城さんが幽霊が苦手という点は以前「神隠しの山」のエピソードでも語られていましたが、今回は事故物件の話を聞いた途端にビビり上がったりむきになって怒鳴っちゃったりといつも以上にコミカルな面が多くみられましたね。ここも今回の話の中でホッとするポイントになっていました。また、右京さんは逆に幽霊の話を聞いて興味津々、一気に事件の核心へ踏み入っていくという役回りだったのですが、「幽霊を見る」ことに俄然興味を示してグイグイと東大寺さんに迫る部分が面白かったです。昔のエピソードでも薫ちゃんが「幽霊を見た」と話したのを聞いて羨ましがっていたという場面がありましたが、あれを彷彿とさせるものでしたね。また、「幽霊が出た」という東大寺さんの嘘がきっかけで事件の真相に迫り始めるという展開は、「BIRTHDAY」のエピソード冒頭で幽霊の少女に導かれて事件を知るという展開を彷彿とさせました。次回は幸子さんが主役となるエピソード。幸子さんに恋の予感が訪れますが、彼女と接近した男性がある金融会社で乱闘騒ぎを起こし、その末に社員を殺害した容疑者になってしまいます。なぜ彼が自分とは関係ないはずの金融会社で事件を起こしたのか、そこには幸子さんの過去が関わっているようなのですが…次回予告には、幸子さんと因縁の深いあの「城代金融」の親分らしき男性の姿が。もしや彼が出所してまた幸子さんに絡んでくるのでしょうか。城代金融といえば幸子さんの夫が借金苦で自殺する原因を作った因縁の相手です。もしかして、幸子さんに恋をした男性が「金融会社」で乱闘騒ぎを起こした理由って…?また、予告の映像には拳銃を手にした幸子さんの姿が。一体どうなってしまうのか? まさか、以前の陣川さんのように自ら犯人を突き止めようとして暴走してしまうという展開に…?特命係の二人がどう動くか、どうやって幸子さんを救うかが大きな見所になってきそうですね。以前にも出て来た城代金融のお人よしの子分はもう出てこないのかな。幸子さんを助けようと動いたりと結構いい人だったので、次回もし城代金融が出て来るなら彼のその後にも触れられるかな、と少し期待しているのですが、さてどうなるか。次回も大いに気になります。

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  • 02 Feb
    • 「相棒」Season16 第14話感想…の、はずだったんですが。

      1月31日は綺麗な皆既月食が日本各地で見られましたね。私が住んでいる所でも美しい赤い月を見ることが出来ました。そんな嬉しい気分をぶっ飛ばすようでもうしわけないのですが。「相棒 Season16」第14話を撮り逃しました。うっかり録画予約を入れ忘れていたようで、ものの見事に見逃しました。というわけで、感想記事も延期となります。幸いにもウェブで見逃し配信があるようなのでそちらで見てみようかと思っております。14話感想をこのブログに載せるのは大分紗季のことになるかと思われますが、皆様どうぞ焦らずお待ちください。ちなみに来週の第15話も15分延長だそうです。次回はサスペンスものでおなじみの「遺産相続争い」をテーマにしたお話になる様子。ひょんなことから大金を手にしたホームレスの男がある家の遺産相続を巡る争いに巻き込まれ、更にはそこへある理由から男を捜していた特命係もやってきて事態は思わぬ方向へ。一体どうなることやら…。

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  • 25 Jan
    • 「相棒」Season16 第13話感想(299話!)

      「相棒」がいよいよ通算300回を迎えます。今回はそれを記念した前後編スペシャルの前編。これまでのシリーズに登場した人々が再登場し、シリーズ通しての謎が明かされる壮大かつスリリングな展開の物語が描かれます。――――――十数年の時を経て、人の『縁』が再び繋がり、動き始める!かつて特命係に何度も協力してきた人物であり、10年前にある罪で逮捕された元法務大臣・瀬戸内米蔵が10年ぶりに出所した。身元引受人となったかつての兄弟弟子・尼僧の蓮妙に迎えられて実家の寺に戻った瀬戸内は、今やすっかり荒れてしまった実家を再興しようと決意する。そんな時、瀬戸内の出所を知った元議員・片山雛子が彼の下を訪ねて来て「あること」を申し出て来た。その数日後、瀬戸内の実家の片づけを手伝っていた檀家総代の息子・臣吾が寺の敷地内で白骨死体を見つける騒動が起こる。この事件を知った特命係はいつものように独自の捜査に乗り出すが…。――――――瀬戸内米蔵。彼が法務大臣の座を下ろされ逮捕されてから、実に10年。再び世に出て来た彼が実家の寺・徹生院で起きた事件に巻き込まれたことから物語が始まります。瀬戸内さんはシーズン3から「相棒」の準レギュラーとして出演しておられました。今回所々に挟まれた過去の回の回想シーンを見ると、齢を取られたなあ…と少ししんみりとなりました。そういえば、この回想シーンの中で久々に初代相棒・薫ちゃんや今は亡き小野田官房長の姿が登場していましたね。回想シーンの中だけでの登場とはいえ、懐かしい顔ぶれに見ているこちらも懐かしくなりました。シーズン9最終話で神戸さんと、シーズン12最終話で甲斐君と、そして今回冠城さんと会ったことで瀬戸内さんは歴代の右京さんの相棒全員と出会ったことになるんですね。何ともすごい縁だ。その瀬戸内さんの身元引受人となった蓮妙さんは、シーズン3最終話で登場した人物。高橋惠子さんは今も昔もあまり変わらないですね。赤いフェアレディZに乗って颯爽と登場する場面がカッコよかったです。蓮妙さんが最初に登場したシーズン3最終回では彼女の子供を巡る事件が起こり、彼女自身も辛い目にあったのですが、それを乗り越えて強くなられたんでしょうね。台詞の中だけではありましたが蓮妙さんの子供もその後息災だとのことでちょっとホッとしました。2年ぶりの登場となる片山雛子は、髪を切ったのもあってか大きく雰囲気が変わったように思えました。外での場面で「白い服」を常に来ていたのも何か意味がありそうな演出ですね。冠城さんが初登場したシーズン14で起きたある事件で議員の座を退くこととなった彼女は、何と今回瀬戸内さんに「出家したい」と申し出ます。瀬戸内さんを驚かせるような申し出と予告にあったので何を言い出すのかと身構えていましたが、なんと出家して尼さんになるとは…。何か意図があるのか、それとも心からそう思っているのか。この辺どうなるのかも注目ですね。そして今回の新規ゲスト・常盤臣吾。徹生院の檀家総代の息子である彼が寺の墓地に埋められていた白骨死体を発見したことから物語が大きく動き出します。世話好きで真面目そうな青年ですが、物語が進むと彼の秘密が少しずつ見え始め…?後編で彼がどのような展開を迎えるかも注目ですね。「白骨死体」が事件の発端になるといえば、庵主様(蓮妙さん)が初登場したシーズン3最終回「異形の寺」の展開を思い出しますね。土に埋まっていた白骨死体を発見するきっかけが「白骨が埋まっていた場所だけ雑草が青々としていて、花まで咲いていた」という所にぞわぞわと来る不気味さがあります。「異形の寺」で薫ちゃんが白骨死体を見つけたきっかけは「骨が沈んでいた場所の近くで幽霊を見た」というファンタジックなきっかけでしたが、今回のきっかけは「骨が埋まっていた場所に遺体を養分として育った花が咲いていた」という嫌にリアルなきっかけで、それがまた怖いのです。「異形の寺」の幽玄的な怖さとは違う怖さがありますね。荒れた徹生院境内の映像も寂しい中に美しさが感じられるもので、庵主様と瀬戸内さんが話し合っている場面では画面の端に蜘蛛の巣に引っかかった赤い紅葉が映っているのがアクセントになっていて印象的でした。今回の事件のキーパーソンの一人として登場するのが社さん。シーズン15・第1話では、その社さんを見張っていた一人の男―日下部事務次官から指示を受け監視を行っていた公調職員・坊谷一樹が行方不明になり、ラストで彼らしき人物が土に埋められているという衝撃的な場面が描かれました。徹生院で見つかった白骨死体は行方不明の坊谷なのか。だとしたら、誰が坊谷を殺害して遺体を隠したのか。一番可能性がありそうなのは社さんの秘密を共有している人物です。一人はシーズン15・第1話で初めてその秘密を知った冠城さん。そしてもう一人は社さんの娘の父親である、あのロシア人スパイ・ヤロポロク。しかしヤロポロクは海外へ逃亡して以来日本には戻ってきていないはずなので、それ以外の誰かが、ということになりますね。そういえば、社さんの秘密を知っていて、かつ自由に動ける人物が特命係以外にもう一人いましたが…?などと色々予想していたら、やはり白骨死体は坊谷その人だったことが判明。更に、第一発見者の常盤臣吾にも何やら怪しい影が見えてきました。6年前にロシアで拘束されていたという記録、そして高校を中退後世界各地を渡り歩いていた途中で「トルジスタン」の反政府勢力に加わっていて「殺人の経験がある」という事実。ロシアにいたということは、その時にヤロポロクと会った可能性もありそう?臣吾が滞在していたトルジスタンは今シーズンの第8話にも登場した国で、反政府勢力との戦闘が今なお続いていると語られていました。そしてもう一つ、トルジスタンの警察には「罪人をどこまでも追い詰めて必ず殺す」という掟が課されているとも語られています。もしも臣吾がそのトルジスタン警察の掟を知っていたとしたら…いや、まさか。ヤロポロク関連でも新たな謎が見えてきました。ヤロポロク本人は日本に戻ってきてはいないが、彼の協力者がいる可能性がある。社さんにヤロポロクからの手紙を届けていたのもその協力者ではないかというのです。冒頭の場面で映った「ロシア語で月名が書かれた2016年のカレンダー」と「社親子の写真」がある部屋、あそこにいた人物がその協力者なのでしょうか。2016年といえば、シーズン15の放送が始まった年でもあります。窓の外で桜が散っている所からすると時期は恐らく3月末~4月頭。シーズン15・第1話の半年前といった所でしょうか。半年前に何があったのか気になる所ですが、この謎は来週の後編へ持ち越しです。色々気になる謎が出てきた所で物語は後編へと続くことに。後編の予告編ではさらに気になる場面がいくつか出てきました。冠城さんは誰に対して怒っているのか、社さんはなぜ泣いているのか。そして後編のあらすじで出て来た「臣吾は3年前にアメリカにいた」という事実。3年前といえばシーズン14とほぼ同時期ですが、ヤロポロクと社さんに関する一連の謎が始まったのもこのシーズンの第1話でした。そしてヤロポロクはこの時期にアメリカへ亡命した…。色々と話がつながってきましたね。そういえば今回は青木さんがまだ出て来ていませんが、次回予告で右京さんと冠城さんが見ているビデオカメラのモニターに彼らしき人物の姿が。何らかの理由で会いに行けないのでメッセージを託したといったところでしょうか。彼も社さんの秘密に触れた人物の一人で、しかも前シーズン最終話のあの騒動の火種を作った人物でもあります。何らかの形で今回の事件に絡んできそうなのですが、さてどうなるのか。色々気になりますね。次回がますます楽しみです!

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  • 17 Jan
    • 「相棒」Season16 第12話感想

      300回まであともうちょいの所まで来ました、「相棒」第12話の感想です。今回は衣笠副総監とその家族をめぐる物語。副総監の過去が、思わぬ事件をもたらして…――――――そこに正義などない? いいや、正義はここにある。青木と二人で会食に出かけた衣笠副総監が、その帰りに暴漢に襲撃される事件が起こった。この知らせを受けた警視庁捜査一課は特別捜査チームを結成、極秘に捜査に乗り出す。一同は副総監を襲撃したのは彼が県警本部長時代に摘発に関わったカルト教団の元信者たちではないかと考えていたが、それと同時に事件発生時に副総監と一緒にいた青木が「犯人に副総監の動向をリークした」と疑われ、重要参考人に指定されてしまう。その青木から助けを求められた右京と冠城は、手掛かりを得るべく衣笠家へ向かう。以前ある事件で知り合った衣笠の娘・里奈の助けを得て家に上がることができた二人は彼女から話を聞き出すが、そこに衣笠副総監が戻ってきて二人を追い出してしまった。そんな中、右京はある部分から手掛かりを掴み真実に迫るが、明らかになったのはあまりにも悲しく重い真実だった…。――――――明るく希望があった前回から一転し、今回は何とも重い物語でした。扱われている題材が一年前にも大きく報道され話題になった「あの事」だっただけに、余計にリアルに思えました。一方では過去シリーズの伏線回収もあり、物語全体が少し進んだようにも感じました。衣笠副総監がカルト教団の摘発に関わったという「7年前」、2011年。「相棒」シリーズの世界で言えばシーズン9後半~シーズン10前半の時系列ですね。シーズン9といえばあの名作「ボーダーライン」が放送されたシリーズ、シーズン10は神戸さんが卒業し幸子さんがレギュラー入りしたシリーズでした。後、シーズン9は色々実験的というか面白い演出の回が多かったな、というのも思い出の一つです。(本当に9時から10時ピッタリまで放送した「9時から10時まで」、予告編で騙し本編でびっくりさせた「招かれざる客」、監察官聴取によって異なる人々の視点から一つの事件が語られる「監察対象杉下右京」、劇場版Ⅱへ繋がる「予兆」とその後の話を描いた「亡霊」など)。このカルト教団もいい感じに不気味で、そして見事なミスリード役となっていました。摘発された罪などはオウム真理教を彷彿とさせるところがありますね。そしてそこに繋がっていた意外な真相も驚かされました。一方、衣笠家を巡る事情と以前語られていた「4年前の脅迫事件」についての真相が明らかになったわけですが……これが、上にも書いた様に非常に重いものでした。現実にもあり得ることだからこそ救いがない。しかしだからこそ、心に大きく残るものでもありました。「真実が明らかになってもだれも救われない」というパターンは久々ですね。あの真実が明らかになって一番傷つくのは里奈でしょうね。自分の話を聞いてくれず一方的に事を進めていたお父さんに反発していた分、そしてあの人を慕っていた分余計に…。だからこそ、右京さんが真実を明らかにしなかったことで何とか家族の完全な崩壊は免れたわけですが、ここからどうなるのかはまだ分かりません。「あなたを裁く法はありません。あなたの良心以外には。」右京さんが副総監に向かって言った言葉が心に刺さります。これまで狡猾な面ばかり強調されてきた衣笠副総監ですが、今回初めて人間らしい部分が見えたかな、とも思います。最後の場面、家に戻ってきて妻子と顔を合わせた彼は何を思ったのか。被害者と同じように「娘を持つ親」でありながら娘を傷つけられ自殺に追い込まれた親がどれほど苦しむかを理解できないまま捜査中止の命令を出したことがどんな結果を招いたか、それを右京さんを通して突き付けられた彼は今後どうなるのか。少しは変われるのか、それともこのままなのか。いずれにせよ、今回の件で副総監にも何か変化があるかもしれません。憎まれ役ですが完全な悪役というわけではないし、右京さんも改心する方向に賭けたのかな。今回のキーパーソンとなった家政婦・沖田晃子を演じた長野里見さん、衣笠副総監の妻・祥子を演じた筒井真理子さんはどちらも見事な名演でした。筒井さんは何度かCMで見た事がある女優さんでしたが、今回初めて名前を知りました。長野さんとは「第三舞台」なる劇団で共演されたことがあるそうです。立場の違う二人が4年前の事件を機に出会い、心を通わせ友情を結んだという点が今回の唯一の救いでした。久保田真紀さん演じる女性刑事・田川さんもいい人でしたね。正義感に溢れた心優しい人物だった分、事件をもみ消された上に被害者を救えなかったことでどれ程悔しい思いをしたんだろうと思うと悲しくなりました。彼女のその後が描かれるのなら見てみたいです。彼女もどこかで救われてほしいですね…。今回もう一つ衝撃的だったのが、元日スペシャルでも登場していたサイバーセキュリティ対策本部の岩崎さんが退場したこと。まさか彼が事件の黒幕だったとは予想もしていませんでしたし、こんな形で退場するとは思いませんでした。思えば劇中に伏線はあったのですが、最後の最後で真実が明らかになった時は「そうか、そうきたか…」とあ然とするばかりでした。青木さんのライバルとしてこれからも活躍するのかな?と期待していただけに残念です。一方、彼が残した言葉もまた心に刺さる物でした。「警察に本当の正義なんてない」今シーズンでは「警察の正義」をテーマにしたエピソードが多く描かれている上、元日スペシャルではそのことを大きくクローズアップした物語が描かれた分、余計心に刺さりますね。と同時に、この言葉が最終話あたりへの伏線になってくるのかな…とちょっと胸騒ぎがしました。もう一つの伏線である「青木さんの父親」の件はまだ明らかにならず。ただ、冒頭の場面で「お父さんは元気か?」と副総監に聞かれた時の青木さんの反応がどうも妙だった事からすると、父親絡みでも何かあったんじゃないかと思います。「旧友」と言われていたことからすると、埼玉県警時代の同僚だったのでしょうか。この時に何かあったのかもしれませんね。次回はいよいよ、300回記念の前後編スペシャル! 以前から引っ張って来た社さん絡みの謎が遂に明らかになり、過去のシリーズに登場した人々が続々と再登場します。津川雅彦さん演じる瀬戸内元法務大臣、高橋惠子さん演じる尼僧の蓮妙、そして木村佳乃さん演じるあの片山雛子も登場。雛子さん、髪切ったからか大分印象変わりましたね。そして相変わらずしたたかに立ち回るようで、ストーリーにどんな形で絡んでくるのか気になります。瀬戸内さんはまた特命係に協力してくれそうですが、予告編の姿を見て大分お年を召されたなあ…としんみりしました。後全くの余談ですが、この回に備えて過去のシリーズを見返していたら衣笠副総監の誕生日が私の誕生日と一緒だったと知って仰天。どういう縁だこれは。

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  • 10 Jan
    • 「相棒 Season16」第11話感想

      元日スペシャルが終わり、今日からは通常運転。今回はあの名脇役・陣川さんが2年ぶりに再登場! 成長した彼が特命係と共に事件に挑みます。―――――『第三の男』帰還!ロンドン・スコットランドヤードへ研修に行っていた陣川公平が2年ぶりに帰国、警視庁に戻って来た。早速右京達に挨拶に行った陣川は、そこで以前「ダークウェブ」の事件の際に右京に話した「ロンドンで出会った女性」に関わる相談を二人に持ちかける。彼がロンドンで出会った咲という女性の友人が自殺したのだが、咲はその友人の死に疑問を抱いているというのだ。早速咲と会って話を聞いた右京達は、陣川と共に捜査を開始する。すると事件の背後に「シュガー」と呼ばれる謎めいた男、そして咲と友人達の過去の秘密が浮かび上がってきて…。―――――あの衝撃的なシーズン14・第12話から2年。「相棒」の名脇役の一人である陣川さんが2年ぶりに再登場しました!いつもの明るさを失ってしまうという衝撃的な展開を迎えたあの回から打って変わって、久々に明るい面を見せてくれた陣川さん。前と比べるとドジな部分は無くなり大分しっかりした人物になっていました。そして、「あの事件」で負った心の傷を克服したと思われる描写もありましたね。今回のキーパーソンとなる女性・咲は派手な見た目のヤンキー系ですが、外見とは裏腹に友達想いで心優しい人物。そんな彼女と同じ施設で育った三人の友人達が事件の中心人物となるのですが、皆それぞれ複雑な事情と明かせない過去を抱えており、それが嫌にリアルで心に突き刺さりました。詳しくは語られませんでしたが、唯一の既婚者と思われる亜弥も家庭に問題を抱えているようでしたね。彼女のその後は語られず仕舞いでしたが、その後が描かれることがあれば救われてほしいです。映像表現で印象的だったのが「過去と現在の対比」。冒頭とクライマックスの真相開示の場面で描かれる「崖へ続く石段」は現在と過去とで違った風景に見えましたし、事件のカギとなる「動画」が隠されていたものがスマートフォンとガラケー=現在の携帯電話と過去の携帯電話に分けられていた所も現在から過去へと時間を行き来しているような感覚がありました。過去の回想で描かれる施設の風景と現在の場面で描かれる施設の風景もまた、「晴れ」と「雨」とが対比になっていたのが印象的でしたね。思えばこの回では「雨が降る場面」が多く、それがラストの晴れた光景と対になっており、同時に「陣川という名の犬」の劇中で雨が降っている描写が多かったのと対になっているのかな、とも感じました。陣川さんが最大の成長を見せたのが、クライマックスで全ての真相を知り復讐に走りかけた咲を止めた場面。この場面は「陣川という名の犬」で犯人の命を奪おうとした陣川さんを右京さん達が止めた場面と対になっていました。恐らくはあの時の自分の姿を重ねたのでしょう、陣川さんが身を挺して咲を止めた部分はグッときました。そしてそれは、彼があの事件で負った心の傷を克服したことを示した行動でもありました。あの事件で咲と同じ経験をしたからこそ、陣川さんは咲に救いの手を差し伸べることができたのです。今回のサブタイトル「ダメージグッズ」とは、「傷ついた人」のことも指していたのでしょうか。傷ついたからこそ成長して強くなれる、という意味合いもあったのかもしれませんね。ラストはいつもの酒場オチではなく、希望のある明るい結末でした。またも女性に惚れっぽい一面を見せた陣川さんを見て右京さんが一言「あちらの方は成長していないようですね」とぼやく部分もクスリと笑みがこぼれました。最後に映ったまっすぐな道も、これからの陣川さんの希望ある未来を示しているようでした。ちなみに陣川さんは今まで所属していた捜査一課を離れ、捜査二課に配属されることに。元々経理係だったことからその腕を買われたようです。更に捜査二課は、右京さんが特命係に飛ばされる前に所属していた部署でもあります。ここで特命係との新たな縁が出来たわけですね。刑事になりたくて捜査一課に入った陣川さんが辛い経験をし、それを乗り越え、夢見ていた刑事になったという一連の成長劇にただただ感動です。陣川さんのこれからの未来に、祝福あれ!次回は衣笠副総監にスポットを当てたエピソード。副総監が暴漢の襲撃を受けるという事件から始まり、シーズン15・第11話で語られていた「衣笠副総監への脅迫事件」の謎が明らかにされます。そこには、衣笠副総監が県警本部長だった頃に担当したある事件が関わっているようなのですが…。シーズン15・第11話に登場した衣笠副総監の娘・里奈もエピソードの中心人物として再登場。以前はうやむやのままに終わった衣笠親子の問題に深く踏み込んでいくことになるようです。怪しげな家政婦も登場し、お家もののミステリーのような展開になりそうですね。また、衣笠副総監と父が友人同士だという青木さんも中心人物の一人として登場。しかし、副総監襲撃事件の捜査が進む中でなぜか青木さんが重要参考人に指定されてしまい…!?次回は謎解きありアクションあり伏線回収ありとスリリングな展開になりそうですね。楽しみです!

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  • 07 Jan
    • 「名探偵コナン」謎解きメモ

      昨日放送された「名探偵コナン」を久々に見たら面白かったので、ちょっと自分でも謎解きにチャレンジしてみようかと思い立ちメモを取ってみることにしました。皆さまもよろしければどうぞ。―以下、メモ―1.キーアイテムについて月の記憶(ルナ・メモリア)・世界最大級の大きさのムーンストーン・産地はスリランカ。友寄公華の話によれば夫がスリランカで買い付けたという。・青いアデュラレッセンス(※注釈)が出る「ブルームーンストーン」※ムーンストーンに出る特殊な効果。ぼんやりとした光が石の中に浮かび上がって見える効果で、石の中で起こる「光の散乱」によって起きる。「アデュラレッセンス」はムーンストーンにのみ用いられる言葉で、他の石では「シラー」と呼ばれる。この効果はムーンストーンも属する「長石」系の石にのみ起こる。絡繰箱・月の記憶が入っている寄せ木細工の箱・江戸時代の絡繰り師「三水吉右衛門」の作・無理矢理開けようとすると針が飛び出す仕掛けになっている・開け方は友寄がメモに書いていたが、そのメモ紙は一万冊以上ある本のどれかに挟まったまま行方不明になった2.ストーリー中で気になった描写など・阿笠邸から出てきた所を写真に撮られた沖矢昴 →後の展開から考えるとキッドが変装のために写真を撮っていた? →写真を撮られた時に昴はハイネックの襟を開けており、襟の下の「チョーカー型変声機」が見えている・コナンはこれまで何度もキッドの企みを暴いた「キッド・キラー」として、阿笠博士は絡繰り仕掛けに詳しいということで鈴木次郎吉に呼ばれた・昴は「怪盗の類には関心がない」という理由で博士たちにはついて行かなかったが、後に図書館に現れる →来たのは本物の昴? それとも昴に変装したキッド?・阿笠博士も家から出てきた時に写真を撮られる →これもキッドが撮影した・図書館に着いた順番は園子→コナン・哀・阿笠博士→毛利親子 →園子の台詞「もうガキンチョ達来ちゃってるよ」から、コナン達は毛利親子より先に着いていたことが分かる・小五郎は風邪をひいており、マスクをつけている  →何度も咳をする描写が出て来る・園子の台詞「(キッドが)変装できる人の頭数を増やしただけなんだけどね」・図書館の入り口にいた警備員の中にキッドが紛れ込んでおり、毛利親子・園子・次郎吉と中森警部の写真を撮っていた →変装する人物を決めるため。ここで序盤で昴と阿笠博士の写真を撮ったのもキッドだったことが分かる。 →中森警部は中に入らず入口で警備を続けることになったため、キッドは変装する相手から中森警部を除外する・絡繰箱は図書館の中央に置かれており、次郎吉が設置した重量センサ―で守られている →テーブルに置かれた箱の重量が少しでも違うと天井から檻が下りて来る仕掛けになっている →仕掛けは自動的に動くのではなく、次郎吉が持つスイッチで動かす →「箱を持ち去ろうとするか、箱を開けて中の宝石だけを持ち去るか」・小五郎は絡繰箱を無理矢理開けようとして「右手の小指」を針で刺される・阿笠博士も箱を開けようとして針の仕掛けを動かしてしまっており、「右手の薬指以外の指」と「左手の中指・親指以外の指」を針で刺された →この時次郎吉が博士の手を見て意味深な反応をする。キッドが変装した時に見分けやすいと思った?・途中から現れた昴 →「どうにも気になってしまって」(哀に「来ないんじゃなかったの?」と聞かれた時の返し) →「阿笠博士の知り合いだと話したら顔パスで入れましたよ」(「よく入れたね」というコナンの台詞への返し)・絡繰箱は開けるとオルゴールが鳴る →友寄公華は夫が箱を開けた所を見ており、その時にオルゴールの音を聞いていた →オルゴールの曲名は分からないが、「誰でも知っている有名な童謡か何か」らしい →有名な童謡=「七つの子」なら黒の組織に関連している可能性あり・重量センサーに反応して出入り口のシャッターが自動的に下りる仕掛け・「是が非でもあの箱を開けさせたいんだな。怪盗キッドの力を利用してでも」(コナンの台詞) →公華は箱の中身は「月の記憶」だと言っていたが、実際は違う物が入っている?・箱の開け方を記した図面は友寄氏が「何かの本の間に挟んでしまった」(公華の話)・「君には見つけられないよ。あの紙も、箱の中身もね。」(公華の回想・友寄氏の台詞)・友寄氏は次郎吉の冒険仲間で「恥ずかしがり屋」だった →次郎吉の話によれば、写真撮影の時も恥ずかしがって次郎吉の後ろに隠れていたという →なるべく写真に写らないようにした=写真に自分の姿が写ると何かまずいことがあった? →恥ずかしがり屋の性格だったことから単に写真に写るのを恥ずかしがっていただけだとも考えられる。恐らく生前の友寄氏を写した写真はほとんどない。・友寄氏が所蔵していた本は次郎吉の図書館に寄贈されており、一室に集められている →この説明を受けた時点でコナン達は全員本がある部屋に集まる →次郎吉は「図書館のスタッフ総出で本を全て探したが、紙は見つからなかった」と話す →スタッフが見落としたか、あるいは最初から紙はなかった?・「本の間に何か挟まっていたら、そのページがぺらっと開く筈じゃが」(阿笠博士の台詞)・友寄氏は先日交通事故に遭って亡くなった(公華の台詞)。「それを予見して(紙の)隠し場所を変えるなんてありえません」・友寄氏は妻がいない時に箱を開けていた・「どうやらまだ箱は開けられていないようだね」「開け方が書かれた紙が同じページに挟まっていたから。もしその紙を見つけられたら箱の本当の中身も見つけられるはずなんだけど」(公華の回想より・友寄氏の台詞) →公華が箱を開けさせようとしているのはこの「本当の中身」を確かめるため。・昴が「あの箱にはムーンストーン以外に何か入っているのか」と話した時、公華は慌てて誤魔化したような反応を見せる。この時に「私は見たことがないので」と言っているが…。・公華が読まない本は「人が死ぬミステリー」と「怪奇小説」・小五郎は蘭から咳止めの薬を飲んだ方がいいと勧められ、いったん部屋から退室する →この時哀が「自販機がロビーにあった」ことを小五郎に教える →また、阿笠博士とコナンもトイレに着いていく・阿笠博士は少し遅れてトイレから戻って来る →「さっきからお腹の調子が悪くて」と話している →よく見ると左手の絆創膏の位置が違う。絆創膏を張っていなかった指は「親指と中指」だが、この場面では「親指と薬指」になっている →ラストのカットで左手の絆創膏の位置が分かりやすく見えている・小五郎は阿笠博士より少し先にトイレから出て行った・小五郎は「水を口に含んだまま」箱を手に取った際に誤って防犯装置を動かしてしまい、驚いた拍子に「水を噴き出して箱にかけてしまう」 →この後やってきた公華は箱が濡れているのに気づいて「もしも中に水が入ったら…」と慌てた反応を見せる →箱の「本当の中身」は水に濡れてはいけない物? →公華は「本当の中身」をすでに知っている?・重力センサーに反応する柵は『センサーで動く物体を正確にとらえて下りて来る」ようになっている・蘭と園子はコナン達三人が退室したすぐ後にトイレに行った(昴の話) →「女子トイレの方は混んでいる」(阿笠博士の話)ので時間がかかっている様子。コナン達が本のある部屋に戻ってきた時にもまだ戻っていない。・昴の服からは肉じゃがに使った「醤油とみりん」の匂いがする →昴は阿笠邸を訪ねてきた時に肉じゃがの鍋を持ってきている。ということは、図書館に来た昴は本物か。・「料理の本は穴が空くほど読み込んだ」(公華の話) →これを聞いた小五郎は料理関係の本は除外してもよさそうだと判断する。・園子はトイレから戻ってきた時に化粧をしていた(口紅を塗っている)・怪盗キッドは「部屋の中の誰かに変装して」コナンのすぐそばにいる

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  • 02 Jan
    • 「相棒」Season16 第10話感想

      新年あけましておめでとうございます。2018年最初の「相棒」の感想です。今回はお正月スペシャルにふさわしい、スリリングな物語が描かれます。――――――クリスマスのイベント会場で一人の男が突如発砲し、彼だけでなく被害者までもが姿を消すという不可解な事件が起こった。その事件に使われた銃が制服警官に支給される拳銃・通称『サクラ』であったこと、発砲事件が起きる直前に一人の交番警官が死亡して彼が持っていたサクラが奪われていたことが分かり、警視庁はこの事を隠そうとするが、何者かによるハッキングで盗まれたサクラが事件に使われたことが知れ渡ってしまう。発砲事件の現場に居合わせていた特命係の二人はいつものように独自に捜査を開始し、この事件に複数の事件が複雑に絡んでいることを突き止める。しかしその真実は警視庁や警察庁、果ては政府の闇にも触れるもので、この一端を掴んだ特命係はある人物と手を組んだ衣笠副総監の罠にかかり停職処分を言い渡されてしまう。――――――2018年の元日スペシャルは「正義」をテーマにしたシリアスな物語でしたが、前年のスペシャルとは異なり希望が感じられる結末になっていました。早速、振り返りながら感想を書いて行きましょう。スペシャルということで、今回は豪華なゲストの方々が揃っていました。物語のカギを握る重要人物の役に梶浦善さんと鶴見辰吾さんというベテランの俳優さんが配置され、ほんの少しだけでしたが石原良純さんも登場。最大のキーパーソンとなる「失踪した少年達」も個性豊か・感情豊かな若手俳優さんが配されていました。また過去のエピソードとリンクする部分もあり、久々登場の社さんが以前に所属していた「内閣調査室」が出て来たり、第7話に出て来た「ダークウェブ」という言葉が再び登場したり、右京さんが大河内さんに協力を依頼する部分で「以前事件解決に協力したことが…」と第6話とリンクする話をしていたり、と見ていて「おっ、これは…」となる部分がたくさんありました。サブタイトルの「サクラ」は放送前に予想していた通り、色々な意味がありました。まずは冒頭の発砲事件で使われた警察専用の拳銃「サクラ」。今回のキーワードの一つとなった警察を現す隠語「桜の代紋」。警察で起きた不祥事の報道に関する規制「桜タブー」。そして、公安課の中で情報収集を行う部署を差したかつての呼び名「サクラ」。クライマックスの場面で右京さんが正義の例えとして口にした「根の浅い人工植物」というのは、ソメイヨシノ=品種改良で人工的に生み出されたサクラにもかけていたのだろうか、なんて考えたり。レギュラー陣にもいろいろと「動き」がありました。社さんは娘の出生についての秘密を黒幕に握られて脅され、それをはねのけたことで秘密をばらされてしまいます。しかしその後の彼女は強かった。部下が不信感を抱く中、黒幕の要求に屈しないという強さを見せた社さん。不信の目を向けてきた部下達に毅然とした態度で答え、「原稿を破棄して!」と指示を飛ばした姿には「女の強さ」「母としての強さ」が感じられました。直接描かれてはいませんが、この後彼女が記者会見で原稿通りの発表をしなかったことも事件解決に繋がっていったのでしょうね。まさに、「母は強し」。広報部の石川さんという男性の存在も大きかったですね。部下達が社さんに一斉に不信感を抱く中で彼だけがいつもと変わらない様子だったことが一筋の光になっていました。彼は多分、社さんを強く信頼してくれていたんでしょうね。もう一人「女の強さ」を見せたのが幸子さん。黒幕に追い詰められ窮地に陥った少年達の一人を特命係が救助した後、その少年を自宅に匿うことになるのですが、その時深く落ち込む彼を「生きていれば必ずやり直せる」と励ます姿にグッときました。かつて死んだ夫の復讐を果たそうとして罪を犯し、希望を失っていた時に右京さんや薫ちゃんと出会って彼らに救われ、右京さんの言葉を支えに立ち直った幸子さん。その幸子さんが右京さんがかつて自分にかけた言葉を少年に伝えて励ます所に「希望のバトンタッチ」を見ました。その後黒幕が幸子さんの家に迫って来たかと思われた時に少年を守ろうとした姿もカッコよかったです。少年を見守る優しい顔と、彼を守ろうとした時の強い表情、本当にグッときました。事件のキーパーソンとなった失踪した少年達。事件と一体どうつながって来るのかと思いきや、実は彼らは事件の裏にいた黒幕に脅され利用されていたのでした。そのことが冒頭の発砲事件、そしてその後の展開にも大きく関わってくることとなり…。たまたま「ある技術」に長けていたというだけで利用され、悲惨な目に遭ってしまった少年達ですが、同時に彼らの絆の強さに心を打たれました。特に仲間を守るべく一人行動を起こした少年は最大のキーパーソンとなり、仲間を救うため、そして自分達を利用したことへの怒りから黒幕の命を奪おうとした彼を右京さんと冠城さんが決死の思いで制止した場面は印象的で、その後彼にも救いが感じられる結末が用意されていたのがよかったです。今回の黒幕は…これがまた腸が煮えくり返るくらいの見事な憎まれ役。権力をかさに着て弱い者を自分の利益のために利用し踏みつけにするという、まさしく「吐き気を催す邪悪」でした。その彼らの「警察は強い者の味方だ、この世に正義なんてない」という言葉は本当に腹立たしい。少年達が打ちのめされるのも無理はありません。そんな卑劣な黒幕に追い詰められ、仲間を傷つけられて絶望した少年が黒幕を殺そうと銃を向けた場面での演技は見事の一言に尽きるものでした。怒りや絶望をあらわにしながら黒幕の所業を暴露した時の表情はすさまじいものがありましたし、右京さんに上記の言葉を言い放った際に右京さんがそれに反論するという部分は心に刺さる名場面でした。黒幕の所業を知った右京さんの怒りもよくわかります。「警察官の正義」を貫く右京さんが黒幕のしたことを知った時の失望と怒りは相当大きかったでしょう。だからこそ、反省していない黒幕を正面から一喝した部分は見ていてスッとしました。どんな状況でも右京さんの正義はぶれない。真実を明らかにするためなら手段を選ばないという過激な面もありますが、その底にあるのは「たとえ報われずとも真実を明らかにし、弱い者を守る」という正義の信念。その信念を最後まで貫いた右京さんは、あの時点で黒幕に勝っていたのです。「弱い者を守る」という信念を貫いたのは冠城さんもまた同じでした。彼は途中で黒幕から接触を受け、「逆らえば社美彌子の娘の秘密をばらす」と脅されて一度は彼に屈してしまいます。しかしその事実を右京さんが知った後からは一転し、社さんや利用された少年達を苦しめた黒幕に嘘の情報を教えるなど彼らを巧みに攪乱し、最後の最後で少年を救う大きな役割を果たしました。脅しに屈した本当の理由が「秘密をばらされれば社さんの娘が一番傷つく」と考えたからだった、という所にも彼の優しさや「弱い者を守る」という正義が感じられます。黒幕に銃を向けた少年を取り押さえた部分は、去年の元日スペシャルで冠城さんが事件の犯人に復讐しようとした場面と対になっているように思えました。あの時は犯人を「素手で」殺そうとした別の人物を「銃を使って」取り押さえていた冠城さんが、今回は犯人を「銃を使って」殺そうとした少年を「素手で」取り押さえた。彼が体を張って少年を止めたのは、怒りに駆られて犯人を殺そうとしたかつての自分の姿をだぶらせたからでもあったのでしょうか。一度は暴力による報復に走ろうとして「影」の側になりかけた彼が今度は「光」の側となって弱い者を救ったという部分にグッときました。結局黒幕達は最後の最後まで反省の意を見せなかったものの、それを右京さんが真正面からピシャリと一喝する部分や彼らの本性を知った人々が次々に反旗を翻す部分はちょっとすっきりしました。相変わらず特命係とぶつかりまくりの衣笠副総監も最後に引導を渡す役割をしっかり果たしてくれました。狡猾な面の目立つ副総監ですが、それがこう活きて来るとは。今回は黒幕に騙されていたことをあの場で知ったというのもあったかもしれませんが…。後、クライマックスの場面で副総監が「撃ち方待て!」と指示を出す部分で、「シン・ゴジラ」で大杉漣さん演じる総理大臣が射撃中止を命じる場面を思い出したのは私だけでしょうか。重い部分も多々あったものの、最後は救いのある結末でホッとしました。最後は冠城さんの何時ものコミカルな面も見られてホッとする終わり方でしたね。次回は「特命係第三の男」陣川さんが2年ぶりに再登場! ロンドンから帰ってきた彼が特命係にある相談を持ち掛けたことから事件が起こります。そこにはまたしても女性の影があり、更に事件のカギを握る正体不明の人物も浮上してきて…。ロンドン研修を経て成長した陣川さんがどう活躍するか、楽しみです。更に、今月末には「相棒」通算300回記念の前後編スペシャルが放送されるとのことで、こちらも楽しみ! シリーズ通してのある「謎」が明かされる回とのことですが…?津川雅彦さん演じる瀬戸内元法務大臣、木村佳乃さん演じる元議員・片山雛子、そしてシーズン3最終回に登場した高橋惠子さん演じる尼寺の庵主が再登場するとのことで、彼らがどんな役割を担うのかも気になりますね。これまでに何度も特命係に協力してきた瀬戸内さんはまた特命係に協力してくれるのでしょうか。議員の座を退いた片山さんのその後は私も気になっていた所なので、現在の彼女がどうなっているのか非常に気になります。そして実に14年ぶりに登場するあの「庵主様」は、今回どのような役割を持っているのか。シーズン3最終回では彼女が瀬戸内さんの昔の知り合いであったことが語られていましたが、それに関係して何かが起こるのでしょうか? この辺も気になりますね。今年の 「相棒」も目が離せないことになりそうです!

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  • 24 Dec
    • 「宝石の国」第12話(最終話)感想

      3か月にわたって追い続けて来たアニメ版「宝石の国」も遂に最終回です。月人と金剛先生の関係について疑問を抱いたフォス。真実を知ろうと立ち上がった彼は……――――――変化し続けた彼が見た物は。獣人型月人『しろ』の一件をきっかけに、月人と金剛先生との間に何か関係があるのではないかと気づいたフォス。その真実を探るため、フォスは自ら月人と対話してみようと決め、来る日も来る日も月人の出現を待ち続けていた。そんな中、彼の周りでは色々な出来事が動き、変わり始めていた。――――――アニメ版「宝石の国」もついに今回が最終回。毎回驚かされ、魅入られて来たこのアニメと今日でお別れだと思うと寂しいです。それでは、最後の感想に参ります。まず最初はパパラチアのエピソードから。朴璐美さんの声がぴったり合っていてカッコイイ。男性的なパパラチアにピッタリの声でしたね。パパラチアとルチルの会話からは、彼ら二人の絆の強さが伝わってきます。初めてルチルが悲痛な表情を見せたのにも驚きましたが、それ以上に彼の「あなたの不運を克服できなければ 私の医療は何の意味もありません」という台詞が心に刺さる。そんなこと言わなくたってルチルは十分凄腕なのに、と画面の向こうから彼を励ましてあげたくなるほどこの言葉は悲痛でした。どれだけ医術の腕を上達させても大切な友を救えない、その苦しみがどれほど彼の中で大きなものになっていたのだろうと思うと悲しくなります。それと同時に、彼とパパラチアがとても絆の強いコンビだったのだと分かる部分もあり、なんとも切ない気持ちになりました。パパラチアとフォスの会話シーンも印象的でした。離れて暮らしていたきょうだい・あるいは親子が久々に再会したかのようなほのぼのとした雰囲気から入り、今後のフォスの行動を決定づけることとなる会話に入ると二人のいる場所に雲の影がかかって雰囲気がガラリと変わるという映像演出にぞくりとしました。次は周囲の宝石達の変化から。フォスとコンビを組んでいたボルツは、今度は新たにジルコンとコンビを組むことになりました。ガチガチに緊張しながらも先輩と初対面を果たすジルコンでしたが、ほどなくしてボルツがなかなか会話してくれないことに悩む羽目になり…。フォスとジルコンのやり取りの場面は、土下座しながらフォスを追いかけてくるジルコンと逃げるフォスに笑わされ、その後のジルコンの言葉にしんみりとなりました。齢が近い二人の会話が描かれるのはこれが初めて。と同時に、ジルコンの隠れた心情やフォスの心情が語られたのが印象に残りました。真面目すぎるが故の悩み、初々しくてとてもいいですね。その後のイエローダイヤがメインとなる場面は、これまたルチルとイエローのやり取りで笑わされ、その後のパパラチアへの独白でしんみり、と緩急がついた展開になっていました。独白の場面での色使いは、背景の夕焼け空や夕日の光がイエローの髪・パパラチアの髪の色とマッチしていて美しかったです。フォスの回想シーン。まだ幼かった頃のフォスと宝石達、そして第2話冒頭のナレーションともつながる金剛先生の台詞。まだ何も知らなかった頃の記憶を思い返すというのがなんとも切ない。そして、この場面で実はヘリオドールが出ていたというのにびっくりしました。原作ではあのセリフを言った子供宝石はモルガかと思っていたので(原作7巻に出て来たヤングモルガの姿がヘリオドールと似ていたのでてっきりモルガかと思っていました)。第1話で断片だけの姿となって戻って来たヘリオドールのかつての姿が垣間見られた貴重な場面です。『優しい子だ』という金剛先生の台詞も心に刺さる。これを見た後で原作の最新の展開を見返してみると……ああ。また、この後の場面では前回ものすごい戦いぶりを見せたアレキサンドライトが月人の研究にこだわる理由も明らかになり、なんとも切ない気持ちになりました。相棒を奪われた憎しみを忘れないために月人を研究していたという動機が何とも悲しい。前回見せた「赤いアレキ」は戦闘狂ではなく復讐鬼としての姿だったのか。これまでコミカルだったアレキの違う側面が見えて何ともしんみりとなりました。その後のフォスが月人との会話を試みる場面では、第1話のシンシャの戦闘シーンと対になる構図でフォスが月人に飛びかかる様子、そして月人が初めて声を発する展開が描かれます。月人の目に一見が出現する様子も不気味でぞくりとさせられます。そしてこの後は、原作とは異なりシンシャがフォスを助けに来るという流れに。ここで第1話のシンシャの戦闘シーンを彷彿させる描写が描かれ、「おおっ!」となりました。「ありがとう 助かったよ」と言われた時にシンシャの周りの毒液がトゲトゲした形になっていなかったということは、シンシャはフォスのお礼を素直に聞いてくれたということなのかな。その後のフォスが合金でシンシャの形を作る部分は3話でシンシャが毒液でフォスの形を作った場面と対になっており、シンシャが夜崖下で目覚める場面は第1話の冒頭の場面と対になっており、と最初と対になる描写が次々に出て来て、もう圧倒されっぱなし。こんな素敵なオリジナルの演出が来るなんて思いもしませんでした。最初の頃との対比、何とも印象に残る演出です。フォスとシンシャのやり取りでは初めてコミカルな描写が描かれ、「捕まえようとしてるだろ!」「そんなこと…」というやり取りの合間にちゃっかりフォスが合金で投げ縄と網を作っている描写にクスリと笑わされました。そしてその後、シンシャがあの時のフォスの言葉を一字一句すべて覚えていた、というくだりで胸を打たれ…。このくだりは猛烈に切ない。フォスが忘れてしまったあの時のこと――「夜の見回りより ずっと楽しくて 君にしかできない仕事を 僕が見つけてみせるから」という言葉をかけられた時のことを覚えていた、という部分が胸に刺さります。フォスが体の一部と共にこの記憶を忘れてしまっても、シンシャはちゃんと覚えていた。それは一見フォスに冷たくしていた彼が、初めての「友達」となったフォスのことを大切に想っていたことの表れでもあったのです。だからこそ、シンシャはあの時のことをずっと覚えていたのです。それをフォスが忘れてしまったというのは、あまりにも辛い対比になっていて、もう……。「だから絶対 僕には君が必要だ」という言葉も、この展開と合わせてガツンと響きます。これを見た後で原作8巻のあの展開を見ると……。最後は宝石達の日常、そして第1話と対になるカットが入って幕。モルガがフォスを呼びに来る部分は1話と同じでしたが、あの時とはもう何もかもが違う。背後のモルガとゴーシェの会話も最初と同じだけれど、あの時の明るく無邪気だったフォスはもういない。過去のフォスの後ろを現在のフォスが歩き去っていくという構図も過去と現在の対比を目に見える形で現していて、何とも不思議な雰囲気でした。映画のようなエンドロールと、そのバックに流れるオーケストラアレンジのオープニングテーマ。物語の締めにふさわしい、そして先が気になる終わり方でした。見事な映像表現と美しさで大きな話題を呼んだ「宝石の国」、これだけ大ヒットしたのなら第2期も確実に作られるはず。ここから先の展開は更に過酷なものになっていきますが、同時に物語の核心にも更に近づいて行きます。オレンジさん、ぜひぜひ、第2期も製作してください!というわけで、「宝石の国」アニメ版の感想はこれにて終了です。長いようで短かった全12話。途中アクシデントもありつつしっかり最後まで駆け抜けたわけですが、終わってしまうとやはり寂しいですね。来週からはロスが大きくなりそうだ。原作の方は物語が佳境に入ってきており、こちらも本誌連載分で最後まで追いかけていくつもりです。twitterでちょこちょこ感想を上げていきますので、見ていただければ幸いです。それでは、またアニメ感想を書く機会があればお逢いいたしましょう! そして「宝石の国」の第2期製作発表を楽しみに待っております!《原作との相違点》・ストーリーの流れが原作と変わっており、三十話冒頭のイエローダイヤとルチルの会話シーンは原作ではパパラチアが再び眠りに就いた場面の後に入るが、アニメ版ではジルコンとボルツが初めて会話を交わした場面の後に入る。・ジルコンとボルツ・フォスが虚黒点を見る場面がカット・ジルコンがボルツと別れた後の場面で、イエローダイヤがジルコンに声をかける部分・その後のイエローダイヤとアレキサンドライトの会話の部分がカット・フォスが金剛先生の授業を受けた時のことを回想する場面で、先生に「その子は戦うんですか?」と聞いた宝石は原作では誰なのか語られていないが、アニメ版ではヘリオドールであると語られている(字幕で名前が分かる)・フォスが月人と対話しようとした時に駆けつけてきたのは原作ではアメシストだが、アニメ版ではシンシャに変更されている。・フォスがシンシャの「新しい仕事」を思いつくのは原作では三機同時に出現した月人との戦闘の後だが、アニメ版ではシンシャに助けられた後に変更されている・ゴーストクォーツが登場する場面が全面カット

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  • 20 Dec
    • 「ジョジョリオン」第72話感想

      年内最後の「ジョジョリオン」を読んできました。今回はオゾン・ベイビー戦開始の巻。しかし、初っ端から意外な展開が!?――――――新ロカカカ収穫のため、東方邸へと急ぎ向かう定助と礼。一方同じ頃、常敏は岩人間「プアー・トム」からもらった家の模型を東方邸の果樹園に埋めていた。その模型はトムのスタンド「オゾン・ベイビー」を発動させるための媒介となる物で、これを埋めることで新ロカカカの木がある一帯を封鎖して誰も近づけないようにさせることができるのだというのだ。そんな事とは露知らない定助達は常敏達に見つからぬよう東方邸に到着、礼の力を借りて新ロカカカの木を見つけ出すが…。――――――鼻炉山の戦いがひと段落し、舞台は東方邸へと移動。前回ラストに登場した新たな岩人間プアー・トムのスタンドとの戦闘が今回から始まります。同時に、重要そうな情報も出てきました。前回で康穂もついていくという流れになったのですが、その康穂は一時離脱。前回思い出した「髪留めに擬態した岩動物」の死骸をこっそり保管していた彼女は、一度家に戻ってそれを調べることにしたというのです。何か手掛かりがつかめればいいが、と言う礼ですが…。しかし、岩人間・岩動物は死亡すると遺体があっという間に風化して残らないはず。岩動物の死骸が残っているということは、まだ生きているという可能性もありそうですね。「康穂の方でも何か起こるんじゃないか?」「定助達が康穂と離れている間にピンチになるんじゃないか?」とちょっと不安ですが、もしかしたら定助達のピンチに駆けつけるなんて展開が来るかもしれません。あるいは康穂が髪留めの岩動物とソロで闘い勝利するという展開になるかも。場面は変わり常敏の回想シーン。「伝統」と「新しい事」の対立、新しい事に手を付けてみるべきだという常敏の言葉に対してあくまでも伝統を貫こうとする憲助さん。ううむ、何とも深い話です。経営者としてやっていく上ではこういうことも起きるよなあ、と納得しつつ見ていましたが、ここで一つ気になる情報が。『T大病院の奴らがモールを建てた』という常敏の台詞です。病院・医者といえば思い出すのが前々回の定助とアーバン・ゲリラのやり取り、ゲリラの表の顔が「医者」だと見抜いたくだり。もしかして、この病院が岩人間達の潜伏している場所で、彼らがショッピングモールを建てられるほどの財を成している、ということなのか。この事は覚えておいた方がよさそうです。この直前の東方家の朝のほのぼのした光景が印象的だっただけに、この回想シーンは落差が大きくてより一層印象に残りました。常敏と八木山夜露のやり取りも怪しい雰囲気があり、更に常敏の台詞の中で「輸入ルートの強化」という言葉が出てきたことから察するに、恐らくこの後岩人間達と手を組んで彼らの資金洗浄や輸入ルート提供を行ったのかもしれません。あ、そういや常敏の台詞に「イタリアンレストラン『トラサルディ』」という名前が出て来てましたね。「トラサルディ」といえば第4部にも登場したイタリアンレストラン。第4部では小さなお店でしたが、「ジョジョリオン」の世界では規模の大きなお店になっているのかな。こちらの世界のトラサルディも見てみたいですね。オゾン・ベイビーの媒介となる家のミニチュアを果樹園に埋め、ガレージの方へ戻って来た常敏。しかし、そんな彼の行動を目撃していた者がいました。息子のつるぎです。つるぎは父に一体何をしていたのかと問いかけ、常敏は彼が果樹園に近付いていないことを確認した上で「お前が『病気』になった時は俺が何としても助ける、そのためにあれを埋めたんだ」と説明しますが……この親子のやり取りは胸に迫る物でした。母が罪を犯してでも自分を『病気』から救ったように自分もまた息子を助けたいと願う気持ちが伝わってきて。ここで常敏が自分の身を取り繕うためではなく、本当に息子を攻撃の巻き添えにすまいと心配していたことが胸に迫ります。息子が父の秘密を知り、正面切って対峙するという展開は第4部で川尻早人が父に化けていた吉良と対峙する場面を思い起こさせますが、あちらとはまた違った雰囲気があります。「パパは悪いことをしているの?」とまっすぐに見つめながら問うつるぎの言葉に何も言えない常敏の姿がなんとも切ない。彼が根っからの悪ではなかったのだと分かる瞬間です。そんな中、親子がいた場所で突如灯油の缶や洗剤の容器が音を立てて次々にへこんでいく、という異変が起こります。更にはつるぎが「耳がキーン」とすると訴え出し…。これはどうやら「圧力の操作」による攻撃の様子。空気圧を操作して物をへこませ押し潰しているのかも。「ジョジョの奇妙な冒険 7人目のスタンド使い」でも似たスタンドが出て来ていましたね。つるぎは異変から逃れようとガレージ内へ逃げようとしますが、扉の先にいたのは四足歩行の不気味な姿のスタンド。それは先程常敏が設置してきたオゾン・ベイビーのビジョンでした。次の瞬間、つるぎはオゾン・ベイビーの直接攻撃をもろに受けてしまい…まさか、プアー・トムは定助だけでなく常敏達東方家の人間も抹殺しようとしているのか。予想だにしなかった展開の中、物語は次回へ続くッ!次号は休載! ということは新年一発目の「ジョジョリオン」は2月までお預けということですね。くぅ、先が気になるっつーのにッ。それにしても圧力を操るオゾン・ベイビー、これはなかなか強敵になりそうです。つるぎの耳鳴りは恐らく気圧が下がったことによるもの、そして最後のあれは気圧を一気に高めて相手を押し潰すという攻撃なのかも。まさかこれが定助達の方ではなく、常敏の方、それも無関係だったつるぎに向いてしまうなんて。果たしてつるぎはどうなってしまうのか、そしてオゾン・ベイビーを常敏に預けたプアー・トムの意図は一体何なのか。予想できない展開になってまいりましたッ!今年は「ジョジョの奇妙な冒険」連載開始から30周年ということで、色々と盛り上がった年でした。来年もまた「ジョジョ」が引き続き盛り上がりますように。

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  • 17 Dec
    • 「宝石の国」第11話感想

      遂に最終回直前となりました、「宝石の国」第11話の感想参ります。今回は謎の獣人型月人を巡るエピソード・後半部。獣人型月人の驚くべき秘密、そして金剛先生に関わる「謎」の一端が明らかになります。――――――僕は、本当のことが知りたい。フォスとボルツの前に現れた「獣人型の月人」が学校を襲撃し、一人残っていたダイヤが襲われた。ダイヤは重傷を負いながらも何とか月人を撃破するが、倒されたはずの月人が何と2体に分裂して再度出現。これを目にしたボルツや駆け付けたフォス達が応戦するが、斬られた分だけ分裂する獣人型月人はどんどん分裂して数を増やしていき、遂には無数の小さな犬のような姿に変化し、一斉に逃げ出してしまう。これを見たフォスとボルツは慌てて逃げた月人を追い、他の宝石達の手を借りて月人を捕まえようとするが…――――――アニメもついに残すところあと1話。今回は物語を大きく動かすこととなる「ある展開」が描かれます。まず最初はボルツ・フォス・アレキと獣人型月人との戦闘から。ここでアレキの「秘密」が明らかになります。アレキサンドライトといえば、光によって色が変わることで有名な石。当然「宝石の国」のアレキサンドライトにも色が変わる性質は備わっています。ただし色が変わる条件は「光」ではなく、「月人」を見ること!アレキの髪の色が薄緑から赤に変わっていく描写、かっこよかったですね。赤に変わる時に少し青が混じった色になるのがいい。そして赤い髪・刀・釘宮理恵さんという組み合わせで「灼眼のシャナ」のシャナを思い出したのは私だけではあるまい。ほぼバーサーカー状態のアレキですが、その強さはもうすごいのなんの。あっという間に月人を細切れに叩き切ってしまいました。前回の次回予告にもちらりと映っていた、謎のもふもふした生物。その正体は獣人型月人が分裂した姿でした。このかわいい変貌ぶりは原作を読んだ時もビックリしました。あの厳つい姿だった月人がこんなかわいい姿にッ! と。もふもふ、それは見るだけで私達人間の心をほぐし癒してくれる妙なるオノマトペ。見てよし触れてよしの魔法の質感。そんな人間を虜にする「もふもふ」に、宝石達もすっかり虜になっているようで。思い起こせばこの世界は「生物が滅んだ世界」、この世界でふわふわしているものといえば植物のワタゲくらいの物。そんなところに突如現れた「ふわふわした生物」は、宝石達の目には魅力的に映ったのでしょうね。硬質な石の世界に初めて現れた「ふわふわの生物」、何とも不思議です。もふもふ生物の表現も、ぬいぐるみをストップモーションで動かしているような雰囲気がありました。毛の質感が羊毛フェルトみたいで、見ているだけでふわふわ感が伝わってきます。分裂した月人を宝石総出で捕まえる場面もドタバタ感が見ていて楽しかったです。ここからは一気にシリアスな展開へ。分裂した月人をひとまとめにした所、何と月人は元の巨大な姿に戻って復活。宝石達が慌てて応戦する中、そこへ騒ぎに気付いた金剛先生が駆け付けます。しかし、獣人型月人を目にした金剛先生の口から出たのは思いもよらぬ言葉でした。「しろ お前 腕はどうした」そして獣人型の月人もまた、まるで先生になついているかのような仕草を見せ……これが意味していることはただ一つ。「金剛先生は、この月人のことを以前から知っていた」ということ。そしてこれが、フォスに先生へのある疑念を抱かせる引き金となっていきます…。思い起こせば、獣人型月人「しろ」は所々に犬を連想させる要素がありました。金剛先生に「お手」をしたところだけでなく、四つ足で走る点や尻尾のようにも見えるパーツ、叫んだ時の声、「しろ」という名前そのもの、そして分裂して小さくなった時のあの姿。この後の場面で描かれる「靴に反応する所」もそう、犬って人の靴で遊ぶ習性がありますもんね…。それに何より先生に懐いているかのようなあの仕草。先生と前から関わりがあったかのようにも見えますが、これは一体…? ここに気付いたフォスは「月人に関する真実を探る」ことを決めるのですが、これが後々彼の運命に大きな影響を及ぼしていくこととなります。夜の草原でシンシャと話すフォス。ここでもシンシャの赤とフォスの緑、毒液の銀色と合金の金色がちょうど真横から見た構図で対になるように描かれているのが印象的。その後の「僕は 本当のことが知りたい」の部分で画面が緑一色に染まり、そこにひびが入って合金が漏れ出してくるという演出も、フォスの心象をよく表していて印象に残りました。体から合金が噴き出してくる時のフォスの姿も、第1話で毒液を吐き出した時のシンシャを思い起こさせるものになっていました。あの合金はやはり血や涙の代わりだけでなく、フォスの心のメタファーでもあるのですね。それがフォスの体を突き破り勝手に出て来るというのは、フォスの中の不安が噴き出してくることを意味しているのか。何とも意味ありげな描写です。しろが消える場面も印象的で、原作では煙のようになって消えていくのですが、アニメ版ではそこに光の演出が加わっていて「成仏する」ような雰囲気がありました。そして消える一瞬、その煙の中に「本物の犬」のような影が一瞬浮かび上がって…。あの犬こそがしろの元の姿だったのか。金剛先生は宝石達が存在を知らない「犬」という生物を知っていた、ということは彼はやはり人間や脊椎を持つ生物が生きていた頃から存在しているのではないか。そして、月人とも何か関わりがあるのではないか。様々な謎を孕んだまま、このエピソードは幕を下ろします。原作では最後にしろの舌だけが残って先生の手を舐めていく(人に懐いている犬がそうするように)のですが、アニメ版ではしろの舌ではなく「魂」のような物体が描かれていて、それが何とも不思議な印象を残しました。しろの魂が先生に最後の別れを告げたように見えて。ここまでで第4巻の内容は終わり、終盤からは第5巻の内容へ。崖の上での場面でフォスの周りを飛んでいる黄色い蝶は、原作第5巻の表紙やエンディングの映像にも登場しているもの。やはりエンディングの映像は今後の展開を現していたんですね。フォスの周りを蝶が飛んでいる描写は何とも幻想的。ここでなんと、原作でも人気のキャラクター「パパラチア」が登場! アニメではこのエピソードまではいかないと思っていたので私も嬉しかったです。パパラチアはルチルのかつてのパートナーだった宝石で、私達人間の間でも人気の「パパラチアサファイア」そのもの。しかし彼は生まれつき胴体にたくさんの穴が空いており、それを別の石で埋めないと動けないという特異な体質を持っていました。それ故パパラチアは長い間昏睡状態に陥っており、ルチルは彼を助けるために医療の仕事へ転向したのでした。いつもは明るく振舞っているルチルにこんな重い背景があったのだと分かった時は驚きました。あの明るい彼からはとても想像がつかなくて…。原作でも美しく描かれていたパパラチアでしたが、アニメで色がつくとまた違った美しさがありますね。髪は原作のカラーイラストと同様に赤に近い色ですが、実物のパパラチアサファイアのピンク色にも近い色に見えるような色合いになっていました。パパラチアの体にたくさんの穴が空いているという設定は市川先生の短編作品「月の葬式」が元ネタではないかとの説も。そういえば、「月の葬式」のよみちと間さんはルチルとパパラチアによく似ていますね。本当に元になったキャラクター達なのかもしれません。イメージビジュアルでルチルが持っていたあの筒形の石が何なのかもここで明らかに。アニメ版ではこの石=パパラチアの部品がコランダムの原石を思わせる色(こんな感じ→■■■■■■)をしており、恐らくルチルがパパラチアを動かすために彼と同属のコランダム系の石を集めていたのだろうな、とわかるようになっていました。ルチルとフォスが部品の材料になる石を集めに向かった緒の浜。フォスが新しい腕を手に入れ、アンタークを失った因縁の場所。ここで、フォスは冬の間に見つけたルビーをルチルに渡します。フォスとアンタークが腕の材料を探しに来た時、緒の浜の岩から生まれたのを見たあの宝石です。その甲斐あってか、ルビーを埋め込まれたパパラチアが目を覚まし……という場面で今回は終了。いい所で切れたッ…!次回はいよいよアニメ版の最終回。パパラチアとフォスとの会話、そしてフォスのある行動が描かれます。第5巻のどこまで行くか気になりますね。楽しみな反面、終わってしまうのが寂しくもあります。ちなみに公式サイトではパパラチアのキャストが先行発表されており、朴璐美さんがパパラチアの声を担当されるとのこと。朴さんといえば低い声でおなじみの声優さんで、女性だけでなく少年のキャラクターを演じることもあります。アレキサンドライト役の釘宮理恵さんとは「鋼の錬金術師」でも共演されていましたね。うおお、早くパパラチアの声が聞きたくなってきた!次回予告には第1話のシンシャの戦闘シーンと対になるかのようなフォスの戦闘シーンもありました。この場面がどんな風に描かれるのかも気になります。最終回、しっかり見届けましょう!《原作との相違点》・フォスとボルツが合流する部分で、原作ではボルツは窓を破壊して分裂したしろとともに落下してくるが、アニメ版では窓が壊れた描写はない・分裂しろを全員で捕まえる場面で、イエローとジルコン側の描写の後に鐘の音を聞いたジェードやユーク達が集まってくる描写が追加・同じ場面で、アメシスト達がしろを捕まえようとする描写が追加・しろが元の姿に戻る場面で、原作では元の姿に戻った際に檻を破壊しているが、アニメ版では檻を壊さず檻代わりにされていた木の棒を倒している・同じ場面でフォスがアレキに呼びかける際、「のっ」という台詞が「伸びてるし」に変更。また、しろの手に押さえつけられたジェードをユークが助けようとする描写が追加されている。・フォスがシンシャと会う場面で、原作では最初は歩いてくるシンシャの姿が見えていないが、アニメ版では最初から歩いてくるシンシャの姿が見えている・同じ場面でシンシャは原作では話している間ずっと正面を向いているが、アニメ版では途中でフォスに背を向けている・しろが消える場面で、原作ではしろの舌の部分だけが最後に残って先生の手を舐めて消えるが、アニメ版ではしろの「魂」のような物体が先生の手を撫でて消えていく

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  • 14 Dec
    • 「相棒」Season16 第9話感想

      年内最後の放送となりました、「相棒」第9話の感想です。今回は冠城さんが惚れたひとりの女性をめぐる物語。そして、冠城さんの身にも思わぬ事態が…!――――――惚れた女のためならば、命張るのが男ってもんよ!タコライスを売るキッチンカーに足しげく通う冠城。彼はこのキッチンカーの店主・芽依に会うために毎日通っていたのだが、当の芽衣にはなかなか顔を覚えてもらえずにいた。そんなある日、芽依の店をひいきにしていたスナック店主・大友が殺害される事件が起こり、芽依は大友の遺体の第一発見者となる。その直前、芽依は大友を殺害した男達が逃げていくのを目撃するが、その後の事情聴取でなぜか「犯人の顔を見ていない」と証言。この様子を見た捜査一課の伊丹達は芽衣に疑いの目を向け始める。芽依が事件に巻き込まれたことを知った冠城は右京と共に芽依が巻き込まれた事件の真相、そして芽依が「犯人を見ていない」と言った理由を探り始めるが、その矢先に犯人達が自分達の姿を見た芽依を狙って動き始めた。これを知った冠城は芽依を犯人の手から守ろうと立ち上がり、右京もまた事件の背景を探り始めるが…。――――――今回は冠城さんが主役となり、彼の「恋愛」が描かれる回。予告編にもあった「あの展開」に慌てさせられましたが、最後は救いのある終わり方になっていてホッとしました。今回の事件のカギを握る女性・芽依が「犯人を見ていない」と言い張る理由についてはあらすじを見た時に既に予想がついていました。「冠城が何度も通っているのに顔を覚えてもらえない」という時点で相貌失認ではないか?と推理していましたが、それが大当たり。そしてこのことが事態を思わぬ方向へと動かしていくことになります。それに合わせてか、前半の映像表現は不気味な物がありました。芽依が町中を歩いていく時に何組もの二人組の男性とすれ違う部分は誰が犯人なのかわからないという不気味さがあり、その後芽依が車のガラス窓に映った自分の顔を見ている時にお面をつけた人物が現れる部分もお面の不気味さと上に挙げた真相が相まって何とも不気味でした。もう一つの事件の鍵として登場したのが、最近問題になっている詐欺師集団「地面師」。土地をだまし取る新手の詐欺師で、最近では大手不動産会社の積水ハウスに対して詐欺を仕掛け多額の金をだまし取るという事件を起こしています。劇中でも語られた通り非常に巧妙な「なりすまし」を得意としており、今回の話でもその「なりすまし」がカギとなっていました。かなり狡猾な人々でしたが、最後の最後で角田課長の台詞にもあった様に「自分達の尻に火をつけた」結果を招く羽目に。目当ての物を見つけた結果自分達の悪事がばれるというのは何とも皮肉ですね。物語のもう一つの主軸となった冠城さんと芽依さんの恋愛は、惚れた女性のために男性が体を張って活躍する、という王道のラブストーリーになっていました。芽依さんを守るためにまっすぐに頑張る冠城さんの姿が、この物語の中で一筋の光となっていましたね。芽依さんを庇って刺されるという大変な目に遭ったものの、その後は無事復職し、芽依さんとの仲もいい感じに。いや、予告編を見た時はどうなることかと気が気でなかったのですが、無事で何よりです。お見舞いに来た芽依さんと会う場面も、希望が感じられる物でしたね。似たような服の患者さんの中から冠城さんを見つけた、というくだりがグッとくる。そういえば、陣川さんもさゆみさんに見つけてもらったんでしたっけ。「見つける」という形で一人の大切な人と出会うというのは「ユリ熊嵐」を思い出しますね。今回の話は何となく今までのシリーズの陣川警部補が登場するエピソードに似た構成でした。そういえば、冠城さんもちょっと陣川さんと似ている、ような…?年内最後の「相棒」、楽しませていただきました。清々しく明るいラストが心に残りました。年内最後にふさわしく、すっきりした終わり方でしたね。さて、次回はいよいよ毎年恒例の元日スペシャル。「警察官の絡んだ事件」が起こり、警視庁が大きく揺さぶられる事態に発展していきます。クリスマスのイベント会場で発砲事件が発生、その事件に使われた銃が交番から盗まれた警察官の拳銃だと判明します。更に、何故か事件の犯人だけでなく撃たれた被害者までもが姿を消すという不可解な事態まで起こり、いつものように独自の捜査を始めた特命係にも「停職処分」の危機が! この事件には、国家レベルの大きな秘密が背後に隠されているようなのですが…。元日スペシャルにふさわしい、壮大なスケールの物語になりそうですね。冒頭の発砲事件も十分謎めいていますが、内閣人事局長が死んだ事件や高校生の少年達が相次いで失踪した事件もこの事件に絡んでくるようです。姿を消した少年達と局長の死と発砲事件、この三つの謎が、果たしてどんな線で結ばれるのか。その伏線回収の様子も楽しみです。予告編には私服の幸子さんの姿もありますが、これは一体どんな場面のワンカットなのか? 幸子さんも物語に何らかの形で絡むことになるんでしょうか。サブタイトルの「サクラ」は、劇中にも出て来る交番警官の拳銃の通称。警視庁の紋も「サクラの代紋」と呼ばれていますね(実際は桜の花ではなく太陽がモチーフ)。また、客寄せのためにお客のふりをしてもらう人々のことも「サクラ」と呼ばれます。色々な意味がありそうですね。下衆とも豪華な方々ばかりで、梶原善さんや鶴見慎吾さんなど実力派の俳優さんが勢ぞろい! こちらも楽しみです。元日が今から待ち切れません!!

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  • 10 Dec
    • 「宝石の国」第10話感想

      アニメ版も残すところあと2話となった「宝石の国」第10話感想です。今回は、冬のエピソードと共に今後の物語の展開に大きく関わるもう一つのエピソードが描かれます。――――――疾きこと風の如し、強きこと金剛石の如し!伸縮自在な合金の腕を手に入れ、戦闘にもすっかり慣れたフォス。そんな彼の戦いを見ていたボルツは、フォスに「自分とコンビを組め」と提案する。フォスは突然の申し出に驚き、またボルツと組んでいるダイヤモンドの気持ちも確かめなければと困惑するが、ダイヤモンドからもボルツと組んであげてほしいと頼まれたことでボルツと組むことを決断する。その翌日、早速見回りに出たフォスとボルツは、見たこともない姿の月人と遭遇し…。――――――いやあ、今回は特に凄かった! 毎回色の表現の美しさや戦闘シーンの迫力&スピード感に見入ってあっという間に30分経っちゃうんですが、今回の戦闘シーンは前回予想した通り、ぐるんぐるん動き回ってスピード感もあってとりわけ凄かったです!序盤の場面は胸を締め付けられるような描写が多かったですね。雪の中を歩いている時の回想シーンの中でアンタークが砕けていく描写、フォスがボルツから「僕と組め」と言われた後一人考える場面でアンタークの幻影を見る場面など、フォスが未だ冬の事件を引き摺っていることを示す描写が多く出てきました。この場面は「照明の色の表現」も美しく、フォスが一人考えている時にはクラゲの灯りが薄荷色に、アンタークの幻影が現れた時にはそのそばのクラゲの灯りが銀色になり、ダイヤの部屋での場面ではクラゲの灯りがダイヤの髪と同じ虹色に合わせられていたのが印象的でした。フォスとボルツのやり取りも(割とシリアスな場面なのですが)聞いていて面白く、ちょっとフォスに昔の明るさが戻ったかな?と思わせるカットも。一方フォスが一人考え事をしているうちにアンタークの幻影を見る場面は、長椅子がぐにゃりと歪んでアンタークの幻影が現れる演出・それに伴ってクラゲの光の色が薄荷色から白に変わる演出が印象的でした。原作でも長椅子の長さが変わったように見える不思議な描写があるのですが、アニメ版でも現実とフォスの妄想が入り混じった不思議な雰囲気がありました。そして、ダイヤがボルツをフォスに託す場面…ここが一番見ていて切なかった。第2話でも描かれていたダイヤの「弟」への想いが表されている場面です。アニメ版で追加されたフォスに説教をするくだりでも、ダイヤがボルツを大切に想っていることが感じられる台詞があってグッときました。後半、フォスとボルツがコンビを組んで最初の行動に出てからは怒涛の急展開へ。二人の前に早速月人の「予兆の黒点」が現れるのですが、その黒点は今までとは違う「二重」の形。更にそこから現れたのは今までの集団で現れた仏像型の月人ではなく、6本の腕と筋骨隆々の体、そしてライオンか犬のようなふさふさの毛を持った「獣人」のような姿の巨大な月人でした。この獣人月人の出現の描写がまた不気味かつステキなんですよ。今までの月人出現の場面と同じように黒点がロールシャッハのように広がったと思うと、それがぐるりと一回転して円盤型の台座に変形し、その上から空間を裂くようにして獣人月人が現れる。台座の下の黒雲も今までの月人の黒雲とは違って虹色の光が強く、ブラックオパールのような質感と色と美しさがありました。今回のキーとなる「獣人月人」もまた魅力的。これまでに現れた月人は仏像(阿弥陀仏など)や仏教画の天人のような姿で細く優美な印象でしたが、獣人月人はそれらの月人達よりはるかに大きく、体つきもがっしりしていて戦い方も力強い。その「力強さ」がまた魅力的なのです。生物的なふさふさした毛が体に生えているというのも特徴的で、この生物感ある姿が今までの不気味な月人とは違った印象を与えるのです。このシーンで流れる音楽も今までの月人絡みの場面で流れる音楽とは少し違った雰囲気がありました。今までの月人のテーマと思しき音楽の伴奏部分だけを切り取ったような低い音域の音楽からボルツとフォスの「撤退」の時に流れるテンポの速く緊張感がある管弦楽の曲への切り替わりも場面に合っていて印象的。獣人月人から走って逃げる時のスピード感ある動きとカメラワークもお見事です。緊迫感ある怖い場面ですが、動きのカッコよさに見入ります。その後はこの回のクライマックス、ダイヤVS獣人月人。ここが最高にかっこいい場面でした! それまでの緊張感ある展開から一転、ダイヤが反撃に転じてからはカメラはぐるんぐるん動くわキャラクターはスピーディーに動き回るわとスピード感と迫力満点の戦闘シーンが繰り広げられました。ダイヤの「一人で…やるの!」という台詞はその直前にボルツがフォスとともに歩いていく回想シーンが挟まれたことから、ダイヤがボルツへの劣等感を振り切ったことが仄めかされるものになっていましたね。それは「ボルツが居なくても一人でどうにかできる」というものではなく、「ボルツに守られるだけではない所を見せたい」という第2話でもこぼしていた想いの現れに見えました。見栄を張っているんじゃなく、自分がどこまでできるかを試したい・強くなりたいという想いの現れ、グッときました。その後の戦闘シーンはもう何度も言っていますが、ひたすらかっこよかった! 戦闘中にダイヤは顔の一部が欠け、足が折れ…と痛々しい姿になっていくのですが、痛々しさを感じさせないかっこよさがありました。跳躍し、疾走し、月人の力強い腕の一撃を次々にかわしていくダイヤの動き。窓の格子を渡りながら月人を避けていく時の動き。刃が月人に当たった時やダイヤが足でブレーキをかけて方向転換する時に火花が散るという細かい動き、「カン、カン、カン、カン…」というカウントダウンのように響くダイヤの足音、そしてなんと折れた腕で月人を真っ二つに切り裂くというカッコイイ一撃の描写など…とにかく魅入られる場面でした。ラスト、ボルツが月人を倒して自分も倒れたダイヤを見て「兄ちゃん!」と叫ぶ部分で涙が滲みました…。ボルツが兄・ダイヤを大切に想っていたことが分かる一コマですね。この後のダイヤとボルツの会話も、お互いがお互いを大切に想い合っていることが分かる部分でしたね。最初、ダイヤが歩き去るボルツを見送る部分では二人の距離が空いてしまったかのように描かれていましたが、実際には離れていても互いを大切に想っていたことがここでわかります。グッとくる場面でした。次回は獣人月人戦・後半部。ダイヤに倒されたはずの月人が、なんと二体に分裂して再出現! ボルツや駆け付けたフォス・アレキが交戦するのですが、そこから事態は意外な方向へ進んでいき…?次回予告に映っていたポメラニアンのような謎のモフモフ生物の正体が気になる所ですが、これは次回のお楽しみということで。アニメも残す所あと2話。どこまで進むか気になります。そして次回の「あのシーン」が楽しみだ!《原作との相違点》・フォスとダイヤの会話の場面で、ダイヤがフォスに「そこに座りなさい!」と言った後にフォスに説教をする描写が追加・ユークレースがルチル達の下にやってくる直前、ダイヤが外で花を摘んでいる描写と彼が歩いていくボルツとフォスの後ろ姿を見る描写が追加(その後の花を花瓶に活けている描写へ繋がる)・「二重の黒点」が現れる直前の場面で、原作ではフォスはボルツの右隣を歩いているが、アニメ版では左隣を歩いている。 また、フォスが「二重の黒点」の出現に気付く描写が追加。・フォスが鐘を鳴らす場面で、宝石達が鐘の音に気付く部分のカットが原作と少し異なっている(宝石達が何人か追加されている)イエローダイヤとジルコン:二人のそばにスフェンがいる描写が追加ジェードとユークレース:二人のそばにルチル、レッドベリル、オブシディアンがいる。また原作ではジェード達がいるのは外だが、アニメ版では医務室に変更されているまた、原作にはないカットとして見回りに出ていたベニトアイト&ネプチュナイトとペリドット、ウォーターメロン&ヘミモルファイトの二組、崖下にいるシンシャが鐘の音に気付くカットが追加・ダイヤが獣人月人の襲撃を受ける場面で、原作では獣人月人は駆け寄ってきてダイヤを攻撃するが、アニメ版では歩いて近づいてきており攻撃はせず、ダイヤが逃げ出した後を追いかけていくという流れになる・同じ場面でダイヤは原作では獣人型月人の攻撃をかわして作業台の上から抜き身の剣を取るが、アニメ版では獣人月人から隠れて作業台の陰から抜き身の剣を取っている・アレキサンドライトが月人に追われるダイヤを目撃する場面で、アレキの台詞が追加されている・ダイヤが獣人型月人と戦う場面で、「長期休養所担当のゴーストならいるかと思って~」という台詞がカット・同じ場面で、ボルツがダイヤと月人の戦いを窓の外から目撃する描写が追加

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  • 07 Dec
    • 「相棒」Season16 第8話感想

      年の瀬が迫ってきた12月の「相棒」第8話感想です。今回は外国のテロリストが絡んだ大きなスケールの物語。その中で描かれるのは、初期から「相棒」の軸となっているあのテーマです。――――――力で示す『正義』と、言葉で示す『正義』住宅街で見たことのない虫を発見した右京と亘。環境事務所の職員に調べてもらうと、その虫は外来種の「ジゴクバチ」というハチだと分かる。致死性はないが刺されると「地獄のような」痛みが走り、更に繁殖力も高いというジゴクバチの駆除が急遽行われる中、手伝いをしていた右京達はジゴクバチに刺されて死んだ女性の遺体を発見する。この事件についていつものように捜査を始めた特命係だったが、その矢先に同じくジゴクバチに刺されて死んだ男性が見つかったという連絡が入り、更に一連の事件をなぜか「公安部外事課」が引き継ぐことが決まり、捜査権を持たない特命係は締め出されてしまった。公安部、更には法務省の日下部事務次官からも捜査を辞めるよう圧力がかかる中で独自に捜査を続行した特命係は、やがてこの事件に外国から日本に潜入したテロリストが関与しているという事実を掴むのだが…――――――今回のテーマは「正義」。「相棒」の初期から幾度となく描かれてきたテーマであり、今シーズンでも大きな軸となるであろうテーマです。そのテーマは、今回海外のテロリストを巡る事件や武器の売買・海外の民族紛争などと絡めた形で描かれました。冒頭で描かれた外国での光景、明るく笑っていた子供達が紛争の犠牲になるというショッキングな場面、あれがあったからこそ最後に明らかになる真実と「正義」というテーマが重く心にしみましたね。事件の凶器に使われたのは刃物でも銃でもなく「ハチ」。「相棒」で生物が凶器になるのは珍しいケースです。番組オリジナルの生物として登場した「ジゴクバチ」は、今年日本の港で大量に見つかり大問題となった「ヒアリ」を彷彿とさせる生態を持っていましたね。青くメタリックな体色も体の赤いヒアリと対になるようにデザインされたのかも? 作中で明らかになるジゴクバチの用途の歴史と合わせて「美しくも怖ろしい」という印象がピッタリの虫でした。今回は映像もちょっと凝った物になっていましたね。冒頭の場面の画面の暖色(黄色)とラストシーンの画面の寒色(青)が対になっていたり、同じく冒頭の場面での燃える写真と終盤の場面の水たまりを踏む足がアップになるカットの対比など、「対比」が強かったように思います。他には序盤の公安部の会議の場面で「あの人」の背中にテロリストの写真のプロジェクター画像が重なって見える演出、最初の被害者の家の「蝶」のモチーフが多く使われた美しくも不気味な内装、温かな「花の里」の内装の場面と冷たい雨が降る料亭の外での場面との対比など。物語が凝っていた分、映像も印象に残る物が多かったです。そしてなんといっても印象的だったのが、「『暴力による正義』を否定する」という終盤の展開。「ダークナイト」の事件以降少しずつ描かれていたことがここではっきりと描かれました。拳銃を突きつけてきた相手に一歩も怯まないだけでなく、自分達が銃を持っていないことを示し、まっすぐに見つめるだけで相手を降参させたという決着のつけ方には驚きました。右京さんと同じように正義感の強い人物で、右京さんと共通するものを持つ人だったからこそ、右京さんは何としても彼を止めたかったのでしょう。あるいは「暴力による正義」に走ってしまった甲斐君のことをどこかで思い出し、それ故に何としても止めたいと考えたのかもしれません。一切抵抗せず、反撃もせず、言葉だけで相手を打ち負かす。暴力を使って反撃せず、言葉だけで相手を止めてみせるという方法がそのまま「『暴力による正義』の否定」に繋がっていたのですね。前回の次回予告で再登場を期待していた陣川さんは名前のみの登場でしたが、特命係に最大の手掛かりを託すという重要な役割を果たしてくれました。何と向こうでも女性絡みの問題を抱えているようで、あの事件の傷からも立ち直りつつあるようですね。早く日本に帰国してまた明るい姿を見せてほしいな。そしてもう一つ、人物関係絡みで新展開が。これまで何度か特命係に協力してくれていた東京地検特捜部の黒崎さんが高松へ異動させられてしまうことに。彼の出番は恐らくこれで終わり、になってしまうのでしょうか。結構いいキャラだっただけに残念です。これからも何度か再登場してくれるかな、と期待していただけに残念。次回は冠城さんが惚れた女性を巡る物語。冠城さんが惚れたキッチンカーの女性店主が殺人事件の犯人の目撃者に。しかし、なぜか彼女は犯人を目撃していないと証言し、その不自然さに伊丹さん達捜査一課は彼女を疑い始めます。事態を知った特命係が女性店主の秘密を探りだす中、犯人が女性店主を狙い始め…。目撃者の女性は犯人の顔を見たにもかかわらず、なぜ彼らを見ていないと言い張るのか? 彼女にも何か秘密があるようで、何とも複雑な話になりそうですね。犯人達も頭脳派の人物のようで、手ごわい相手になりそうです。そして予告編では、冠城さんが……!?次回は年内最後の放送。元旦スペシャルも発表されることでしょう。来年の元旦スペシャルが早くも楽しみです。今度はできるだけ明るい展開のお話をおねがいしやす……

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  • 03 Dec
    • 「宝石の国」第9話感想

      私達の世界では冬が始まったばかりですが、「宝石の国」の世界ではもう冬の終わりです。冬が終わり、二度目の春を迎えた世界と大きな代償と引き換えに新たな腕を手に入れたフォスの新展開が今回から始まります。――――――冬が終わり、新たな春が始まる。冬の事件で自在に形を変えることができる合金の腕を手に入れたフォスはより一層戦闘に向いた体となったが、アンタークを助けられなかったことで心に傷を負い、以前の明るさを失ってしまっていた。やがて冬が明け、春。冬眠から目覚めた宝石達は仲間が月人に連れ去られたことを告げられ、また大きく変化したフォスの姿に困惑する。更に、フォス自身も元の両腕を失った影響である記憶を失ってしまっていた…。――――――「仲間が月人に捕まる」という初めての展開が描かれた前回ラストのショックも冷めやらぬまま、新たな展開が描かれることとなった第9話。冒頭、すっかり雰囲気の変わってしまったフォスの姿にただただ衝撃を受けるばかりでした。以前の表情豊かで明るかったフォスから一変して、冷たい表情になってしまったフォス。声も抑揚がなく、どこか元気がないように思えます。髪が短くなったことや顔つきが変わったこともあって、前回までとはまるで別人のように見えました。金色の合金が形を変え動く描写も、やはり生物的な不気味さと美しさがありますね。最初に月人と戦う場面での伸びた合金がキクかヒガンバナのような形だったのが印象的でした。前回と同じように落下したフォスを金剛先生が受け止める描写も、前回と同じ構図で描かれていて原作以上に印象に残りました。今回は金剛先生がいつも以上に人間らしい様子を見せていましたね。「少し休みなさい」と呼びかける時の声のトーン、流氷の処理に向かうフォスを見送る時のどこか寂しげな表情、「着物を直します」とフォスが言った時の困惑した反応など、今まで冷静でストイックだった金剛先生の人間らしい部分を初めて見たように思います。それが心に傷を負ってしまったフォスの変化と対になっているように思えて何とも不思議な印象を残しました。空の色もフォスの「薄荷色」と合金の「金色」に合わせたような青と金色の配色で、その色使いもまた印象的でした。フォスが合金の腕で月人型の流氷を握りつぶす部分も、金色の合金に握られた青い氷が「金の台座にはめ込まれた宝石」の様で美しく見えましたが、同時にどこか不気味な雰囲気も感じさせました。第6巻のあの場面を思い出すからでしょうか…。フォスが先生の着物を直しながら「変化」について話す場面もまた印象的。二人の後ろで夜が明けていく描写は前回のエンディングの映像を思い出しますね。と同時に、雪が溶けて花が顔を出し始めている外の景色と相まって「冬が終わった」ことを感じさせてくれるものでもありました。成長し変化すること、それはいいことのはずなのに、フォスの成長はあまりにも急激すぎて怖い。新しい力を手に入れる度に体の一部を失うという代償があるのならなおさらです。その上、腕の時は仲間の命まで失われた。こんなに大きな代償を支払うくらいなら、無理に変化・成長する必要などなかったのではないか…と思わせてしまうほどの悲しい「成長」です。合金の涙を流す描写も何とも印象的でした。フォスの「怖い」という台詞が示す通り、彼が変わっていく事への恐怖から涙を流しているようにも見えて。また、原作を読んだ時から思っていましたが、一瞬映る金剛先生の裸体も印象的。他の宝石達がマネキンや人形を思わせる体のつくりなのに対し、金剛先生だけは明らかに人間に近い体つきをしている。性別がはっきりしていない宝石達と、性別がはっきりしているであろう先生。この違いは一体何なのか。先生だけ人間に近いという点は、以前フォスが言った「人間」という言葉に反応したこと、フォスの目から合金の涙が出るのを見て「古代生物の欠陥」だと称したこと=恐らく宝石が生まれる以前に存在した生物には「感情に合わせて涙を流す」仕組みがあったことを知っていることをほのめかしていたことと合わせて、金剛先生が人間と何か関係があることも匂わせます。春、宝石達が目覚める場面。眠っているうちに寝返りを打ったりして服が乱れたり飾りが取れたりした宝石達の寝姿は何とも不思議な色香がありますね。そんな色香のある人間らしい描写に見とれている所に来た、衝撃的な場面。冬眠から目覚めたルチルはフォスに「シンシャを起こして来てほしい」と頼みます。しかし次の瞬間、フォスの口から出たのは……「シンシャって 誰だっけ」以前にも語られた、宝石は体の一部を失うとその分記憶の一部も失うという描写。フォスが両足を失った時にジェードの名前を思い出せなくなっていた描写で仄めかされていたこの設定が、衝撃的な形で再び私達の目の前に突き付けられた瞬間でした。よりにもよって、あんなに大切な存在だったシンシャのことを忘れてしまったフォス。虚ろな表情がアップで映るカットが、台詞と相まって衝撃的でした。朝礼の場面。アンタークが連れ去られたことが金剛先生の口から全員に告げられ、またフォスも自分の口から「アンタークが自分を庇って連れ去られた」ことを説明します。原作でここを読んだ時は、「フォスがみんなから責められるんじゃないか」と心配していたのですが…そんなことはなかった。そういうドロドロした方向にはもっていかないのが「宝石の国」。フォスが合金の腕も使って状況説明をしたことで一気にコミカルな方向へと発展します。相変わらずよく動きまくるレッドベリルの動きに笑わされ、相変わらずかわいいダイヤモンドに笑わされ、何度も合金での「分身の術」を繰り出すフォスに笑わされ、その後の金剛先生の「フォスをいじくるのは順番だ 並びなさい」に笑わされ、と自然に笑みがこぼれる明るい展開でちょっと救われました。金剛先生がジェードを「たかいたかい」する部分も、父親が子供を「たかいたかい」しているようで何とも微笑ましい光景でしたね。「力に孤独は付き物だ」という言葉は、金剛先生自身にもかかっているのでしょうか。作中では初めてとなる、真昼にシンシャが登場する場面。青い空とシンシャの髪の赤、フォスの髪の薄荷色と地面の草の緑がちょうど光の三原色の様で美しい。シンシャの周りの「銀色の毒液」とフォスの腕の「金色の合金」の色が対照的なのもまた美しい。変わってしまったフォスを、何とも複雑な表情で見ていたシンシャ。そりゃあ複雑でしょう、あの無邪気で無鉄砲だったフォスがここまで大きく変わってしまったんですから。その後の戦闘シーンは第6話での初陣の時とは対照的になるかのような内容でした。初陣の時は恐怖で体がすくんで動かずアメシストを連れ去られかけたフォスが、今回は積極的に動いてあっさりと月人を斬り捨てている。フォスの成長を描いた場面であると同時に、彼が変わってしまったことがここでも仄めかされていてちょっと悲しくなりました。そんなフォスの様子を、ボルツが意味ありげに見つめている描写で今回は終了。えっ、何か深刻な方向に進む? と思われた皆さま、ご安心ください。次回は何と、そのボルツがフォスとコンビを組んで戦うという展開が描かれます。「最弱の宝石」と「最強の宝石」という対照的な二人のタッグ、そして第2話に引き続いてクローズアップされるダイヤとボルツの関係と二人の心情にも注目です。そして次回は、今後の物語を大きく動かすきっかけとなるもう一つのエピソードが描かれます。次回の戦闘シーンは今までにないぐらいど派手に動きまくる戦闘になるでしょう。それだけでももうわくわくします。アニメ版も残す所あと3話、果たしてどこまで進むでしょうか。来週が待ち切れません!《余談》朝礼で宝石達が集まる場面とフォスの合金の腕にみんなが興味を示す場面。原作ではここにウォーターメロンとヘミモルファイト、ペリドットとスフェンの姿もあるのですが、アニメ版ではカットされていましたね。そこがちょっと残念です。《原作との相違点》・原作第二十一話の冒頭にあたる場面でオリジナルのカットが追加・フォスが月人と戦う場面で、鋸を抜いた後の鞘を地面に置いていく描写がカット・フォスがアンタークの破片に「報告」をする場面の直前、フォスが学校へ戻る途中で花を見つける描写が追加(「報告」の際に花を供える描写へ繋がる)。また、この時花を見つけた場所の近くにシンシャと出会った「虚の岬」が描かれている。・金剛先生がフォスを起こす場面で、原作ではフォスの腕は液状になって床に広がっているが、アニメ版では腕の形のまま・フォスが冬眠していた仲間達を起こす場面で、フォスと対面したルチルの台詞が変更されている原作:「アンタークのこと 本当ですか? それにその腕は…」アニメ版:「アンタークのこと 本当ですか? その髪…腕も?」同じ場面で、ルチルの後ろでジェードらしき宝石が「みんないるかー」と呼びかけている描写がカット。・フォスがシンシャの記憶を失ったことが発覚する場面で、原作では背後で「夏服配るよー」と呼びかけているレッドベリルは寝間着姿のままだが、アニメ版では既に夏服に着替えている・朝礼の場面で、原作では集まった宝石達の中にスフェン・ペリドット・ウォーターメロン・ヘミモルファイトの姿があるが、アニメ版では彼ら4人の姿はない・同じく朝礼の場面でフォスがアンタークが連れ去られた時の状況を説明する際、原作ではジルコンとイエローダイヤだけがフォスの様子を気にしているが、アニメ版では全員がフォスの様子を気にしている・フォスが状況説明時に合金の腕を使う際、原作では後ろで誰かが転んだように描かれているが、アニメ版ではフォスが合金の腕を動かしたのに驚いた仲間の何人かが逃げ出してその拍子にぶつかり割れるという描写に変更されている・同じ場面で、合金の腕を見たみんなが引いているのを目にしたフォスが「そうか そんなに ヘンか」と独白するくだりがカット・フォスが医務室から逃げ出す時、原作ではルチルやオブシディアンが走っていく時には天井の柱にしがみついているが、アニメ版では医務室から逃げ出してレッドベリル達に追いかけられ、その後途中で天井の柱にしがみついてやり過ごすという流れになっている

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  • 30 Nov
    • 「相棒」Season16 第7話感想

      11月もいよいよ終わり、一年の終わりまであと少し。年末スペシャルが毎年楽しみな「相棒」第7話の感想です。――――――懐かしき再会は、凄惨な事件の幕開けだったある日の夜、右京はロンドン研修時代に知り合った刑事・南井十(みない つなし)と再会する。警察を退職して日本へ旅行に来たという南井は、右京がイギリスのスコットランドヤードにいた時の元『相棒』でもあった。右京の元相棒と対面した現相棒の冠城は、南井の巧みな話術にただただ驚かされるばかりであった。その翌日、東京のとある公園で男性の他殺体が発見される事件が起こる。その現場で見つかった携帯電話に残されていた奇妙な画像から、インターネットの深層であり麻薬・拳銃密売などの犯罪の温床にもなっている「ダークウェブ」に投稿されたスナッフビデオ(殺人現場を撮影した動画)と事件との関連性が浮上。青木からの情報でこれを知った特命係はダークウェブを手掛かりに捜査を始めるが、次第に事態は思わぬ方向へと向かい始める。――――――今回のゲストは伊武雅刀さん。「相棒」シリーズのスピンオフ映画「鑑識・米沢守の事件簿 幻の女房」にも出演されていましたね。アニメ「宇宙戦艦ヤマト」のデスラーの声を演じた事でも有名な俳優さんです。今回の中心人物であり、今後の物語にも関わって来るであろう重要人物・南井十を見事に演じきっておられました。終始穏やかな様子でしたが、最後の最後で一瞬「影」が見えた瞬間は表情は変わらなくとも十分怖いものがありました。何というか、その人の見方が一変してしまうようなというのか。それくらいゾクリとする締めだったのですよ、今回は…。ちなみに、服の様子から相手の職業を推理して見せるというくだりはシャーロック・ホームズへのオマージュになっていましたね。右京さんもホームズを意識した所がちょくちょくありますが、南井さんもホームズがモチーフの一つになっているようです。最後の展開と仄めかされた彼の正体から考えると、本当のモチーフはホームズではなく、ホームズの最大の敵となった「あの人」の方かもしれませんが…。今回の事件の鍵となっていたのは「ダークウェブ」。最近NHKの番組でも取り上げられた、インターネットの一番深い所にある文字通りの「闇サイト」です。専用ツールを使わなければ見られないこのサイトは、劇中でも言われていたように麻薬や拳銃の密売の温床となっており、現実ではサイバー攻撃のための手段も売買されているといいます。そこに投稿されていたある動画が、事件を大きく動かすきっかけとなるのですが…そこからが驚きの展開の連続でした。当初の犯人と思われた人物の部屋を訪ねてみるとなんとその人物は死んでおり、そこから捜査一課が結論を導き出したものの、違和感を覚えた右京さんが更に突き詰めてみると意外な真実が明らかになり、そして……と、二転三転する展開に最後まで目が離せませんでした。うーん、何語ってもネタバレになってしまうな。展開が意外だっただけだけに余計になあ。「光と影」。「相棒」でも度々モチーフとして、或いはテーマとして描かれる要素です。映像の中での光と影の演出であったり、人間の表の顔と裏の顔であったり、あるいは対照的な二人の人物が「光と影」のように描かれていたり。そんな「光と影」に関する南井さんの台詞は印象的でした。「光が強くなれば影は濃さを増す」――この言葉は何を指し示していたのか。この台詞での「光と影」とは何のことなのか。あるいは「誰」のことなのか。ストーリーを最後まで見ればおのずとその答えは示唆されてきますが、明確に語られるのはまた別の話になるのでしょうね。個人的には、「光と影」の話で右京さんと歴代の相棒達のことを思い出しました。右京さんとは対照的に明るくまっすぐな「光」そのものだった薫ちゃん。右京さんと同じように誰かを死なせたという罪を背負い、その「影」を負ったまま去った神戸さん。右京さんの正義に触れながらその「影」の部分も見たことで、最終的には自分も正義の「影」の部分と化してしまった甲斐君。「光が強いほど影は濃さを増す」という言葉は右京さんと相棒達との人物像の対比のようにも思えます。冠城さんは…「影」にはなってほしくないですね。薫ちゃんを思い出させるまっすぐな人物ですし、このまま「光」であり続けてほしいですね。次回はテロリストが絡んだ事件をめぐる物語。ある殺人事件に外国のテロリストが関与している可能性が浮上し、特命係が捜査に乗り出します。しかし、そこに公安部や法務省が捜査をやめるよう圧力をかけ…次回予告には陣川さんからの電話がかかって来る場面もありました。2年ぶりに登場するのかな? いずれにせよ楽しみです。そういえば、前シーズンで陣川さんがロンドンへ出向している事が語られていましたね。ということは、陣川さんと南井さんがどこかで会っている可能性もありそう?他にも、予告編にあった右京さんの台詞からは「ダークナイト」でも語られた「暴力による正義」が物語のテーマとなっている事が仄めかされています。前シーズンからも描かれていた「暴力による正義の否定」がテロと絡めた形で描かれるのでしょうね。《余談:南井さんの名前》今回登場した南井さんの名前について。「十」という字を当てて「つなし」と読む変わった名前ですが、この読みの由来は「ひとつ、ふたつ」と数を数えていく時に十だけ「つ」がつかないからだそう。なおこれは実在しない読み方で、ドラマ「ありがとう」で石坂浩二さんが演じた同盟の医師の名前にちなんだ読みだと思われます。「南」「十」という字からは「南十字星」が連想されます。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」で銀河鉄道の最後の駅として登場した星ですね。明るく美しい星ですが、その中には「コールサック」と呼ばれる暗黒星雲があります。これも「銀河鉄道の夜」に登場した星雲で、物語のクライマックス、カムパネルラがジョバンニの前から姿を消す場面で象徴的に登場する星です。他にも「十」から「十字架」が連想されるなど、色々考察できる面白い名前です。

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  • 26 Nov
    • 「宝石の国」第8話感想

      フォスがまたしても体の一部を失うという衝撃的な引きで幕を閉じた前回に続き、今回も衝撃的な展開が待ち受けます。それも、今までにないくらい大きなショックを受けるような展開が…――――――得た物と失った物流氷を砕く仕事の最中、海に転落して両腕を失ってしまったフォス。予想外の事態にアンタークが焦る中、事態を知った金剛先生は二人に「緒の浜」へ行くよう告げる。そこは宝石が生まれてくる場所で、そこでならフォスの新しい腕の素材が見つかるかもしれないというのだ。二人は早速緒の浜に向かい、フォスの腕の素材を探すが、見つかるのは金と白金の合金ばかりでフォスに近い素材は見つからない。仕方なくアンタークは合金をフォスの腕に仮留めするが、その合金が突然勝手に動き出してフォスを飲み込み身動きが取れないようにしてしまう。助けようとするアンタークだが、そこへ折り悪く月人が現れ二人を襲ってきた。同じ頃、月人の出現を知って緒の浜へ向かおうとしていた金剛先生は学校に現れたもう一群の月人に包囲され、足止めされてしまう。――――――今回は、今後のフォスに大きな影響を与えることになる展開が描かれました。ここからは今までの明るかった雰囲気が少しずつ変わり、シリアスな方向へと向かっていきます。冒頭、フォスが腕を失うという事態に焦るアンターク。涙を流せないのに泣きそうな声を上げているのが印象的でした。原作ではこのシーンで金剛先生が取り落とした鉛筆が漫画のコマの外まで転がっていくという、先生もまた動揺していたことを表す演出があったのが印象的でした。焦るアンタークとは反対にいつものように明るく振舞うフォスですが、両腕のない彼の姿はちょっと異様というか不気味というか…妙な感じがします。性格はいつものフォスなのに。宝石達が生まれて来る場所「緒の浜」。白い砂浜と、その中に立つ壁のような大岩。地層のような縞模様がある岩の中から宝石が生まれ、地面に落ちて石になるという不思議な光景。原作でも神秘的な雰囲気のある光景でしたが、色がついて3DCGで描かれるとさらに美しいですね。この時出て来た宝石はパパラチアが登場するエピソードへの伏線になるんですが、アニメ版ではそこまでやらないのかな。フォスの新たな腕となる「金と白金の合金」も、金属感が強く美しい。フォスの片腕に仮留めされた後、それがフォスの体の中を通ってもう片方の腕の断面から現れる時の生物的な動きも不気味で美しかったです。久々の月人との戦闘シーン。もう何度も言っているけど動きがスゴイ。ノコギリをスノーボード代わりにして大型月人に一気に迫るアンタークもかっこいい。現れたのは今までにも二度登場した新型月人。今度は「釣り針」を搭載していました。小さいけれど引っかかれば地味に痛い武器です。ちなみにこの釣り針の「錘」に使われていた石は「ピンクフローライト」(4巻のフォスの台詞より)。蛍石といえばご存知の通りちょっとの衝撃でも割れやすい石なんですが、そんな石を武器に使ってもいいのだろうかとしょうもないことを考えておりました。しかもこの釣り針、実は錘部分が手榴弾のようになっていて、針を引き抜こうとするとピンが抜けて爆発するという凝った仕掛け付き。手榴弾製作の技術なんてどこで覚えたんでしょう、月人。爆発した宝石の破片が日の光を浴びて煌めく描写の美しさや、その中を走っていくアンタークの動きは戦闘シーンであることも忘れて魅入ってしまうほどのものでした。期待していた「返せ 先生のこと忘れたらどうしてくれる!」の台詞もカッコよかった。アンタークが月人と戦っていたその頃、緒の浜へ向かおうとしていた金剛先生は月人に包囲されて足止めされてしまいます。絶対絶命、かと思いきや、金剛先生を取り囲んだ月人は再び彼に傅き何かを懇願するような動きを取り始めます。これは第4話冒頭の場面と同じですね。一体月人は金剛先生に何を懇願しているのでしょうか。「僧侶から拝まれる立場」の仏の姿をした月人が「自分達を拝む立場」の僧侶の姿をした金剛先生を拝み倒しているというのも妙な構図です。そして…やっと安心した所にきた「あの場面」。原作第三巻の表紙を思わせる赤と紫の配色、アンタークが矢で射抜かれる一瞬の構図、合金の箱の隙間から見える光景と無数の手の形になった合金に押さえ込まれてしまうフォスの絶望の表情。一瞬のカットと昔のアニメにあったようなフラッシュバック演出でゾッとさせられるワンシーンでした。アンタークの最期の様子は、グロテスクな光景のはずなのに儚く美しく見えました。彼の体が砕けていく様子は、まるで氷が砕けていくようで美しい。最後、本当に最後の瞬間にフォスに向けた表情と言葉もまた………アンタークが月人に捕えられた次の瞬間、それまでの無邪気で明るい表情だったフォスが一転して凄まじい形相になり、怒りをあらわにして合金の腕を操りアンタークを捕えた月人へ向かっていく。フォスを捕えていた合金が花が開くように解ける描写の美しさに目を取られたのも束の間、フォスの怒りの形相と彼の体が割れて血や涙のように合金が溢れだす描写にギョッとさせられました。金と白金の液状合金を操って戦うシーンは、やはり3DCGで描かれるとド迫力。第1話(私はうっかりBDから消しちゃいましたが)のシンシャが毒液を操って戦う場面を思い出します。液体の動きはやはりCGで描かれると「生き物のような不気味さ」があってインパクトありますね。フォスが合金で月人の矢を防ぐ描写もシンシャが毒液の膜で矢を防いだ所を思い出させますし、合金が涙のようにフォスの目から出て来る描写もシンシャが毒液の涙を流す場面を彷彿とさせます。原作を読んだ時から薄々思っていましたが、やはりこの「金色の合金」はシンシャの「銀色の毒液」と対になるように描かれているんですね。フォスが無意識にシンシャを真似ているのか、それとも…。フォスが投げた剣も、駆け付けた金剛先生が投げつけた破片も届かないほど遠くへ行ってしまった月人。ラスト、悲しみをこらえているような表情で空を見上げる金剛先生の姿も印象的でした。この表情と「私の所為(せい)だ」という台詞だけでも大切な宝石を守れなかった無念が伝わってきます。金剛先生を強く慕っていたアンタークを、金剛先生もまた我が子同然に愛していた。だからこそ、アンタークを失ったこと・自分が間に合わなかったことを知った金剛先生がどれほど辛い思いをしたのだろうと思うと…。氷の中に突き立った鋸も、まるでアンタークの墓標のように見えました。そして今回はいつもの「煌めく浜辺」ではなく、特別なエンディングテーマが流れました。フォス役の黒沢ともよさんが歌う美しい歌。背景にはアンタークが眠っていたあの場所が…。アンタークはもういないという悲しみがひしひしと伝わってくるエンディングでした。「仲間が月へ連れ去られる」という初めての展開が描かれ、衝撃的な引きとなった第8話。次回予告には表情が変わってしまったフォスの姿が。かつての明るかったフォスの面影はもうありません。次回は冬の終わりのエピソード、そして新しい腕を得たフォスの新展開が描かれますが、その途中で今回以上の衝撃的な場面が登場します。アンタークの退場以上に辛くショッキングな展開ですが、腹をくくって見届けることとしましょう。…今思えば、この展開が今月発売されたばかりの第8巻での展開に繋がっていたんだなあ。《余談》・フォスが緒の浜で見つけた「赤い宝石」は、先に行ってしまうと実は「ルビー」。原作第3巻の表紙を捲ってすぐのページにも雪に埋もれたルビーらしき赤い石が描かれています。この石は後々第5巻のパパラチア登場のエピソードで再登場することに。《原作との相違点》・アンタークが金剛先生に報告を行う場面で、「もう一度捜してきます」と走り出す直前に悔しさを堪えているような様子を見せる描写が追加・同じ場面で、原作ではアンタークは動揺をあらわにした際に床に座り込むが、アニメ版では立ったまま金剛先生にしがみついている・フォスとアンタークが緒の浜にやってくる場面で、二人が雪の積もる道を歩くオリジナルのカットが追加されている・フォスが合金に侵食され身動きが取れなくなる場面で、空に黒点が出現した直後に金剛先生のカットが挟まる(この時月人の出現に気付いたことが示唆されており、後半で月人の足止めを食らう場面へ繋がる)・アンタークと月人の戦闘の場面で、原作ではアンタークは左手に亀裂が入ったことに気付いた時に気まずい顔になるだけだが、アニメ版では左腕の亀裂に気付いて驚いている・アンタークが箱型になった合金からフォスを出そうとする場面で、オリジナルのやり取りが追加されている・アンタークが月人の矢に射抜かれた瞬間、フォスがアンタークの名前を呼ぼうとする描写が追加されている(アンタークが「静かに」のジェスチャーをする部分・フォスが無数の手の形になった合金に口を塞がれる部分へ繋がる)・アンタークの破片を回収した月人が黒雲へ戻っていく部分で、原作ではアンタークの鋸は「左側」に描かれているが、アニメ版では「右側」に描かれている

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  • 23 Nov
    • 「相棒」Season16 第6話感想

      早くも第6話まで来ました、「相棒」感想です。今回は前シーズンに登場した松尾諭さん演じるあの弁護士が再登場。元刑事が警視庁を訴えるという前代未聞の裁判の中、特命係が裁判の鍵となる事件の真相究明に挑みます。――――――警視庁の「ジョーカー」が真実を突き止めるべく立ち上がる!元刑事が警視庁を告訴するという前代未聞の事態が起きた。原告はかつて捜査二課に所属していた早見という刑事。彼は妻・幹子の自殺を「殺人」だと訴えたが聞き入れられず、独自に捜査を行ったことを問題視されて解雇されていた。だがどうしても諦めきれなかった早見は、自分に監察聴取を行った警視庁の首席監察官・大河内春樹を相手に告訴を起こしたのだ。しかも早見の弁護人についたのは、以前ある事件で特命係と対決した弁護士・連城建彦だった。警視庁側の証人として裁判に出ることとなった大河内は、不当な取り調べを行ったのではないかと連城に追及され追い詰められる。そんな彼の状況を見ていた特命係は甲斐からの依頼を受け、大河内を助けるべく協力を申し出る。特命係と大河内は互いに協力しながら早見の妻が亡くなった事件の真相を探り始めるが…――――――今回のサブタイトル「ジョーカー」は『切り札』という意味でも使われる言葉。警視庁の最後の切り札とも呼べる特命係が、真実を突き止めるべく奔走する姿が描かれた物語でした。ちなみにジョーカーはタロットカードの「愚者」が元になっているとも言われています。「愚者」の意味は『自由』『型にはまらない』『天才』。特命係にも合っていますね。今回の映像演出は「光と影」を強調したものでした。冒頭の裁判の場面は右京さんと冠城さん、大河内さん、連城弁護士にだけスポットライトが当たっていて他は暗いという演出から「舞台劇」を思い起こさせました。同時に主要人物にだけスポットライトを当てることで彼らが中心となって話が進むことを分かりやすく説明してもいましたね。その後の警察幹部が大河内さんを聴取する場面では、大河内さんのいる場所が明るいのに対して衣笠副総監が立っている場所に影が差しているという対になった描写が印象的でした。副総監の顔にかかっていた影は、彼の黒い一面が見えていることの示唆でもあったのでしょうか。またしても暗躍する青木さんと副総監の会話の場面では、壁に映った二人の影の演出が面白かったです。途中で副総監が画面から消え、壁に映った影だけで青木さんとの会話が映されるというどこか不気味さも感じる演出が印象的でした。今回は前シーズンにも登場した松尾諭さん演じる弁護士・連城建彦が再登場。まさか彼が再登場するとは思っていなかったので驚きました。松尾さんは先週地上波で放送された「シン・ゴジラ」ではゴジラに立ち向かう主人公達を助ける頼もしい人物・泉政調会長を演じておられましたが、「相棒」では一転して冷静沈着で不敵な弁護士という役どころを見事に演じておられましたね。最後の場面でも悔しがるそぶりを少しも見せていなかったのも印象的でした。今回の件で特命係との因縁が更に深いものになり、これからも再登場するかもしれません。今回の特命係の捜査は爽快感すら感じるものでした。重い物語の中、冠城さんのコミカルな仕草がホッと一息つかせてくれましたね。大河内さんとの絡みでも「匂い」だけで大河内さんがいつも口にしている錠剤がラムネだと見抜くなどコミカルな面をたくさん見せてくれました。今回の大河内さんもいつもとは異なり、人間らしい面が多く見られた気がします。角田課長とのやり取りやラストシーンでの冠城さんとのやり取りの表情は何とも面白かったです。ラストシーンは明るく締められていましたが、大河内さんが中心となるシーズン2ノアのエピソードを見ているとちょっと笑えないものでもありましたね。元々真面目で正義感の強い大河内さんですが、過去の自分と今回の早見さんの姿を重ね合わせたからこそ、真実を突き止めたいと願い、特命係と協力しての捜査に打って出たのでしょう。最後に早見さんに奥さんの想いを伝えた時の表情が印象的でした。次回は右京さんがロンドンにいた時の「元相棒」だったという刑事が登場。闇サイトとスナッフ動画を巡る事件で、右京さんと「元相棒」が推理対決を繰り広げます。次回はアメリカのサスペンスドラマのような雰囲気になりそうです。ちょっと怖いけど楽しみです!

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ブログをはじめたばかりの新米ブロガーです。主に趣味の小説をブログに掲載しようと考えています。文章もブ...

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