私は記者ではないのですが、わけあってADHDに関するアンケート調査結果の記者発表会(2月14日)に参加してきました。
 
調査は、ADHDのある子どもの保護者と学校教員を対象に、シオノギ製薬とシャイアー社の両社が共同で実施したものです。
 
調査結果によると、医療機関を受診して、子どもがADHDだと分かった保護者の約6割が「症状の原因が分かりほっとした」一方、約4割は「子どもの将来が心配で落ち込んだ」ということです。「学校のサポートが受けられるか不安になった」という回答も3割ありました。
 
{0FD3F6C7-687D-4EEA-810C-8399BF95B952}
        「診断された時期の気持ち」
注意欠如・多動症(ADHD)の子どもを持つ母親と小学校教師に対する意識・実態調査※
 
ADHDは、「不注意」「多動性」「衝動性」の3種の主症状から特徴づけられる発達障害の一つで、小学校教師の多くは、ADHDが疑われる子どもを担任した経験があると回答。ADHDのある子どもがどのような行動を示すかについては、教師の9割以上、保護者の約6割が知っていました。
 
ADHDのある子どもへの対応(環境調整法や認知行動療法)については「知っている」と回答した教師は40~50%、保護者は10〜20%にとどまっていました。
 
ADHDの名前は知れ渡ってきましたが、どのような対応が有効なのかを理解し、実践に結びつけるのは、これからの課題のようです。
 
調査結果の発表に続いて行われたパネルディスカッションには、児童精神科医の齊藤万比古さん、筑波大学名誉教授の石隈利紀さん(学校心理学)、えじそんくらぶ代表の高山恵子さんの3人が登壇。それぞれの立場から長年、ADHDに関わってこられたスペシャリスト3人のディスカッションは、聞きごたえがありました。
 
齊藤万比古さんは、長年医療現場で多くのADHDの子どもたちと関わってこられた方ですが、「彼らは人が良く、人が大好きで、人に認められたい。これはすべてのADHDにみられる弱みでもあり、強みでもある」と指摘されていたのが印象的でした。
 
また、「ADHDの子どもが能力を伸ばし、社会の中で成長していくためには、家庭、学校、地域の相談機関や医療機関との連携が重要であるが、薬の力を借りることで、どこにも受け入れてもらえず、何をやってもうまくいかないひどい状態だったところから、やっと周囲に理解された子どもがいるのも事実」と仰っていました。
 
自らもADHDの当事者である高山恵子さんは、20年も前から、『ADHDは理解と支援で個性になる』という理念のもと、情報を発信し続けていらっしゃいますが、「(ADHDと)診断がつくレベルなら、一般の子育て本の通りではうまくはいかない。(学校と子ども・保護者との)信頼関係と共通目標がなければ、保護者を追いつめることになってしまう」と訴えていました。
 
また、「私はそれまでダメ人間だと思ってきたが、30代でADHDの治療薬を飲み、生まれて初めて集中することができた。私のせいじゃないんだと初めて思えた」とご自身の体験を語られました。薬剤師で臨床心理士でもある高山さんは、「どんなときに薬を飲むべきかは、自尊感情が下がりすぎる前に」と強調されていました。
 
日本学校心理学会理事長の石隈利紀さんは「ADHDのある子どもの元気さが生かされるクラスなら、ほかの子どものためにもなる。彼ら(ADHDのある子ども)は学校を変える子どもたち。でこぼこのある子どもたちのために、でこぼこのある教師と、でこぼこのある保護者が、工夫して協力していければ素晴らしい。病院につなげるのは、心理教育的援助を行ったうえで、『君は本当はもっとできるはずなんだけど』、と言えるような関係作りができている時が望ましい」と語っていました。
 
このシンポジウムを聞いて、ADHDがあることで不利になる恐れを抱かなくても良い環境が広がれば良いな、ADHDと診断されたらこんな支援が受けられるなどメリットが示せるようになると良いなと、私も思いました。
 
注意欠如・多動症(ADHD)の子どもを持つ母親と小学校教師に対する意識・実態調査:治療薬を開発している塩野義製薬とシャイアー・ジャパンが共同で実施。昨年11~12月、小学生の子どもが確定診断を受けた全国の母親283人と小学校教師103人から回答を得た。
 
AD
 
「ホウ・レン・ソウ」というと、ビジネスの世界では基本とも言われる、「報告・連絡・相談」のことです。
 
会社の新人研修などでは、「上司への報告・連絡・相談が大事!徹底しろ!」などと指導されることがあります。
 
そんな時、徹底しろと言われたから、全部言いに来ましたというのもまずいし、内容は良くても、タイミングや言い方がなっていないと、逆に怒られてしまうということもあります。
 
これも、一種のコミュニケーション、相手が何を望んでいるかを推測して、適切なタイミングで、分かりやすく伝えるスキルが必要です。
 
コミュニケーションに苦手さがあるお子さんの場合は、「社会人になったらできるでしょ」ではなく、練習が必要な場合があります。
 
日常生活の中で、ひとこと言ってくれれば良かったのに・・・、という場面はチャンスです。「こういう時は、『○○さんのお家でケーキをごちそうになったよ』と、その日のうちに教えてね」のように、「ホウ・レン・ソウ」言葉のレパートリーとパターンを増やしていきましょう。
 
それでも、失敗した場面の「ホウ・レン・ソウ」は、大人の世界でも難しいものです。子どもが習い事に間に合わなかったり、約束を忘れてしまったりしたのに、ひとこともない時などは、「何で言わなかったの!」と、長いお説教をしたり、「もう過ぎたことだし」と、あきらめてしまったりするのではなく、どのように言えば良かったかを、周囲の大人が、具体的に教えてあげましょう。将来に役立ちますよ。
 
以下のブログ記事もご参考に。
もっと、きちんとしなさいっ!http://ameblo.jp/dekoboko-hitoyasumi/entry-10371079691.html
 
 
 
 
 
 
 
 
 
AD

こちらの講演会は終了しました。ありがとうございました。

 

 

私が副理事長を務めているNPO発達障害支援ネットYELL(エール)の講演会が、今週の日曜日と近づきました。

 

講師には、精神科医の山登敬之(やまと ひろゆき)氏をお招きし、発達障害の理解と支援についてお話いただきます。

 

当日申し込み受け付けもありますので、どうぞお気軽にお越しください。

 

会終了後に、感想をシェアして交流できるような、ソファスペースを設けたいと考えています。

 

 

NPO法人発達障害支援ネットYELL 講演会

◆「発達障害の理解と支援」 ~発達障害と私たちの社会~

◆ 講師: 山登敬之(やまと ひろゆき)氏。精神科医、東京えびすまクリニック。近著は、自閉症の作家、東田直樹氏との往復書簡「社会の中で居場所をつくる」。

◆1017年1月15日 午後1時45分~4時 

◆船橋市中央公民館 6階 講堂

◆参加費1000円(当日受付にてお支払い〉ください

◆お申し込みはメールかFAXでお願いします。当日申し込み受付もあります。

 メール info@siennet-yell.com

    FAX   047-435-4326

 ①お名前 ②ご所属(連絡先)をご記入ください。

詳しくは、YELLホームページをご覧ください。

 

会場がこれまでとは違いますので、どうぞお間違いのありませんように。

 

 

 

 

 

 

 

AD

こちらの講演会は終了しました。ありがとうございました。

 

私が副理事長を務めている、NPO発達障害支援ネットYELL(エール)の講演会が2017年1月15日にありますので、お知らせします。

 

◆「発達障害の理解と支援」 ~発達障害と私たちの社会~

◆ 講師: 山登敬之(やまと ひろゆき)氏。精神科医、東京えびすまクリニック。近著は、自閉症の作家、東田直樹氏との往復書簡「社会の中で居場所をつくる」。

◆1017年1月15日 午後1時45分~4時 

◆船橋市中央公民館 6階 講堂

◆参加費1000円(当日受付にてお支払い〉ください

◆お申し込みはメールかFAXでお願いします。

 メール info@siennet-yell.com

    FAX   047-435-4326

 ①お名前 ②ご所属(連絡先)をご記入ください。

詳しくは、YELLホームページをご覧ください。

 

YELLは、船橋市を拠点とし、発達障害への理解と支援の充実を図ることを目指して活動しており、今年で6年目になります。今回の講演会は、千葉県・船橋市・市川市・八千代市・習志野市・浦安市・鎌ヶ谷市教育委員会からの後援をいただいています。

 

なお、YELLでは協力者・会員を募集しています。

賛助会員: 遠方や都合で活動には参加できないけれど応援したいという方(年2000円)

正会員: 講演会や学習会・交流会に無料で参加したり、YELL会員の情報ページにアクセスしたりして勉強し合うことができます(入会金1000円・年6000円)

 

 

私は2年間、アメリカで、特別支援教育と学校コンサルテーションの最新知識を学んできました(というと格好いいですが、本当は夫の転勤についていったのです=笑)。それでも、子どもの通う学校の他にも何校か見学し、いろいろな情報を得ることができたので、アメリカのスクールサイコロジストとスクールカウンセラーについてお話したいと思います。

 

1.スクールサイコロジスト

 

アメリカで、日本の特別支援教育の巡回相談員のように学校を回り、子どものニーズ把握や教師・保護者への助言を行っているのは、スクールサイコロジストと呼ばれる人々です。

 

日本の巡回相談はまだ歴史が浅く、必要な資格もまちまちで、養成・研修制度も整っているとは言えませんが、アメリカのスクールサイコロジストは、大学院での講義受講や実践的トレーニング、インターン(実地研修)、スーパービジョン(専門職に対しより熟達した者が1対1で面接し指導すること)などの研修を2年以上受けた学校心理学の専門家です。

 

決められた基準をクリアすると、各州がその資格を発行します。通常は学校区の教育委員会に勤務し、管内の各学校の子どものアセスメント(検査・所見)を行ったり、教員や保護者に対してアドバイスをしたりしています。

 

スクールサイコロジストは、子どもの出席状況や勉強面の目標到達度、宿題の取り組みなど、教育的な観点からも細かく子どもの適応状態をみていきます。ですから、医師の診断があったとしても、学校側の専門家の診断が別のものになることがあるのです。

 

アメリカの学校システムでは、学年末試験に合格しないと進級できない特定の学年(インディアナ州では小学3年生)が決まっており、そのためにその学年で特別支援教育の需要が増し、スクールサイコロジストへの要請も増えるのだそうです。

 

 

2.スクールカウンセラー

 

アメリカの中学・高校の生徒は、自分のクラスルームにいることはあまりなく、カリキュラムにしたがって教室を次々に移動します。そのカリキュラムも生徒によって異なります。日本のようなホームルームの時間というのも、ほとんどありません。

 

現地の公立高校に通った私の息子の学校では、1日にホームルームの時間がたった1分しかありませんでした。そのため、担任の仕事は少なく、その代わりにスクールカウンセラーと呼ばれるベテラン教員が数名おり、学業の問題やカリキュラム、受験勉強、人間関係の問題など、生徒のさまざまな相談に乗ってくれたり進路指導をしてくれたりしています。

 

アメリカでは高校までが義務教育です。単位を落とせば卒業はできないのですが、落とした単位は、追試やオンライン授業の受講で取得することも可能です。

 

一方、ほとんどの先生は、終業時刻の午後3時になるとさっさと帰宅します。この辺りは、アメリカらしく合理的ですね。

 

   〈アメリカの高校の時間割の例〉