ラーメン!
お気に入りのラーメン屋さんをご紹介します。
その名も「王将」!
王将チェーンとは一切関わりのないお店です。
札幌新道沿いに面した小さなお店で、見た目もほぼ「キタナシュラン的?」でパッとしませんが、私はもうかれこれ20年は通っている店です。
実はこのお店、今まで人に教えた事がありません。それは、遠来のお客や親しい友人であっても例外ではなく、私にとって「大事なお店(味?)」とでも言いましょうか、私だけの「プレシャ~ス!」的な存在であった訳です。
それを何故・・・?
何故今の今になって公開しているのかと言いますと・・・・
この店の古い常連さんたちは、一様にワタシと同じような想いの方が多く、それぞれにとって、穴場的存在であった訳です。店の大将も、常々「宣伝してくれるなよ~」と言った感じで、見た目頑固でイカツイんですが実に商売っ気の無い良い親父・・・。
しか~し、誰かが裏切ったのであります。誰かが「食べログ」なるものに投稿してしまったらしい・・・。
お~何たる愚行・・・OMG!(オーマイゴッド!)
俄かに人気店になり、荒み淘汰されて行ったラーメン屋を数多く見取ってきた私は、この店の行く末を憂い、心中の「嘆きの壁」に我額を討ち付けるのでありました・・・。
店内はカウンターとテーブル席一つだけ・・・。
しかし、もうこうなったらしょうがない、私ごときが如何にあがこうが止められる訳も無し、前に進むのみ!
そう決めた私は、自らその禁を破り捨て「食べログ」とやら言うものにレビューを投稿したのであります!!
以下、その抜粋。
王将ラーメン
私は、長い間この店の存在を人に知らしめる事を避けてきました。
友人知人はもちろん、遠方からの来客に「旨いラーメン」を所望されても
この店だけは教える事はありませんでした。
無意識に「守って」いたのかもしれません。
まぁ、店主も人に宣伝してくれるな・・・と常々云っているのもありますが・・・。
有名になって荒れてしまう店は少なからず存在しますので、このクオリティを
保ち続ける事を願う常連は多く、それぞれの穴場的位置付けであるような
気がします。
が、しかし、いつの間にかこの食べログにレビューが載っているではありませんか!
正直、「う~ん、残念・・・」
・・・かなり残念・・・
でもこうなったら、しょうがない・・・。昔から人の口に蓋はできないというではありませんか。
潔く私も「王将」のレビュー解禁といたします。
そして、この店をレビューするからには「正しい」レビューを心掛けたいと思います。
これから書くことは、恐らく読まれた方の意に反したり、不快に思われる事があるかも知れませんが、多分に正論でもありますので、ご理解頂ければ幸いです。
ではでは、
この店のラーメンを一言で表すならば、
「子々孫々の代まで、間違いなく残って欲しい味の筆頭!!」
という、なんとも抽象的な表現ですが、私は、この言葉で「王将」を語りたい・・・。
昨今の流行というか、若者の舌にシフトされた変わり?ラーメン達に微塵も影響されないトラディショナルで背筋のピーンと伸びた、ピュアで繊細な味は、ここ以外ではもはや出会う事が出来ないのでは・・・。
職業柄、国内、外を問わず様々なラーメンを食べ歩いてきましたが、似て非なるものは数々あれど、この味はやはりここだけです。
私的に国内NO.1!
あ、あくまでも私的ですよ・・・。
最近は、誰かのレビューを見てやってきた、背油コッテリ系や豚骨グラグラ系大好きの若者の舌をも唸らせ、リピーターとなるものも多いみたいです。
そういえば若いお客が増えたな・・・。
ここで、参考までに一言。
王将の親父さんと常連さんの会話・・・
王将 : 最近インターネットで口コミどうのこうのというのがあるみたいだが、見るといい加減なことばかり書いてるなぁ・・・。
常連 : そうなの?
王将 : うん、味の解らない奴が、さも解った様に決まり文句のような言葉で書いてるのが多いな。
常連 : ふ~ん、読んだだけで「味の解らない奴」が解るの?
王
将 : そりゃ解るさ!大体自分に自信のない奴ほど、能書きを垂れたがるもんで、決まったように、「麵は多加水麵で」とか、「ストレート麵で」 みたいな
そんなどうでもいい事を、さも通ぶって書いている奴ほど素人だよ。見てる人は、「旨い!」のか「美味しい」のか「そうじゃない」のか・・・知りたいのはそこじゃ
ないのか?無駄な修飾が多すぎる。
人間もの凄く旨いもの食べたときは、直感的に「旨い!」って云うもんさ。そこそこのときは無難に「美味しいね」と云うもんだ。
常連 : へ~そんなもん?
王将 : それに、初めて入った店で味噌ラーメンを食べてその店の評価をしている人は、いったいどんな基準で判断しているんだ?理解できないね。最初に味噌を食うと、味噌の粒子が舌の「味らい」を埋め尽くして、うがいでもしない限り戻らないもんだ。しかも、複数で来て味噌ラーメンを食べてから、連れの醤油か塩のスープを味見して、もっともらしい事を言う奴もおかしいさな・・・。
常連 : あ、それは解る。単独で食べたときとは全く別物に感じるよね。
王
将 : あとなぁ、塩しか食べない奴もちょっとなぁ・・・。「塩神話」にこだわり過ぎて、奥深~い醤油の存在にたどり着けない人、けっこういるよ。醤油の
技の解る奴ほど俺は怖いね。それと、味覚というものは、その人が今まで食い物を食べてきた数、ようは経験値で発達していくものだから、あまり若い奴が通ぶ
ると、あなたは人生でいったい何回お食事してきたの?って聞きたくなるよな~。評論家になるには早過ぎるな~。
今年、73歳のおやじさんの言うことには確かな説得力を感じました。
王将ラーメン、「旨い」です。
引用終わり
とまぁ、こんな事を書いてみちゃった訳ですな・・・。
店を誉めてるのか、客を貶しているのか・・・全然まとまりの無い文章で、後から読むとツライものが・・・。(笑)
大将ごめんね!
右が大将、左は息子さんです。
どうです?このメニュー。この20年で60円ほど値上がりしてますが・・・(笑)
で、この日は十年ぶりの新メニューが・・・・(驚)
早速注文してみた。
73歳にはとても見えません。
麵はこんなの・・・。
出来ました!澄んだ鶏スープに水菜が・・・、そしてこの白い肉はなんだ??
これは、鶏胸肉で作ったチャーシュー!
えっ?スープからチャーシューまでオール鶏??
お~、なかなかありそで無いパターン・・・。
で、お味は・・?
う~ん、チキンの上品なコクが素晴らしいの一言!訊けば、他のラーメンとはスープを別取りしているとか・・・。
更に特筆すべきはこのチャーシュー・・・
一口食べて・・・うわ~!こ、このチャーシューなに・・・?!
しかも胸肉ですって??
この柔らかさ、鶏本来の味を凝縮したようなコク!
今までの鶏胸肉の概念がぶっ飛びました・・・。
だって、普通胸肉って加熱するとパサパサ、シワシワで硬くて味気ない・・・ですよね・・・。
これは全部真逆なんです!!う~ん・・・しばらく絶句でした。
一体どんな技を使ったの大将!?
大将はニヤニヤして、「フフン」と鼻で笑うだけ・・・なのでした。
・・・オウショウ・・オソルベシ・・・
というわけでごちそうさま~。 完食!
ラーメンって、とっても好みの分かれるものですよね、このお店は昨今流行の味ではありません。
頑なに自分のスタイルを守り、決して「昔風」などではない言わば「王将流」・・・
世の流れに迎合しないトラディショナルなフレーバーに、私は来る度に感動を覚えております。