AUGUST 9, 1986  | The Extended

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2013年にリリースされた80's 12インチ・シングル・ディスク・ガイド「The extended」。そのブログ版。以前は洋楽中心でしたが今回は邦楽を中心に、各アーティストの初12インチ・シングルを紹介していきます。何卒、よろしくお願い致します。

AUGUST 9, 1986 

 

This Week No.1 Bananarama / Venus(Remix)

 

 

81年、英国でサラ、シボーン、カレンの3人組が集まり結成したバナナラマ。公式サイトのバイオグラフィーによれば、サラとカレンは幼なじみで、サラはロンドン芸術大学でジャーナリズムを専攻し、そこでシボーンと出会う。カレンはBBC(英国放送協会)で働いていた。サラとカレンは、クラブ〈TABOO〉で元セックス・ピストルズのポール・クックと出会い、セックス・ピストルズのリハーサル・ルームの上の階に住むことになった。その縁で、彼のプロデュースでファースト・シングル「Aie A Mwana」をリリース。その曲をDJジョン・ピールがいち早くプレイ。それを聴いたテリー・ホールが彼女らを気に入り、自身のプロジェクトであるファン・ボーイ・スリーに参加させた。他にもザ・ジャムやイギー・ポップ、モノクローム・セットらのバック・ヴォーカルも担当した。ポスト・パンク~ニュー・ウェイヴ界のアイドル的な存在か?!wikiによれば、あのマルコム・マクラーレンもマネージメントしたいと申し出たらしい。

 

83年にはポスト・パンク的なファースト・アルバム『Deep Sea Skiving』、84年にはセカンド・アルバム『Bananarama』をリリース。その後、当時ヒットしていたデッド・オア・アライヴの「You Spin Me Round (Like a Record)」を気に入ったバナナラマが、飛ぶ鳥を落とす勢いだったプロデューサー・チーム、ストック、エイトキン&ウォーターマンに制作をオファーして出来たのがショッキング・ブルーのユーロビート・カヴァー「Venus」だ。発売と共に、英国のみならず全米はもちろん、世界中でヒットを記録。ストック・エイトキン&ウォーターマン、バナナラマ、そして、ユーロビートを代表する一曲となった。

 

 

 

 

ユーロビートといえば、ディスコやバブルといったイメージが先行するほど日本においても大人気となったジャンル。では、正確にどういったものなのか?おさらいしてみよう。ユーロビートといえばエイヴェックス。そのモンスター・ヒットを記録した『SUPER EUROBEAT』サイトによれば、70年代後半に、ジョルジオ・モロダーが生み出したエレクトロニック・ディスコをルーツに、イアン・レヴィンが生み出したイヴリン・トーマス「High Energy」がハイ・エナジーというジャンルを生み出し、そのハイ・エナジーから発展していったのがユーロビートだ。シンセサイザー等の電子楽器を多用した、4/4拍子で、120~160BPM前後と定義されている。

 

この12インチ・シングルでは、「extended Cclub mix」の他に、前述のハイ・エナジーでおなじみのイアン・レヴィンに「Remix」を依頼したオールドスクールなハイ・エナジー・ヴァージョンともいえる「The Hellfire Mix」、「Hellfire Dub」が聴ける。ちなみに、06年には、12インチ・シングルを集めたアルバム『12Inch Collection』が発売された。

 

 

 

 

余談だが、彼女らは、世界一活動歴が長いアーティストとしてギネスに認定されている。また、メンバーのカレンは元ワムのアンドリューとパートナーとして現在も一緒に暮らしている。

 

Covered:長山洋子/ヴィーナス

 

 

Megamix:The Bananarama Mega-Mix Wow! Metronome 1987

 

 

 

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