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不当廉売にならないことなど料金設定のしかたに指針
違法行為防止のため業界団体に行政が協力

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 国土交通省は4月1日、運転代行業の料金制度に関するガイドライン、業界団体が実施する違法行為防止活動への行政の協力について政策を明示しました。
    ※国交省の関連ページはこちら

 先に正式発表された「利用者保護対策」(3月22日)の11項目のうち、今回の2点がさらに具体的に提示されたことになります。文書は2015年4月から事務・権限を移譲した都道府県に対して技術的助言として発しられています。

 ガイドラインは強制するものではありませんが、業界に初めて指針が示されました。不当廉売にならないよう明記されたことで、各事業者が自社の料金制度を見直したり、今後の議論の際のよりどころになります。また、業界団体への協力については、公益財団法人運転代行振興機構と公益社団法人全国運転代行協会が対象となります。

━━━━ 【発表内容の全文】 ━━━━

自動車運転代行業の料金制度に関するガイドラインについて(技術的助言)
                     平成28年4月1日  国土交通省自動車局旅客課長

自動車運転代行業の利用者保護及び利便性向上を図るために、自動車運転代行業の料金制度に関するガイドライン(以下「料金ガイドライン」という。)を下記のとおり定めたので、都道府県においては、自動車運転代行業者に対し周知徹底を図るとともに、料金ガイドラインを参考に料金の設定・見直しを行うよう指導されたい。
なお、運転代行料金の算出の基礎となる距離・時間の単位は事業者毎に多種多様な状況であることから、具体的な算出基礎単位の統一については、自動車運転代行業に関する事務・権限の地方分権を図った趣旨に鑑み、地域の実情等を考慮しながら、今後、都道府県と連携して具体的な検討を進めることとする。

       記

自動車運転代行業の料金制度に関するガイドライン

1. 運転代行料金
(1)料金の種類  
料金の種類は、次のとおりとする。
① 距離制料金(時間距離併用制料金を含む。以下同じ。)
初利用料金と加算料金を定め、利用者が代行運転自動車に乗車した地点から利用者又は運転代行業務従事者が代行運転自動車から降車する地点までの代行運転自動車又は随伴用自動車の走行距離に応じた料金とする。
② 時間制料金
初利用料金と加算料金を定め、利用者が代行運転自動車に乗車した地点から利用者又は運転代行業務従事者が代行運転自動車から降車する地点までに要した時間に応じた料金とする
③ 定額料金
利用者が代行運転自動車に乗車した地点から、一定のエリアとの間の運転代行を行う場合において、運転代行業者が事前に定めた定額が適用される料金とする。なお、定額料金のエリアについては、あらかじめ利用者に分かりやすい説明を行い、利用者保護に十分な対策を講じるものとする。
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(2) 料金の種類の適用
料金の適用は、基本的に距離制料金を適用することとするが、あらかじめ営業所において、時間制料金又は定額料金による特約があった場合には、時間制料金又は定額料金を適用することができるものとする。
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(3) 距離制料金の適用方法
① 料金メーター器を使用する場合の初利用距離は、小数点第1位までのキロメートル単位、加算距離は1メートル単位とし、1メートル未満の端数は四捨五入するものとし、トリップメーター器を使用する場合の初利用距離及び加算距離は、小数点第1位までのキロメートル単位とする。
また、初利用距離及び加算距離は、基本的に一つの単位とする。
② 時間距離併用制料金は、一定速度(限界速度といい、10km/Hを 超えないものとする。)以下の走行速度になった場合の運転代行に要し た時間を加算距離に換算し、距離制メーターに併算する。
③ 時間距離併用制料金の加算距離相当時間に端数が生じた場合は、5秒単位に切り上げるものとする。
④ 利用者から収受する料金は、料金メーター器に表示された金額又は代行運転自動車若しくは随伴用自動車のトリップメーター器の示す利用距離から算出された金額とする。
⑤ 料金の収受に当たっては、利用者又は運転代行業務従事者が代行運転自動車から降車後、直ちに料金メーター器の「支払い」ボタンを操作又はトリップメーター器の利用距離を確認し、その表示額又は表示距離から算出された金額を収受するものとする。
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(4) 時間制料金の適用方法
 時間制料金は、あらかじめ営業所において、時間制料金による特約が ある場合に適用する。
② 初利用時間は1時間、加算時間は30分単位とし、30分未満の端数 は切り上げるものとする。
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(5) 定額料金の適用方法
 定額料金は、あらかじめ営業所において、定額料金による特約がある 場合に適用する。
② 定額料金については、運転代行業者において事前に料金を設定し、エ リア等を含めて詳細な内容を営業所に掲示するものとする。
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(6) 料金の割増 
①  運転代行業務従事者の深夜の割増賃金を確保するために、深夜早朝割 増を設定することができるものとする。
 雪道や凍結路における交通の安全を確保するために、冬期の一定期間 に限り、冬期割増を設定することができるものとする。
 営業時間外等により、運転代行業務従事者の確保が困難な時間帯の割増や、高度な運転技術を要する左ハンドル高級外車等の代行運転自動車を運転する場合の割増を設定することができるものとする
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(7) 料金の割引
遠距離割引や営業施策割引を設定できるものとする。

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2. 附帯サービス料金
(1)附帯サービス料金の種類
附帯サービス料金の主な種類は、次のとおりとするが、地域の実情を踏 まえて、利用者サービスの向上を目的に運転代行業者が提供する附帯サービスについては、設定ができるものとする。
   ①迎車料金
   ②待ち料金
   ③業務中待ち料金
   ④回送料金
   ⑤キャンセル料金
   ⑥一時預かり料金
   ⑦除雪料金
   ⑧チェーン着脱料金
   ⑨バッテリーチャージ料金
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(2) 附帯サービス料金の適用方法
① 迎車料金
迎車料金は、利用者から運転代行の依頼を受けて、利用者の指定した場所に随伴用自動車が向かう場合に、次のいずれかを適用するものとする。
 ア. 1回ごとの定額料金(一定の距離まで無料とするもの及び一定の距 離に応じて段階的に料金を設定するものを含む。)とする。
 イ. 営業所等を発車する地点より、運転代行扱いとし、初利用料金を限度とする。
この場合において、当該料金の適用方法について、電話による利用の申込みの際等に、あらかじめ利用者に分かりやすい説明を行い、利用者保護に十分な対策を講じるものとする。
 待ち料金
待ち料金は、利用者の指定した場所に到着後、利用者の都合により待機した場合に適用し、1回ごとの定額料金(一定の時間まで無料とするもの及び一定の時間に応じて段階的に料金を設定するものを含む。)とする。
待ち料金については、当該料金の適用方法について、電話による利用の申込みの際等に、あらかじめ利用者に分かりやすい説明を行い、利用者保護に十分な対策を講じるものとする。
 業務中待ち料金
業務中待ち料金は、運転代行業務の途中で、利用者の都合により待機した場合に適用し、1回ごとの定額料金(一定の時間まで無料とするもの及び一定の時間に応じて段階的に料金を設定するものを含む。)とする。
 回送料金
回送料金は、代行運転自動車の回送のために、随伴用自動車が発車した地点又は利用者の指定した駐車場等から代行運転自動車の回送を始めた地点から適用し、1回ごとの定額料金(一定の距離・時間まで無料とするもの及び一定の距離・時間に応じて段階的に料金を設定するものを含む。)又は運転代行扱いとする。
 キャンセル料金
キャンセル料金は、利用者の指定した場所に到着後、利用者の都合により運転代行の依頼を取り消された場合(随伴用自動車が既に指定場所に向けて運行した場合を含む。)に適用し、1回ごとの定額料金(一定の距離まで無料とするもの及び一定の距離・時間に応じて段階的に料金を設定するものを含む。)とする。
キャンセル料金については、当該料金の適用方法について、電話による利用の申込みの際等に、あらかじめ利用者に分かりやすい説明を行い、利用者保護に十分な対策を講じるものとする。
 一時預かり料金
一時預かり料金は、利用者からの依頼により、運転代行業者が代行運転自動車を預かり一時保管する場合に適用し、1回ごとの定額料金(一定の時間まで無料とするもの及び一定の時間に応じて段階的に料金を設定するものを含む。)とする。
 除雪料金
除雪料金は、代行運転自動車又は代行運転自動車が駐車する場所の走 行路確保のための路面の除雪作業を行った場合に適用し、1回ごとの定 額料金(一定の時間まで無料とするもの及び一定の時間に応じて段階的 に料金を設定するものを含む。)とする。
 チェーン着脱料金
チェーン着脱料金は、代行運転自動車にチェーン取付け・取外し作業を行った場合に適用し、1回ごとの定額料金とする。
 バッテリーチャージ料金
バッテリーチャージ料金は、代行運転自動車にバッテリーチャージ作業を行った場合に適用し、1回ごとの定額料金とする。

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3. 運転代行料金の設定のあり方
運転代行料金の設定に当たっては、正当な理由がないのに、運転代行サービスに要する費用を著しく下回る料金で継続的にサービスを提供し、他の業者の事業活動を困難にさせる恐れがあるものについては、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年法第54号)第2条第9項第3号に規定する不当廉売に該当する場合があるので、この点に十分留意する必要がある。
 
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自動車運転代行業の業界団体が実施する違法行為防止活動への協力について(技術的助言)
                  平成28年4月1日  国土交通省自動車局旅客課長

公益社団法人全国運転代行協会及び公益財団法人運転代行振興機構(以下「業界団体」という。)の地方組織が行う自動車運転代行業者による違法行為の防止及び是正の徹底を図るための活動(以下「違法行為防止活動」という。)について、同地方組織から協力の要請があった場合には下記のとおり取扱うこととするので、都道府県公安委員会と緊密な連携を図り対応されるよう、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の4第1項の規定に基づく技術的助言として通知するので留意願いたい。

       記

1. 業界団体の実施する違法行為防止活動に対する協力
都道府県については、業界団体の会員等で構成する地方組織から次に掲げる違法行
為防止活動の協力の要請があった場合、その内容を聴取の上、協力に努めるものとす
る。
(1) 自動車運転代行業者に対する白タク等違法行為防止の街頭パトロール
(2) 自動車運転代行業者の白タク等違法行為の防止を図るための利用者への啓発活
動(飲食店や利用者等に対するキャンペーン等)
(3) 自動車運転代行業者向けの講習会への参加
(4) その他自動車運転代行業の違法行為の防止に有効と思われる啓発活動及び広報
活動への参加

2. 業界団体の違法行為防止活動の検討の場に対する協力
業界団体の地方組織については、上記の違法行為防止活動の実施にあたり、次に掲
げる関係機関の協力が必要な場合は、関係機関の参加の了承を得た上で、具体的な活
動内容を検討するための場(以下「関係者会議」という。)を設置するものとし、都
道府県においては、これに参画するとともに、必要に応じ、関係者会議の設置・運営
に関する助言・指導を行うものとする。
(1) 都道府県公安委員会
(2) 地方運輸支局
(3) 都道府県タクシー協会
(4) 交通安全協会等飲酒運転の防止等の交通安全に寄与する目的で活動している関
係団体

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