【全力拡散】小林圭二さんの指摘;関電保有の加圧水型原子炉の格段の危険性 | 脱原発の日のブログ

脱原発の日のブログ

12月8日は1995年、もんじゅが事故を起こして止まった日。この時、核燃料サイクルと全ての原発を白紙から見直すべきだった。そんな想いでつながる市民の情報共有ブログです。内部被ばくを最低限に抑え原発のない未来をつくろう。(脱原発の日実行委員会 Since 2010年10月)

関電保有の原発に関する、非常に重大な情報です。全力で拡散願いたく。

4/14福井県庁抗議行動に参加されていた熊取6人衆のお一人、小林圭二さんに伺った話です。9日からの関電前ハンストにも参加されていまして、その際にもお話を伺いました。大飯原発に限らず、関電の加圧水型原子炉が福一の沸騰水型原子炉と比較しても比べものにならないほど危険性が高く、さらに重大な被害をもたらす可能性が高いことをお聞きしました。

まず、加圧水型原子炉は格納容器内で水素爆発する危険性が非常に高いこと。沸騰水型は格納容器内に窒素が充填されているが、加圧水型はただの空気と。冷却機能が失われて、水素が出るようになってくると、空気と反応すれば水素爆発になる。福一は5から10%の放射能が外に出たといわれているが、格納容器が爆発すれば、ほぼ100%が外に出る。今回の事故どころではないと。

しかももともとが高圧高温なので、いったん炉心溶融が起これば、配管がその分破れやすい。水を失うスピードも速い。高温でもあり、冷却機能喪失からメルトダウンまでの所要時間が沸騰水型に比べて圧倒的に短い。同じ加圧水型のスリーマイル島事故で証明されている。

水位計にも重大な問題が。沸騰水型は水位計を直接炉に差し込めるが、加圧水型は不可能。なので加圧器というものを上部に置いて、そこから下のほうの水位も含めて間接的に測っている。炉内の水が沸騰すると、泡が出てくるが、その泡の上に水が乗ったりして、正確に水位を測れないという重大な欠点がある。空焚きが起こったかどうかがわからない。同型のスリーマイル島事故では、電源喪失していないのに、水位を正確に測れず、メルトダウンを引き起こした。水が殆どなくても、満タンになっているかのような数値を出す。だからどうしようもないと。スリーマイル島でその事実をわかっているのに、日本の電気事業者は人ごとのように扱って何も対策をしてこなかった。とんでもないことだと。

そして、全国の原発にはいまだベントフィルターがつけられていないことが最近話題になっていますが、関電の原発すべてにはもとよりベントそのものがないということ。ベントがないということは、燃料棒露出が始まった場合、もう空気を逃がすことができませんので、あとは何も申し上げる必要はないと思います。福一はまだしもベントがあったことで圧力容器・格納容器の爆発を逃れることができましたが、大飯原発にはそれがありません。

あと、地形の問題。岩手の海岸に近い形状で、津波が起こればその地形のなかを上がっていくなかで津波の高さが急速に上がっていく。結果、想定された津波高とはかけ離れた極めて高い津波になること。その中腹に大飯原発はあると。

3つの断層が連動する問題やいわゆる制御棒スキャンダルの問題、免震重要棟がない、というか作れる設計でないこと、後藤先生、井野先生も再三ご指摘の脆性破壊の問題が、何一つとっても重大ですが、このお話を伺うと、もう言葉が出ません。東北で被害に遭われている方々に合わす顔がありません。