2011-07-14 22:16:44

五紙+地方三紙「原発問題に関する各社の社説動向」について

テーマ:社説批評
【五大紙の2011年7月14日社説】
日経:菅首相の「脱原発依存」発言は無責任だ
読売:脱原発宣言 看板だけ掲げるのは無責任だ
毎日:「脱原発」表明 目指す方向は評価する
朝日:脱原発―政治全体で取り組もう
産経:脱・原発依存 その場限りで信用できぬ

【三大地方紙2011年7月14日社説】
>北海道新聞
菅首相会見 脱原発の着実な前進を
泊最終検査 道民の理解得られるか

>東京新聞(中日新聞)
脱・原発依存政権延命狙いでは困る
知事会の提言国民の声と受け止めよ

>西日本新聞
全国知事会議 政府は地方の悲鳴を聞け

五紙+地方ブロック紙はどこも、原子力発電所政策にかかわる社説を書いている。

日経は、脱原発発言に対して現政権を批判しているが、考え方の中で自然エネルギー政策はコストが高い、温暖化対策もしなければならない、化石燃料のコストも考慮すべきと述べている。が、しかし、日経は電力会社の発言発表を鵜呑みにしているのではないだろうか?原子力が低コストなような論調であるがそれは本当なのか電力会社へのメスなどについては言及がない。この点を日経はどう釈明するのか?



読売・産経は現政権に対して不信感を前面に出している。
現政権は即時退散と言わんばかりの状況だ。

読売は、「自然エネルギーは発電量は天候などで変動してコストも高い」と言うが、そもそも自然エネルギー政策を推進してこなかった全政権に対して責任追及がないのではないだろうか?現政権は確かに政権能力がないかもしれない。過去の政治を検証せずに批判をしている読売の姿勢には問題があるのではないだろうか。
原発に代わる発電方法や原油のコストを指摘するが、LNGなど日本で採掘可能と思われる資源開発に言及がない。
代替案をしめるように読売は迫る点はよいが、具体的な提案がない事が残念である。
火力でもゴミ処理場等の廃熱利用の発電所にしようという発想とかを提案してもよかっただろう。
現に、製鉄所の廃熱を利用した新日本製鉄の火力発電事例があるし多くのゴミ処理場での火力発電事例があるのだ。

産経は電力料金が上昇についても言及しているが、そもそも電力会社の経営体質について言及していない。
細かいプロセスをどうしていくのかという10年20年の電力政策を示せとも言っているが、管総理大臣の発言は詰めが甘いという指摘はゴモットモな指摘である。



毎日・朝日は、原発撤退を決める政策に対しては評価をしている。

朝日は自然エネルギーを使った発電を増やし原発への依存を減らせという考えは多くの世論が求めている答えだろう。
また、管総理大臣の進退についても「脱原発の具体策を示していない」「発言の唐突だ」という指摘だ。
これは他の読売、産経等右派新聞と論調は似ている。世論的に管総理大臣は進退をどうしたいのかを含めての指摘に対して申し分はない。

毎日は民主党執行部との距離感や時期総裁選に対しての分析である。また管総理大臣の言葉足らずな部分に対して指摘もある。経済活動に対しても国民は次の政局として注視すべきと分析もしている。これはまさにその通りだ。脱原発をしていく事がもっとも重要だというこれまでの考えを継続している姿勢も評価はできるだろう。多くの国民世論は原発廃止だという姿勢を明確にしている点でもうなづける。

地方紙の場合、北海道新聞は泊原発の稼働について考え直す必要がある旨を書いている。これはまさに住民の安全を考えれば当然だ。東京中日や西日本の場合も地元の声を聞けという点では、北海道新聞と同じ動向だ。
北海道泊原発の再稼働問題は、見切り発車気味な姿勢とか北海道電力の経営姿勢に対しても言及している。
そういう点で北海道電力は、株主や電力契約者なにより立地住民に対してもっと丁寧な説明があってもいいであろう。

電力会社の経営体質と原発政策、さまざまな利権」でも書いたが、新聞社説はまさに利権と絡んだ理論展開である。
確かに現政権は国民の支持率は低い事は言うまでもない。
日経、読売、産経は、原子炉廃止によって経済的な打撃がある、また原子力産業が脅かされる事にオブラートに包んだ言い方で批判しているのである。

毎日朝日の場合、だた、原子力発電を段階的にとめるという考えをもっと明確に示すべきではないだろか。

さて、個人的にであるが、卒原発を表明した滋賀と山形両県知事の考えはとても合理的だと考える。
今すぐ止めるだと経済的に打撃だ。平行して、直ちに問題がありそうな想定し得る点をひとつひとつをつぶしていく事が大事と言える。その上で段階的な原発卒業がもっとも正しい考え方ではないだろうか。

それよりも気になるのが、新聞社ごとに電力会社ごとにどれだけの広告料が入っているのかによっても社説文面がかわっている。この事も注視すべきだろう。

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