本光寺住職のダラブログ

これからのお寺は変わらなければ。「人間ダラといわれて一人前」を掲げる住職の、御門徒さんとのふれあいブログ、略して「ダラブロ」


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 通夜というのは、元々僧侶がお堂に籠って夜通し祈願行をすることを云うのだそうですが、それが何故に、いつから葬儀の前夜を指してそう云うようになったのでしょうか。下らん屁理屈を云うならば、通夜という言葉は夜通しと読めるので、深夜勤務したり、徹夜勉強したり、徹夜マージャンなどをして夜を明かすことも通夜ということになってしまいますが、どうもこの言葉には私は今でも馴染めないものがあります。
お通夜
 というのは、小松でも以前は、一般に仮通夜のことを内輪夜伽、通夜のことを本夜伽と云っていました。そもそも夜伽の伽とはお伽話の伽ですから、話し相手をすること、という意味ですが、この夜伽には近しい間柄の人たちが亡き骸の側に居て、互いに故人の思い出話などをしてつれづれ終夜を過ごしたのでした。ですから、夜伽では喪家の者が次々と訪れる弔問客にお礼を述べたり、逆に弔問客からお悔やみの言葉を受けたり、励まされたり、慰められたり、と文字通り夜伽はその場に居合わした者同士が心の痛みを分かち合う場であったのです。
お通夜1
 このようにこの夜伽という言葉には、通夜という無味乾燥な言葉からは伺えない趣を感じ取ることができます。私はこの夜伽という言葉の方が人情味を感じるのです。それに、つい30年前までは、特に夜伽の開始時刻は定めてありませんでしたので、我々僧侶も好きな時間に行って読経をしたものでした。当時は、今日のように同時に揃って皆で読経はせず、僧侶であれ、門徒であれ、一人ずつ読経することが慣例になっていて、祭壇の前で誰かが先に読経をしておれば、脇で自分の順番がくるまでじっと待っていました。

 ところで、私の母が14年10月に亡くなりましたが、その内輪夜伽の日に晩遅くまで酒を呑んだ後、母の一番下の弟が「今晩は姉さんと一緒に寝るから」と言って、独り母の居る部屋に残ることになりました。所が、その後1時も過ぎた頃、姉が私を起こしに来まして、「マコト、叔父ちゃんがとんでもない事をしているの。早く来て」と言うものですから、部屋に急いで行ってみると、何とその叔父がお棺の上に寝ているではありませんか。姉が「さっき私が、やめてよ!と言ったら、ひどく怒られて…」と、叔父を怖がっているのです。

 この叔父は7人姉弟の末っ子で、その中でも母を殊に慕っていたことを私は知っていましたので、私は最後だから甘えたいんだな、と思い「好きなように、させておけばいい」と言って部屋に戻りました。明くる朝、叔父に「よく眠れた?」と聞いたら、叔父が「それがね、マコト、お棺の蓋がかまぼこのようになっていてね、寝れたもんじゃなかったよ」と笑っていました。さて、読者の皆さんは、この叔父を莫迦になさいますか。

住職の口癖  ダラは計算に合わないことを、喜んでする人。

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 ある病院の待合ロビーで、5,6人の元気な男女の老人たちが大きな声で雑談をしています。それはさしづめ井戸端談義という雰囲気でした。そこでの話の内容は殆んどが世間話なのですが、皆、顔馴染なのでしょうか、とても親しそうに、和気藹々としていて楽しそうです。一見してこの人たちのそんな様子からは、到底病人のようには見えませんでした。

 そんな中、その内の一人の婆さんが、それまでの会話を遮るように「ねぇ、最近、○さん見えんねぇ。どうしましたんやろ」と、突然思い出したように皆に尋ねました。すると、別の婆さんが「おいね、そういや(そう云えば)、わてもここで、暫くおうとらんわ(会ってない)。ねぇ、あんた、同じ町の人やったんねえけ。知んまっしんがか(知りませんか)」と、隣に座っている爺さんに尋ねました。「おいや(そうね)、ワシも最近、おうとらんな。どっか(どこか)、体が悪いんやろかな」と言うと、その中の一人が「あら~、心配やね~。風邪でも引きましたんやろか」「あんな元気な人やったがにね。大丈夫なんかね…」と、一人の婆さんが言ったこのとぼけた一言で、そこに居合わせたすべての年寄りたちが互いに顔を見合わせながら、一同揃って「………」と押し黙ってしまいました。

 中には天井の一点を唯呆然と見上げている人や、下を向いたまま目をふさぎ腕組みをしている人など、その時の皆の表情は寂しそうにも見えるし、〝どうもこの会話は、何かおかしいのじゃないか〟という怪訝な表情にも受け取れて、それをここでつぶさに表現しようとしても、私の拙い表現力ではとても描き切れない場面でした。

 さて、この人たちは、この病院に何のために来ていたのでしょうか。
勿論、各々体のどこかの治療にこの病院に来ているのでしょうが、否、それだけではないようです。彼らには目的があるのです。兎角、連れ合いに先立たれた人は、独り家で閉じ籠もりがちになるので、それを嫌い進んで家を出て友人を求めようとするのじゃないですか。その対象が医者であったり、患者同士であったりする訳でしょう。病院の待合室は、言わば‘ふれ合いサロン’のような年寄りたちの交流の場なのでしょうね。

でも、寺も元々はこのような人との出会いや交流の場ではなかったんでしょうか。


住職の口癖  説教のネタというと、受売りのことが多いから空しい。


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 私は朝、外が白みかけると起き出して、天気のよい日は花に水をやることが日課になっています。境内には向拝(ごはい:本堂正面の軒下の辺り)や会館正面の階段に、色とりどりの花々をつけた約100鉢もの鉢植えが並べてあります。そもそもこれらの花はすべて門徒の今井栄作(86)さんが丹精して育てたものを、好意で自ら寺に持って来られたもので、眺めていても殺風景だった境内が綺麗な花々で飾られて、お陰で随分と明るく和やかな感じになったように思います。

 何故に私が花に水をやる係りなのかといいますと、女房が「朝は私も忙しいから、あんたが水をやってね。今の時期は水は少しでいいんよ。水をやり過ぎると根腐りを起こすから気をつけてね。でも、テッセンは水を欲しがるから、充分にやること。分かった?」「はい!」と、私は素直にその指示通りにやっているのです。

 春は花咲く季節です。その花を見て、誰もが浮かれて酒を呑み、歌い、踊る。この花見を去る10日、北陸大谷高校が或る大手企業から取得した凡そ4,800坪の土地に樹齢5、60年と云われる2本の大きな桜の樹があり、その下で、学校創立以来初の花見を開きました。この花見の目的は、学校が所在する町内の人たちと、花見を口実に学校開放の一環として地域交流をして親睦を図るためでした。その日、70人もの町内の人たちが参加して下さり、総勢130人ほどにもなり、先ずは予想以上の成果があったと思います。

 これから学校を存在感のあるものにしていくには、学校を自ら進んで開放することによって、地域の人たちから親しまれ、好感を持たれることが肝心だと、私は考えています。今まで、学校は全くこのことを考えてもいませんでした。学校の一番近くにいる人たちが、学校のことを知らない。それでは一番身近な人を他人扱いしているようなものです。そうならないように、有りのままの学校を見て知ってもらい、地元の人たちから正しい認識を持ってもらうことがこれからは大事なのです。
それで、今回の花見が盛会だったこともあり、4年前の9月26日には円満の会が後押しして、北陸大谷学校のグランドを使い、また学校周辺の住民たちと、仮称「レクリェーション大会」を開きました。これは決して体力を競うようなものではなく、老若男女が共に楽しめるような、ダンスとかゲーム感覚のようなものがよいと思っています。

 寺でも学校でも、楽しみは皆で創り出すものです。

坊守(女房)の口癖  何処のカラスも黒い。(子供たちにいつも言う言葉で、どの職場に行っても、苦労はつきもの、という意)

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 前回のだらメルで丁度100号。早速、読者からお祝いのメールを戴きました。うれしかったです。本当に読んでいる人がいるんだ、と改めて実感できました。
さて、寺では毎日、本堂で朝のお参りをします。これを晨朝(じんちょう)勤行と云います。全員で掃除を済ました後、香部屋に全員が集まり衣に着替え、この勤めの始まる直前に、一同行儀良く正座をして朝の挨拶を交わします。これは言わば朝礼のようなものです。その日の晨朝勤行の習礼(しゅらい:勤行作法の事前確認)や、新たな連絡事項の伝達などをします。これを毎日の日課のように繰り返し行ないます。

 挨拶といえば、幼い頃の子供たちは誰にでも元気よく大きな声で挨拶ができたのに、この子供たちも段々と成長するにつれ、それが高校生にもなると大半が無愛想になってしまうようです。それは何故でしょう。人と人が会えば挨拶を交わす、ということは当り前の礼儀なのにそれができない。逆に、今日この当り前のことができる子供の方が目立ってしまうとは、全く奇妙な世の中になってしまいました。
いつだったか、ある中小企業の社長さんが「うちの会社では、ここ数年、新採を見合わせていたのですが、暫くぶりに今年採用した高卒の男の子のお陰で、随分と会社全体が明るくなりましてね。その子が朝、出社してきますと、先ずとてつもない大きな声で『おはようございます』と皆に挨拶をしてくれるのです。高校時代は剣道部だったそうでして、入社当初はその大きな声に皆がびっくりしたものでしたが、私などは今ではその子が朝出てくるのが楽しみでね、待っているくらいなんですよ」と、ニコニコな顔でおっしゃっておられました。

 この大きな声で挨拶をするといえば、私が学生時代は空手部だったのですが、入部当初、校舎の屋上で14人の一回生が整列させられ、先輩から訓示があり「今日からお前達の使う言葉は次の二つだけでよい。それはオッスとゴッツァンデスだ。分かったか!」と言われ、この時思わず「オッス!」と、皆の口から自然に出てしまったのです。それからは、大学校舎内外を問わず先輩を遠くからでも発見すればその時点で大きな声でまず「オッス!」、すれ違うときにも、そこで更にまた大きく「オッス!」、街の通りであろうが、市電車の中であろうが、便所の中であろうが所構わず「オッス!」でした。練習中に先輩からドツかれれば「ゴッツァンデス!」、しごかれても、先輩のオナラの匂いを嗅いでも、いたずらされても「ゴッツァンデス!」でした。
こんな理不尽なことを経験した私ですが、今となってみればただの笑い話でしかありません。


住職の口癖  北陸大谷高校を、小松の大事な学校にしたい。

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いつだったか、或るお家の法事が終わって、お別れの挨拶を交わし玄関から外に出ると、家の数人の人たちも一緒に見送りにと出て来られて、そこの婆さんがまた丁寧に頭を下げてお礼を言われるものですから、私も恐縮しながらそれ相応に応えておりました。この家の前は広々した露地になっていて、そこには手入れをしたばかりのような小奇麗な庭園があり、その脇には畑がありました。

丁度その時、その畑や庭で遊んでいた4、5人の同じ年頃の子供たちが私たちの所に駆け寄って来ました。多分、孫たちなのでしょう。その中の一人の男の子が「帰るんか」と婆さんに抱きつきながら尋ねました。
「おいね。あんた達も、ご院さんに“有難うございました”とお礼を言いまっしね」。私はそのような会話を聞きながら自分の車に乗り込むと、別の男の子が大きな声で「でっけぇー!」と、車の中の私を指差し叫びました。

すると、その子より年下の子が「ほんとやー、豚さんだー!」って言うのです。私は一瞬ムッとしたものの、その場は何も聞こえていない振りをしておりましたら、婆さんは余程ばつが悪かったのでしょう。「あら、何てことを、面目ねぇ。さぁ、さぁ、あんたらあっちへ行こう(行きなさい)!」と、追い立てるように両腕を横に振りながら言っています。

さぁ、何故に私が豚に見えたのか、それは頭が大きく、顔が色白だからだと思います。私の車はレヴューといって、軽四のような小型車で、大柄な私がその車に乗ると、どうもそれがアンバランスでもあり、外から見ると車内が大きな顔で一杯のように見えるらしいのです。そう云えばあの時、婆さんは下を向いて、自分の口に手を当てていましたなぁ…。全く、子供の目は正直なものです。

さて、これもいつ頃だったか、私は北陸大谷学園の代表者として、地元銀行の主催の会合に出席するために、私の車で会場に着いたところ、会場の入口近くでは赤い棒を持った人が二人、来場車両の誘導をしている様子です。私の車を見つけたその内の一人が、ウィンカーを出しているにも拘わらず、目の前で両手でバッテンのサインをして無理矢理止められてしまいました。

そして、私に怪訝な顔で「こちらにご用でしょうか?」と窓越しに覗くように訊くのです。でも、その後、漸く中に入れてもらえて分かったのですが、周りの止めてある総ての車が、所謂、黒塗りの車や、高級車ばかりだったのです。それは、サラブレッドの中にポニーがいたようなものでした。

住職の口癖  辛抱する木に、花が咲く。



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