本光寺住職のダラブログ

これからのお寺は変わらなければ。「人間ダラといわれて一人前」を掲げる住職の、御門徒さんとのふれあいブログ、略して「ダラブロ」


テーマ:
本光寺には遺体搬送車があります。寺に何故に?と、思われるかも知れませんが、これには少々訳があるのです。

小松市 では年間死亡者の8割が病院で亡くなっているそうです。このような事情から、年号が平成に替わった頃から殊に葬儀社が他社と争って遺体搬送車を持つようになり、病院からの遺体の先取り合戦が活発になって、それ故よく葬儀社同士のトラブルも発生したようです。

私がそのような実態がを知るようになったのは、平成3年9月に葬儀が終わった直後に寺に収骨に来られたある遺族の方から聞かされた話からでした。それは、病院のサービスだと思い込み遺体を運んでもらったところ、それが葬儀社の車だった。それが分かり、かねてから別の知り合いの葬儀社に頼もうと思っていたので、取り敢えず料金を支払い引き取ってもらおうとしたら、後の仕事を当てこんできたその人は中々引き下がらない。

到頭、当てが外れたと覚ったその人は腹いせに29万円請求をして、丸で借金の取立人のような乱暴な言葉を吐き帰って行ったという。「住職さん、怖かったです。寺も何か考えて欲しい」と私に訴え、事の顛末を話してくれました。

私はこの話を聞いて「よし、遺体搬送車を持とう」と単純に思ったものの、使用無料で、然も普通車をそれ様に改造しないで準備するには容易なことではありませんでした。しかし、色々な人の助言のお陰で、漸く平成4年4月から車の使用が始まりました。これまでに250件近い搬送の要請に応えています。

当初は、病院で偶然に出くわした葬儀社の人から「お前、どこのもんや。邪魔しやがってこの野郎、訴えてやる!」などと、怒鳴られたこともありました。でも、この仕事をやってみると、確かに面倒なことに違いありませんが、ただ、何よりも嬉しいことに殆んどの門徒の人たちは私が迎えに行くと、とても喜んでくれるのです。
翻って考えてみても、坊主って日頃から困っている人のために、昼夜を問わずにお世話をすることなんて、ありませんものね。

住職の口癖
自分を売り込むことより、他を褒めろ。すると、楽になる。

バナー
人気blogランキングに参加しています、クリックお願いします。
AD
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)
最近の画像つき記事  もっと見る >>

テーマ:
 わが本光寺の円満の会 にはボランティア委員会 があって、主に社会奉仕や教育福祉に関して勉強をしたり、それらの活動を実施しています。今まで、小松市内の幾つかの老人ホームや老人保健施設等に押しかけて清掃奉仕を行ない、併せて施設内で介護実習などもして、毎回50人前後の人たちが参加して下さっています。
ボランティア

ところで、昨年のことですが、ある老健施設内で皆が手分けをして各部屋の蛍光灯の掃除や窓拭きをしておりましたところ、メンバーの中にマメな人が約2名いまして、何と、間違って隣の民家まで窓拭きをして仕舞いました。

皆は誰しもそれを見て、「これこそダランティア活動だ」と冷やかし半分感心しておりました。このダランティアという言葉は円満の会の人が作った新造語ですが、此方の方言で、左程意味の無いことをしている人を指して「あの人、だらんてなことしとる~」と、あざけって言うこの言葉と、ボランティアという言葉とをもじったもので、できた当初は皆に随分受けました。それでこの時以来、ダランティアという言葉が流行り言葉になりました。

さて、私たち日本人にはこのボランティアというものが、まだ馴染みが薄いと云われ、まだまだ特別視されています。そこで、本光寺に目を向けると、門徒の寺に対する思いや、その行いが正にボランティアの精神そのもののように私は思います。例えば、年に一度報恩講の時など、約200人もの人たちが2週間も前からその打ち合わせや準備に寺に通い、報恩講中には5千円、1万円ものお金を喜捨してまで、さらに、自分の仕事を犠牲にしてまで奉仕をして下さってます。体を使い金まで使い、損をしてまで、お世話をして下さいます。そして、皆は口々に「お世話をさせて頂いて」と言われるのです。
ボランティア2

名も無い何処かの婆さんが「何につけても、[させて]の一字を、付けなはんせよ」と言われたそうですが、寺の世話をして下さっている門徒は、この[させて]が身に付いていて、したことの見返りも何ら望まず、恩着せがましいことを言う訳でもなく、ただ黙々と仕事をこなしています。気が付いてみると、正にダランティアの本家のような人がこの身近な本光寺に大勢いました。
有難いことです。

住職の口癖
寺を良くする秘訣は、寺に住職より優れた人材を揃えることだ。

バナー
人気blogランキングに参加しています、クリックお願いします。
AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:
 私たちは平素、他人の喜びを自分のことのように喜べないものですが、私も年を取った所為なのでしょうか、この頃、何かを読んでも、聞いても、見ても、殊の外涙もろくなってしまって弱ってます。
例えば、子供がスポーツに熱中している姿を見ているだけでも、込み上げてくるものがあるのです。よく、誰でも死期が迫ると涙腺が緩むといいますが、ひょっとして私もその類いかも知れません。
柔道

こう書きながら、今思い起こすことがあります。それは、先のシドニー・パラリンピック大会 で、柔道の試合をたまたまテレビ観戦をしていた時のことです。視覚障害者による66k級の決勝戦で、日本人とスペイン人との対戦でした。この対戦では藤本聡 選手(徳島県)が金メダルを獲得したのですが、私は試合の内容より、勝敗が決まった後のテレビの画面に写し出された二人の姿に深く感動しました。

と云うのは、審判の判定が下ったその瞬間、何と負けたガルシア というの選手が、畳の中央で笑顔一杯の表情で立って拍手をしているではないですか。そして、私たちが暗い所を手探りで歩くような格好で、突然互いが相手を探し始めました。漸く、二人の手と手が触れ合うと、直ぐに互いに抱き合いながら無心に喜び合っているのです。

その様子は「おめでとう、ありがとう」と、互いに賞賛し、いたわり合っているように見えました。負けたガルシア選手は一礼して、場外に出ても涙して拍手をしています。こんな光景を私はかつて一度も見たことがありません。健常者同士の試合では決して見られないことでしょう。負けて悔しがったり、ふて腐れたり、怒っている姿を見ることがあっても、彼のように負けた相手を賞賛し、自分のことのように相手の勝利を喜べるとは、本当に驚きました。

柔道2

私は藤本選手が勝った瞬間は勿論感動しましたが、その後のガルシア選手の姿を見て「何と、すばらしい人だろう」と、深く感動を覚え、私も涙ながらに彼を賞賛したい気持でした。

豊かな心の人を見ると、自然と心打たれ、私自身の心の貧しさを知らされるものですね。

住職の口癖
仕事はためるものじゃなく、こなすもの。
バナー
人気blogランキングに参加しています、クリックお願いします。
AD
いいね!した人  |  コメント(1)  |  リブログ(0)

テーマ:
誠にお恥ずかしいことですが、告白をします。
父は平成3年正月に亡くなったのですが、亡くなるまでの3年間はアルツハイマー病 を患い、母は家で付きっ切りの介護をしておりました。その上、寝たきりでしたので、母の苦労も並大抵のことではなかったようです。

家では週に2度、風呂に入れておりましたが、その度に私が部屋のベッドから風呂場まで抱えて運び、中で母が体を洗い終わると、また私が部屋まで運ぶというその繰り返しです。このようなことを始めた当初は、私も「これから長丁場になるかも知れないけれど、子として当然これ位のことはせなあかんな」と張り切っておりました。

ところが、段々回が重なるにつれ、母から「まこと、お願いします!」と、呼ばれる度に、私はうっとうしく、面倒臭く思うようになり、母にうまく断る口実さえも考えていました。そして、母には言いたい放題不平不満を浴びせていた、その当時の情けない自分を思い起こします。

息子である私の顔も名前も忘れてしまった父。私たちに礼も言ってくれず、優しい言葉一つ掛けてくれない父。丸たん棒のように硬直した体になった父。そのような父を見ながら、やり切れない思いになって、ふと、<いつまで、こんなことせないかんのやろうか>という、私の本音が叫んでしまいます。私はそれまで、人には褒めてもらいたくて自分の行為を自慢し、ところが、それに反して、心の中では父が邪魔で父を恨んでいます。私はどこまでも、自分の都合を最優先していたかったのです。
介護

そして、その挙句私の心の中では、何と、<いい加減に、逝ってくれんかな>とまで、望んでいる私に気付き、<あぁ、私は今、心の中で父を殺してしまっているではないか!>と愕然とし、身震いが起きました。

私はこの体験を通して、私自身の心の恐ろしさをよく知らせてもらいました。

住職の口癖
住職も役僧の一人だよ。
バナー
人気blogランキングに参加しています、クリックお願いします。
いいね!した人  |  コメント(5)  |  リブログ(0)

テーマ:
ある日の朝、8時頃に金沢市に住むご門徒から訃報の電話が入りました。
「葬式したいんやけど、*日の*時に来てもらえるけ」と、何ともそっけない言い方です。
葬送
「失礼ですが、どなたですか」と聞くと「そこ、小松の本光寺やろ。うちは、そこの門徒の筈やけど」「ですから、お名前は」「某や」「確かに、本光寺のご門徒ですね。じゃ、亡くなられた方のお名前とか、もっと、詳しいことを聞かせて下さい。まず…」「あの―、わしの母親やけど、葬式に来てもらえるんけ」
「実は、その同じ時間に先約の葬儀があるんで、できたら*時にして頂けませんか」「ちょっと待って!」と、暫く間があって(かすかに人の話声が聞こえます)、すると、別の人が電話に出られて

「あっ、ご住職さんですか。いつもお世話になっております某葬儀社の者ですが、ご住職さん、この日のご都合わるいようですね」「ええ、それで*時にしてもらえませんかね」「いや―、困ったなぁ。実は火葬場の予約をしてしまったもので…」「いつ頃亡くなったんですか」「昨晩の10時頃でした」「その時に、なぜ知らせて下さらなかったんですか。うちは晩でも構わなかったんですよ」「いや―、申し訳ありませんでした。何せ、夜分だったもので、ご迷惑と思いまして。

それより、その日は火葬場が大変混み合っておりまして、それで、直ぐに手配をした訳でして。あの、今ほどもご遺族さまとご相談しておりましたのですけど、ご住職もこの日大変お忙しいようなので、お寺さんのことも、私共に任せると申されまして、はい」「ちょっと、あなた!」「いや、今日のことは大変申し訳ありませんでした。以後、充分気をつけさせて頂きますので、はい。失礼致します(ブゥ―)」。このご門徒は、その後何の音沙汰もないままです。
いのり
今日のこのような葬儀事情を鑑みるに、意図的に寺主導型から葬儀社主導型に転換が計られているように思われます。今後は益々葬儀業界の勢いに押されて、寺は弱体化していくことでしょう。そして、多くの寺はその流れを食い止める術を知らず、呆然とその流れに従うばかりです。

 本光寺オリジナル本『葬送の知恵袋』はこちらでご覧になれます

住職の口癖

朝は、しゃきっとしよう
  人気blogランキングに参加しています、クリックお願いします。
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:
私の家族4人で久し振りに近所のホルモン焼屋に食べに行った時のこと。店に入ると、いきなり中年の門徒の人と出くわしました。すると、その人が開口一番「ご院さん、あんたでもこんな下手物を食べるんけ?」と言われ、咄嗟に返答ができませんでした。

それから、私たちはテーブルに付き、注文をして暫く待っていますと、隣には5・6人の若者がいて、そこへ「お待ちどうさま」と、店員がその人たちに持って来た物が豚足でした。豚の足の格好そのままのものを、皿に2足ずつ、それを彼らは早速頬張って「こりゃ、旨いな」と言っています。その光景はさながら、言葉は悪いですが、牛飲馬食とでも云いましょうか、若い人たちだけに呑みっぷりも、食べっぷりも流石に見事なものでした。

その様子を見ていた女房が小声で「お父さん、あの豚、さっきまで生きとったんやろね」と言うものですから、それを聞いた子供たちが眉をひそめています。私は「今、わしらが食べているこれも、豚の内臓やぞ」と言うと、女房がまた「人間って、考えてみると残酷なものやね。何でも食べてしまうもんね」と言いながら、これもホルモンを口一杯に頬張りながら旨そうに食べています。少なくとも、ここでは殺されてしまったこの豚の身になって考えて食べている者は一人もいません。

ホルモン ところで、この豚に限らず、私たちはこれまでにどれ程の生き物の命を犠牲にしてきたのだろうか、と考えてみるとゾッとしてしまいます。その数は私にしても凡そ計り知れないくらいです。

しかし、女房の言うように「人間って、残酷なものね」と、自らを省みて、なんとその業の深いことを、また罪の重いことを痛感した時、これまでに多くの命を頂いて生きてこれたことに自然と感謝の気持が湧いてきます。食前に「いただきます」、正にその通りでした。
    
住職の口癖
意固地になれば、周りが見えなくなり、その挙句やけになる。
 人気blogランキングに参加しています、クリックお願いします。
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:
私は時折、北陸大谷高校 の野球部の練習を見に行ったり、試合を観戦したりします。昨年の卒業生の中に、野球部のマネージャーをしていた坂尻君という生徒がいましたが、私はこの生徒のことが今でも強く印象に残っています。

坂尻君は40名強の部員の中で、3年間たった一人だけのマネージャーでした。入部当初は勿論選手になりたかったそうですが、訳あってそれを諦め、結局彼は裏方の仕事を選びました。私がグランドに出て練習風景を眺めていると、いつでも彼だけが絶えず動き回っていて忙しそうです。練習の先々の準備をしたり、怪我人の手当てをしたり、人一倍大きな声を出しながら小走りに動いています。自分のことではなく、人のためにひたすら、ひと時も休まず世話をしています。そのような彼を見る度に、そのひたむきな姿に私は心打たれました。
マネージャー
一度機会があって、私は全生徒の前で彼のことを褒めたことがありました。その後、何人もの部員たちが「おい、坂尻、よかっな」と、声を掛けてあげていたそうです。兎角、外からは優秀な者だけが持て囃されて目立つものですが、部員同士はちゃんと彼を認め、彼の大切さを知っていたのです。

私はいつも練習を見る時は、グランドの脇の土手の上に腰掛けています。いつか、彼が私を見付けてやって来ました。すると、彼は眺めている私の目線を遮らないよう遠くの方で横切り、横手から上がって来るのです。その気配りには驚かされました。そして、はすかいに立ち向いて、「こんにちは!」と大きな声で挨拶します。そして「これ、どうぞ」と言って、飲み物と座布団と灰皿を差し出しました。私は「有難う。坂尻君いつも感心だね」と、声を掛けると、「いいえ、失礼します」と微笑んだ顔で頭を下げ、また来た道を駆け下りて行きました。
ここに、プレーができなくても、野球が育てた立派な若者がいました。

住職の口癖
ひとり得意がっていても、誰もついては来ない。
人気blogランキングに参加しています、クリックお願いします。
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。