テンションは上がらないし、すごく帰りたいけど・・・スッパリ見捨てて帰れないのが私。

若パパも帰宅してしまい、フロントチーフも帰宅してしまう。

みんな逃げ足はえーのなんの。

私だって、できれば帰りたいけど・・・タツヤ君の事を思えば帰るわけにもいかぬ。


残るは私とメイクサブチーフと支配人。

タツヤ君早く来て。そして帰ろう。

もうこの空間ヤダよ。


支配人はだいぶ酔いも回ってきたのか、ペラペラと何か喋ってるけど滑舌悪くて聞き取れやしない。

私とサブチーフは適当に相槌打ちながら酒を飲むだけ。

何も楽しくないよこれ!

たまにサブチーフと二人で盛り上がると、支配人の期限が傾き始めるので慌ててチヤホヤと。

本気でつまらない。

もう帰りたいよ。


23時くらいになった頃、ようやっとタツヤ君が到着。

彼もまた、支配人を避けるように私の隣に腰を下ろした。

この時点で、支配人少しむっとしてた。

この後夜勤が控えてるため、酒ではなくソフトドリンクを頼み食事を始める。

それ食べ終わったら、さっさと帰ろう。うん。帰ろう。

私の頭にはもうそれしかなかった。


タツヤ君の食事が終わるころには、支配人だいぶ酔いが回り始めたのか絡み酒がはじまった。

なるべく機嫌損ねないようにかわす努力はするけど、何が地雷かわからない支配人である。

どこで、だれがその地雷を踏んだのかはわからない。

わからないんだけど、いきなりキレ始めた支配人。


滑舌悪いし、酔いが回ってるせいで呂律が回ってないから余計に聞き取れない。

だが、キレてるのだけはよくわかる。

何かを喚き散らし続けてるんだけど、何言ってるかわからないから宥めようもなく・・・。

だけど、このままでは被害は大きくなる一方である。


「ユイちゃんとタツヤは帰れ」


ターゲットがサブチーフに決まった瞬間である。

私は終電も近かったので本当に帰らなければいけないし、タツヤ君も仕事である。

帰らなければいけないのは間違いない。

だけど、サブチーフをそのままにしては帰れない。


サブチーフも帰ろうと立ち上がるけど、それを押さえつける支配人。

押さえつけるとかやめてください。

そしてそのまま喚いている。

居酒屋のご主人も奥様も笑ってみてるだけ。

いやいや・・・笑い事じゃなくトラウマになるレベルなんで一緒に止めてもらえませんかね。


「大丈夫大丈夫。いつもの事だから先に帰りなー。」


とか、言ってるし・・・。

いつも、こんな事してるの?うちの支配人は?


「いいからお前ら帰れ!!」


と再び怒鳴られたところで、私たちは追い出された。

サブチーフ・・・どうにかして助けないと・・・


「とりあえず職場に戻ってみましょう。もしかしたら、交代する大将がなんとかしてくれるかも」


「いやー・・・大将には無理でしょ」


と、言いつつ時間も迫ってるので私たちは居酒屋を後にした。

その後、夜勤先輩が引継ぎ終わったら大将向かわせてみるよ。

と、言ったので私はお先に帰ることにした。終電に乗れなくても困るのでね。


後日、結局サブチーフは自力で逃げて帰ったと聞いた。

そのあと、職場に支配人が襲来し、2時間ほどキレて喚いていたらしい。

できれば、その喚き方のキチっぷりを書きたいんだけど・・・喚きレベル高すぎて何言ってるかわからないし、文字にできないのが残念である。


もう2度と飲み会には参加しない。

そう心に誓った私とサブチーフであった。

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