CUBE-style

「惡作劇之吻・2吻」の二次小説と、好きなもの好きなことを私らしく・・・



Kissと吻と夏と薔薇-skin
旧タイトル『kissと吻と夏と薔薇』

台湾ドラマ「惡作劇之吻」「惡作劇2吻」(イタズラなkiss)
韓国ドラマ「美男ですね」「花より男子」「最高の愛」
二次小説をお読みいただけます。
もし、二次的お話が苦手という方はどうぞスルーしてください。


Kissと吻と夏と薔薇-skin
ただ今、イタキス熱再燃中につき
- 臨 時 営 業 中 -
気まぐれに更新しています。


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読者の皆さま、こんばんはひらめき電球


前記事のレビューを書いて燃え尽きて、随分のご無沙汰でしたあせる

「臨時営業」の看板も下げぬままの放置状態でスミマセン・・・


しかし・・・今日突然に舞い込んだ衝撃のニュースに思わずパソコンの前に座りましたビックリマーク



すでにもうご存知の方も多いと思いますが、なんとイタキスが映画化されるみたいですね~叫び


http://tadakaoru.jp/archives/3426/



正直、マジでビックリしました・・・目

いやはや・・・これって喜ぶべきなのかなぁはてなマーク~(T▽T)アハハ!

なんだか、イタキスを120分にまとめるって、想像がつかない感じです。


たとえば、Love in Tokyoのその後を映画化って言うんなら納得もできるけど、記事を読むとドラマとは別プロジェクトだって書いてるので、きっと配役とかも違って来るでしょうからね・・・


いったいどんな映画が出来上がるのか・・・それでも、やっぱり楽しみなのかなぁ~にひひ

これは、いろいろな意味で今後の情報から目が離せませんね・・・ひらめき電球


このニュース、読者の皆さまは、いかがでしたか・・・はてなマーク



では、取り急ぎ・・・。



                                              By キューブ





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読者の皆さま、こんばんはひらめき電球


イタズラなkiss2~Love in Tokyo~・・・終わっちゃいましたね。


・・・とはいえ、今回は、何度も書いてますが関東ローカルでの放送、さらには深夜枠ということで、なかなかオンタイムでご覧になった方は少なかったでしょうし、レンタルやセルDVDで一気見という方もいたと思うので、最終回を迎えたからと言って、2吻が終わった時のような喪失感は薄いような気がします。


2013年のシーズン1の放送開始時は、正直あまり期待していなかった日キスでしたが、なんのなんの!!

「臨時営業」を始めちゃうは、お話しは書いちゃうは・・・にひひ

キューブ的には、最終回を迎えてすでに1月が過ぎようとしているのに、この4月からのドラマはどれも観る気がしないでいまだにイタキスの世界を彷徨っています・・・


さらに、今回日キスに夢中になって気づいたことなのですが、このブログにバンバンお話をアップしていた頃は、もちろんジョセフに熱を上げていたのは確かでしたが、結局キューブは何よりもイタキスが好きだったんだなぁと、あらためて思いました


正直に言って、ジョセフのドラマでも何度も繰り返し観ていたのはイタキスだけでしたし、お話しは別のドラマでもいくつか書きましたが、作品の数ではイタキスのそれとは比べものにならないですからね・・・。

それに、今回はもちろん台湾のドラマではないし、キャストにも大スターがいるわけじゃなかったのに、それが「イタキス」というだけで、めちゃくちゃときめいたし、案の定こんなにもハマっているのが何よりの証拠だと思います。



オットォ!(・o・ノ)ノ・・・のっけから熱いσ(^_^)ワタシ



さて・・・言い訳めいた前置きはこのくらいにして、そろそろうんちくを始めましましょうか・・・

長くなりますよ~覚悟して読み進めてくださいね。



注意ネタバレ注意ビックリマーク・・・ここから先の記事は、ネタバレを多く含んでいます。

もし、これからDVDや録画などで、ご覧になろうと思っていらっしゃる方は、どうぞ自己責任において先へお進みくださるようお願いします。

  


では、まずは最初に衝撃の(?)カミングアウトから・・・!!


キューブがこんなことを言ったらガッカリしてしまう読者の方もいらっしゃるかもしれませんが、私的には「イタズラなkiss2~Love in Tokyo~」は、「惡作劇2吻」を超えました。



原作通りの展開は言うに及ばず、セリフ、カメラアングル、衣装に至るまで「ここまでやってくれるの?」と、思えるほど原作に沿った出来栄え・・・。

もちろん、端折られたエピはたくさんありますし、端折ってしまったがためにストーリーの変更を余儀なくされたエピもありましたが、納得できないような変化はキューブ的にはありませんでした。


ただ、シーズン2に限って言わせてもらうなら、学園祭エピは是非入れて欲しかったビックリマーク

あの、ミス・ミスター斗南コンテンストからのエピがキューブは大好きなんですよ~ラブラブ!

ミスター斗南に選ばれた直樹が、ミス斗南のクリスにキスしようとして金ちゃんが飛び込んでくるシーンとか、その後ブツブツ文句言ってる琴子に直樹がキスするシーンなどを、古川@直樹と穂香@琴子の2人が演じるところを観たかったなぁ~と。


・・・と、今さら訴えても仕方ないのですが・・・汗


そして、不満ついでにもうひとつだけ言わせてもらうとしたら・・・チビの登場が無かったのが残念で仕方ありません。

チビはイタキスのメインキャスト、レギュラーメンバーですからね~ひらめき電球

シーズン2でも、チビがいないために裕樹と好美ちゃんのエピを変更せざるを得なくなっていますね。

日キス版の「ぼくのひとりごと」も書けないし~ってそれはどうでもいいか!ヾ(´ε`*)ゝ エヘヘ



さぁて~ここからは、思うままを一気に書きなぐりましょう・・・にひひ


まずは、”Love in OKINAWA”ラブラブ

とにかく、キューブのイタキス再燃の種はこのエピにありました。

原作ではハワイだった新婚旅行先が、沖縄になっていましたが、十分に原作通りの展開。

以前、記事の中で大好きなシーンがすっぽり抜けていて残念だったと書いたシーンも、ディレクターズカット版には、ちゃんと入っていて大満足でした。

そのシーンとは、直樹に叱られて琴子がホテルを飛び出した後、直樹がママやパパが泊まっている部屋へ行って琴子を探すのを手伝ってくれるよう頼みに行くシーンです。


そして、沖縄の人気のない商店街で迷子になっていた琴子を直樹が見つけたあたりからラストにかけてのシーンはあまりに原作通りで、超ヤバイですね・・・ドキドキ

でもね、微妙にアングルや演出が違っていたりするところが、また原作と比べる楽しみを与えてくれて良いんですよね~音譜

あのラストを観て、完全にイタキス熱再燃を確信しました!!


それから先は・・・


2話の「入籍騒動編」では、コトリンがしっかり登場しましたね。

この回に関しては、以前のレビューで、興奮気味に記事を書かせてもらいました。

パンダイでの記者会見で、直樹が「妻の琴子です」って紹介したシーンでは、思わずガッツポーズしちゃいましたよ・・・にひひ


3話では、本当は妊娠してないってわかった後、その流れで琴子が看護師になりたいってことになったのは、ちょっと驚きでしたが、そのあたりは仕方ないかなと無理やり納得しました。


結局、この日キスのシーズン2では、2人が医療にかかわる部分にエピを絞って描いているわけですよね。

ただ、直樹はシーズン1の頃から医者になる夢を持ち始めますが、結婚後に琴子が看護師になろうと決心するまでの紆余曲折が描かれてないのはちょっと残念でした。

琴子の教育実習から落第、家出騒動まで描いていたらとてもとても時間が足りないですからね。


それに、この日キスの直樹は台湾版に比べて、クールさや物静かさが際立っているように思えました。

その理由として、直樹が琴子を激しく叱りつけるようなシーンがなかったことがあるんじゃないかなあと思うんです。

たとえば、琴子の家出騒動の時や、妊婦だった理美が急に破水しちゃった時に無免許のクセに琴子が車を運転して来たエピなど・・・普段は理性的な直樹も、マジで怒らせたら(特に琴子が絡んだことで)めっちゃ恐いんだっていうのが見えにくかったように思います。


さらには、琴子の教育実習エピがなかったので、好美ちゃんの登場の仕方が曖昧というか、裕樹のストーカー的設定で登場したのには思わず笑っちゃいました(≧m≦)ぷっ!

若いカップルの学校でのシーンがなく、入江家でのシーンだけでまとめちゃうのは、ちょっと強引かなとも思いましたし、やはり前述したようにチビが登場していないがために、裕樹が好美ちゃんに惹かれる決定的出来事が描かれていなかったのは残念でした。


でも、裕樹&好美ちゃんのバレンタインデー・キスのシーンは可愛らしくて良かったですね~ラブラブ

演じている2人もまだまだ荒削りのたどたどしさでしたが、それがかえって初々しさを醸し出していて、キューブ的は胸がキューンとしてしまいました。



そして、やはり直樹&琴子のキスシーン、ハグシーンはどれも秀逸でした~キスマーク


キューブ的ベスト1は、やっぱり最終話の琴子のバースデーエピのキスシーンかな・・・

ホテルの部屋のセットや、2人の立ち位置、琴子のバスローブ姿まで、どこまでもこだわりぬいた演出が素晴らしかった。

そして、古川君と穂香ちゃんが何の違和感もなく、直樹と琴子でしたね。

琴子@穂香ちゃんのセリフの言いまわしや表情が本当に原作の中の琴子そのものでした。


次は、デートエピのボートの上のキスと理加ちゃんエピの壁ドンキスがいい勝負です・・・ラブラブ!

ボートキスでは、2吻で中途半端に終わってしまったデートのモヤモヤも解消してくれましたし、壁ドンキスは壁ドンそのものよりも、キスをしながら直樹の手が琴子の頭の上に乗った瞬間にドキューンと胸を射抜かれました(って細か!)


もちろん、琴子の戴帽式キスも、直樹の卒業式キスも。

そうそう・・・直樹の初めての手術キスは、むしろ原作通りに描かれてしまうと、キューブのお話の「女神のくちづけ」は成立しなくなってしまうんだなぁと、あらためて思ったりして・・・叫び



さらに、この日キスでは脇を固めるメンバーもみんな原作のイメージに合っていましたね。


その中でも、やはりトップはモトちゃんでしょうか。

まさに原作から抜け出してきたような容姿とオネエ言葉・・・最高でした音譜

さらに、キューブは、西垣先生もお気に入りでした。

そして、見た目のクオリティという部分で、ダントツだったのは細井師長かなぁ~にひひ

いやぁ~あのクチビルはヤバいです(≧m≦)ぷっ!



なんだかもう~まとまりが無くてめちゃくちゃになって来ちゃったなぁ~あせる

気に入ったシーンやちょっと残念だったなぁと思うシーンを上げだしたら、ホントきりがないですね~にひひ



・・・ってことで、そろそろ一番肝心なところへ参りましょうか。

そう・・・前記事の最後でキューブがどうしても書きたいことがあると言った事です。



このシーズン2は、始まってから数回は、日本で制作されているドラマなのに、思いのほか原作通りだということに驚嘆、感激しながら観ていましたが、次第に気持ちが変化して来ました。

それは、原作通りに作ろうとしている意図は十分に理解できたので、では原作の中で重要だったり、ファンの支持の多いエピをどこまで高いクオリティで見せてくれるのかということです。


そういった部分で、このシーズン2は、ことごとく私の想像、予想の遥か上を行きました。

そして、だからこそ何より一番気がかりだったのは、このシーズン2は”どこで終わるのか?”ということでした。

ここまで夢中にさせておいて、最後でがっかりさせられては悲しいですからね~汗


でも、そんな気がかりも懸念で終わりました・・・ひらめき電球


最終話を見ている時、時間的にもいよいよラストが近づいてきていると思いながら、どう終わらせるのか本当にドキドキしながら見守っていました。


そして、いよいよ訪れたラストシーン・・・

それは、原作の最後のページとまったく同じ、直樹が琴子に「お前、妊娠してないか?」と聞いたシーンでみごと”The End”合格

本当なら、その後ももちろんあるはずだった、でも永遠にそこで止まってしまったシーンです。

そして、エンディングの曲が流れ始めた瞬間にはボワッと鳥肌が立って、涙が込み上げて来ちゃいました。

さらに、エンドロールに乗せて、ほんの少しだけ見せてもらえた映像だけで語られる幸せなその後・・・本当に胸が一杯になりました。


「あぁ、そうよ・・・これでいいんだ・・・こういうラストが観たかったんだ・・・」と、しみじみ思いました。

読者のみなさんはいかがでしたか・・・はてなマーク



そして、もうひとつ・・・


この日キスは、シーズン1、シーズン2を通して、エピを引き算したことによる切ったり貼ったりで、流れや演出が変わることはあっても、原作の中にまったくないエピの足し算はなかったように思うんです。


でも、これは確実に足し算だと思ったシーンがひとつありました。

・・・どのシーンだかわかりますかはてなマーク


ラストシーンでの直樹は琴子が妊娠していると確信しているようではありますが、原作を読む限り、本当のところはわからないままになっています。

でも、シーズン2の中では、琴子が妊娠したことを示唆するようなシーンがありましたねひらめき電球


それは最終話、琴子のバースデーエピの最後の部分・・・

文章にすると、こんなシーンでした。


***************************************************************************


琴子一人が幸せそうにベッドで眠っている・・・

その傍らで、直樹は窓際に座って外を眺めている・・・

すると、満月を隠していた雲が風に流されて、部屋の中に月明かりが差し込んでくる・・・

その光に誘われるように直樹が琴子を振り返ると、琴子の全身を照らしていた光が次第に

輪郭を細めて行って、最後には琴子のお腹のあたりを小さく輝かせて消えていく・・・


直樹は、一瞬不思議そうな表情を浮かべた後、プレゼントの指輪を渡すのを忘れていたこ

とを思い出して立ち上がる・・・


***************************************************************************


こんなシーン、原作にはもちろんありませんビックリマーク

(指輪のことを思い出すシーンはありますが・・・)


でも、このシーンがあることで、この後のインフルエンザ騒動の時に、直樹が琴子の体調を気にしていたことや、「妊娠してないか?」と尋ねることに説得力が生まれますし、エンドロールの映像もすんなり納得できます。


何より、あのシーンそのものが原作へのオマージュだビックリマーク・・・と、思いました。

妊娠したことを示唆しているにも関わらず、少女コミックをベースしているというくくりを決して逸脱していない優しい表現・・・

セリフもなく、月明かりが琴子を照らすということだけで、観ている私たちにも琴子のお腹に新しい命が宿ったに違いないと思わせてくれる演出は、神秘的で印象深いシーンになっていました。

観ていて、とっても幸せな気持ちになりませんでしたか・・・はてなマーク


そして、エンドロールで流れた”未完のその後”・・・

それは、平凡だけど、最高に幸せな2人のその後でしたね。


これまで、キューブも含めてたくさんの二次小説の作家さんたちが、”未完のその後”を書いてきました。

もちろん、そのどれもがそれぞれの「こうあって欲しい」その後のお話しだったと思います。

でも、これまでにも何度も言っていると思いますが、やはり未完は未完のまま、多田先生が生きていらしたら書かれたであろう”その後”以外に、イタキスのその後はないんです。


だからこそ、誰も知ることの出来ない”その後”は、あんな風にほんの少しだけ垣間見ることができたら、それでいいんだと思いました。


だからと言って、”書くこと”はやめられそうにありませんが・・・あせる




さて・・・グダグダと思うままに書きましたが、これがキューブが「イタズラなkiss2~Love in Tokyo~」を観ての感想の総まとめとなります。


ε-(ーдー)ハァ・・・予告通り長い記事になりましたね。


言いたいこと、全部書けたかな。

キューブの気持ち、伝わったかな。

もし、何か感じるものがありましたら、ぜひ感想などお聞かせくださいませ。


正直、うんちく記事を書くのも久しぶり過ぎて、途中で何度かくじけそうになりました・・・あせる

それでも、最後までお読みくださった読者さまには心から感謝いたします合格





キューブの近況としては、いよいよGW突入で仕事がめちゃくちゃ忙しい1週間となりそうです。

身も心もボロボロになる前に、この記事を書き上げられて良かった~にひひ


次は、とりあえずはGW明けかな・・・

まだもうちょっと「臨時営業中」の看板は下げずにいたいなと思っています。

ご期待に沿えるかはわかりませんが、もう少しお付き合いくださいねニコニコ


それでは、また・・・音譜



                                         By キューブ



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読者の皆さまには、いつも私のお話を楽しみにしていただきまして、ありがとうございますひらめき電球


さて、お待たせしていました「女神の秘めた力」の後編が出来上がりましたので、どうぞお読みくださいニコニコ


つべこべは、あとがきでたっぷりと・・・にひひ


まずは、「天才の弱点」の続編として。

また独立した一条紗江子のお話としても、どうかお楽しみいただけますように・・・音譜

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


    イタキス2 《14話》 より

   ~女神の秘めた力 <後編>~



「ちょとぉ~一条先生ったら、西垣先生に何言ったんですかぁ~?もう~ナースステーションに来て荒れ狂ってますよ~!」
辟易とした顔のモトちゃんが、私を睨みながら午後のカウンセリングのカルテを持って入ってきた。


「あら私は別に・・・西垣先生は入江先生の指導医なんだから始末書を書くのは仕方ないんじゃないですかって言っただけよ。だってそうでしょう?・・・」

私の返答に、モトちゃんは苦笑いを浮かべつつも頷いた。
「確かにそうですけど、一条先生にそれ言われたらキツイかもしれないわね~まぁ、西垣先生には悪いですけど、ワタシとしては入江先生が何のお咎めもなくてほっとしたんですけどね~」
モトちゃんは、午前中にカルテを叩きつけて怒ったことなど忘れたかのように舌を出しながら笑った。


「それより、一条先生。なんだか今、すごく楽しげな顔してましたけど、何かいいことでもあったんですか?」
モトちゃんが、デスクの前に立って、私の顔を覗き込むようにして言った。


「えっ?・・・そう?・・・そんなことないけど・・・」
私は不意のことに、内心動揺しながらもなんとか平静を装って答えた。
入江先生と琴子さんのことを夢中で考えていて、それが顔にも出ていたらしい・・・
なかなか鋭いモトちゃんの指摘に、私は思わず顔を引き締めた。


「なんだか怪しいな~仕事中に一条先生がそんな顔してるの珍しいから、何かあったのかと思ったのに・・・」
モトちゃんの、疑わしそうな視線をかわしながら、私はふと琴子さんのことを尋ねてみた。
「それはそうと、琴子さんはどうしてる?・・・入江先生が不問ってことになって、安心したでしょうね・・・」


「そりゃぁ、もう大騒ぎですよ~泣いたり笑ったり忙しいったらありゃしない!・・・まったく査問会議に乱入したりして、バカな子なんだから」
モトちゃんが、呆れた顔で答えた。


「ああ、西垣先生も言ってたわ・・・でも、なんだか感動的な演説だったらしいじゃない?・・・」
「そうかもしれないけど、こっちはヒヤヒヤものですよ~いくら愛してたってワタシには絶対にマネできないわね!・・・そこが琴子らしいっていえば、確かにそうなんだけど」
「ふーん・・・」


―そう・・・まさにそれが、琴子さんの秘めた力・・・


入江先生は、わかっているのだろうか・・・琴子さんの持つ力の意味を。
わかっているからこそ、彼女を選んだのだろうか・・・
しかし、あの夜、ICUのベッドの脇で彼は私に救いを求めていた。
琴子さんへの溢れんばかりの想いを表す術すら知らずにいた。
そこが2人の関係の不思議なところだ・・・


―それでも結婚してるんだから、2人の恋は成立していたのよね・・・



私は、あの出来事へと思いを馳せながら、入江先生のことをモトちゃんや鴨狩君に尋ねたことを思い出した。
「ねえ、モトちゃん。前に、私が入江先生の弱点って何だと思うか聞いたこと覚えてる?・・・」
「ええ、覚えてますよ。確か啓太と一緒の時でしたよね。あっ、琴子が怪我する少し前だった!・・・」
モトちゃんは、あの頃を思い出すように遠い目をしながら答えた。


「そうそう!・・・あの時、入江先生の弱点は琴子さんだって言ってたでしょ?・・・それは何か根拠があってそう言ったの?」
私の質問に、モトちゃんは顎に人差し指を当てながら少し考えた後、なぜか優しい微笑みを浮かべながらゆっくりと話し始めた。


「まだワタシ達が看護学校生で、入江先生も医学生だったころ、あの2人、夫婦存続の危機を迎えたことがあったんですよ・・・」
「ええっ?・・・」
モトちゃんの言葉に、私はひどく驚いた。


しかし、すぐに”夫婦存続”という言葉に違和感を持って尋ねた。
「それって、離婚の話が出たってことなの?・・・」


すると、モトちゃんは右手をヒラヒラと横に振りながら答えた。
「違うの・・・たぶんお互い離婚なんてことはこれっぽっちも考えてなかったんじゃないかしら?・・・ただ、啓太が琴子に横恋慕して、それがきっかけで気持ちがすれ違って、なんだか深みにはまっちゃったって感じね・・・」
「それで、2人はどうやって仲直りをしたの?・・・」
「随分長いこと琴子も苦しんでたみたいだけど、いつだったか入江先生と大喧嘩して琴子が家を飛び出したことがあったのよ・・・」


その翌日、家には帰らず友人の家から登校してきた琴子さんに、鴨狩君が離婚してしまえと詰め寄っているところへ、入江先生が現れた。

結局、モトちゃんにははっきりとしたいきさつはわからないということだったが、それまで琴子さんを無視しつづけていた入江先生は、その場で自分が嫉妬していたことを認め、琴子さんが必要だと言ったのだという。


「その時、入江先生が言ったのよ『オレが本当の自分になれるのは琴子がそばにいる時だけだ』って・・・それで無事仲直り。おまけに学食のど真ん中で熱く抱きあっちゃったりして、悔しかったけど、素敵だったわぁ~あの2人」
モトちゃんは、胸に両手を当てて、うっとりした表情を浮かべながらさらに言葉を繋いだ。
「だからね、入江先生の弱点と言えば琴子だって思ったの。だって女なんてよりどりみどりのイケメンの大天才を嫉妬に狂わせちゃうのよ~考えてみれば琴子ってすごいのよね~!」


―へえ~そんなことがあったの・・・なるほどね・・・


少々興奮気味のモトちゃんが出て行った後、私はランチの時間も忘れて考えに耽っていた。
こんなにもワクワクする気持ちは、本当に久しぶりな気がしていた。
そう・・・まるで、自分が恋でもしたかのように。




彼は、どこか私と似ている・・・そう初めて思ったのはいつのことだったのか・・・
天才ゆえに、カウンセラーゆえに、いつでも計算づくで人と接しているところなど、最も顕著だろう。
そのくせ、理性でコントロールすることに長け過ぎて、とことん追い詰められなければ自分の本当の気持ちに気づけないところまで。


―それでも、入江先生は琴子さんへの気持ちにはちゃんと気づけたんだ・・・


どれ程、琴子さんは強烈に入江先生を想っていたのだろうか・・・
もしかしたら、今日のような突拍子のないことが今までにも何度もあったのかもしれない。


きっと琴子さんは、IQ200の天才でさえ考えも及ばない、あの強固な理性を持っても抗いきれないパワーで彼の心を揺さぶったのだろう。
そして、入江先生は知識や理性だけでは、抑えられないものがあることを思い知らされながら、いつしか琴子さんに惹かれて行ったのだろう。

だからこそ、琴子さんの時と場所を選ばない入江先生のためゆえの行動は、いつも彼に力を授け、心を癒し、その期待に応えようという気持ちを与えているに違いない。
そうでなければ、突然会議室に飛び込んで演説を始めた妻を、微笑んで見つめていることなど出来はしないはずだから・・・


入江先生が、琴子さんを前にした時だけ見せるあの微笑みも、琴子さんに対してだけ放たれる棘のある言葉も、それはまったく理性的ではなく深い愛情のなせる業。
それは、きっと長い時間をかけてゆっくりと入江先生の心を侵食して言った琴子さんの愛の力のたまものなのだろう・・・


恋に落ちる理由に、お互いが持っていない部分に強く惹かれるというのは、良くある話。
それでも、この2人に限っては、対極にありながらも、きっとこの世でただ一人の相手だったということなのかもしれない。


―だって、考えれば、考えるほどこの2人の組み合わせ以外ないと思えてくるもの・・・


「それって、つまり運命の相手ってことよね・・・」


私は、まるでモトちゃんの様にうっとりした気持ちで、つぶやいた。





それから私は、書き上げた報告書を持って外科の医局へ行った。
担当の医師に報告書を渡しながら部屋を見回しても、今日の主役の入江先生は見当たらなかった。
査問会議にかけられたくらいのことで、あの入江先生がダメージを受けるはずもないが、これがカウンセラーの性分なのか、今の彼の様子を見てみたいという気持ちには抗えずにいた。


私は、少しがっかりした気分で医局を出ると、カウンセリングルームへ戻ろうと廊下を歩いていた。
すると、ふとどこからか聞こえてきた声が琴子さんの様だったので、立ち止まって耳を澄ませた。


「・・・本当に良かったね。でも私、いても立ってもいられなくてあんなことしちゃったけど、入江君怒ってないの?」


それは、医局のあるこの階に設えられたスタッフ用の休憩スペースから聞こえてきた声だった。
私は、その入り口からほんの少しだけ顔をのぞかせて中の様子を伺った。


コーヒーサーバーの前で入江先生と琴子さんが向き合っていた。
少しうつむき加減の琴子さんを見おろす入江先生の顔には笑みが浮かんでいた。


「別に・・・いつものことだろ」
入江先生の返答は、琴子さんと2人きりだとしても、やはり素っ気ない。
しかし、当の琴子さんは、それが彼の許しの言葉だとわかっているのだろう・・・ぱっと顔を上げ笑顔になると、何の躊躇もなく入江先生の胸に飛び込んだ。


そして、入江先生も・・・「もう仕事に戻れ・・・」
突き放すような言葉とは裏腹、琴子さんにしか見せない微笑みで、その手は彼女の髪を優しく撫でていた。
琴子さんは、それで満足したのか「また後でね」と明るく言って、私に気づくこともなく小走りに去って行った。


―あら・・・ぎゅっと抱きしめてあげればいいのに・・・


私は、その場に一人残った入江先生が、サーバーのコーヒーをカップに注いでいる背中に近づいて行った。
私の足音に気づいた入江先生は、振り返りざまほんの少しだけ目を見開いて、すぐに目を伏せた。


「査問会議、お咎めなしで良かったですね・・・」
私は、彼の態度に苦笑しながら使い捨てのカップを取ると、コーヒーサーバーに手を伸ばした。


「何か?・・・」
入江先生は、立ったままカップを口元に近づけけながら言った。
たった今、琴子さんといたところを私が見ていたことに気づいているはずなのに、照れた様子も見せない。
それは、決して虚勢を張っているわけではなく、本当に普段と変わらない彼の態度に見えた。


―やっぱり、感情面に少々難ありよね・・・普通なら焦ったり照れたりするものだもの。


「別に・・・私だってコーヒーくらい飲みに来るわ・・・」
私は、ひと口コーヒーを飲むと、それでもすぐに肩をすくめて今言ったことを訂正した・・・
「なあんて言っても、入江先生には通用しませんよね?・・・」


入江先生は、私の言葉にやっとこちらへ顔を向けると「まあ、そうですね」と答えた。
そして、あらためて入江先生は「何ですか?」と言った。


「聞いたわ。査問会議での琴子さんのこと」
「・・・・・」
入江先生は、コーヒーを飲みながら何の反応も示さない・・・
それでも、次の私の言葉はなんとか彼の顔を上げさせた。
「琴子さんの秘めた力ね」
「琴子の力?」
いぶかしげな目で入江先生が私を見る・・・


―何よ。とぼけた振りして・・・


「ええ。・・・でも入江先生は、その力の意味を知ってる筈よ。」
「何を言っているのか、さっぱりわかりませんね・・・」
「そうかしら?・・・でも、私今日のことでものすごく琴子さんに惚れちゃったみたいなの・・・あなたの様に」
私は、少しわざとらしいくらいに首を傾げながら言った。


そう・・・天才だからと言って、完璧な人間などいるわけがない。
むしろ、何もかもがわかってしまうからこそ、どんなことにでも先回りして対処できてしまう分、感情的になる必要はなかっただろう・・・
しかし、誰とも関わらず、自分の思うままに生きて行ける人生などありはしない。
だからこそ、その欠けた部分が人間的に大きなほころびになることもある・・・


―でも、入江先生には、琴子さんがいた。


彼女に愛されて、彼女を愛したことで、彼は”完璧”になれたんだ・・・と、私は思っていた。
琴子さんの、傍から見れば過剰すぎるくらいの愛情表現や行動力がなければ、きっと天才・入江直樹の心をかき乱すことなどできなかっただろうから。


「あなた達は、とてもいいバランスでお互いを補い合っているのね?・・・まぁ、琴子さんにはあなたを助けているなんて意識はないでしょうけど・・・」
「少しばかりオレのことを知っているからと言って、一条先生とこんな会話をする必要はないと思いますが?」
どうやら、私は入江先生を怒らせてしまったらしい・・・
入江先生の言葉は、静かでありながらもそれ以上の会話を拒否するニュアンスを強く含んでいた。


空になったコーヒーカップをサーバーの横に置いた入江先生は、私の返答を待つことなく歩き出した。
それでも私は、何か言い足りないような気がして、去っていく入江先生を呼び止めていた。
「待って。入江先生」


立ち止まった入江先生が、ほんの少し顔をこちらへ向けた。
私は、その横顔に向かって湧き上がってきた想いをそのまま告げた。
「カウンセラーとしての守秘義務は、もちろん守るわ・・・でも、今日から私は琴子さんの味方よ。忘れないで」


入江先生は、ふっと小さなため息をひとつ残して去って行った。
その横顔に、微かに笑みが浮かんだように見えたのは、私の目の錯覚だったのか・・・
それでも、私は今日の査問会議の様子を聞いて、心の中に膨らんだ想いはこれだったのだとはっきり気が付いていた。


それは、まるで私に与えられた使命なのかもしれないと思える程に、強く私の心に芽生えた気持ち・・・


もしかしたら、この想いには、あの2人への羨望と憧憬、そしてほんの少し、自分自身の過去の恋への贖罪も込められているのかもしれない。
人より人の心がわかってしまうからこそ恋に臆病だった私に、もう一度誰かを愛せるかもしれないと思わせてくれた2人の恋。
そして今、なぜか私は余計なお世話だと思いつつも、彼女を守ってあげたいという思いに駆られていた。


そう・・・あの一途な秘めた力を・・・
そして、純粋で奇跡のような恋する気持ちを・・・





それから私は、カウンセリングルームに戻ると、すぐにパソコンから一通のメールを送った。

”聞いて欲しいことがあるので今夜行きます。響子先輩が大好きな恋の話よ。楽しみにしてて・・・”



                                              END


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


さて、いかがだったでしょうか・・・はてなマーク


最後の2行は、ちょっとしたオマケですニコニコ

長年の読者の方には、ピンッと来た方もいらっしゃると思います。


でも、いきなり最後に出てきた”響子先輩”って誰?と思った方は、このあと続けて↓こちらの3作をお読みいただくとご理解いただけると思います・・・もしご面倒でなければですが。

桜色のワンピースで・・・ 」 「桜色の幸福-前編- 」 「桜色の幸福-後編-



「天才の弱点」を書いたのは、もう7年も前のことになります。

あのお話しで初めて登場した一条紗江子の物語は、最初は一条先生が直樹にすごく興味を抱いて、直樹の心の奥を知りたいと思った所から始まりました。


でも、次に一条先生が登場したお話しは、すでに原作に書かれている部分よりもさらに先を描いていたり、時間軸を曖昧にした創作ばかりでした。

もちろん、彼女はキューブのオリジナルキャラクターなわけで、ドラマや原作の中に入り込めるはずのない存在です・・・


でも、今回あえて隙間を使って彼女を登場させたのは、「天才の弱点」では琴子自体にはあまり興味を示していなかった一条先生が、それ以降のお話ではいつの間にか琴子の良き理解者になってしまっている不自然さを払しょくしたいと思っていたからです・・・

一条先生が琴子の味方になってくれたことで、一条先生というキャラが生きているのに、そのきっかけを描いていないなぁ~という気持ちはずっと前から持っていたので。


そんなわけで、今回初めて隙間のお話しを一条先生主観で書いたわけですが、台湾版にもこのエピはあったのにあの頃は思いつかなかったんですよね~不思議です。



ぶっちゃけ、あの査問会議に一条先生も参加していたら最高だったんですけど、さすがにそこまで大胆なことはできなかったですけどね・・・にひひ


さらには、このお話しから田辺響子さんのお話しへもリンクさせたりして、まったくのやりたい放題でした。


いかがでしたかはてなマーク・・・お楽しみいただけたでしょうか・・・にひひ



イタキス2もすでに最終回を迎えました。

そろそろ、全体の感想なんかも書いていいですかね~はてなマーク

キューブは、今回の日本版イタキスを観て、どうしても書きたいことがあります。

それも含め、次こそうんちく記事を書けたらなぁ~と思っていますひらめき電球



ということで、次回もどうぞお楽しみに・・・音譜



                                         By キューブ






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