在英邦人、でも心はキューバ

期間限定、シャンハイ在住。
英国&ニッポン共に年2回ペースで里帰り中。


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先週、久しぶりに我が家の英国人と映画館に出かけた。

彼の場合は新作はほとんど機内で見てしまうので、

行こうよ、と誘ってもなかなかウンとはいってくれない。

(そもそも作品の好みがぜんぜん違う...。)

最後に一緒に出かけたのはいつだっけ?というくらい。


めずらしく意見が一致して観に行くことになったのは

「The King's Speech」 キングス・スピーチ、

英国王ジョージ6世の実話に基づいた歴史ドラマ。


歴史、といっても、遠~い昔のおはなしではなくて

まだついこのあいだ、と思えるほどの時代のこと。


ジョージ6世という王さまは、現エリザベス女王の、お父さま。

チャールズ皇太子からみれば、おじいさま。

今春予定のロイヤルウェディングで世界中から注目を浴びている

ウィリアム王子の、ひいおじいさま。


知的で品があって「英国紳士」という形容詞がぴったりきそうな

コリン・ファースが、この王さま役を好演。


3DやCG多様の流行の映画と比べると、地味な印象の作品だけど

心に残るせりふもいくつもあって、じっくり味わえる素敵な作品。

クスッと笑える場面もたくさん。

可笑しくて美しくてホロッとくる趣きのある映画。

デジタルな映像とは一味違う、油彩画的な質感も好き。


極度のあがり症で吃音というコンプレックスを抱えた内気な王さまの、

特訓の末の一世一代のスピーチには、感動の涙。

思わず立ち上がって拍手を送りたくなった。


日本での公開ももうすぐとのこと。

英国王室、英国カルチャー、英国ヒストリー、

英国の英語(「米語」、ではなくて、「英語」)に興味のある方は

ぜひどうぞ。


日本語のオフィシャルサイト:「英国王のスピーチ」

http://kingsspeech.gaga.ne.jp/



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上記の予告編映像にもでてくるせりふで

いかにもイギリス人らしい言い回しだな、と思ったひとこと。


ヒトラーのドイツ語での演説の映像を見て、

幼い娘に「なんて言ってるの?」ときかれた王が

「わからないけど... とても上手だ」と答えるシーン。


会場では笑いがこぼれていたこの場面、

この微妙なニュアンス、字幕で伝わるかな。


迫力満点のヒトラーのスピーチ、

それにくらべてなんとお粗末な自分のスピーチ、

でも子供の前でそんなことはいえない、

ましてや相手は敵国ドイツの指導者...。


認めたくはないが、という思いをこめて、

複雑な心境で言った 「とても上手だ」。


英語でのせりふは



I don't know but . . .

he seems to be saying it rather well.



すごく、英国的。



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米語と英語の違い、といえば。


学生のころは、映画=「ムービー」 movie だと思っていたけれど

それはアメリカンな響きだった。

英国イングリッシュでは、「フィルム」 film


アメリカ産の映画を指すときに、あえて使うことはある。

「ハリウッド・ムービー」はアリだけど

「ブリティッシュ・ムービー」はナシ。

「ブリティッシュ」とセットになるのは、いつも、「フィルム」。


ちなみに「シネマ」 cinema は、ふつうは、映画館、という意味です。



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週末、ロンドン在住の英国人の友人が遊びにきていたときに

話しの流れから、「DEPARTURES」を見よう、ということになった。


「DEPARTURES」 ディパーチャーズ、

安らかな「旅立ち」のお手伝いをするひとたち、

日本語のオリジナルタイトル、「おくりびと」


日本から送ってもらったテレビ放映時のDVDや

その後こちらで購入した英国版DVDで、何度か見ている作品。


暗い映画ではなく、コミカルなシーンも散りばめられていて、

笑って泣けて、あとからしずかにじーんとくる、味わい深い作品。

我が家の英国人もお気に入り。


去年父を見送ったわたしにとっては、

いろいろなことを考えてしまいそうで

まだちょっと早いかなという気もしたのだけど、

なんか、うん、大丈夫だった。


ふたりの英国男が見ている途中でも何かと質問してくるので

説明しながらの鑑賞だったせいかもしれない。

(ものがたりの世界にじっくり浸るには、ひとりで鑑賞しなくては...)


音楽も映像も、全体的なゆったりとした時間の流れも心地よく、

見終わって、透明なかなしみと、穏やかで優しい気持ちに包まれた。





在英邦人、でも心はキューバ



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日本語の作品を英語の字幕つきで鑑賞。


これは、英語の作品を日本語の字幕でみるのと同じくらい、

もしかしたらそれ以上に、英語学習の参考になる。


なるほど、こう訳すのか、という訳し方のポイントや

知っている(つもりの)単語の、新たな意味に気づいたりするのも

ジャパニーズ・フィルムをイングリッシュ・サブタイトルで見ているとき。


「DEPARTURES」にも、たくさん。


ちなみに、「納棺師」は、「encoffineer」だった。

「coffin」が棺(ひつぎ)だから、文字通り「棺に、納める、人」の意味。

ナルホド。



気になったことば:


隠していた仕事の内容(=「死」に関わる仕事)が奥さんにばれて

「さわらないで!けがらわしい」と拒絶されるシーンがあるのだけど


「汚らわしい」じゃなくて、もしかして「穢らわしい」なのかな、

そうだとしたら「ケガレ」という概念から説明すべきなのかな、とか

ふと考えてしまった。


「けがらわしい」のひとこと、字幕では


You're unclean


「dirty」 や 「filthy」 ではなく、 「unclean」、だった。




もひとつ、気になったことば:


フグの白子焼きを食べながらのつぶやき、

「うまいだろ?...うまいんだよなぁ...困ったことに。」 

という、あの含蓄のあるせりふ。


この可笑しさというか哀しさというか切なさというか、

表面のことば以上に深みのあるせりふが、字幕だと


Good, huh? - So good I hate myself


...うん、そうなんだけど、違わないんだけど、

日本語のニュアンスの半分くらいしか伝わらない気がして

ヤキモキ。


方言の趣きとか日本的な事象とか細かいニュアンスなどは

文字数が限られる字幕では限界があるんだな、と

つい感じてしまった。



日本語のせりふも俳優さんの演技もすばらしく、

簡潔でクリアーな字幕も完璧だと思う、一連のことば:


I've often thought that maybe death is like a gateway


Dying doesn't mean the end


You go through it and onto the nexy thing.


It's a gate



「死ぬってことは、終わり、ということではなくて

そこをくぐりぬけて、次へ向かう、

まさに、門、です。」



...せりふは、こう続く。


and as the gatekeeper


I've sent so many on their way


Telling them 'off you go. We'll meet again'



「私は門番として、ここで、たくさんの人をおくってきた。

いってらっしゃい。 また、会おうの。 

っていいながら...。」



ああ、だめだ、書いていたらジーンと沁みてきた。。。。 




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朝から丸一日リバプールでお買い物。

あの街の人の話す英語はかなり特徴があって

いまだになかなか慣れないでいる。

北部イングランドの他の街やスコットランドともまた違う独特の抑揚は

音程が波打っていて歌っているようにも聞こえる。


ロンドンあたりの英語を標準語の日本語とするなら

リバプールの英語はディープな東北弁、津軽弁とか、そんな感じかも。

やわらかくてふしぎな外国語のような響き。


デパートのコスメカウンターでも

バッチリメイクの美しい女性が、口を開くと難解なリバプール弁を喋る。

一度で聞き取れないことが多くて、よく聞き返してしまう。


外国人であるわたしの英語力のせいだけでもなさそうで

生粋の英国人でもさっぱり理解できないということがあるらしい。


そういえばこの街出身のビートルズの英語も

特に初期の頃は「リバプール訛り」が強くて、インタビューなどは

英語を母国語とする国でも字幕が必要だったとか。


そんなわけで、もしリバプールに行って街の人の英語がわからなくても

ショックを受ける必要はなさそう。

リバパドリアン(リバプール人)は気さくで陽気な人が多いから

聞き返しても嫌な顔などされないし何度でも話してくれるはず。


ちなみに、

リバプールも含めてイングランド北部の人は

「U」を「ウ」の発音でする人が多いので


バス Bus は「ブス」

アップ Up は「ウップ」

マッシュルーム Mushroom は「ムッシュルーム」

カップ・オブ・ティー Cup of tea は 「クッポティー」

ハンドレッド  Hundred は「フンドレッド」、

Hを発音しない人もいるので、ときに「ウンドレッド」、

などと聞こえる。

ほんとに!


それから、ありがとうの「ター」 Ta も頻繁に耳にする。

そういう言葉が存在することは知っていたけれど

ロンドンではテレビやドラマ以外では実際には聞いたことはなかった。

軽めの Thank you の意味で、こちらではふつうに使われている。

言われたら笑顔でニッコリ対応するものの

自分で使うのはちょっと抵抗を感じてしまうなあ。。。


関西人でもないのに「おおきに」って言うような感じかなと

勝手に分析中。





在英邦人、でも心はキューバ


この人たちも 「リバパドリアン」 Liverpudlian

フットボールシャツ、スカーフ、ジーンズ姿で

パイントグラスを抱えて歩く人たち。

ああ今日は試合のある日だな、とすぐにわかる。




在英邦人、でも心はキューバ


市内を走るバス。

彼らは今もこの街を代表するスーパースター!



リバプールにて。



・・・・・・・・・・・・・


蛇足ですが:


リバプールを英語の発音どおりにカタカナ表記するなら

リヴァプーゥ(「リ」にアクセント、「Ri」じゃなくて「Li」)って感じですが

便宜上「リバプール」と書いてます。

発音するときはお気をつけくださいませ!


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