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2017-02-18 15:49:04

オオタキ1/50 E10製作記 04・左側/フロント製作

テーマ:鉄道プラモデル
オオタキの1/50、絶版E10製作記の4回目。
 
{C62528DF-6ABE-4018-9333-53116C4E147D}
前回はパイピングの集中する右側を制作したので、
今回はこちらの左側を重点的に制作してみたいと思います。
 
 
それにしてもこのE10は、見えない部分まで
ちゃんと作り込んであります。
{02E54706-A8A8-4C21-A8B7-C6A08B11EB15}
炭庫をつければ見えなくなるこのフレームや、
車体中央のエアタンク、フロント部分の給水加熱器などなど。
大滝にはD51のメッキ仕様はありますが、
透明仕様のものがあっても楽しかったと思います。

今回は手始めにオイルポンプを作ります。
{44AA1B27-C7A6-48F6-8785-444C61D1609B}
元々ポンプと取付け金具の位置自体多少おかしいのですが、
気にせず配管を追加してそれっぽく見せます。
 
 
小さいながら結構目立つ部品がさらに自己主張します。
{BDC3CE16-1FAC-4980-89B9-702DCE61CFC2}
 
 

次に調整バルブ。
{26AC5059-3C3A-4E2E-B881-32EA6CBBF664}
オリジナルのものは途中でぶつ切りになっており、
ワームホール的な空間を通って、
レリーフ表現されたボイラー一体のパイプへと繋がるようです。

ちゃんと1mmプラ棒を使って、3次元空間的ラインへと
ダウンパラダイムしてあげましょう。
{FF900C4C-7D6E-46B1-AF7F-1A19EC458C1D}
ここで活躍するのが津川洋行の半分に切ったドローバー。
このスケールの配管留めとして最適です。
 
パイプがちゃんと3次元空間的に繋がりました。
{2D8A2B62-5BE9-4BAF-8BC3-DA54D771A3E6}
ついでにコンプレッサーも小改造してみました。
 
汽笛はオオタキの中では最高レベルのもの
(LSベースではあるもののC10/C11のものはかなりひどい)ですが、
実物を手本にもうちょっとグレードアップ。
{19A3AB5A-8B8B-48D3-9A79-EBD4A9B07EEE}
 
ハンドルとプルロッドが結構目立ちます。
 
なんかのNゲージの、なんかのハンドルを発見。
{D7B896DF-842A-4B38-B65A-F1F803B8CCE1}
 
なんかいい感じでフィット。
{2BE9A7E3-C3F9-4DC3-8E39-0B96C4EC2916}
真鍮線でプルロッドも追加しました
 
炭庫にはバッテリー(単5間電池2本)を収納。
{BE13874D-7BD0-4190-96E0-E42C8AB558BF}
 
非公式側にスイッチをつけました。
{EA66DECF-7B33-453B-9C40-81F60E26C47A}
 
こんな感じで非公式側の左側が完成。
{73C811D3-39B1-444D-9ACD-B16E703E60D2}
 
続いてフロント周りです。
手すりは制作中に絶対折る自信があるので、
0.5ミリの真鍮線で自作しました。
左右、幅が違うのが特徴です。
 
昔作った作例を見てもお分かりのように、
クリアレッドの尾灯パーツはあまりいい出来ではないので
通常の標識灯パーツを採用します。
{9E8D091A-EFE7-46A4-AE6D-0BF6FEB1196A}
まぁこれはこれで微妙な出来なのですが…
 
持ち手をつけてちょっとだけグレードアップさせてみます。
{54E957C8-2C63-4C66-B601-D18E8C974E5C}
持ち手はエナメル線。
{4E981E4B-8392-4123-988B-528EDDF6D438}
 
地味ですが、なかなかかっこよく仕上がりました。
{3E265239-D857-4301-810A-AF59AEB3F562}
 
 
E10のエアパイプは、シリーズ唯一、本物と同じように
一旦飛び出してから下へ垂れ下がっており、かっこいいです。
{B2D6A384-F92A-4031-BA32-E6519B61BB38}
他のものはフロントエンドにそのまま接着されて
垂れ下がっているため、安っぽいです。
 
 
ホース留めに極細チェーンを使って、本物に近づけてみました。
{7983402D-E03E-42C1-AD2B-C4FFD6EDAEBB}
連結ピンと解放テコの連結金具(実はホッチキスの針)も追加。
 
堂々としたE10のフロント周り、完成です。
{ECB30C3F-9B53-4B4A-B3A3-7CEF5E60D86F}
次回はリヤ周りをまとめて、フィニッシュです。


ちなみに動輪は、無事に回転しました。
 
 
 
 
 
 
 
 
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2017-02-16 00:22:00

オオタキ1/50 E10製作記 03・配管/下回り製作

テーマ:鉄道プラモデル
絶版模型、オオタキ1/50 E10の製作記、第3回。
 
今回も手持ちの実物の写真と、
昔作った模型を参考にしながら進めていきます。
{DBC64DA3-B576-42F3-AFAF-28B926F52D6B}
こちらは前回までで完成させた.バックプレートとキャビン。
 
 
空気作用管は本物同様、そのままボイラー側に流してあります
{3F9A9DA1-46EF-49E5-96EA-3FF2F56B002A}
 
E10の配管処理は、復活蒸気機関車などから比べるとかなり雑。
{B32DBE05-815B-4806-86B8-E1DC1B18F560}
でもこのヨレ具合がライブ感があってかっこよく、
逆にE10の魅力のひとつとなっています。
 
バンド金具を作って実車と同じように結束してみます。
 
大きさの違う2種類のコの字断面のプラ棒を接着し、
(°д°)ハァ? の「д」みたいな形にスライスします。
{CE5895BC-6E25-47D7-8A6C-17C26AAE0691}
 
こうすることでボイラーから張り出した空気作用管を表現。
{9F1B955D-56A4-4D6D-A2D7-E2A3234C2BE9}
実車で計測したところ、張り出しは12センチほど。
スケール計算でボイラーから2.5mmほど張り出させました。
 
黒く塗装して接着。
50分の一は計算がラクで助かります。
{4B39E9D0-0CD3-4067-9580-025F1196A033}
その他、細かい配管の製作はのちほど。
製作中に破壊することになるのは目に見えているので(笑)
 
続いてはいよいよ下回り。
今回、改めて作るきっかけになった本題とも言うべき箇所です。
「ちゃんと作れば車輪は可動するのか」という疑問に
答えを出すため、注意しながら組み立てます。
 
これがシャシーのパッケージ。
{85031B0F-5991-4CBA-8B53-D7D0084A88CC}
キャビンと炭水庫が一緒にパッケージングされています。
 
E10のシャシー。長い!
{F5FA4492-8DBF-4FFA-B606-160735EA26DE}
プラスチックは厚めで、しっかりとした造りです。
 
シャシー下部には、インジェクション不良対策と
補強対策を兼ねたブリッジと、不要部品のランナーが。
{B5829720-3E44-49CF-8FA1-BD50B068DBFD}
「車輪を可動させる」という目的に対して、1番ネックとなる
シャシー周りの強度不足や精度不良は心配なさそうです。
 
実車のE10は第3 ・第4動輪がフランジレス、
第二動輪がローフランジという特殊な構造。
{70599E40-F2DD-4A56-BF7D-04977DB6340D}
 
 
実車が特殊なだけに、模型もかなり特殊。
車輪軸の構造は他のシリーズと全く違います。
初期D51は別として、オオタキの車輪の構造は金属シャフトを中心に
左右の車軸の切り欠きによって位相を決定しますが、
E10は第一動輪のみ、切り欠きのついたプラ車軸によって位相を決定。
それ以降の動輪はロッドの穴を基準に、第一動輪にならって
金属シャフトに打ち込み、セルフで位相を決定させます。
 
実車も第1動輪のみ横動が与えられており、第2〜第5動輪が固定。
まさかこんな見えない部分を実車に似せた訳ではないでしょうが、
車輪がスムーズに回転するかどうかはここにかかってそうです。
 
ちなみに、この組み立て説明書はロッドの前後が逆。
ロッドのリンクジョイントは
前向き一つ、後ろ向き二つの方向が正解です。
{F8184C90-A305-4293-B7B4-A8BCBE2CF8DD}
また、銀色のタイヤパーツのパーツの番号が全て違うことから、
第二動輪のローフランジも再現されてるのかとの期待もありますが、
残念ながらローフランジは再現はされていません。
パーツの番号が全て違うのは、組み間違いへの保険的なもの?
 
 
先に従台車を組み立てます。
蒸気機関車にしては見慣れない台車ですが、
それもそのはず、これはEF58の流用。
{C505C579-A591-482C-8D2F-38626F26DB86}
周りの複雑なパイピングに埋もれがちですが、
しっかりと自己主張してます。
 
 
本物に倣って、エナメル線でオイルポッドのラインを
作ってみました。
{EC6388E1-5344-4559-BFC7-587FCF39406F}
同じ50分の1の、アオシマのEF58の台車と
互換性があるのか試してみたくなります
 
飛び出しているのは、スピードメーターの検知管。
{9B76E6EB-8D7D-4289-97DE-76BC80DD43F1}
こちらの方向は改造後のボイラー側が前方定位のパターン。
面白いことにこのパーツ、逆向きに取り付けることも可能で、
初期の庭坂機関区時代の炭庫側前方定位タイプにも改造できます。
 
 
分解の可逆性がない部分の車輪とロッドは、
塗装してから組立てます。
{906BEE40-AEB5-42A1-BA13-E3B6E57B0131}
今回は踏面のみをメッキシルバーで塗装、研磨。
 
 
お次はバルブギアの組み立て。
可動させるためには、ここのフリクション(摩擦)を軽減する
組み立て方をしなければなりません。
{7934F2B1-900F-4E2C-873A-07FDD0890BE1}
 
{98366C47-0160-407F-861B-4CFC44B4BBC6}
 
新しく作ったほうが早そうなコンビネーションレバーですが
オリジナルを尊重。
{6FA6873F-B399-4663-AADB-282D36A2A713}
一枚板の部品を削ってそれっぽく凹凸をつけます。
 
この模型のクロスヘッド、よくできてますね。
{82EC10B5-DA30-4B4E-B778-E7ED952DC106}
塗装してオイルパイプだけをプラスしました。
 
 
モーションプレート回り。
{49FC1C53-A63B-4462-AC39-1A0BB79E2900}
 ↓↓↓
オリジナルは穴があいてなかったのでドリルで開け、
またまたオイルポッドを付けました。
{A9D35707-6EDA-483D-9A48-D5AE0C350B08}
 
ここでひとつミステリーが。
この模型には、最後まで部品が付くことのない謎の穴が
シリンダー後方に開いてます
まさにオオタキE10のミステリーホールですが…
 
場所からして下の写真の、オイルポッドの部品が付く予定だったのでは。
部品付けるの、忘れちゃったんでしょうか…
SLは擦動部品が多く、至る所にオイルポッドがあります。
 
バルブギヤ周りが完成。
多少ユニオンリンクなどの線が太いようにも見えますが、
かっこいいですね。
 
今回はここまで。
次回はいよいよ動輪がちゃんと回転するのかを
報告したいと思います。
 
 
 
 

 
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2017-02-11 12:13:22

オオタキ1/50 E10製作記 02・ボイラー製作

テーマ:鉄道プラモデル
オオタキ1/50 E10製作記 ・第二回は説明書の順番通り
ボイラーと上周りを製作します。
 
{6F3308E5-E0DB-48BC-9DE3-0F45E6C448E8}
 
まずはボイラーパーツを見てみましょう。
{4D850BFA-D986-42BE-AC57-F32EB7563FA9}
前回述べたように、フォルムに関しては完璧とも言える模型ですが、
細かい部分にかなりツッコミどころがあります。
 

まず、空気作用管とおぼしきレリーフが、
砂撒き管やボイラーバンドの下を通っています。
{C7E4F381-3AEF-4BFA-A12C-C524C04F4C53}
 
そのラインも独特で、心電図か株相場のような
不思議な屈折曲線を描いています。
{AC8B5EA6-348A-47A2-80EE-AE8D8DC9DE1F}
 

E10の特徴の1つとも言える、かなり張り出した空気作用管。
模型とは逆に、ボイラー配管のいちばん外側を通っています
{FE790782-0165-4012-A928-05EC2DFDD9E6}
今回はこれも表現してみましょう。
 
 
ボイラーバンドを残して、すべての配管レリーフを削り取りました。
{1E0EFE36-A995-417D-ADC3-5427A7323B08}
{E8F15019-A507-4A84-87F1-3A7F6DA0F47E}
Nゲージの加工に比べると大きいので厄介です。
 
そして、「E10よりも9600のほうがよくできている!」
と言う人たちが1番にあげるポイントがこちら。
{C8A6E7FA-AE49-446D-8569-6B0954EA63B1}
「顔」が似てません。
上下左右、背面は申し分ないのですが、
前面のみ、実車のE10の印象とかなり違います。
 
実車を見てみましょう。
{B8A06275-B05E-4593-8E49-7F48A2DF3EA0}
ナンバーの幅が狭く、取り付け位置が低く、
煙室ハンドルも小さく、より飛び出しています。
 
改めて模型を見てみると、問題箇所は
ナンバー取付け台座が高いくらい。
{591C909C-C5E7-428A-8233-C37681C820D7}
素体としては似ていて、決して悪くありません。
ナンバー位置と煙室ハンドルという小さな部品の印象が
全体に及ぼす影響というのは大きいものなんですね。
 
ナンバー取付け台座と扉の取っ手をカットし、
プラ棒で煙室ハンドルを飛び出させます。
{0E8B059F-D80F-400B-B6B9-E67E071043E5}
 
ちなみに煙室ハンドルは、シリーズ中、E10とC53のみが
ロックヒンジつき。
他のモデルはロックヒンジが煙室扉にレリーフ表現されているか、
無視されてしまっています。
{3500A1D7-6A11-4B53-A942-56FEAB9BD80A}
いいパーツですが、今回はオミットさせます。
 
問題のナンバーは幅を詰め、極限まで薄くヤスリがけ。
{AFA84AD9-D918-4F03-A693-A97C697CCBA8}

フジミC53に倣って、低い位置に4点ボルト支持。
{C3697748-C572-44DE-8249-7609A7C5E6AA}
煙室ハンドルはそのフジミC53からトレードしました。
 
次に、削り取ってしまった砂撒き管を製作。
加工しやすい0.8mmのアルミ線と、エアジェット部分は
ガンダムの丸パーツで作ります。
 
本来はもっと複雑な形ですが、まあ雰囲気で(笑)。
形を合わせたら、ブライマー処理をして、
のちに行う塗装を剥がれにくくします
 
なんかこの時点で、ピタゴラスイッチの
「新しい生物」っぽくなりました
新しい生物 file010 ボイラノドン
 
手持ちの35年前に完成させた駄作を見てみると、
ライトもちょっと変ですね。
 
実車のものは前後の長さがもっとあり、
ライトレンズも丸みを帯びています。
 
そこでガンダムの丸パーツの出番。
かなり雰囲気もそれっぽくなりますね
 
またまたガンダムの透明アイパーツ。
ホットナイフでレンズカット表現も入れてみました。
 
ガンプラに感謝しつつ、ライトが完成。
この後もガンプラの社外パーツ(主にコトブキヤ製)が
大活躍することになります。
 
次にバックプレートとキャビンを制作します。
E10の運転席は独特。普通の蒸気機関車ならば後ろとなる方が前。
最初期の庭坂機関区時代は、運転席やメーターや操作機器が、
普通の機関車から見て後ろ向きに付けられていました。
 
ゆえに、こちら側は公式側後方からの写真となります。
普通の蒸気機関車とは逆サイドに多くの配管が走っています。
 
現在青梅に展示保存されているE10はボイラー前位に改造されたもので、
美しさのかけらもない操作機器のパイピングの
無理やり感が見所の1つ。
たまたま呉尾は小学校の高学年時代を庭坂で過ごしたことがあり、
庭坂小のひとつ後輩のお父さんがかつてE10の機関士でもあったそうで、
「バックが基本だが、ボイラーを前にした方が力が出る」とか
「4110よりもフワフワしてて酔いそうになる」とか、
今になってみるととても貴重な話も聞けました。
 
話がそれましたが、まずはメーターから。
ミカンのヘタの裏側みたいになってます
 
とりあえず、取り付けるだけ取り付けてみました。
 
ちなみに実車はこんな感じ。
 
…大幅に作り直したほうがよさそうですね。
 
バルブ操作板に肝心のバルブハンドルがないので適当に作ります
2ミリの六角プラ棒の中央にドリルで穴をあけ、スライスしました。
 
メーターはガンダムの丸パーツを銅色に塗り、
コピーした本物の文字盤を貼り付けます。
 
パイピングはエナメル線を使用。
これだけでけっこう雰囲気が変わりました
 
美しくない配管も出来る限り再現。
 
バックプレート・キャビンが完成しました。
本当は庭坂機関区時代のオリジナル逆向き仕様を
作りたかったのですが、資料がありませんでした…
 
せっかくなので電球色のLEDでライトアップ。
夜間走行の雰囲気が出て気に入っています。
 
今回はここまで。次回はボイラーの配管の残りと
いよいよ下回りを組み立ててみたいと思います。
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2017-02-09 10:33:02

オオタキ1/50 E10製作記 01・プロローグ

テーマ:鉄道プラモデル
アリイが金型を引き継ぎ、現在も販売され続けている
名プラモ、オオタキの1/50蒸気機関車シリーズ。
 
その第一弾、D51とC62が発売されたのは、
SLブーム真っ只中の1968年のことで、
来年なんと50周年を迎えます。
 
…まあ「なんと」というほどでもないし、
この呉尾の温度についてこられる方が何人いるかは分かりませんが、
今回は制作記のプロローグとして、オオタキSLプラモ半世紀前夜祭を
勝手にセレブレイションしようと思います。
 
1968年8月、その50年前の広告がこちら。 

オオタキが銀車輪の初期仕様のD51(←クリック!)に
満足してなかったのか、全面的にC62推しの内容になっています。
(ひょっとするとD51単体のチラシもあったのかも知れません)
このイラスト通りのフォルムだったらよかったのですが…
実際は煙室、煙突、ドームにディフレクターなど、
肝心の上周りが似てないことは、今のアリイのものでも確認できます。
金型はずっとそのままですからね。
 
そして約半年後に、第三弾のC57が発売されました。
その当時、69年2月の広告がこちら。
C62よりは組み立てやすくなり、上周りも似てきたものの、
技術的にそれほどの進歩は見られませんでした。

さてさて、C62、D51、C57ときて、
「さあ次はD52かC59あたりか…」 と、
人気車種を期待していたところに、発売された第四弾が
なんとE10。
 
当初は板谷峠越えのために、
福島の庭坂機関区に配備された、
生産数たった5両のドマイナー車です。
SLファン全員が、大阪人ならずとも
「なんでやねーん!!」とズッコケつつツッコんだのは
想像に固いです。当時の広告を参考にすると、
C57発売から5ヶ月後のことでした。
 
しかし後述しますがこのE10、とんでもないオーパーツだったのです。
{CBFD2709-0E64-49A4-A02C-FF6D4448B9AC}
ここでオオタキの技術が、いきなりトップギヤに入ります。

そしてそのE10の3ヶ月後に名作9600が発売され、
翌年にはC51、D51なめくじが発売、同時に
足回りなどをなめくじ仕様に合わせて改良した
D51標準型リニューアル仕様が同時発売されました。
今から考えると、なんと早い開発スピードなことか!
 
その翌年、71年に出たC53を最後に新車種は終了しますが、
忘れた頃の8年後に、シリーズラストとなる
C57のバリエーション、やまぐち号が発売されました。
「ひょっとするとD51の時のようにリニューアルされるのか?」
との期待も虚しく、C57に追加パーツのみという仕様でした。
そしてその数年後にオオタキが倒産。
 
ときにこのSLシリーズは、開発セオリー通りに、
後期になるほど出来がよくなった、というわけではなく、
完成度においてはE10、9600がピーク。
{0ADD4B4D-52F6-40E2-8468-68C210DA7A70}
これは実際組み立てた多くの人が納得するところだろうと思います。
またモデルによってかなり芸風が違うことから、多数のスタッフが
入れ替わりながら複数車種の開発を同時進行させていたのでは
ないでしょうか。
 
ちなみにこれはC51とD51なめくじが発売された当時のポスター。
上記の通りD51標準もリニューアル発売されているのですが、
何も触れられてないのが面白いですね。
旧仕様とはしばらく店頭で共存することになるので、
型落ちの在庫を抱える結果となる販売店への配慮でしょうか。
 
全車種を作った上での、あくまで呉尾の個人的ランキングとしては、
出来のいい順に E10→9600→|||厚い壁→C53→C51→
D51なめくじ→|壁→C57→D51標準(新)→C62→D51標準(旧)。

1位と2位こそ意見が分かれそうですが、どうもオオタキSLプラモは、
人気と完成度が反比例する傾向にあるようです。
また、個人的見解ですが、完成度の高いトップ2機種が
絶版になってるというのはとても残念です。
 
このように、オオタキ1/50 SLシリーズの系譜は複雑。
そこで広告の掲載時期と手持ちのチラシ、ポスターを参考に
登場順(同時のものはカタログ順)にわかりやすく
ナンバーを振るとこうなります。
 
・1968年
01  D51標準(旧)   8月?
02  C62        8月
・1969年
03  C57        2月
04  E10        7月
05  9600      10月
・1970年
06  C51      6月  
07  D51なめくじ  6月
08  D51標準(新)   6月
・1971年
09  C53       ?月
・1979年
10  C57やまぐち号 12月
 
という、7型式10バージョンのラインナップでした。
 
今回はリクエストをいただいたので、
長らく熟成させておいたE10を製作します。
 
{83B08C1A-D0FB-49FC-9677-D197C17A7C65}
 
E10は子供時代を含め、今まで数回製作した記憶があります。
そのフォルムはもちろん、忠実に再現された配管、シリンダーに近い先輪の再現、
動輪の間隔、そして重量感や接地感まで、以前のシリーズとは別次元の
技術のパラダイムシフト感覚があります。
 
本来ならパッケージのままコレクションしておきたかったのですが、
どうしても確認しておきたかったことがありまして…
{BB79EB0C-3016-4791-9F4E-4E17D6ED37F9}
それは、今の技術で製作したら、
果たして動輪はスムーズに回転するのか?
ということ。
9600以降のオオタキのプラモデルは、ちゃんと作れば
動輪がスムーズに回転(C53は微妙)します。
 
E10は「ちゃんと作れない技量の時代」にしか作ったことがなかったので
はたして今の技術で製作したら、動輪はスムーズに回転するのか
はたまたC57以前のギシギシ回転でしかないのか、とても興味があります。
(30年以上前に製作した手持ちのE10の動輪は、接着されてしまい回転しません)
 
それではパッケージオープン。
{70757E97-11A4-44F4-8111-FF5001D7A30E}
まずは同梱されたソノシートにいきなりのデジャヴ。
フジミC53のまねっこコジキ(@福島・子供時代のディスり常套句)
雪原を走るD51のポートレートも付属してます。
「タンク機関車なのに同じ1,800円かぁ…」というネガティブ感を
軽減させる目的のオマケ戦略でしょうか。
 
しかし部品を取り出してみると他のテンダー車シリーズよりも
ずっと部品が多いことに驚かされます。
{56B37D5F-60F8-4A7E-B160-B27B3ECD60B1}
 
オオタキSLシリーズでは唯一無二のクリアレッドパーツも。
{45FD6275-7635-4D33-953D-038AABF7DFD7}
尾灯レンズですね。勢い余って周りの反射板までもが
クリアレッドになっています。
 
他のシリーズのものに比べて1枚多いランナーパーツは
すべてパイピング。
{AE7DEE31-8F73-46D7-9C6A-384281A00D5E}
経年劣化でプラ樹脂の弾力は皆無でパキパキでしょうから、
ランナーからの切り出しはドクターX 大門未知子にお願いしたいくらい。
私、絶対失敗すると思うので。
 
まあ今回のE10は何度も作ってるものだし、
フジミC53のような不可抗力もないでしょうから、
サクッと本編3回くらいでまとめたいと思います。
 
ただ、久々に作るからには気合を入れて、実車に忠実に、
変態的にこだわって作ってみたいと思います。
 
ではまた。
 
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2017-02-01 10:31:22

フジミ1/45 C53プラモデルを作る! その6(完結)

テーマ:鉄道プラモデル
昭和プラモ、とりわけビンテージ鉄道プラモデルを作っていると、
今は恵まれてるなとつくづく感じます。
{5C0E6C4A-C4E8-4E6D-834B-D726CBACB539}
レタリングがちょっとずれていたり、
ドアの仕様が実車と多少違っていたりと言うだけで
回収騒ぎになってしまう、現在の模型事情からすると
信じられないいい加減さ、よく言えばおおらかさこそが
昭和プラモデルの魅力なのです。
 
 
しかし、モータライズドモデルの中には
「普通に組んだだけでは走らない」と言う、
一般モデラーならずとも「欠陥品」とも言えるものが
多数販売されていたという事実も。
それを受け入れ、理解することが昭和プラモデルの入口です。
精神的ハードル高いですよね(笑)
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「走らねぇ、ふざけんな!」ではなく
「走らんやないかーい!」とズッコケつつツッコむ。
「欠陥設計」も昭和プラモデルファンからすれば
「おいしいボケ」であり、
根がツッコミ体質の呉尾は楽しくて仕方がありません。
 
 
さて、それではいよいよフジミC53のメインイベント。
モーターによる動輪回転を実現させます。
 
まずはいきなりこちらの結果から。
完成動画をどうぞ。
この欠陥品と言えなくもないモータライズドモデルの
フジミC53、なんとか動輪回転が実現して
完結することができました。
 
ここでめでたしで終われば綺麗なのですが、
冒頭に述べた心構えを実行できるほど人間ができてない呉尾としては、
ここに至るまでの様々な苦労を垂れ流せずにはいられません。
 
以降、トラブルシューティングというよりは、
呉尾のグチです。
めんどくさいと思われる方はスルーしてください。
 
モータライズドモデルなのに、説明書通り
きちっと組み立てても回らない動輪。
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スイッチを入れたら「ガッ」と一瞬音がしただけで
この時点ではまったく動きませんでした。

動きが渋いのは経年としても、ざっと見ただけで
これだけ欠陥があります。
{69922FEE-8BCA-448E-8EF4-9E2A7234B9F9}
そもそも各所、寸法も微妙におかしいのですが、
動輪の回転だけを考えた場合そんなのは些細な問題。
 
いちばん深刻なのは第2、第3動輪の遊びの大きさ。
車軸を支持するパーツの精度に問題があり、
ロッド連動がうまくリンクせず、回転しません。
 
 
 
そこで上下動を押さえるスペーサーを追加。
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タミヤのL字プラ棒です。第2、第3動輪の軸を
下から支えて、無駄な上下動を抑えます。
 
 
クロスヘッドがコンビネーションレバーに当たる問題は、
プラ棒を設置してコンビネーションレバーを
強制的に外側にずらすことで解決。
{E85517E0-28BA-4C1B-98F0-4037DEC4DCDF}
各部の可動箇所も、いやと言うほど動かして
あたりをつけた後グリスアップしました。
 
 
第一動輪のネジがメインロッドにあたる問題は、
ネジの頭を面取りすることと
サイドロッドとメインロッドの間のリターンクランクピンに
スペーサーを噛ませ、隙間を確保しました。
{B95212B9-9AB1-4481-8605-71D30AEDFCA8}
 
完成動画で「ラジアスロッドの動きがおかしい」と発言してますが、
その原因はクロスヘッドとユニオンリンクが一体式となっているため。
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多くのNゲージと同じ構造です。
 
リターンクランクの空回り問題は瞬間接着剤で
クランクピンと一体化させ、がっちりと固めました。
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本来ならかなり厚みのあるパーツなのですが、
ペラペラなのでちょっと違和感があります。
 
やや心もとないスタンドパーツで車体を少し浮かせ、
動輪を回転させる仕組みです。
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前方は給水加熱器、後方はキャブ下のフレームを支えます。
 
いろいろあって無事動輪が回転。
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動画を見てもわかるように、めっちゃ速いです。
スケールスピード200キロくらい?
 
さてさて、こうしてしばらく達成感の余韻に浸ってると、
動輪そっちのけで小さな疑問箇所がたくさん見えてきます
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ツッコミ体質として、それぞれ細かくツッコんでおきましょう
 
 
放熱管の取り回しがヘン。
右側エンドは上に伸びて左右で連結しなければならないのに…
 
あっさりしすぎのフロント周り。
これだけのビックスケールモデルなのに、ジャンパ栓や
副灯、排障器もありません。
 
給水不可能。
給水加熱器へ繋がるはずのパイプが、だらりと下へ垂れたまま。
ただの「水筒」と化した給水加熱器が悲しいです。
 
その他、ツッコミだしたらきりがないのでこの辺にしときます。
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まとめとして、このフジミC53は、のちの
「フジミNゲージプラモシリーズ」の始祖であると言えるでしょう。
 
金属部品の使用や分解可能な作り、そして何よりも
どちらも実車を模するのではなく、それぞれのゲージの模型を模した
「模模型」であることなどなど、
フジミ鉄道プラモのアイデンティティをビンビンと感じます。
 
実際、後期にはディスプレイモデルとなり、
パッケージもNゲージシリーズと似たものに。
おそらくボックスアーティストもNゲージシリーズと同じ人でしょう。
 
ちなみにモータライズドのほうとは違い、
ディスプレイモデルのランナーには
ちゃんとパーツナンバーが刻印されてます。
 
 
以上、まさに実物よりも「フジミ流」を全面に押し出した
模型であるとも言えますが…
 
しかしこのフジミC53、見方を変えれば、普通の鉄道模型を含めた、
他のどんな模型よりも実物に似てるとも言えます。
 
そのポイントは「動かない欠陥車」であること。
image
 
実車のC53は国産初の3気筒車でしたが、
設計者がそもそも構造を理解できておらず、
止まったまま動かなくなる現象が頻発。
現場で「欠陥車」の烙印をされ、対応年数に達していないのに
そそくさと処分され、当時の国会でも問題になりました。
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そんなとこまで実車のC53を再現し、模していたのだとしたら、
歴史に残る本当の意味での「模型」
ということになりますね。
 
いやあ、制作・挫折・ツッコミと、全てにおいて堪能しました!
「フジミC53を作る!」これにて完結とします。
ありがとうフジミC53。
 
次回はまたまた幻のプラモ、オオタキE10を予定しています。
 
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