社会人講座に親しむ | クリエイジ コラム ◆ 一週一冊良い本を読もう ◆

社会人講座に親しむ

 大学の社会人講座を受講した。講義は週1回、計8回。時間は18時45分から20時15分までの1時間30分。内容は「宋代家訓」。受講動機は知人の勧奨。40年も前に勉強した漢文、記憶も定かでなく心許ない。講義は原文を読み下し日本語に翻訳。次いで英訳を読み翻訳。日英翻訳を比較し日本と中国、当時と現代の違いなど、その意味や解釈について意見を交わす。歴史背景、日本との関係が理解できるにつれ、さらに興味が募ってくる。時を忘れ議論が瞬く間に深まっていく。
 中国は重要な隣国で身近のはず。だが知っているようで知らない国であると気付く。三国志の世界は別として、中国の歴史、文化を基本的に理解するための書籍が意外にも少ない。高校生で学んだ漢文はごく一部で、いわば日本の古典の位置付けである。英訳と対比しながら中国を観ると、欧米との理解や解釈の相違が浮かび上がってくる。仕事を終えてから公開講座に参加するのは骨である。しかしその奥深さに触れ啓発されるのはまた楽しい。

「置義荘不若置義学」「一族子孫に共有財産を残して互助するのでなく義塾(学校)を起こすべし」「The purpose of establishing charitable estates is to aid poor kinsman.Not only will each person’s share will become less and less, but unworthy young men will not use their shares to aid the cold and hungry. Thus it is better to use the land to endow a charitable school.」

(参考図書)
交感する中世-日本史と中国史の対話 Modern Classics新書 44
定年進学のすすめ-第二の人生を充実させる大学利用法
ハーバード流「第二の人生」の見つけ方
中国史 世界各国史 新版 3
中国社会の歴史的展開
中国史 3 五代-元 世界歴史大系
「日本と中国」歴史の真実-教科書で習った日本史・中国史が、ウソだったことがわかる本 リュウ・ブックスアステ新書 37
中国が憧れた理想の国日本-学校では教えない本当の歴史
中国史のなかの家族 世界史リブレット 87