鳩山由紀夫首相は1日夜、国会内で民主党の小沢一郎幹事長、輿石東参院議員会長と再会談し、今後の政権運営について協議した。首相は続投への意欲を繰り返し表明しているが、党内では夏に改選期を迎える参院議員を中心に危機感が強まっている。首相退陣に発展する事態も否定できない情勢だ。
 首相と小沢氏らの会談は約30分間行われた。小沢氏は記者団の質問に答えず、輿石氏は記者団に「コメントしない」と語った。一方、民主党は1日に延期していた小沢氏の記者会見を2日以降に再び延期すると発表した。
 首相は1日午後、口蹄(こうてい)疫視察のため訪れた宮崎県庁で記者団に、「幹事長との間でしっかり協力しながら、この難局に対していきたい」と強調。「なかなか国民の理解をいただいていないことを反省し、幹事長とも相談しながらしっかりした道筋を考えていきたい」と続投への強い意欲を重ねて示した。
 また首相は、小沢氏の政治とカネの問題に関し「私は自分の知り得る限りの事実を国民に表明してきた。(小沢氏にも)同じようなことが政治家として求められている」と語った。
 民主党内では、参院側に首相退陣論が広がり、同日の参院役員会では、早期に両院議員総会などを開き、党側の空気を首相に直接伝える必要があるとの意見が上がった。高嶋良充参院幹事長は記者会見で「(参院の改選組に)悲鳴が上がっている。できるだけ環境を改善できたらいい」と、事態打開に向け首相と小沢氏らの会談に期待感を示した。
 一方、国民新党の亀井静香代表(金融・郵政改革担当相)が1日午後、国会内で小沢氏と会談し、「わが党は全力を挙げて鳩山政権を支える」との意向を伝えた。 

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