バイリンガルができるまで(ロンドン編:長期出張出発!) | Black Swan - 国際人養成所

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前回「ロンドン編:海外販売企画」では前職の日本本社でロンドン現法の英人とコミュニケーション取りながらソフトウェアの販売企画してきた経験を書きました。
この企画は会社としては失敗に終わったんですが、結果としてこの次に続くキャリア上のハイライトへ繋がる重要な役割を果たしてくれることになりました。

2004年の9月、販売企画がスタートしてから1年半後のことです。
ある日本のメガバンクのロンドン支店で、東京のホストコンピュータから欧州大陸支店向けのデータを取り出して加工・配信するというシステムの構築プロジェクトが立ち上がりました。前の会社のロンドン現法がこのお仕事を受注していたんですが、プロジェクトマネージャ(以下プロマネ)のできる日本人が必要ということで、海外関係の仕事をして実践で使える英語力を認められてた僕にお鉢が回ってきたんです。

この時点でもう最初の企画にはほとんど力を入れておらず、既存海外ベンダーとのやり取りなんかの雑用を適当にこなしていただけだったので、僕にとっては渡りに舟でした。与えられたミッションは3つ。

1日本から赴任してるお客さんのシステム部責任者サポート
この銀行さんは前の会社にとって最大の取引先で、まずはロンドンに赴任してるシステム部門の責任者に認めてもらう必要がありました。システム部門なので英語にそれ程堪能でない人も多いんですが、英語だけでなく銀行業務や会計業務の知識も必要とされるため、僕の前に面接したプロマネ候補は何人も落とされてました。叫び

2開発プロジェクトの統括
開発チームの多くはロンドン現法社員と現法で雇ったフリーの契約社員でしたが、職種的にはビジネスアナリスト、プログラマー、技術系コンサルタントなど、人種的には1/3くらいがイギリス人、その他日本、ニュージーランド、オーストラリア、ポーランド、メキシコなど様々な国籍の人達20人くらいをまとめて1つのプロジェクトにしなければなりませんでした。

3ロンドン現法ビジネス拡大
当時のロンドン現法ではフリーの技術者をロンドンで現地採用し、その銀行のプロジェクトに常駐させてフィーをもらうといういわゆる人貸しビジネス(body shopとも呼ばれます)で生計を立てている状態。
僕も売られた側の一人だったんですが、プロマネはどういう技術者がどの時期に必要となるかをお客さんに助言できる立場だったので、できるだけ前の会社から多くの契約社員を投入できるよう立ち振る舞うことも期待されてました。これ、ほんとは現法の営業社員の仕事なんですけどね。
┐( ̄ヘ ̄)┌


このオファーが来た時、実は会社からは「最初は出張で行ってくれ」と言われてたんです。その当時は息子が3歳でやんちゃの盛り、その年の8月に大倉山(横浜市)に購入したマンションに入居したばかり。
出張ということは家族を置いて単身で、ということなので「とにかくできるだけ早く赴任にしてもらって家族と暮らせるようにして欲しい」という要望だけ伝えて、この長期出張を受諾しました。

マンション買ったり家建てたりした直後に出張や赴任の命令が出るというジンクスって、どの会社でもあるみたいですね。なんか僕もそのジンクスにまんまとやられた感じでした。。。

そしてもろもろ準備した後の10月初旬、とうとうロンドンに向けて飛び立ったのです。
企画部時代にも一度ロンドン出張を経験していたので、現法のナショナルスタッフや日本から赴任してる社員は皆顔なじみでした。

問題はお客さんで、履歴書などの書類レベルではOKが出ていたため出張の許可が出たわけですが、もし英語力、業務知識、対人コミュニケーションなどで一つでもダメ出しされてしまうと、多分即座に入れ替え要請が来てしまう厳しい世界です。せっかく掴んだチャンスを易々と手放したくなかったので最初は緊張しましたが、銀行業務と会計業務は長年の経験からバックグラウンドとして持っていたため思いの外すんなりキャッチアップできてしまいました。
客先常駐でしたが行員さんとの相性もばっちりで、溶け込むのに1週間もかかりませんでした。

僕が担当するその銀行の欧州大陸支店はMadrid(スペイン)、Brussels(ベルギー)、Amsterdam(オランダ)の3つ。Madridはほぼ英語が通じないとのことでメキシコ人の女の子1人を担当として付け、Brusselsは英人の会計士(Chartered Accountant)のおっさん、Amsterdam担当は未定という状態でプロジェクトがスタートしました。

このメキシコ人と英人、現地経理とやり取りするので「ビジネスアナリスト」という職種で僕が行く直前に採用されてたんです。でも、経理の要件をシステムに落とすところでどうしてもシステム知識がある程度必要になってきます。が、二人ともシステム構築プロジェクト経験ゼロ。英人のおっさんは当然経理は詳しいんですが、銀行経理は一般事業会社のそれとかなり違っていて、その分野の経験は一切なし。メキシコ人の女の子は仕訳の切り方すら知らない
メキシコ人の女の子は既婚でしたが可愛かったので許すとして(笑、英人のおっさんは会計士なので妙にプライドが高く、会って話して10分でこいつを採用した現法社長に殺意を抱きましたプンプン

自分ががんばって、且つこのメンバーを育てていかないとプロジェクトとして成功しないというプレッシャーは尋常じゃありませんでしたが、プロジェクトってそんなに精鋭が最初から結集してることの方が稀なんです。
与えられたリソースを回して成長させていかに乗り切るか、プロマネとしても腕を試されるチャレンジングな(と自己暗示かけなければやってらんない)環境でした。

でも、今振り返ってみると企画部時代にロンドンと丁々発止やり合ってて、それを周りにアピールできてたのはすごくラッキーでした。学歴重視の会社(都立大出身なんて下の下)だったので、難関大学出身の社員なんかだとTOEIC 900くらい持ってる人は結構いました。でも、それが仕事で使える英語力かどうかはTOEICの点数では全然測れないんです。もちろん本業の仕事ができることは大前提ですが、最後は結局人と人なのでコミュニケーション能力というところに帰結します。

カルチャーや考え方が違う人に対して、どれだけ相手を尊重して且つ自分の意見を理解してもらうか、それが根底になくて語学力だけあっても実社会では全く通用しません。また、日本という予定調和の世界でうまくコミュニケーションが取れてても、英語になるととたんに寡黙になったり、逆に日本の価値観を押し通そうとしてうまくいかない人もたくさん見てきました。

プロマネ経験、英語でのビジネス経験をある程度積んだところでのチャンス到来だったので、本当にベストのタイミングでの巡り合わせだったんだと思います。


ロンドン長期出張の話は1回で終わるかな?と思ってたんですが、思い出が多すぎて全然書き終わりません。。。このテーマ端折りたくないので、ゆっくり何回かに分けて書きたいと思います。

次回は出張中のロンドン生活編です。


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