3月24日はカフェの店舗を明け渡す日になっていました。だから、昨日、一昨日は超忙しくなることが予想されたので、火曜日のうちにパンを焼いておきました。そのパンを一昨日の晩御飯に使うつもりだったの。


ところが、一昨日はどうしてもホットクロスバンズが焼きたくて、外出先から戻り、晩御飯作りを放棄してまでホットクロスバンズ作りを強行!


そのため、夕べは1日遅れで、火曜日に焼いたパンを使った献立が我が家の食卓に並びました。


チリコンカルネ in パンの器


アメリカで最強のホームベーカリーを買いパン作りに目覚めた頃、ちょうど私の48回目の誕生日が巡って来て、旦那がパン作りの本を2冊プレゼントしてくれました。その1冊の中で見つけたのが、パンの器!


生地がちょっとどっしり目のサワードーブレッドをくりぬき、それをスープボウルの代わりに使ったクラムチャウダーは、アメリカではよく見かけます。でも、生地のうちから器に成形して焼くパンは、その本で初めてみました。


私にとっては斬新なアイデアで、さっすがはアイデアの宝庫・アメリカ!と感心しました。もちろん、早速その本のレシピ通りにパンの器を焼いてみました。その時の記事はこちら から...


この前、FBのお料理グループでパングラタンの投稿を見ました。うあぁ~~食べたい!私も作ろう!と思ったの。でも、4枚切れの分厚い食パンでも、そこが抜けないようにくり抜いたら、結局それほど深い器は出来ないじゃない。


大食漢だからさぁ、私。(笑)せっかくグラタンを作るなら、もっとたっぷりパンに詰められる方法はないかいなぁ...と考えたわけ。


ふと思い出したのが、数年前に本のレシピを参考に焼いたあのパンの器。あれならもっとたっぷりグラタンが詰められる!!!


ところが、お恥ずかしいことに、うちね、アメリカから帰国してそろそろ2年になろうと言うのに、カフェのオープン準備、経営そしてクローズとあわただしい毎日を過ごし、引越荷物にまで手が回らずいまだシアトル港で保管してもらっています。(汗)


なもんで、私の100冊以上あるレシピ本も、ただの1冊も手元にない!当然以前焼いたパンの器のレシピもなく、おまけに以前焼いた時の記事をみたら、本でみたレシピだからと詳細に材料分量を残していない。(苦笑)


仕方がないので考えたのが、ピザ生地でパンの器を作ること。ピザ生地ならパイ風なシカゴピザを焼いても水分が滲んでこない。グラタンを注ぎ入れてもまず大丈夫でしょう!?


私のいつものピザ生地のレシピはこちら。

<材用 30cm位のピザ1枚分>

水...150ml
オリーブオイル...20ml
砂糖...小さじ1
ドライイースト...小さじ1
強力粉...135g
薄力粉...125g
塩...小さじ1


水、オリーブオイルを合わせてレンジで20秒くらいチンし、砂糖、ドライイーストを加えてよく混ぜ、オーブンの発酵機能で10分程度予備発酵。粉類と塩を合わせた中に予備発酵したイースト液を加え、後は普通にパンを作る時と同じ作業をします。


一次発酵が終わってパンチダウンした生地から、1つ120gのパンの器を2つ作りました。残った生地は12個に分けて丸め、ドウボウルを焼くことに。このドウボウルを使ったお料理は、また近日中に別途ご紹介します。


ちなみに家族4人なら、生地の合計がだいたい430gくらいあるので、単純にそれを4で割った目方の生地をパンの器にすればよいと思います。


パンの器にする生地は円形に延ばし、サラダ油を厚めに塗った100均のアルミフォイル製BBQのたれ入れの外側に、写真の様にして貼りましたよん。


以前作った時はラメキンを使ったのですが、それだとね、焼きあがった時に型から外すのにちと苦労したの。アルミフォイル製のBBQのたれ入れを使った理由は、アルミフォイルならめくるようにすれば簡単にパンから型を抜けるからです。


これで40~50分二次発酵。十分にパンとパンの間にスペースを取ったつもりなのに、1つの器がドウボウルとくっついてしまって、ペティナイフで必死こいて切り離しました。(焦)


パンの器には卵黄に少しだけ牛乳を加えたエッグウォッシュをしっかり塗っておきます。そうして190度のオーブンで20分焼いたら取り出し、火傷しないように気を付けながら、パンの上下を返します。


上下を返した時、器として機能するよう軽く上から押さそこ面を平坦にしてくださいまし。そしてゆっくりとBBQのたれ入れをめくり取ります。


器の内側の底面、側面にもエッグウォッシュを厚めに塗り、そのままもう一度オーブンに戻し5分焼いて、中も外も完全防水にします。


これでもうスープを注ぎ入れ入れても大丈夫!


で、私はこれでグラタンを焼くのを楽しみにしてたの、なのに旦那が、チリコンカルネを作ってこのパンに詰めて欲しいと言い出し、グラタンを私が主張すると機嫌が悪くなったりしてさぁ、仕方なしに献立変更!(苦笑)


渋々作ったチリコンカルネなんですけど、今回はちと作り方を変えてみたら、これが凄く美味しかったのです。合格


いつものレシピ と作り方を変えたのは、牛ミンチとベーコンを使い、ワイン、スモークパプリカ、コリアンダーパウダーを加えた点です。クミンの量も少し増やしたりしました。


このチリコンカルネはこれまで私が作ったものの中で一番美味しく、今後はチリコンカルネはこのレシピで作りたいと思うので、備忘録としてレシピを記録しておくことにします。


<材料 4人分>

オリーブオイル...適宜
牛ひき肉...300g
ベーコン、細かく刻む...フルサイズ4枚
たまねぎ、細かく刻む...大1個
にんにく、細かく刻む...3~4かけ
粗びき唐辛子...1~2つまみ
チリパウダー...小さじ2~3(お好みの辛さ)
クミンパウダー...小さじ2~3
スモークパプリカ...小さじ1
コリアンダーパウダー...小さじ1
無糖ココア...大さじ1
トマト缶...1缶
水...トマト缶で図って約半分
固形コンソメ...2個
赤ワイン...50ml
トマトピューレ...大さじ2
リー&ペリンウスターチャーソース...大さじ1
ドライオレガノ...小さじ1
ローレル...1葉
塩ブラックペッパー...適宜
缶入りキドニービーンズ、流水で洗い水切り...1缶


<作り方>

1.フライパンにオリーブオイルを熱し、牛ひき肉を赤みが無くなるまで炒めざるにに空ける。(フライパンの底にたまた肉汁は使いません!)。

2.焦げ付かない加工がされた深鍋を熱し、油を引かずにベーコンを炒める。(普通の鍋を使用する場合は少量のオリーブオイルを熱して炒める。)

3.ベーコンに火が通り鍋底に脂が浮いて来たら、たまねぎ、ニンニク、唐辛子を加え、野菜がしんなりするまで炒める。


4.3にひき肉を戻し、チリパウダー、クミン、パプリカ、コリアンダーを加え、1分程度香りが立つまで炒める。


5.4にココアを加え、よく混ぜながらさらに1分程度炒める。


6.5にトマト、水、コンソメ、ワイン、トマトピューレ、リーペリン、ドライオレガノ、ローレルを加え煮立てる。塩ブラックペッパーで味を調え、火を弱めて蓋をし1時間程度煮る。(塩はあまりたくさん入れないように!)


7.6にキドニービーンズを加え煮立てる。味見をし、必要に応じて塩ブラックペッパーで味を調え、再び蓋を戻して20分程度煮る。液体分が多いようであれば、蓋を取って火を強め10~15分水分を飛ばす。


パンはチリコンカルネを装う前に、180度くらいのオーブンで5~8分温めなおしてくださいませ。クリームシチュー、チャウダー、ビーフシチューなどにも楽勝で器として使えるはずです。


また、なんといってもこれはピザ生地で作っているパンですから、BBQのたれ入れではなく、同じく100均のアルミフォイルのパイ皿の外側に貼って焼いたら、家族みんなで楽しめるシカゴ風ピザも焼けますよん。チョキ


チリコンカルネ in パンの器には、サラダとスープを付け合わせました。


チリコンカルネにはチーズ、サワークリーム、パクチのみじん切りをトッピング。まずは器を壊すところから始めました。御飯にかけたり、サラダにトッピングしたり、あるいはパンと一緒に食べるチリコンカルネより、これ、絶対に楽しいし美味しい!!!


チリコンカルネは辛口がお好きな人なら全然大丈夫な味ですが、苦手な人にはピリ辛感が気になるかも知れません。辛さはお好みで調節してください。また、もっと辛いのが好きな方は、調理中にタバスコを少々加えてください。


また、ココアの代わりにカカオ度80%以上のダークチョコレートを使っても良いです。ただし、ほんの2、3かけですよ。


ココアにしてもチョコレートにしても、こんなちょっとの量で...?と驚くほど、加えると一気に濃厚な色と独特な風味が出ます。なので、入れ過ぎにはくれぐれもご注意ください。