2006-09-22 08:16:38

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索(Information search)No8-

テーマ:購買前の情報探索

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索(Information searchNo8-として情報探索のまとめを行います。

1.購買前(Pre-purchase)の情報の探索(Information search

消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します

2.情報探索の種類

(1)内部探索(Internal search

・過去の消費経験など記憶からの情報の探索

(2)外部探索(External search

・マスメディアや口コミなど記憶以外の情報源からの情報の探索

3.順序

初めに(1)内部探索(Internal search)、不十分な場合は、(2)外部探索(External search

4.外部探索(External search)の頻度

外部探索(External search)を行うことは消費者の時間や労力などを消費しますので、内部探索(Internal search)で充分なときは内部探索で済ます傾向にあります

5.全体像

(1)知覚リスク perceived risk

知覚リスクとは購買に伴って生じうるロスのこと(Peter & Ryan, 1976)

知覚リスクが高まると情報探索の程度が上昇します。

・区分(Solomon, Bamossy & Askegaard, 1999)

(1)金銭的リスクmonetary risk

金銭に関わるリスク(例、値段の高い商品)

(2)機能的リスクfunctional risk

機能的意味に関わるリスク(例、ハイテクで複雑な商品)

(3)物理的なリスクphysical risk

健康等に関わるリスク(例、薬、医療)

(4)社会的リスクsocial risk

自尊心に関わるリスク(例、服、宝飾品、車、家)

(5)心理的リスクpsychological risk

帰属・ステータスに関わるリスク(例、高価な贅沢品)

(2)(過去の使用による)満足度

過去の使用によって満足度が高い場合は次回以降の同一カテゴリーの商品の購買の際の情報探索の程度は減少する傾向にあります(Guo, 2001)

(3)過去の(商品)知識・経験 prior knowledge

過去の(商品)知識・経験と情報探索の程度は多くのケースで逆U字型を取りますBettman & Park, 1980; Johnson & Russo, 1984)。つまり知識・経験の乏しい顧客(初心者など)は情報検索をあまりせず、顧客の知識・経験量が上がるに連れて情報探索が増えます。しかし、中程度の知識・経験量から知識・経験量の多い(上級)顧客に移るに連れて情報探索は減ります。

(4)時間的余裕

時間的な余裕がない場合は情報探索の程度が少なく内部探索に頼りがちだが、時間的余裕が増えるに連れて情報探索の程度が増えることを多くの研究が示しています(e.g., Betty, & Smith, 1987)。

(5)個人差

A情報探索に対する態度Positive attitudes toward search, Need for cognition

情報探索することが得意で好きなタイプと好きでないタイプがいます。情報探索が得意で好きになればなるほど情報探索の程度は増えます(Inman, McAlister & Hoyer, 1990, sited in Guo, 2001; Kiel & Layton, 1981)。

B教育程度

教育レベルが上がると情報探索の程度が高くなるという研究が多いです(e.g., Kiel & Layton, 1981)。恐らく(1)の情報探索に対する態度と教育の程度が関係あるのかと思われます。

C年齢

シニアはその他のグループ(若者)と比べて情報探索の程度は減少します(e.g., Lambert-Pandraud Laurent & Lapersonne 2005)。原因としては情報処理能力(working memoryなど)の減退(e.g., Phillips & Sternthal, 1977)があげられると思います。

主な参考論文

Bettman,J.R., & Park,C.W. (1980). Effects of prior knowledge and experience and phase of the choice process on consumer decision process on consumer decision processes: A protocol analysis. Journal of Consumer Research, 7- 234-248.

Deshpande,R., & Krishnan,S. (1982). Correlates of deficient consumer information environment. Advances in Consumer Research, 9, 515-519.

Guo,C. (2001). A review of consumer external search: Amount and determinants. Journal of business and psychology, 15, 505-519.

Johnson,E.J., & Russo,J.E. (1984). Product familiarity and learning new information. Journal of Consumer Research, 11- 542-550.

Kiel,G.C., & Layton,R.A. (1981). Dimensions of consumer information seeking behavior. Journal of Marketing Research, 233-239.

Lambert-Pandraud,R., Laurent,G., & Lapersonne,E. (2005). Repeat purchasing of new automobiles by older consumers: Empirical evidence and interpretations, Journal of Marketing, 69, 97-113.

Peter,J.P., & Ryan,M.J. (1976). An investigation of perceived risk at the brand level. Journal of Marketing Research, 13, 184-188.

Phillips,L.W., & Sternthal,B. (1977). Age differences in information processing: A perspective on aged consumer, Journal of Marketing Research, 55-63.

Solomon,M., Bamossy,G., & Askegaard,S. (1999). Consumer behaviour a European perspective. Essex: Person Education Limited.

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2006-09-15 20:02:40

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索(Information search)No7-

テーマ:購買前の情報探索

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索(Information searchNo7-として時間的余裕と情報探索の関係を取り上げます。消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します。

1.購買前(Pre-purchase)の情報の探索(Information search

消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します

2.情報探索の種類

(1)内部探索(Internal search

・過去の消費経験など記憶からの情報の探索

(2)外部探索(External search

・マスメディアや口コミなど記憶以外の情報源からの情報の探索

3.順序

初めに(1)内部探索(Internal search)、不十分な場合は、(2)外部探索(External search

4.外部探索(External search)の頻度

外部探索(External search)を行うことは消費者の時間や労力などを消費しますので、内部探索(Internal search)で充分なときは内部探索で済ます傾向にあります

5.情報探索の程度と時間的余裕

時間的な余裕がない場合は情報探索の程度が少なく内部探索に頼りがちだが、時間的余裕が増えるに連れて情報探索の程度が増えることを多くの研究が示しています(e.g., Betty, & Smith, 1987)。

6.他の研究との関係

(1)衝動買いとの関係

衝動買いは必要性・品質・値段などを経済合理性で判断しない消費行為とも言えます。つまり入手できる限りの情報を分析することなく(衝動的に)買い物をする行為です。この点、多くの衝動買いは内部探索に頼った意思決定が原因となっていると思われます

(2)ヒューリスティックな判断との関係

以前紹介したように 、消費者は時間的余裕がない場合は簡便的なヒューリスティックな判断を行う傾向があります(Petty, Cacioppo, & Schumann, 1983)。具体的には、(1)ブランドネームによって品質を推定する(Nowlis, 1995, sited in Suri, & Monroe, 2003)、(2)値段によって品質を推定する(Suri, & Monroe, 2003)などです。

この関係も内部探索に頼った意思決定の結果だと思われます。つまり記憶内に「ブランド・値段が高い=高品質」という関係が刻み込まれているためです。

7.マーケティングへの応用

(1)時間的余裕がない消費者を対象にマーケティング戦略を構築する際のポイントは、如何に消費者の記憶内に自社・自社ブランドへのポジティブなイメージ・態度を構築するかだと思われます(外部探索は重視されないため)。

(2)記憶の構築に関して重要な観点は下記通り

A)記憶

記憶されやすい情報は(1)既存の知識(スキーマ)に一致する情報と(2)既存の知識(スキーマ)に一致しない情報(詳細はこちら )。

態度の形成は、(最近得られた情報よりも)初期に得た情報を基に行われる傾向が高い(第一印象は変わりにくい)(詳細はこちら )。

B)記憶の取り出し

・既存知識(スキーマ)は、それが直前に作動された場合に、より作動され(思い出され)やすくなる(プライミング効果)詳細はこちら )。

・不安定(不正確)な判断であってもバイアスのかかった簡便な意思決定Judgement heuristics)をする傾向がある(詳細はこちら )。

C)まとめ

時間的余裕のない消費者は記憶内の情報を使って意思決定する傾向があります。そのため販売側は如何に良いトータルの消費経験を消費者に提供するかが重要になります。そのため既存顧客に如何に真摯な態度で接するかが当然のごとく重要となるでしょう。

ただし人間に記憶にはバイアスが掛かりやすい傾向があります。そのためどのようなバイアスが掛かりやすいかと理解し、より自社・自社ブランドにポジティブな記憶が構築され・思い出されやすくするかが決定的に重要です。ポイントは(1)第一印象が非常に重要あること、(2)頭の中の記憶から取り出しやすいように刺激を与え続けるCMだけが手段ではありません)ことだと思います。

主な参考論文

Betty,S.E., & Smith,S. (1987). External search effort: A instigation across several product categories. Journal of Consumer Research, 14, 83-95.

Petty,R.E., Cacioppo,J.T., & Schumann,D. (1983). Central and peripheral routes to advertising effectiveness: The moderating role of involvement. Journal of consumer research, 10, 135-146.

Suri,R., & Monroe,K.B. (2003). The effects of time constraints on consumer’ judgements of prices and products. Journal of consumer research, 30, 91-104.

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2006-09-14 08:16:35

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索(Information search)No6-

テーマ:購買前の情報探索

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索(Information searchNo6-として個人的特徴と情報探索の関係を取り上げます。消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します。情報探索の程度は個人差があります。

1.購買前(Pre-purchase)の情報の探索(Information search

消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します

2.情報探索の種類

(1)内部探索(Internal search

・過去の消費経験など記憶からの情報の探索

(2)外部探索(External search

・マスメディアや口コミなど記憶以外の情報源からの情報の探索

3.順序

初めに(1)内部探索(Internal search)、不十分な場合は、(2)外部探索(External search

4.外部探索(External search)の頻度

外部探索(External search)を行うことは消費者の時間や労力などを消費しますので、内部探索(Internal search)で充分なときは内部探索で済ます傾向にあります

5.情報探索の程度と個人差

(1)情報探索に対する態度(Positive attitudes toward search, Need for cognition

情報探索することが得意で好きなタイプと好きでないタイプがいます。情報探索が得意で好きになればなるほど情報探索の程度は増えますInman, McAlister & Hoyer, 1990, sited in Guo, 2001; Kiel & Layton, 1981)。

(2)教育程度

教育レベルが上がると情報探索の程度が高くなるという研究が多いですe.g., Kiel & Layton, 1981)。恐らく(1)の情報探索に対する態度と教育の程度が関係あるのかと思われます。

(3)年齢

シニアはその他のグループ(若者)と比べて情報探索の程度は減少しますe.g., Lambert-Pandraud Laurent & Lapersonne 2005)。原因としては情報処理能力(working memoryなど)の減退(e.g., Phillips & Sternthal, 1977)があげられると思います。

6.マーケティングへの応用

(1)消費者の情報処理への態度(好き・嫌い)や情報処理能力によって情報探索の程度が異なることに留意すべきです。例えば、高学歴の若者学歴の高くないシニアではまるで情報探索の量・広さが異なると思います。高学歴の若者は幅広い情報を様々な媒体から収集して製品間の比較することを好むのに対して、学歴の高くないシニアは過去に買っている(数少ない)商品の中からの選択する傾向があると思われます。よって当然、対象顧客によってマーケティング戦略は異なります

(2)シニアマーケティングへの示唆

若者と比べて限定された範囲の選択項からの商品選択をする傾向があります。例えば車の購買に関しては過去乗っていたメーカー・(ブランド力のある)国内メーカーから選択する傾向が強く(e.g., Lambert-Pandraud Laurent & Lapersonne 2005)、食料品・日用雑貨の購買に関しても若者に比べて商品比較の程度が減ります(e.g., Deshpande & Krishnan, 1982)。

主な参考論文

Deshpande,R., & Krishnan,S. (1982). Correlates of deficient consumer information environment. Advances in Consumer Research, 9, 515-519.

Guo,C. (2001). A review of consumer external search: Amount and determinants. Journal of business and psychology, 15, 505-519.

Kiel,G.C., & Layton,R.A. (1981). Dimensions of consumer information seeking behavior. Journal of Marketing Research, 233-239.

Lambert-Pandraud,R., Laurent,G., & Lapersonne,E. (2005). Repeat purchasing of new automobiles by older consumers: Empirical evidence and interpretations, Journal of Marketing, 69, 97-113.

Phillips,L.W., & Sternthal,B. (1977). Age differences in information processing: A perspective on aged consumer, Journal of Marketing Research, 55-63.

AD
2006-09-13 08:17:04

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索No6(エグゼクティブ・サマリー)-

テーマ:購買前の情報探索

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索(Information searchNo6(エグゼクティブ・サマリー)-として個人的特徴と情報探索の関係を取り上げます。消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します。情報探索の程度は個人差があります。

忙しい方用に、エグゼクティブ・サマリー(参照文献などは本編に載せます)を別途記述しています。そして、本編に関しては記述が終わり次第更新します。

《エグゼクティブ・サマリー》

1.購買前(Pre-purchase)の情報の探索(Information search

消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します

2.情報探索の種類

(1)内部探索(Internal search

・過去の消費経験など記憶からの情報の探索

(2)外部探索(External search

・マスメディアや口コミなど記憶以外の情報源からの情報の探索

3.順序

初めに(1)内部探索(Internal search)、不十分な場合は、(2)外部探索(External search

4.外部探索(External search)の頻度

外部探索(External search)を行うことは消費者の時間や労力などを消費しますので、内部探索(Internal search)で充分なときは内部探索で済ます傾向にあります

5.情報探索の程度と個人差

(1)情報探索に対する態度

情報探索することが得意で好きなタイプと好きでないタイプがいます。情報探索が得意で好きになればなるほど情報探索の程度は増えます

(2)教育程度

教育レベルが上がると情報探索の程度が高くなるという研究が多いです。恐らく(1)の情報探索に対する態度と教育の程度が関係あるのかと思われます。

(3)年齢

シニアはその他のグループ(若者)と比べて情報探索の程度は減少します。原因としては情報処理能力(working memoryなど)の減退があげられると思います。

2006-09-12 16:16:03

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索(Information search)No5

テーマ:購買前の情報探索

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索(Information searchNo5-として過去の(商品)知識・経験と情報探索の関係を取り上げます。消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します。情報探索の程度は消費者の過去の(商品)知識・経験と関係があります。

1.購買前(Pre-purchase)の情報の探索(Information search

消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します

2.情報探索の種類

(1)内部探索(Internal search

・過去の消費経験など記憶からの情報の探索

(2)外部探索(External search

・マスメディアや口コミなど記憶以外の情報源からの情報の探索

3.順序

初めに(1)内部探索(Internal search)、不十分な場合は、(2)外部探索(External search

4.外部探索(External search)の頻度

外部探索(External search)を行うことは消費者の時間や労力などを消費しますので、内部探索(Internal search)で充分なときは内部探索で済ます傾向にあります

5.過去の(商品)知識・経験(prior knowledge)と情報探索の程度

過去の(商品)知識・経験と情報探索の程度は多くのケースでU字型を取りますBettman & Park, 1980; Johnson & Russo, 1984)。つまり知識・経験の乏しい顧客(初心者など)は情報検索をあまりせず、顧客の知識・経験量が上がるに連れて情報探索が増えます。しかし、中程度の知識・経験量から知識・経験量の多い(上級)顧客に移るに連れて情報探索は減ります。

6.理由

人間は記憶の中に既存の知識体系knowledge structure)を構築しており、物事の判断を行う際は既存の知識の体系の中から関連情報を取り出して、新しい情報を加味して判断を行います。過去の知識・経験の乏しい顧客は既存の知識の体系があまり構築されておらず、一方過去の知識・経験の豊富な顧客には充分な既存の知識の体系が構築されていると思われます。

(1)過去の知識・経験の乏しい顧客(初心者)

既存の知識の体系があまり構築されていないので、入手できる情報を(効率的に)処理できないため情報探索の程度は少なくなると思われます(Bettman & Park, 1980)。

(2)過去の知識・経験が中程度の顧客(中級者)

過去の知識・経験が中程度の顧客はある程度入手する情報を処理できる反面、上級顧客ほど洗練された情報処理ができないため、情報探索の程度が一番大きくなると思われます。

(3)過去の知識・経験の豊富な顧客(上級者)

既存の知識の体系が非常に構築されているので、①具体的な(既存)商品間の違いを既に知っている、②仮に新しい商品等の情報でも既存知識を使って効率的に情報処理できる、③必要性の高い情報のみに焦点を当てて、不必要な情報を考慮対象から省くことができるなどの効率的に情報処理できる利点があります。そのため情報探索の程度は少なくなると思われます(Johnson & Russo, 1984)

7.マーケティングへの応用

(1)初級者

情報探索の程度は少なくなるため、①以前買ったことがあるから買う、②パッケージが可愛いから買う、③CMなどで知っているから買うなど価格・機能などの情報を徹底した比較するというよりはヒューリスティック 簡便的な(短絡的な)意思決定をする傾向があると思われます。よって前提となる消費者モデルはThe experiential hierarchy になることが多いと思われます。つまり対象物に対するフィーリング購買対象物への信念・考え態度という流れの態度形成になると思われます。よって販売側は詳細な商品情報を提供するよりもパッケージや広告に力を入れることでポジティブな商品イメージを作り込む戦略の方が重要だと思います。

(2)中級者

情報探索の程度は高いが明確な商品イメージがまだ構築されていない段階なため、戦略によっては説得できる可能性の高い顧客層だと思われます。中級者は①記憶内の自分の過去の購買経験(満足度)、②テレビCM、③雑誌情報、③口コミなど幅広い情報を考慮して購買の意思決定を行います。また詳細な細かい上級者用の情報は処理できるほどの知識体系が出来上がっていないと思われます。よって前提となる消費者モデルはAIDMA などで有名なThe standard learning hierarchy になることが多いと思われます。つまり対象物への信念・考え対象物に対するフィーリング購買意図態度という流れの態度形成になると思われます。よって販売側は複雑すぎない情報を幅広い媒体(例、ディラーを使って購買満足度上げる、テレビCM、雑誌情報、口コミ)を使って提供する必要があると思います。

(3)上級者

明確な商品イメージが既に構築されていて情報探索の程度は低い段階です。この段階の消費者は自分の必要とする専門的情報に限って情報を求め、その他の態度形成は過去の消費経験を重視する傾向にあると思われます。よって前提となる消費者モデルはThe low-involvement hierarchy になることが多いと思われます。つまり対象物への信念・考え購買対象物に対するフィーリング態度という流れの態度形成になると思われます。ただし専門的情報に限って探索するので、上記の基本モデルに購買前に専門的情報探索と加えた方が妥当かもしれません。販売側は消費後のアフターサービスなどに力を入れてより良い消費経験を提供すると共に雑誌広告などを通じて上級者の求める専門情報を提供すべきだと思われます。テレビCM・口コミの効果は高くないと思われます

主な参考論文

Bettman,J.R., & Park,C.W. (1980). Effects of prior knowledge and experience and phase of the choice process on consumer decision process on consumer decision processes: A protocol analysis. Journal of Consumer Research, 7- 234-248.

Johnson,E.J., & Russo,J.E. (1984). Product familiarity and learning new information. Journal of Consumer Research, 11- 542-550.

2006-09-11 16:01:58

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索No5(エグゼクティブ・サマリー)-

テーマ:購買前の情報探索

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索(Information searchNo5(エグゼクティブ・サマリー)-として商品知識と情報探索の関係を取り上げます。消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します。情報探索の程度は消費者の商品知識と関係があります。

忙しい方用に、エグゼクティブ・サマリー(参照文献などは本編に載せます)を別途記述しています。そして、本編に関しては記述が終わり次第更新します。

《エグゼクティブ・サマリー》

1.購買前(Pre-purchase)の情報の探索(Information search

消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します

2.情報探索の種類

(1)内部探索(Internal search

・過去の消費経験など記憶からの情報の探索

(2)外部探索(External search

・マスメディアや口コミなど記憶以外の情報源からの情報の探索

3.順序

初めに(1)内部探索(Internal search)、不十分な場合は、(2)外部探索(External search

4.外部探索(External search)の頻度

外部探索(External search)を行うことは消費者の時間や労力などを消費しますので、内部探索(Internal search)で充分なときは内部探索で済ます傾向にあります

5.商品知識と情報探索の程度

U字型を取ることが多いと言われています。つまり商品知識が乏しい顧客(初心者)と商品知識が非常にある顧客はそれぞれ別の理由で情報探索の量が少なく、中程度の知識の顧客の情報探索の量が多いケースが多いです。

より詳細な説明は本編(詳細版)で行います。



2006-09-06 18:11:38

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索No4-

テーマ:購買前の情報探索

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索(Information searchNo4-として過去の使用による満足度と情報探索の関係を取り上げます。消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します。過去の使用による満足度の程度は情報探索の程度とも関係があります。

今回はサマリー版を省略します。

1.購買前(Pre-purchase)の情報の探索(Information search

消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成する

2.情報探索の種類

(1)内部探索(Internal search

・過去の消費経験など記憶からの情報の探索

(2)外部探索(External search

・マスメディアや口コミなど記憶以外の情報源からの情報の探索

3.順序

初めに(1)内部探索(Internal search)、不十分な場合は、(2)外部探索(External search

4.外部探索(External search)の頻度

外部探索(External search)を行うことは消費者の時間や労力などを消費しますので、内部探索(Internal search)で充分なときは内部探索で済ます傾向にある

5.過去の使用による満足度の程度と情報探索の程度

過去の使用によって満足度が高い場合は次回以降の同一カテゴリーの商品の購買の際の情報探索の程度は減少する傾向にある(Guo, 2001)

6.具体例

車の購買に当たって、過去の購買による満足度が高いケースではディーラー探索、メディア(CMなど)探索の程度が減少した(Kiel & Layton, 1981)。

7.マーケティングへの応用

(1)顧客満足度を高めることが如何にリピートオーダーにつながりやすいかが分かります。通常消費者が購買する際の考慮対象は34社(ブランド)(consideration sets)と言われています。顧客満足度が高いと更に考慮対象が減少することになります。一方、満足しなかった顧客はより多くの競合を考慮対象にします。すると、顧客満足度が高いケースでは23社(ブランド)が考慮対象になり、顧客満足度が低いケースでは56社(ブランド)が考慮対象になることもありえます。

《お願い》

皆さんの実例があると、わかりやすく内容も発展しますので、皆さんの実例やコメントをどんどんお待ちしています!!下記コメント欄からお気軽に書き込んでください。

主な参考論文

Kiel,G.C., & Layton,R.A. (1981). Dimensions of consumer information seeking behavior. Journal of Marketing Research, 233-239.

Guo,C. (2001). A review of consumer external search: Amount and determinants. Journal of business and psychology, 15, 505-519.

2006-09-03 18:00:18

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索No3-

テーマ:購買前の情報探索

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索(Information searchNo3-として消費者の知覚リスク(perceived risk)と情報探索の関係を取り上げます。消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します。知覚リスクの程度は情報探索の程度とも関係があります。

今回はサマリー版を省略します。

1.購買前(Pre-purchase)の情報の探索(Information search

消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します

2.情報探索の種類

(1)内部探索(Internal search

・過去の消費経験など記憶からの情報の探索

(2)外部探索(External search

・マスメディアや口コミなど記憶以外の情報源からの情報の探索

3.順序

初めに(1)内部探索(Internal search)、不十分な場合は、(2)外部探索(External search

4.外部探索(External search)の頻度

外部探索(External search)を行うことは消費者の時間や労力などを消費しますので、内部探索(Internal search)で充分なときは内部探索で済ます傾向にあります

5.知覚リスク(perceived risk

知覚リスクとは購買に伴って生じうるロスのこと(Peter & Ryan, 1976)。例えば薬を購入した際に副作用を確かめずに購入した場合の(健康上の)ロスは大きいと言えます。

7.知覚リスクの区分(Solomon, Bamossy & Askegaard, 1999)

(1)金銭的リスクmonetary risk

金銭に関わるリスク(例、値段の高い商品)(詳細は前回の記事参照

(2)機能的リスクfunctional risk

機能的意味に関わるリスク(例、ハイテクで複雑な商品)

(3)物理的なリスクphysical risk

健康等に関わるリスク(例、薬、医療)

(4)社会的リスクsocial risk

自尊心に関わるリスク(例、服、宝飾品、車、家)

(5)心理的リスクpsychological risk

帰属・ステータスに関わるリスク(例、高価な贅沢品)

8.知覚リスクの程度と情報探索の程度

基本的には知覚リスクの程度が上がると情報探索の程度が上がります。つまり予想されるロス(例、金銭的、健康的、自尊心的ロス)が大きいほどより事前に多くの情報を消費者は集めます。

9.マーケティングへの応用

(1)区分

自社製品・サービスが知覚リスクの高いか低いかを判断することが重要です。

(2)知覚リスクが高い商品

重視すべきマーケティング情報はそれぞれのリスクのタイプによって異なると思われます。例えば、機能的リスクが高い商品に関しては情報量が多いため雑誌広告などの方が好ましいと思われます。一方、社会的・心理的リスクの大きい商品に関しては商品イメージが重要なのでテレビ広告の方が向いていると思われます。

更新は、心理学のお勉強(態度:Attitude No5)を明日に行う予定、消費者心理学(情報の探索No4)を明後日に行う予定 (多忙なため更新の頻度はいずれかの記事を毎日更新することに変更しています)

情報の探索(Information searchNo4紹介

消費者の購買前の情報探索について取り上げます。No4では過去の使用による満足度が情報検索の程度に与える程度について取り上げます。

心理学のお勉強(態度:Attitude No5)の紹介

精緻化見込みモデル(Elaboration likelihood modelELMを取り上げます。私見では、このモデルを理解しない限り消費者行動の理解はできないと思えるほど重要なモデルです。

《お願い》

皆さんの実例があると、わかりやすく内容も発展しますので、皆さんの実例やコメントをどんどんお待ちしています!!下記コメント欄からお気軽に書き込んでください。

主な参考論文

Peter,J.P., & Ryan,M.J. (1976). An investigation of perceived risk at the brand level. Journal of Marketing Research, 13, 184-188.

Solomon,M., Bamossy,G., & Askegaard,S. (1999). Consumer behaviour a European perspective. Essex: Person Education Limited.

2006-09-01 19:08:33

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索No2-

テーマ:購買前の情報探索

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索(Information searchNo2-として商品の値段と情報探索の関係を取り上げます。消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します。情報探索の程度は商品の値段とも関係があります。

1.購買前(Pre-purchase)の情報の探索(Information search

消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します

2.情報探索の種類

(1)内部探索(Internal search

・過去の消費経験など記憶からの情報の探索

(2)外部探索(External search

・マスメディアや口コミなど記憶以外の情報源からの情報の探索

3.順序

初めに(1)内部探索(Internal search)、不十分な場合は、(2)外部探索(External search

4.外部探索(External search)の頻度

外部探索(External search)を行うことは消費者の時間や労力などを消費しますので、内部探索(Internal search)で充分なときは内部探索で済ます傾向にあります

5.商品・サービスの価格と情報探索の程度

基本的には商品・サービスの値段が上がると情報探索の程度が上がります

6.具体例

(1)車(Kiel & Layton, 1981

・値段が上がると情報探索を行う時間が増える

・予想される下取り価格(trade-in valuation)が高くなると、探索するディーラー数・メディア探索数・友人への探索数が増える

(2)家具(Claxton & Fry & Portis, 1974

・値段が上がると情報探索の程度が増える

(3)小型(200ドルまで:ただし1966年の調査)の家電(Udell, 1966

・値段が上がると情報探索の程度が増える

・最も有益な情報源として、33%は過去の経験(内部探索)、19%は友人との議論(外部探索)を挙げた

(4)食料品以外(Non-food)(Bucklin, 1966

・値段が上がると情報探索の程度が増える

15ドル以下(1966年時点)の買い物は、1つの店舗のみは61%、複数店舗の探索は39%

100ドル以上の買い物では、1つの店舗のみは37%、複数店舗の探索は64%

《注意》

全ての消費者において値段が上がると情報探索の程度が増える訳ではありません。あるぶらんどの過去の使用経験の長い消費者は新しいモノを買う際に少数の探索しないこともリサーチされています(e.g., Newman & Staelin, 1972)。

(5)食料・雑貨品(grocery shopping

通常、複数店舗の比較をする人は22%、たいてい1店舗のみが78%(内、常に1店舗は29%

店舗内で商品間の価格の比較を最低で1ヶ月に1度するのは42%、あまり比較しないのは21%、決して比較しないのは36% Urbany, Dickson, & Sawyer, 2000)。

7.まとめ

(1)基本的には値段が上がると情報探索の程度が上がると思われます。ただし、この傾向には消費者の過去の使用経験など様々な要素が絡み合います。

(2)食料品など繰り返し購入され、それぞれの値段が高くない商品の場合は、外部探索はあまり重視されずに、過去の使用経験である内部探索が中心です。つまり消費者は過去の使用満足などに基づいて日頃購入する商品を数種類決めており、それらを持ち回りで購入しているに過ぎないと思われます(Ehrenberg. 1974, 1990)。(詳しくはこちら

主な参考論文

Bucklin,L.P. (1966). Testing Propensities to Shop, Journal of Marketing, 30, 22-27.

Claxton,J.D., & Fry,J.N., & Portis,B. (1974). A Taxonomy of Prepurchase Information Gathering Patterns, The Journal of Consumer Research, 3, 35-42.

Ehrenberg.A, (1974), Repetitive advertising and the consumer, Journal of Advertising Research, 14, 25-34.

Ehrenberg.A, (1990), Double Jeopardy Revisited, Journal of Marketing, 54, 82-91.

Kiel,G.C., & Layton,R.A. (1981). Dimensions of consumer information seeking behavior. Journal of Marketing Research, 233-239.

Newman,J.W,.& Staelin,R. (1972). Prepurchase Information Seeking for New Cars and Major Household Appliances, Journal of Marketing Research, 9, 249-257.

Udell,J.G. (1966). Prepurchase Behavior of Buyers of Small Electrical Appliances, Journal of Marketing, 30, 50-52.

Urbany,J.E., Dickson,P.R., & Sawyer,A.G. (2000). Insights into cross- and within- store price search: Retailer estimates vs. consumer self-reports. Journal of Retailing, 76, 243-258.

2006-08-30 20:08:43

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索No2(エグゼクティブ・サマリー)-

テーマ:購買前の情報探索

消費者心理とマーケティング-購買前の情報の探索(Information searchNo2(エグゼクティブ・サマリー)-として商品の値段と情報探索の関係を取り上げます。消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します。情報探索の程度は商品の値段とも関係があります。

忙しい方用に、エグゼクティブ・サマリー(参照文献などは本編に載せます)を別途記述しています。そして、本編に関しては記述が終わり次第更新します。

《エグゼクティブ・サマリー》

1.購買前(Pre-purchase)の情報の探索(Information search

消費者は商品を購買する際に情報の探索を行うことで購買意図を形成します

2.情報探索の種類

(1)内部探索(Internal search

・過去の消費経験など記憶からの情報の探索

(2)外部探索(External search

・マスメディアや口コミなど記憶以外の情報源からの情報の探索

3.順序

初めに(1)内部探索(Internal search)、不十分な場合は、(2)外部探索(External search

4.外部探索(External search)の頻度

外部探索(External search)を行うことは消費者の時間や労力などを消費しますので、内部探索(Internal search)で充分なときは内部探索で済ます傾向にあります

5.商品・サービスの価格と情報探索の程度

基本的には商品・サービスの値段が上がると情報探索の程度が上がります。例えば、値段の安い消しゴムに関してはテレビCM・雑誌広告・友人からの口コミなどは参考にせずに過去の使用した際の経験(使いやすさなど)を基に購買意図を形成すると思われます。一方、値段の高い新車を購入する際はテレビCM・雑誌広告・友人からの口コミを過去の経験に合わせて考えることで購買意図を形成すると思われます。

《注意》

値段と情報探索の程度の関係は多くの関係の中の一つの関係です。他の関係は今後扱って行きます。よって値段が安くても情報探索をより行われる傾向のある商品(薬・化粧品など)もあります。

実際に過去に調査された商品(車・家電など)を挙げての説明は本編(詳細版)で行います。

更新は、心理学のお勉強(態度:Attitude No2)を明日の午前中に行う予定、本編(詳細版)を明日の夕方に行う予定

情報の探索(Information searchNo2紹介

消費者の購買前の情報探索について取り上げます。No2では知覚されるリスクが情報検索の程度に与える程度について取り上げます。例えば薬は使用によるリスクが高いので事前によく情報を調べるなどです。

心理学のお勉強(態度:Attitude No2)の紹介

No2として態度の変化について取り上げます。マーケターにとって消費者の態度を変化させることは重要な概念です。

《お願い》

皆さんの実例があると、わかりやすく内容も発展しますので、皆さんの実例やコメントをどんどんお待ちしています!!下記コメント欄からお気軽に書き込んでください。

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