カマクラ | コネーホのフットボール現在地&レイソリスタ

カマクラ

 やりたいことが山ほどあって、でも喰うためには不本意ながらも日々の仕事に追われて月日は流れていく。そして、本来持っていた、本当にやりたいことへの動機付けまで失っていく。
 そんな時は、いっそのこと何もしないで、気持ちが落ち着く場所に出かけるのがいいと思う。

 今回、偶然出かけた鎌倉で、そんなことを思った。

 鎌倉は鎌倉幕府がその役目を終えてから、再び表舞台に姿を現すことはなかったが、地元で暮らす人々が、鎌倉の町を守ってきた。だから、多くの寺や神社、自然が素晴らしい形で残っている。

 時間の流れはそこに吹く風のごとく気まぐれなのか、時を気にせず、その目の前にあるものに没頭することができる。
 長谷寺本堂の木造仏を見た瞬間に、体が凍り付いたように動かなかった。9メートルの高さがある仏像は、宇宙を感じさせた。自分がまるでチッポケに思えたのと同時に、心地よい浮遊感が俺自身をつつみこんでいた。

 危うくほかの世界へトリップしそうになったのと、本堂の閉まる時間が近かったので、長谷寺を後にした。

 寺を出ると自分の中に情熱に似たものが湧いているのに気がついた。
 静かに、燃えていた。
 パワーをもらった気がした。モノが持つ、どこか一線を超越したパワーはその一部、少しだけ、移るらしい。

 そして、のどかな鎌倉の町が高ぶった心をゆっくり沈めてくれる。火種はまだ芯のところで消えることなく燃え続けているけれど。

 今回から、しばらくはテキトーに鎌倉シリーズを連載しようと思います。全何回かは分かりません。
 でも、鎌倉はホントいいよ!