― Sleeping Workers ―-transfer student


昨日、今日と舞台『転校生』を観て来ました。


作:平田オリザ・演出:飴屋法水


なぜ2回も観に行ったのかは、この舞台がとにかく素晴らしかったからで

それ以外に理由は必要無いのですが(窺うにどうやらリピーター率はかなり高そうだった)

敢えて理由を探すとすれば、暗転した会場に響くピアノの音と演者18人の「せーの!」という掛け声を

改めて体に刻み込みたかった、ということになります。



冒頭、時報に被さるようにノイズが響く中で闇の中に思い思いに活動する女子高生たち。

舞台後方のスクリーンに母親の胎内にいる胎児の映像と医者の声。

女子高生の1人が吹くトランペットが鳴り響き、スクリーンに現れる『転校生』の文字。

一文字が消滅し『転 生』、さらに一文字が消えて『  生』だけとなる。


ある女子高の朝の教室に、徐々に登校してくるクラスメートたち。

街中で耳にするような嬌声そのままの奔放な会話がいくつも並行している。

一つの会話に意識を傾ければ、別の会話はすぐ意識外に追いやられる。

それと同時に、18人もいる人間を各々の「個」ではなく「女子高生たち」とカテゴライズしていることに

観客である私は気づき、この先の展開を追うことができるのか、と不安になる。


一限目の授業が自習になったのをきかっけに一瞬で歓声でまとまるクラス。

そこにやってくる『転校生』である、どう見ても自分たちの祖母くらいの高齢の女性。

「朝起きたらこの学校の生徒になっていた」と話す彼女に、受け入れることも拒絶することも

態度を明示することができずに、日常を送る(送ろうとする)18人。


課題図書であるカフカの「変身」、理科の授業で行われたフナの解剖、クラスメートの姉の出産のニュース

「世界の高校生」というテーマで調べた裏に根付く各国の宗教・民族紛争問題。

死生に関わる様々な話題を各々の言葉で会話を交わす中で

『転校生』は、おばあさんであると同時に新たなクラスメートとしてそのまま受け入れられていく。

いつの間にか観ている側の私自身も、ある程度の輪郭を持って18人の「個」を掴めるようになっていることに

気づく。


下校時刻となり、部活や塾を控えた生徒から順にクラスを出ていくことになる。

グループ活動で「世界の高校生」を調べている数名が最後に教室を後にすることとなる。

『転校生』は1人、教室でぼんやり佇んでいる。

そこへ家庭の事情で近く転校するかもしれないという生徒が教室へ戻ってきて何をしているのか、と尋ねる。


「明日もここに来れるかな?」と応える『転校生』。

現在の不安、将来の不安、将来への期待を話し、生徒は『転校生』を迎えて過ごした今日一日に

クラスに漂っていた違和感を告白する。「普段はそんなに仲良くないよ」

『転校生』を励ますように、クラスメートの名前を呼びながら20の座席を周る生徒。

最後に自分の席とその後ろである『転校生』の席を指し「私の席はここで、岡本さんの席はここ」

「私の席はここで、大野さんの席はここ」と応える『転校生』

2人が自分の席に座り、会場が暗転する。

時間をかけて照明装置が降下し終わり、完全な闇の中に声が発せられる。


「岡本さんの死に顔を、岡本さんは見れません。それを見るのは私なんだと、思った」


ピアノが奏でられ、時報が鳴り始め、舞台の最上段には17人が手をつないで並んでいる。

最後の1人が舞台を駆け上がって列に加わる。

後方のスクリーンに1人1人の生年月日と名前が映し出されるたび、ピアノと名前に合わせる様に

掛け声と共に18人が一斉にジャンプする。



と、記憶が鮮明なうちに書き散らしました。

ラストのピアノが鳴った瞬間、脳天から足元にかけて鳥肌が立っていったのが昨日。

名前を呼びながら席を周るところから、じわじわと痙攣するように体が収縮し、

最後はやはりピアノの音で目頭が熱くなったのが今日。


他者と他者という命題。

ディスコミュニケーションの恐怖。

冗談めいて話していた1人の生徒が泣きながら叫んでしまう「真の姿なんて無いよ!」という言葉。

1人の生徒の転落自殺が観客のみに残す重い余韻。

たくさんの事が頭の中を渦巻くのですが、ラストのピアノの音と全身で跳ぶ姿に

刹那ながらも

絶対的な『  生』を感じ

感動するのです。


今しか観れないものを観ることができた、という偶然にただただ感謝するのみです。

AD

追いコン。

12時から24時、って

それはもうフェスです。

腰、崩壊しました。

真剣に筋トレ(特に背筋)と湿布の常備を考えました。


って書いたところで正味な話、区切りやね。

ちょうどキャンパス移転やし

俺らが4年生の時の1年生たち、もしくは1ッ下の院生たちを追い出せたんで。。。

ってなかなか綺麗サッパリにはいかないのさ。

それに何やかんや理由をつけて帰りたがってんの、自分やし。


ま、いっか。


とにかく、みんな笑顔でかっこええし(どんどんかっこよくなるね!)

大好きな2曲を演奏できてめちゃめちゃ楽しかったし

喜んでもらえたみたいでよかったよかったよかった。

ほんと、ええ場所です。


卒業おめでとう!




あと、少し。

「VJ頑張りました!」って言ってくれたにーの。

ビデオ観て初めてわかりました。すげえかっこええやん!ありがとう!


あの日のアタクシは少々シマウマに気をとられすぎでした、あはは。

それでも深夜の練習に延々付き合ってくれて、まこっつ、ありがとう。


あはは。


AD