部長が週末東京へいらっしゃるのですが…… | ほどよい敬語~「コミュニ敬語」でいこう

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プロのライターでも経営者でも間違えることがある敬語。相手を思いやるコミュニケーションツールとして「ほどよい敬語」を使いこなして「デキル人」になっちゃおう。

「部長が週末東京へいらっしゃるのですが……」

先述の記事は、社内と、社外における表現でした。

似たような内容ですが、これが第三者に対してであればどうでしょう。
例えば部長の奥様に対して
部長が週末東京へいらっしゃるのですが、聞いていらっしゃいますか」という表現は違和感がありません。部長は自分側ですが、部長の奥様は「ソト」として対応するかたちです。
(もし自分が部長の奥様だとしたら、自分の夫がていねいに扱われるのは嫌ではありませんよね。)

しかし、冒頭の言い方が、話し手の友人間のことであれば違和感が生じます。
友人から誘いを受けて部長が週末東京へいらっしゃるのですが、そこで僕がかなり代わりに動くことが増えそうだから、無理なんです」と話したとします。
友人にしてみれば、話し手の上司である部長は何の関係もありません。会ったことさえありません。
そういう状況で、いくら自分にとって目上とはいえ、敬語を使うのは不適切です。
部長が週末東京へ行くので、そこで僕がかなり代わりに動くことが増えそうだから、無理なんです」というほうが自然でしょう。

「東京へ行く」行為の主が部長で、話し手も部下なのですが、聞き手により敬語の必要性が変わってきます。気を付けたいものです。

───ポイント

☆その場にいない第三者を立てる場合、相手にとってあまり関係のない相手でなければ、敬語を使うと違和感が生じる場合があります。


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