『千年迷宮の七王子』が出来るまで(1) | ゼロサム編集部BLOG

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月刊コミックゼロサムは毎月28日発売!

現在コミックゼロサムで大好評連載中の
『脱出×ゴシック』本格ファンタジー『千年迷宮の七王子』
お楽しみいただけていますでしょうかはてなマーク
花鶏ハルノ先生+相川有先生の協力タッグで描かれる
「骨太のストーリー×華やかな絵」がどのようにして
生まれているのか、ご紹介いたしますビックリマーク



虹そもそもどうやってこの作品が誕生したのか…

相川有先生(以下相川):最初に、脱出ものが書きたいなあということで担当さんにお話ししたのがきっかけですよね。それにファンタジーもやりたいという感じがありました。それで担当さんも脱出ゲームがお好きだということで…加えて、なんとなく古城が舞台で書きたいっていうのはありました!
担当:脱出ゲーム×ファンタジーだと、古城は最高の舞台ですよね!
そのあたりから着想を得られて作られたのは納得なのですが、「原作」という形をとられたのはどのような理由からですか?
相川:そのときは別の企画が動いていて漫画の連載が決まっていたので、いっきに全部はむりかなあと単純に思ったんですよ。 タイミング的にはそちらが終わった後にこちらが始まったんですが、準備は平行してやってましたもんね。
担当:でしたね…長い準備でした…。
相川: 実際に連載が始まってみるとやることがけっこうあるので期間がずれてよかったです。
担当:ものすごく緻密に準備されてますよね…! 地図や文字など拝見してとても興奮します!





相川: 自分でもやっていて楽しいです。


虹作画者が「花鶏ハルノ先生」に決まるまで…

相川先生は、設定やストーリーのみならずネームまで作られています。
ネームまではスムーズに進行し、この作品の絵を描いてくださる方を編集部と相川先生でさがすことに…。
熟考の末、作画者コンペを行うことになりました。
実際にコンペに参加くださった作家さんは5名いらっしゃいました。うち2名はもともとゼロサムで頑張ってくださっている新人さんで、2名はこの企画のために編集部でお声をかけた方、そして花鶏先生は相川先生がお声をかけたお知り合いの方でした。
どの方も非常にお上手でコンペは激戦に……!!

担当:「こういう方に作画をしてほしい!」というのはありましたか?
相川:とくにイメージはなかったですね、初めは。ただ、やっぱり迷宮の仕掛けや空間を表現出来る方の方が迫力は出るかなと思いました。絵によって描ける話の幅も変わってくると思います。
担当:花鶏先生の背景や仕掛けをしっかり描ける画力は魅力ですよね。すぐ花鶏先生にお願いしよう、と思われましたか?
相川:最初声かけなかったんですよね!
描けるとわかっていたけど描いてもらえないかなあと…。原作付きだとお嫌かな、というがあって、あととくにイケメンが描きたいひとかなぁ?(笑)というのがあって。
担当:実際いかがでしたか? 嫌でしたか?(笑)
花鶏ハルノ先生(以下花鶏):とても緊張しましたが、本当にありがたいお話でしたので喜んで受けさせていただきました。それ以上に相川さんの漫画はお話をいただく以前から読んでいたこともあり、どんな話になるのかなあ、という好奇心もあったりしました。
それに、子供のころはSFとかファンタジーなどの読み物がたくさんあって、そこから影響を受け、ファンタジー作品は昔から好きです。学生時代に一番最初に書いた漫画もファンタジーでした。
キャラも七人とも魅力的な設定で、いろんな意味でハイスペックなので、キャラクターデザインはとても楽しくできました。
担当:では、内容的にはお好きなものだったんですね。
花鶏: 企画書をいただいたとき、古城脱出ファンタジーという舞台設定だけでわくわくしてました。

担当:コンペの課題は作画見本などの提出に加え、
「八人の貴公子のキャラクターデザイン」「相川さんが描かれた第1話のネーム56Pのうち、連続した10枚を選んで下絵をいれること」でした。
これが結構…審査がものすごく白熱しましたね。


花鶏ハルノ先生が作られたキャラクターデザイン


相川さんがこのように作られた絵のないネームに


こうやって絵を入れていただきます。



担当:最初に花鶏さんの絵を拝見した時に、めっちゃくちゃ上手いなっていう印象でした。なんでも描けるだろうな、という。驚きました。ただ他の方も全く引けを取らず「キャラクターが魅力的」とか「色彩センスが抜群」とか、どの方も素晴らしい点があって…
相川:白熱した理由はそれぞれのかたがそれぞれ完成度が高くて、実際に見てみたいなあというのがあったからですよね! 最終的に自分が花鶏さんがいいと思ったのは総合的な画力もそうですが、なんか「日曜劇場」みたいな王道ファンタジー感があったからかなあと思います。
花鶏:ハ○ス食品ですか?
相川: そうそう。
花鶏:自分じゃわからないですね…そうなんですね……
担当:そうすると、画力というよりたたずまいで選ばれたという感じなんですね。
相川:逆に、花鶏さん以外の方はどのような人選でコンペに参加してもらったんですか?
担当:新人さんは、とてもお上手で魅力的だけど、まだ自分なりのやりかたが確立していない方ですね。まだ自分のスタイルがない方は、『他の方が描いたネームに絵を入れる』という描き方自体、とても勉強になるとおもったので。新人さんではないお声がけさせていただいた方は、とにかく派手な…スター性のある方ですね!
相川:それなりにクオリティがあるかたばかりにコンペに参加していただいたってことですね!
担当:その中で選ばれた花鶏さんはすごいということで…。
花鶏:そうかなあ?(笑)



つづくビックリマーク
次回は「相川先生の原作ネームの作り方」についてです合格
『千年迷宮の七王子』や相川先生、花鶏先生への
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