おととい、アイフォンのレコーデンィグダイエットに便利そうなアプリ「ダイエットスナップ」が発売になっていました。その紹介記事のなかで引用されていたアメリカの大学の実験と、5年前のイギリスの大学の実験、両方の結果からいえるのは---、

レコーディングダイエットをするとき、

☆文字で記録するだけでなく、写真を撮っておく。
☆毎食後に記録する。


そうするとさらに効果的になる。
そしてレコダイにはやっぱり効果がある。
ということが実験は裏づけていました。

記憶と食欲、摂食行動にはどうも深い関係があるらしいのです。

記憶にかかわる脳の部位(海馬)に損傷を受けたひとは、昼御飯を二回も三回も食べてしまうという報告があります(付記1)。
食事療法に日記を取り入れると成績がアップするという報告もあります。
レコダイは、いいところに着目したんだなあと改めておもいます。
晴れ
イギリスの大学が行った実験はこうです(付記2)。

学生46人にランチを食べさせる。
→二つのグループに分けて、Aグループには食後、何を食べたか細かく記録させる。Bグループには、食後、通学路について記述させる。
→その後、それぞれの学生たちが好きにクッキーを食べられるようにして観察します。

結果。
レコーディングしたグループのほうがクッキーを食べた量がずっと少ない。
1時間後、3時間後と時間が経つほど、差が開く。
→レコーディングすると、次の食事までの食欲をおさえる。

この実験を行ったヒッグスさんは、直前の食事をはっきり記憶していると、それが脳(海馬)のなかでリプレイされて、摂食行動をコントロールし、次の食事をどうするかの意志決定に影響を与えるのではないかと推測しています。

その理由は解明されていないものの、レコーディングの効果ありというひとつの裏づけです。

この実験からは、直前の食事の記録が次の食事までの食欲をコントロールするということがわかります(前日のメニューを記録させても効果がなかったそうです)。
ということは、一日が終わってからまとめて思いだして記録するのではなく、毎食後にレコーディングしておくのが効果的ということですね。

また、食事中にテレビを見たグループと食事に集中したグループの比較も一緒に行っています。結果は、集中したグループの方がその後の食欲がおさえられた。
食事の内容がはっきり記憶に残っている方が、より食欲をコントロールできるらしい・・・。
ソフトクリーム
アメリカの実験は、レコーディングするとき、文字だけで記録したグループと写真と文字の両方で記録したグループを比較しています。結果、写真も撮ったグループの方が食欲コントロール効果が高いことが確かめられました(付記3)。

写真を撮った方が視覚的な記憶が加わり、記憶がより鮮明になるということのほかに、写真の場合、これから食べるものを記録することになるので、食後に文字で記録するだけよりも記憶が強化されるのだろうと研究を行ったチームは推測しています。
これは日常的感覚からも、その通りだろうと思いますよね。
ペタしてね
注記1 New Scientist.com去年の記事がペンシルバニア大学の研究として紹介していました。
注記2 2005年のバーミンガム大学の研究。Science Directに掲載。関連記事数紙。
付記3 4月25日付のBenzinga誌。新発売のアイフォンアプリ「ダイエットスナップ」の紹介記事でした。