神楽坂スペイン料理 コメドールエルカミーノ&エルカミーノ

飯田橋・神楽坂にあるスペイン料理コメドールエルカミーノ。鉄鍋“オジャ”で作る米料理“アロスメロッソ”が当店の自慢の一品。時期によって変わるコース内容を載せています。また同じビルにあるスペインバル・エルカミーノのメニューをブログにもアップしています。


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伝統的なリオハとモダンなリオハ 17

 

・伝統的なリオハへの疑問(つづき)

 

さて、問題です。私はリオハでも指折りの、こだわりの生産者です。今年の赤ワインは14ヶ月樽熟成させてすぐにリリースするつもりです。今年のぶどうは素晴らしく、それを丁寧に仕込みました。個人的には魂を込めて作った最高のワインなのでグランレセルバとしてリリースしたいのですが、それは可能か?

 

答えは、不可能です。そしてクリアンサすら名乗れない可能性があります。このワインには、おそらくホベンと同じグレーのリオハシールしか貼ることが許されないでしょう。

(正確にはグレーというよりくすんだグリーンといったほうがいいかな?)

 

このワインがグランレセルバを名乗れないのは熟成期間が足りないので当然ですが、ちょっと可哀想な気もします。彼にとってはこのワインがグランレセルバなのです。また、そのワイナリー最高クラスのワイン=グランレセルバ、という公式がすっかり共有されている中にあっては、このワインがグレーのシールを貼られてリリースされることは、彼には耐え難いことでしょう。

 

じゃあ仕方ないから24ヶ月樽熟成させれば?  すると彼はこう答えるでしょう、「このワインにそんな長い樽熟成の期間は必要ない!」。

 

それでも試しに24ヶ月樽熟成させたとして、さらに瓶熟成が36ヶ月必要なんだけど?  彼は言うでしょう、 「ワインは若いうちに動かした方がダメージが少ない!」。そして「瓶熟成は購入してくれた人たちの手でさせればよい。もちろん今飲んでもらっても十分美味しいけどね」。さらにこんなことも言うかもしれません、「3年もの間カネにならないのでは、やってられん!」。

 

と、まあこんな感じでモダンなリオハが生まれてくる素地が出来上がってくるわけです。

 

まず、ワインの熟成期間は法律のようなもので決められるべきものなのか?という疑問が生まれました。それはぶどうが、ワインが、あるいは作り手が決めるべきものではないのか?と。

 

今では原産地呼称制度はかなり定着し、リオハを偽装するワインも、インチキなリオハワインもほとんど見ることはないのではないでしょうか。そして他の産地の台頭により、リオハの地位が相対的には下がってきています。そんな中、つくり手の顔が見えるワイン、小さくとも誠実な生産者による、その土地ならではのワインが求められる機会も増えてきました。リオハでも、もっと自由にワインをつくろうとする生産者が現れはじめ、彼らはリオハの伝統的な 縛り を疑問視するようになったのではないかと思います。

 

つづく

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2016年 12月

 

コメドール エル カミーノのメニュー

 

 

・前菜

2品お選びください

 

 

・主菜

1品お選びください

 

 

・米料理

小エビとイカのアロス メロッソ

(甲殻類アレルギーの方お問い合わせください)

 

 

・デザート、コーヒー

 

 

6,000円(税別)

 

 

 

 

 

前菜

 

 

・スルクトゥナ

 

塩鱈、にんにく、パプリカ、パンを使った素朴な温かいスープてす。うずらの卵の目玉焼きを乗せて。バスク地方の料理。

 

 

・うさぎの猟師風

 

うさぎの腰の肉を軽く焼いて、刻んだ玉ねぎ、パセリと赤ワインで煮込む煮込み料理。焼いた芽キャベツを添えて。

 

 

・ほうれん草と根菜のメネストラ

 

メネストラは、主に野菜を刻んだ生ハムなどと炒め煮にしたような料理。今回はほうれん草の団子と根菜で。ナバラやリオハあたりで有名な料理です。

 

 

・ヤリイカの墨煮

 

ちょっと小ぶりなヤリイカを濃厚なイカ墨のソースで煮込むバスク風のイカ墨料理。茹でた麦とゲソ、赤ピーマンと魚介のだしのソースを添えて。

 

 

 

 

主菜

 

 

・カジョス ア ラ マドリレーニョ(前菜にもできます)

 

牛の胃袋(ハチノス)のパプリカ煮。

牛胃とチョリソ、ひよこ豆を

アキレス腱を加えたパプリカのソースで煮込むマドリッドの定番料理。

 

 

・自家製モルシージャ

 

豚の血の腸詰め。地方により作り方は様々ですが、当店のは豚の血、挽肉、玉ねぎ、米、クミンなどでつくります。炭火焼にして。セロリとりんごのサラダを添えて。

 

 

・チュレトン

 

今回はジャージー牛で。赤身の肉を炭火でレアに仕上げ、焼いた赤ピーマンと、バスク料理。

 

 

・カピポタ(cap i pota)

 

capは頭、potaは足。玉ねぎ、ピーマン、パプリカ、トマト等をベースに、豚の頭のいろいろな部位と豚足を煮込むカタルーニャ地方の煮込み料理。

 

 

 

・仔羊のロースト

 

仔羊の骨付の背肉をローストにして、にんにくとビネガーを使ったアホ  カバニィル風のソースを添えて。

 

 

・えぞ鹿のカルオンゴ風

 

ローストしたえぞ鹿に、いろいろなキノコをブイヨンでじっくり煮込んだものを添えて。カルオンゴはキノコと煮込む料理ですが、今回はキノコをソース代わりに。

 

 

・ひげだらのサルサ ベルデ

 

筒切りにしたひげだらを焼いて、魚のだしとオリーブオイルを、にんにく、パセリを加えて乳化させたソースで軽く煮込むバスク料理です。

 

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いつもご来店いただき、誠に有難うございます。

 

4階 コメドール エル カミーノの年内の営業は 12月27日(火曜日)まで、

 

年始は 1月6日(金曜日)から、となります。

 

よろしくお願い申し上げます。

 

 

                                             店主

 

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伝統的なリオハとモダンなリオハ 16

 

・伝統的なリオハへの疑問

 

多くのスペインのワインの産地には、熟成期間によるワインのクラス分けの規定があります。そしてリオハではその規定を厳格に、時にはより厳しく守ってワインをつくってきました。ロゼにも白にもそういった規定はあるのですが、最も意味があったのは赤ワインに対してだったようです。簡単に、どういうものか紹介します。

 

 ・ホベン 

         熟成期間を経ずにリリースされるワインです。リオハではマセラシオン カルボニックのような若飲みのワインの伝統があって、地元のバルなんかでも根強い人気があるそうです(新しくワイナリーを立ち上げた際、まずホベンをたくさんつくって売ってお金と時間を稼ぐ、なんていう側面もあるとか)。

 

 ・クリアンサ

          醸造後最低2年間の熟成期間を経なければ名乗れないクラス。そのうち赤ワインの場合は12ヶ月以上オーク樽で熟成させなければならない。

 

 ・レセルバ

         熟成期間は最低3年でそのうち12ヶ月以上オーク樽で熟成。

 

 ・グラン レセルバ

           熟成期間は最低5年でそのうちオーク樽で24ヶ月以上、瓶で36ヶ月以上熟成。

 

こんな具合です。白にもロゼにも同じようにクラス分けがあります。

 

さて、クリアンサからが熟成期間を経たワインで、ボトルにクリアンサとかレセルバとか表記することができます。この規定の出来た経緯は残念ながらわかりません(調べなくちゃいけませんね)。ただ消費者にとってはわかりやすい指標でした。クリアンサは手頃ながらよくこなれたワインで、それがリオハのものなら更に信頼できる、とか、レセルバはそのワイナリーを象徴するワイン、グラン レセルバは良いぶどうがとれた年につくられる特別醸造ワイン、みたいな感じでしょうか。

 

ここでちょっと疑問に思われた方もいるのではないでしょうか。クリアンサのワインを更に瓶熟成させればレセルバになるのか、というと勿論そうはなりません。つまり、伝統的なワイナリーは、クリアンサというクラスのワイン、レセルバというクラスのワイン、グラン レセルバというクラスのワインをそれぞれの規定に沿ってつくっているのです。もっと言うと、ワインよりも、ぶどうよりも、何よりも先にクリアンサやレセルバという規定があるのです。

 

同時に消費者にもこの規定は広く受け入れられていました。この場合規定が、というよりはクラス分けがと言った方が良いかもしれません。簡単に言うと、レセルバやグラン レセルバは高級なワインのクラス、クリアンサは中間、ホベンは手頃で手軽なワインのクラス、と言ったかんじにイメージが出来上がっていたのです。

 

このクラスを見分けるのは簡単で、エチケットを見ればクリアンサだのレセルバだのと表記されています。何も書いていなければ大抵ホベンです。そしてもう一つ、より確実にビンテージとクラスが分かるものがあります。ボトルの裏に、リオハの原産地呼称統制委員会によるシールが必ず貼られていて、各クラスとビンテージが書かれており、クラスごとに色分けされたリオハのマークが付いています。ホベンにはビンテージのみが書かれたグレーのマークのシールが貼られます。このシールはリオハの原産地呼称を名乗るワインには必ず貼られているので、どのクラスのワインなのかはそのシールを見ればすぐ分かるようになっているのです。

 

…つづく

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伝統的なリオハとモダンなリオハ 15

 

・新しいリオハ

 

70年代、それまでのリオハの赤ワインとはちょっと違うスタイルのワインが現れはじめます。

 

老舗ワイナリーのクネの傘下である ビニェードス デル コンティーノ、それと現在はテルモ ロドリゲスが当主となった グランハ ヌエストラ セニョーラ デ レメリュリ。このふたつのワイナリーは、自社の畑からとれたぶどうで自分たちのワインをつくることを掲げた、リオハでは数少ないワイナリーの先駆けでした。70年代の大手資本のリオハへの流入は、それまでの熟成、ボトリングを行うワインメーカーと、そこへぶどうを供給するぶどう栽培農家、という生産構造をむしろ強化する事になっていたのですが、同じ時期に自社畑のみ、さらには単一畑からのワインをつくろうという動きがあったのです(レメリュリは一部お隣の契約農家のぶどうも使っていたようです)。

 

当然といえば当然なのですが、これらのワイナリーが目指したのは、画一化されたリオハのスタイル、ではなく、その土地の伝統と、その畑とぶどうが要求するスタイル、とでもいうべきものでした。

すごーく簡単に言ってしまうと、色の淡い、香りのいい、優しい飲み口のワイン、というのがそれまでのリオハワインのオーソドックスなスタイルだとすれば、彼らのワインは結果的に、より濃い色調の、はっきりとした果実の香りとしっかりとしたテクスチャーを持つワインでした(ん〜、たぶん…)。

 

そしてもう一方で、まさにその様な今までとは違う「味わい」を求めて、新しいリオハワインをつくりはじめたワイナリーもあります。

 

マルケス デ カセレス は100%自社畑を持たない(はじめからそう決めて作られた)ワイナリーですが、70年代初頭にリリースされたカセレスのワインは、フルーティで濃密な、それまでのリオハのスタイルとは違うセンセーショナルなワインでした。それはボルドーからエミール ペイノー氏のブレーンを招いてうまれたものでした。

また、もう少し後の80年代後半、ボデガス パラシオは、それまでリオハでは一般的だっだアメリカンオークではなく、フレンチオークを使った濃厚なワイン 「コスメ パラシオ イ エルマノス」を、ミシェル ローランとともにつくりあげます。。モダンなリオハワインの先駆けとなるワインです。この二つのワイナリーは、それぞれボルドーから協力者を連れてきて、それまでとは違うやり方でワインをつくり、かつ評判をとった、という点で、1800年代後半のリオハの革命期を思い起こさせますね。

 

ただ、これらのワイナリーのワインと、伝統的なリオハのワイン、それも特に老舗の素晴らしいワインをつくり続けるワイナリーのワインとの味わいやスタイルの違いは、簡単には説明しづらい、できないものです。大雑把に言うのは比較的容易いのですが、それを飲むタイミングによっては、むしろ共通点もたくさん感じられる場合もあるからです(その時感じられる共通点とはまさにリオハらしさなのかもしれません。また、そこにある違いは作り方を反映しているかもしれません)。

もしかするとこのふたつをはっきりと分かつものは、熟成期間 あるいはワインをリリースするタイミング、と言えるかもしれません。例えば先ほどのレメリュリの白ワイン。現在当店にあるのは2006年です。一方、リオハの老舗中の老舗、マルケス デ ムリエタの白ワイン。最近発売が開始された「カスティージョ イガイ ブランコ グラン レセルバ エスペシアル」はなんと1986年だそうです。252ヶ月アメリカンオークで樽熟成、67ヶ月セメントタンク熟成、およそ2年の瓶熟成…。これは作り方の違いといえば作り方の違いです。しかし…86年飲んでみたいですね!

 

つづく

 

 

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