いいバンドだったでしょ？
でも昨日でわたしはさようなら
脱退の理由を 本当はみんなのせいにしたかった
お客さんが毎回今日みたいにいっぱい来てくれたら
ライブハウスがもっと応援してくれたら
対バンやアーティストのみんなが私たちを見て音楽怖いって逃げ出してくれたら
しゅんぺーが辞めるなんて言い出さなかったら
達生さんがもっとイケメンだったら
こんなことにはならなかったかもしれない
でもそんな仮説は「じゃあおのれ自身はどれだけのことをした？」という問いに一蹴されてしまう
一切妥協せずに、できるだけ 最大限のことをしたと言えるのか
こたえはNO
決して楽な活動だったわけではなかったけど
できたことでもやらなかったことがあったのは誰のせいでもなかった
もっと言い訳のできない環境に自分を追い込むためにMADMAN TAILSをやめる
これはきれいごとではなく本当の理由なのです
何度も言っているけれど、私は音楽にしろ 劇団コマノスのような変わったことにしろ
アーティスト活動をやめて消え去るつもりなど毛頭ないのです
まだステージでの飛び方を知らないし
いままで以上の喜びがあるはずだと
求めて止みません
ただ、だからこそ、バンド脱退という選択は昨夜3月10日のライブ終了後も
実感がわかないのもあいまって、正しいかどうかが 本当にわからなかったし
MADMAN TAILSという基盤をなくして
今日のような風景がまた見られる日が来るかどうか…
もう二度と見られないような不安にも駆られたけれど
打ち上げが終わって ひとり帰路についたとき
ずいぶんと共通言語を話せる味方が増えたことや、The quiltとライブができたことを とてもつよく嬉しかったことだと実感したのです
これを確認できたことだけでも
私にとってはとても大きな大きな収穫で
それは脱退を決めなければ得られなかったものだと確信しています
今の私には 自分にとってMADMAN TAILSがどういう存在だったか
まだ近すぎて、よくわかりません
選択できる義務教育のようだったかな、いい意味で。笑
これからは
つまらないことはできません
好きだと私の心が赴かなければ、そちらに行ってはいけません
それが最後、お客さんへ届くとき
キラキラとした船に乗っていなければ
拍手すら、頂くに値しない
必ずや そういうものを届けると誓いたいのです
だから、少しの間「たくらみ」期間に入らせてもらうね
「冬眠」じゃないよ
寝ちゃいられません
友よ、さみしくはないさ
少しのさようなら
応援と、出会いに、ありがとう
