COMA-CHIヒストリー最終話「10年間を経て〜HIPHOP熱再燃」 | COMA-CHIオフィシャルブログ「CHILLIN' DAYZ」by Ameba

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現在HPにて開設されている、 

http://queens-room.com/10th/

ヒストリーインタビューのブログ掲載、
最終話です。
 
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6. 10年間を経てどんどんフラットな自分へ

振り返り、HIPHOP熱再燃、ライブ主体

ほんとに10年っておもしろくて、いろんなことが1周してるんだよね、原点回帰的に。過去のカオスとは状況は全然違うんだけど。 

メジャーで活動してたときの後半くらいから私の中のHIPHOP以外の音楽への興味のほうが強くなっていって。例えばジャズとか、人と人の出す音がからみ合ってすごい熱量まで持っていくっていう音楽に対する感動が原動力になってた。でもケンドリック・ラマーが出てきて去年の「To Pimp a Butterfly」聞いて、「やっぱりHIPHOPスゲー」って彼が思わせてくれた。彼のグラミーでのパフォーマンスとか、アンダーソンパックとかもそう。普通に音とラップがかっこよくて、アルバムの作り込み方とかストーリー性、リリック、全部すごい。で、ライブがバンドで、バンドのかっこよさも詰め込んでるし。そんなこともありつつ「so hard,so strong」は10周年を意識して作ったんだけど、自分の中でのHIPHOP熱再燃とか、10年前の自分を振り返ったりとか、全部いろんなことがリンクしあって原点回帰っぽい曲になったかな。流れに身を任せる中で、魂の声に従ってきた結果今ここにいるんだなって改めて自覚できるというか。 

あとはアルバム主体で考えてたのをライブ主体で考えるようになった。ライブでやりたい音楽を出してすぐみんなに聞かせて、それをもうライブですぐやる、みたいなシンプルな発想になってる。 

この10年で、私は膝をかかえて孤独と戦ってた都会の女子から湘南在住のゆったりママになるっていう大変化を遂げ(笑)、人間がここまで変わるんだなっていうくらい変わった。エゴエゴエゴ、それすら苦しい、みたいだったのがいろんな場所に好きな人がいて、私はそういう中のひとつのピースであって、全体を見られるようになった。 だから私の存在を通して、「自分も勇気を持って心の声に従って生きてみよう」って思えるキッカケになれたらいいなっていうのが今の一番の願いであり、音楽を続けるモチベーションでもあるんだ。心の声は恐怖からじゃなくてワクワクからくるんだよ。そこをみんなわからずに行動してる気がする。人間が体をもって三次元で生まれてくるってこと自体、恐怖と生存をかけての戦いが始まってるわけで。その時点で恐れをベースにした選択をしていくのはまっとうなことでもある。子供のころはワクワクをもとに行動できてたのに、いつのまにか親やコミュニティ、社会のなかでワクワクを抑圧していく。私は大人になってもなぜか心の声に従うスイッチを持ってるんだけど、勇気なくて心の声に従えない人ってたくさんいると思うんだ。そんな人達に向けて、私はこれからも聞いた人がアガってくれるようなものをつくりたい。日本だけじゃなく、世界の人にも届けていきたいな。ここ数年で海外の人とのコラボレーションも増えてきていて、日本語のラップと英語のサビっていうスタイルでやった曲もあるのね。あと、「太陽を呼ぶ少年」に入っている「Endless Rhythm」はフランスですごい流行ってるみたいで、みんな日本語だと思わず曲とかフロウがかっこいいって言ってくれてるみたいなので、すごく手応えを感じてる。なので日本語ラップと英語のサビっていうスタイルの楽曲ばかりのアルバムを作って、海外の人にも「日本語ラップってカッコいいね!」って思ってもらえたら良いな。 

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社会がどんどん窮屈になっている今、私達は“ワクワク”からの行動ではなく“批判されるかもしれない、嫌われるかもしれない恐怖”から行動することが多くなっていないだろうか? COMA-CHIの音楽が心に響くのは、“売れたい”とか“好かれたい”などという周りの目を気にしてのある種幼稚な欲からではなく、彼女自身の心から溢れてくる言葉やメロディー、ビートを飾ることなくありのまま形にしているから。それは鬱々としていた「DAY BEFORE BLUE」の頃からかけがえのない存在を愛しぬく強さを感じる「so hard,so strong」に至る現在まで変わらない。彼女の音楽にあまり触れたことのない人も、ずっとフォローしてくれているヘッズのみんなも、いつでもオープンなCOMA-CHIの音楽に今一度耳を傾けてほしい。そこには必ずあなたが持て余している孤独や悲しみを癒やし、気分をアゲてくれる愛が溢れている。